JP3019904U - 衣服用ハンガー体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、衣服の吊り下げに使用される衣服
用ハンガー体に関し、安価かつ廃棄処分が容易でゴミと
しての最終処分にも好適な衣服用ハンガー体の提供を目
的とする。 【構成】 倒立の略Ｊ字状とされた引掛部１０の首元部
分から２本の吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒが引掛部１０と同
一平面上で左右対称に開かれ、引掛部１０及び吊し腕部
１２Ｌ，１２Ｒを１枚の厚手な紙材又は積層された厚手
な紙材で一体形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、衣服等の吊り下げに使用されるハンガー体にかかり、特に、これを 紙材で形成し、より安価に提供し、かつその廃棄処分も容易化することが可能と なるハンガー体に関するものである。 衣服等を吊り下げるハンガー体は衣料品の販売，クリーニングのサービスなど を行う多くの業界や家庭内で多量に利用され、そして利用後は廃棄されることと なる。

【０００２】

【従来の技術】

ここで、従来より衣服用のハンガー体は木材，プラスチック材，ワイヤー材を 用いて形成され、多くの場合、プラスチック材以外のハンガー体は手作業で製造 されているのが現状である。 そして、前記の如く製造された各種のハンガー体は衣料品販売，衣服クリーニ ングその他の業界で広く使用され、かつ一般家庭においても使用される。

【０００３】 そして、使用に耐えなくなったもの，不要となったものは直ちに廃棄され、そ の数は膨大なものとなる。 特に、ワイヤー材で形成されクリーニングのサービスを行う業界において採用 される簡易なハンガー体は、何度も使用されることなくその大部分がそのまま廃 棄されていまい、繰り返し使用されないのが現状である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかして、例えばクリーニングのサービスを行う業界などにおいて採用される 簡易なハンガー体のように繰り返し使用されないものは、その価格を引き下げる ことが近年要望されている。 また、この様なハンガー体は何度も使用されることなく大部分がそのまま廃棄 されるので、廃棄処分の容易さも求められている。

【０００５】 さらに、ゴミとして最終処分する際には、ゴミ処分場や環境問題をも考慮して 廃棄処分にすることが要望されている。 かくして、本考案は上記の事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、安 価かつ廃棄処分が容易でゴミとしての最終処分にも好適な衣服用等のハンガー体 を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、第１考案にかかるハンガー体は図１のように構 成されており、第２考案にかかるハンガー体は図２のように構成されている。 図１において第１考案にかかるハンガー体は、倒立の略Ｊ字状とされた引掛部 １０の首元部分から２本の吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒが引掛部１０と同一平面上で 左右対称に開かれ、引掛部１０及び吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒを１枚の厚手な紙材 又は積層された厚手な紙材で一体形成した、ことを特徴としている。

【０００７】 また図２において第２考案にかかるハンガー体は、倒立の略Ｊ字状とされた引 掛部１０の首元部分から２本の吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒが引掛部１０と同一平面 上で曲線傾斜しながら左右対称に開かれ、吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒの開き先端が 丸められてから横渡棒部１４で連絡され、吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒの中間部で引 掛部１０の側に略Ｔ字状の浅い切り欠き１６Ｌ，１６Ｒが各々設けられ、引掛部 １０，吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒ及び横渡棒部１４を１枚の又は積層された厚手な 紙材で一体形成した、ことを特徴としている。

【０００８】

【作用】

本考案では、ハンガー体が紙材で形成されていることから、材料費がワイヤー 材よりきわめて低いものとなる。 さらに、手作業に頼ることなく大量に自動生産でき、かつ、梱包や運搬などの 作業上で取り扱いがきわめて容易となるので、人件費を従前に比して著しく削減 できる。

【０００９】 したがって、ワイヤー材が使用された従来のものに比してその価格を大幅に引 き下げることが可能となる。 また、不要となった場合は可燃性のゴミとして廃棄でき、家庭内で焼却しても 良い。 ゴミ処理場においては紙材が焼却炉の損耗を招きにくく、プラスチック材のよ うに有害な物質を発生させることがない。

【００１０】 さらに、カラー印刷を行って自由な色，デザインなどを表現すれば、衣服を吊 り下げて提示した際に顧客を引きつける新たな効用も得られる。 なお、紙材としては段ボール紙を使用でき、ワイシャツや下着の吊り下げには 強度的に十分であるが、吊り下げ強度が不足する場合は、積層されたものを使用 するか、必要な枚数を重ねて使用する。

【００１１】

【実施例】

図１には第１実施例の構成が示されており、同図において、倒立の略Ｊ字状と された引掛部１０の首元部分から２本の吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒが引掛部１０と 同一平面上で左右対称へ直線状に開かれている。 これら引掛部１０及び吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒは１枚の厚手な紙材又は積層さ れた厚手な紙材で一体形成されている。

【００１２】 その紙材としては段ボール紙などを使用でき、厚さは５ミリメートルほどとさ れる。 さらに、引掛部１０の首元部分へカラーでデザインが印刷される。業者の表記 を印刷で行っても良く、これに代えてスタンプしても良い。 また、吊し腕部１２Ｌ、１２Ｒの端部にはクリップ１３Ｌ、１３Ｒが各々設け られている。

【００１３】 きわめて軽量な物を吊り下げる場合、クリップ１３Ｌ、１３Ｒを紙材によって 形成できる。 その場合、クリップ１３Ｌ、１３Ｒも引掛部１０及び吊し腕部１２Ｌ、１２Ｒ とともに１枚の厚手な紙材又は積層された厚手な紙材で一体形成しても良い。 プラスチック製、金属製のものを使用する場合、そのクリップ１３Ｌ、１３Ｒ を吊し腕部１２Ｌ、１２Ｒの端部に取り付けても良い。

【００１４】 クリップ１３Ｌ、１３Ｒとしては廃棄や焼却が紙材と同様に容易な竹製、木製 のものを使用することも好ましい。 引掛部１０、吊し腕部１２Ｌ、１２Ｒ（及びクリップ１３Ｌ、１３Ｒ）は、１ 枚の厚紙や段ボール紙を単に打ち抜くことで製造できる。 １枚では吊り下げ強度が不足する場合、必要な枚数を重ねる。この場合、それ らを接着し、デープで束ね、あるいはハトメして積層品を完成させるようにして も良い。

【００１５】 ただし、少なくとも紙製ハンガー体の製品が完成するまでの工程を完全に自動 化させることが好適であり、梱包までの工程も自動化すれば、製造工場をほぼ無 人化できる。 なお、吊し腕部１２Ｌ、１２Ｒは背広、ワイシャツなどの肩部分を内側から支 持し、クリップ１３Ｌ、１３Ｒでズボン、スカート、ネクタイ、ベルトなどを吊 り下げる。

【００１６】 図２には第２実施例の構成が示されており、同図において、倒立の略Ｊ字状と された引掛部１０の首元部分から２本の吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒが引掛部１０と 同一平面上で曲線傾斜しながら左右対称に開かれている。 この吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒの開き先端は丸められてから横渡棒部１４で連絡 され、吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒの中間部で引掛部１０の側には略Ｔ字状の浅い切 り欠き１６Ｌ，１６Ｒが各々設けられている。

【００１７】 それら引掛部１０，吊し腕部１２Ｌ，１２Ｒ及び横渡棒部１４が１枚の又は積 層された厚手な紙材で一体形成されている。 なお、吊し腕部１２Ｌ、１２Ｒは背広、ワイシャツなどの肩部分をほぼその曲 線に沿って内側から支持する。 さらに、横渡棒部１４でズボン、スカート、ネクタイ、ベルトなどを吊り下げ る。

【００１８】 そして切り欠き１６Ｌ、１６Ｒには、女性用下着の肩紐のように衣類の帯体が 引掛けられる。 以上のように本考案の適用されたハンガー体が紙材で形成されていることから 、材料費がワイヤー材より大幅に低く、また、手作業に頼ることなく大量に自動 生産できる。

【００１９】 しかも、梱包の工程まで自動化でき、さらに、運搬その他の作業上で取り扱い がきわめて容易となる。 このため、簡易ハンガー体の製品価格をワイヤー製のものに比して大幅に引き 下げることが可能となる。 また、不要となった場合は可燃性のゴミとして廃棄し、あるいは、家庭内で焼 却する。

【００２０】 ゴミ処理場においては紙材が焼却炉の損耗を招きにくく、プラスチック材のよ うに有害な物質を発生させることがない。したがって、社会的なコストも低く、 公害問題を招かない。 そして、カラー印刷を行って自由な色，デザインなどを表現することで、衣服 を吊り下げて提示した際に顧客を引きつける新たな効用を得ることも可能となる 。印刷やスタンプで業者表示も行える。

【００２１】 なお、ワイシャツや下着のように軽量なものの吊り下げには強度的に十分であ るが、吊り下げ強度が不足する場合は、必要な枚数を重ねて使用する。

【００２２】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、ハンガー体が紙材で形成されているので 、その価格を大幅に引き下げることが可能となる。 また、不要となった場合は処分がきわめて容易で、最終処分の社会的なコスト も低く、公害問題を招くことがない。

【００２３】 さらに、カラー印刷により自由な色，デザインなどを表現して顧客を引きつけ る効用も得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の構成説明図である。

【図２】第２実施例の構成説明図である。

【符号の説明】

１０引掛部 １２Ｌ吊し腕部 １２Ｒ吊し腕部 １３Ｌ クリップ １３Ｒ クリップ １４横渡棒部 １６Ｌ切り欠き １６Ｒ切り欠き

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 倒立の略Ｊ字状とされた引掛部（１０）
   の首元部分から２本の吊し腕部（１２Ｌ，１２Ｒ）が引
   掛部（１０）と同一平面上で左右対称に開かれた衣服用
   ハンガー体において、 引掛部（１０）及び吊し腕部（１２Ｌ，１２Ｒ）を１枚
   の厚手な紙材又は積層された厚手な紙材で一体形成し
   た、 ことを特徴とした衣服用ハンガー体。
2. 【請求項２】 倒立の略Ｊ字状とされた引掛部（１０）
   の首元部分から２本の吊し腕部（１２Ｌ，１２Ｒ）が引
   掛部（１０）と同一平面上で曲線傾斜しながら左右対称
   に開かれ、 吊し腕部（１２Ｌ，１２Ｒ）の開き先端が丸められてか
   ら横渡棒部（１４）で連絡され、 吊し腕部（１２Ｌ，１２Ｒ）の中間部で引掛部（１０）
   の側に略Ｔ字状の浅い切り欠き（１６Ｌ，１６Ｒ）が各
   々設けられ、 引掛部（１０），吊し腕部（１２Ｌ，１２Ｒ）及び横渡
   棒部（１４）を１枚の又は積層された厚手な紙材で一体
   形成した、 ことを特徴とした衣服用ハンガー体。