JP3019542B2 - 天井走行車 - Google Patents

天井走行車

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JP3019542B2
JP3019542B2 JP3283676A JP28367691A JP3019542B2 JP 3019542 B2 JP3019542 B2 JP 3019542B2 JP 3283676 A JP3283676 A JP 3283676A JP 28367691 A JP28367691 A JP 28367691A JP 3019542 B2 JP3019542 B2 JP 3019542B2
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彰 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工場や倉庫等に配設さ
れ、昇降台にバケット等の物品を搭載して搬送する天井
走行車に関する。より詳しくは、搭載された物品の上面
を覆う蓋体を昇降台に設けることにより、例えば搬送時
におけるバケット内のクリーン度が損なわれないように
した天井走行車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、天井に設けられたレールに沿
って走行する走行車本体と、この走行車本体に対して4
本の吊下げベルトで昇降可能に設けられた昇降台とを備
え、部品等を収納したバケットを昇降台に搭載して搬送
する天井走行車が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】天井走行車により搬送
されるバケットは、一般にその上方が開放されており、
また従来の昇降台には、これに搭載されたバケットの上
方を覆う、なんらの手段も講じられていなかった。
【0004】このため、バケットに収納されている部品
が塵埃を嫌う精密電子部品等である場合には、天井走行
車によって搬送される際にバケット内のクリーン度が損
なわれて好ましくないという問題があった。
【0005】本発明の目的は、以上のような問題点を解
決し、搬送中にバケット等の内部のクリーン度が損なわ
れてしまうのを防止することができ、また搬送中にバケ
ット等の内部から収納品が飛び出してしまうのを防止す
ることができ、さらには搬送中に搬送する物品が昇降台
上で移動してしまうのを防止することができる天井走行
車を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、天井に設けられたレールに沿って
走行する走行車本体に対して昇降可能に設けられた昇降
台に物品を搭載して搬送する天井走行車において、前記
昇降台に設けられ、昇降台が上昇することによって昇降
台に搭載された物品の上面を覆い、昇降台が下降するこ
とによって物品の上面から離れる蓋体を備えたことを特
徴とする。また、請求項の発明は、蓋体は常時物品の
上面に向けて附勢されており、昇降台がステーションに
向けて下降することによりステーション側のガイドポー
ルに当接して押し上げられることを特徴とする。
【0007】
【作用効果】請求項1記載の天井走行車によれば、物品
の上面を覆う蓋体が昇降台に設けられているので、搬送
中にバケット等の物品の内部のクリーン度が損なわれて
しまうのを防止することができ、また搬送中にバケット
等の物品の内部から収納品が飛び出してしまうのを防止
することができ、さらには搬送中に物品が昇降台上で移
動してしまうのを防止することができるという作用効果
が得られる。また、蓋体は昇降台が上昇することによっ
て昇降台に搭載された物品の上面を覆い、昇降台が下降
することによって物品の上面から離れるので、物品を搬
送するために昇降台を上昇させたときには、物品の上面
を蓋体で覆うことができ、物品を移載するためにステー
ションに向けて昇降台を下降させたときには、移載の邪
魔にならないよう、物品の上面から蓋体を離すことがで
きるという作用効果が得られる。さらに、請求項の天
井走行車によれば、既存のステーション側のガイドポー
ルを利用して、物品を移載する際に物品の上面から蓋体
を離すことができ、シンプルな構成とすることができる
という効果が得られる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
【0009】図1は本発明に係る天井走行車の一実施例
を示す正面図、図2は側面図である。
【0010】これらの図において、10は走行車本体で
あり、天井に設けられたレールRに沿って走行する。
【0011】20は昇降台であり、走行車本体10に対
して4本の吊下げベルト11で昇降可能に設けられてい
る。走行車本体10内には、図示しない巻取り機構があ
り、この巻取り機構によってベルト11が巻取られ、あ
るいは送り出されることにより昇降台20が昇降する。
【0012】昇降台20は、ベルト11と接続されてい
るベース21と、このベース21に4本の角パイプ22
を介して固定されたかご体30とを備えている。かご体
30は、前記角パイプ22の下端に固定された2本のフ
レーム31と、このフレーム31の下方においてフレー
ム31間に架設された複数本のU形部材32とを備えて
いる。U形部材31間のピッチP1は、ステーション4
0をなすローラーコンベア41のローラー42間のピッ
チP2と等しく構成されており、仮想線で示すように昇
降台20(すなわちかご体30)がコンベア41上に下
降したとき、各U形部材31がローラー42間に入っ
て、ローラ42の上面42aより下方に位置するように
なっている。したがって、昇降台20が仮想線で示すよ
うにコンベア41上に下降し、コンベア41によってバ
ケットBがかご体のU形部材32上に搬送されて来た
後、昇降台20を上昇させると、実線で示すようにバケ
ットBがかご体30に移載されることとなる。ステーシ
ョン40には、そのフレーム43上にガイドポール44
が立設されており、このガイドポール44が、昇降台2
0の角パイプ22にプレート23を介して取り付けられ
たガイドブロック24の穴24aを貫通することによ
り、かご体30の位置決めがなされるようになってい
る。
【0013】50は、昇降台20に設けられた蓋体であ
る。蓋体50は、プレート51と、このプレート51の
下面に固定された蓋部材52とを備え、プレート51の
下面に固定された4本のガイドロッド53が、かご体3
0のフレーム31に立設された4本のガイドパイプ33
にスライド可能に挿通されていることによって、かご体
30に対して上下動可能に取り付けられている。ガイド
ロッド53とガイドパイプ33との間には圧縮ばね34
が設けられており(図3参照)、このばね34によって
蓋体50はかご体30に向かって常時附勢されている
が、昇降台20が仮想線で示すように下降すると、プレ
ート50に設けられた受け部54が、ガイドブロック2
4を貫通したガイドポール44と当接して押し上げられ
ることにより、上動するようになっている。
【0014】次に、以上のような天井走行車の動作につ
いて、主としてステーション40からバケットBを受け
取る場合を例にとって説明する。
【0015】(i) 天井走行車が走行して来てステーショ
ン40の上方で停止する。
【0016】(ii) 昇降台20がステーション40に向
かって下降する。このとき、仮想線で示すように、昇降
台のガイドブロック24にガイドポール44が挿通され
ることにより位置決めがされ、かご体30のU形部材3
2はローラー42間を通ってローラーより下方に位置す
る。また、蓋体50はガイドポール44によって押し上
げられ、かご体に対して相対的に上動する。
【0017】(iii) ローラーコンベア41が作動し、バ
ケットBがかご体30の上方まで搬送されてくる。この
とき、U形部材32はローラー42よりも下方にあり、
また、蓋体50は上方に押し上げられているので、バケ
ットBの搬送は阻害されない。
【0018】(iv) 昇降台20が上昇する。すると、バ
ケットBがかご体のU形部材32上に移載される。ま
た、ガイドポール44による蓋体50の押し上げが解除
されるので、蓋体50がかご体30に対して相対的に下
動し、実線で示すように、蓋部材52がバケットBの開
口を覆うこととなる。さらに、ばね34の作用により蓋
部材52はバケットBの上面に押し付けられ、これによ
ってバケットBは密閉されることとなる。
【0019】(v) 天井走行車が、図示しない他のステー
ション上まで走行し、上記(i) 〜(iv)の動作と逆の動作
によって、他のステーション上にバケットが移載され
る。
【0020】以上説明したように、本実施例の天井走行
車によれば、搭載されたバケットBを覆う蓋体50が昇
降台に設けられているので、搬送中にバケットBのクリ
ーン度が損なわれてしまうのを防止することができ、ま
た搬送中にバケットBの内部から収納品が飛び出してし
まうのを防止することができ、さらには搬送中にバケッ
トBが昇降台20上で移動してしまうのを防止すること
ができる。 また、蓋体50は昇降台20が上昇すること
によってバケットBの上面を覆い、昇降台20が下降す
ることによってバケットBの上面から離れるので、バケ
ットBを搬送するために昇降台20を上昇させたときに
は、バケットBの上面を蓋体50で覆うことができ、バ
ケットBを移載するためにステーションに向けて昇降台
20を下降させたときには、移載の邪魔にならないよ
う、バケットBの上面から蓋体50を離すことができ
る。 さらに、既存のステーション40側のガイドポール
44を利用して、バケットBを移載する際にバケットB
の上面から蓋体50を離すことができ、シンプルな構成
とすることができる。
【0021】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る天井走行車の一実施例を示す正面
図。
【図2】同じく側面図。
【図3】同じく部分拡大断面図。
【符号の説明】
R レール B バケット 10 走行車本体 20 昇降台 50 蓋体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井に設けられたレールに沿って走行す
    る走行車本体に対して昇降可能に設けられた昇降台に物
    品を搭載して搬送する天井走行車において、前記昇降台
    設けられ、昇降台が上昇することによって昇降台に搭
    載された物品の上面を覆い、昇降台が下降することによ
    って物品の上面から離れる蓋体を備えたことを特徴とす
    る天井走行車。
  2. 【請求項2】 前記蓋体は常時物品の上面に向けて附勢
    されており、昇降台がステーションに向けて下降するこ
    とによりステーション側のガイドポールに当接して押し
    上げられることを特徴とする請求項記載の天井走行
    車。
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