JP3018953B2 - 鋼帯の端部位置測定装置 - Google Patents

鋼帯の端部位置測定装置

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JP3018953B2
JP3018953B2 JP7227282A JP22728295A JP3018953B2 JP 3018953 B2 JP3018953 B2 JP 3018953B2 JP 7227282 A JP7227282 A JP 7227282A JP 22728295 A JP22728295 A JP 22728295A JP 3018953 B2 JP3018953 B2 JP 3018953B2
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隆男 中原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鋼帯を圧延ある
いは連続焼鈍する際、鋼帯の板幅や板端部位置を測定す
るための電磁気法による鋼帯端部位置測定装置の近傍で
発生するループ電流に対する補正機能を有する鋼帯の端
部位置測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼帯を圧延あるいは連続焼鈍する際に
は、加工処理技術上の理由により、多くの場合鋼帯をラ
イン中心に位置させることが要請されるが、それを実現
するためには、鋼帯の板幅や板端部位置を把握しておく
ことが重要である。
【0003】圧延される鋼帯の端部位置および板幅を測
定する方法としては、2個または3個以上のビデオカメラ
を圧延される鋼帯に向けて、鋼帯の両端部がそれぞれの
外側カメラの視野の範囲に入るように、鋼帯上の1つの
線および同じ線上に設置し、鋼帯とそれ以外の部分との
コントラストを大きくするため、カメラの方を向いてい
る鋼帯の側面または鋼帯の裏側側面のいずれかを1個ま
たは2個以上の光源によって照射し、ビデオカメラによ
って撮影された鋼帯の両端部付近の領域の画像をデータ
処理し、鋼帯の端部位置を決定する方法(Iron and Stee
l Engineer [1989年5月、P23〜25])が知られている。
【0004】しかしながら、上記方法は、光学的測定方
法のため、カメラレンズや光源に塵や埃が付着しないよ
う、清浄度の確保が必要であるが、圧延油を使用する圧
延機出側等では、圧延油のはねかえりを受けることも多
く、日常の清掃が必要である。また、鋼帯の端部位置測
定装置の設置される環境は、高い温度であることが多
い。このような使用環境では、この測定装置の機能を損
なうこととなる。
【0005】上記の問題点を解消する方法としては、鋼
帯端部と部分的に重なっている端部位置測定コイルの内
側に1個または複数個の高さ測定コイルを配置し、各測
定コイルにパルス電流を印加して磁界を発生させ、端部
位置測定コイルおよび1個または複数個の高さ測定コイ
ルからの磁界が減衰する時、端部位置測定コイルおよび
1個または複数個の高さ測定コイルの中に誘起される電
圧の測定のためのサンプリング測定回路とサンプリング
されたアナログ測定値を対応するデジタル値に変換する
A/D変換器とを有し、A/D変換器からのデジタル値を演算
部で評価することによって鋼帯の端部位置を決定し、1
個または複数個の高さ測定コイルの誘起電圧を用いて端
位置測定コイルの中に誘起される電圧の高さ補償を行
う鋼帯の端部位置決定方法および装置(特開平5-126507
号公報)が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平5-126507号
公報に開示の方法および装置は、端部位置測定コイルお
よび1個または複数個の高さ測定コイルでの鋼帯と測定
コイル間距離の情報を相互に関連させ、鋼帯の端部位置
を判定するものであり、現在市販されているものであ
る。しかしながら、この電磁気的測定装置は、各測定コ
イルで発生させた磁界によって、鋼帯自身に電流が流れ
てしまい、鋼帯を保持している端部位置測定装置前後の
拘束ロール、ロール取付け架台間が閉ループとなり、測
定コイルの磁界によりループ電流が発生することがあ
る。これは各拘束ロールの絶縁が完全であれば測定上問
題はないが、絶縁が不十分であると発生したループ電流
のループ内に磁界が生じてしまい、各測定コイルで発生
させた磁界にループ電流による磁界が上乗せされ、鋼帯
の端部位置の正確な検出が不可能になるという問題があ
る。
【0007】このループ電流対策としては、設備の絶縁
処理が考えられるが、実際に設備の絶縁処理を行う場
合、既設設備の改善ということで非常に大がかりで、か
つ高コストとなってしまうという問題がある。また、ル
ープ電流は、そのループが長くなればループ内に生じる
磁界の磁束密度自身は小さくなり、各測定コイルに発生
させた磁界への影響を小さくすることができるが、設備
によってはループ長さを長くできない場合、すなわち、
電磁気法端部位置測定装置を狭隘なスペースにしか設置
できない場合もある。
【0008】この発明の目的は、上記電磁気法端部位置
測定装置による鋼帯の端部位置決定方法の欠点であるル
ープ電流の発生による鋼帯の端部位置の検出不良を解消
し、ループ電流が発生した場合においても正確に鋼帯の
端部位置を検出できる鋼帯の端部位置測定装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく電磁気法による端部位置測定装置のループ
電流に起因する測定誤差について鋭意試験検討を重ね
た。その結果、鋼帯、端部位置測定装置の前後の拘束ロ
ールおよび前後の拘束ロールの据え付け架台間に発生す
るループ電流のループ内に発生する磁界は、ループ長さ
が短いほど、つまり板端部位置が拘束ロールの据え付け
架台に近いほど磁束密度は大きくなること、したがっ
て、据え付け架台に近い部分に設置された測定コイルほ
、端部位置測定コイルおよび高さ測定コイルの正規の
誘起電圧に対するループ電流に起因する電圧の影響が大
きいこと、このループ電流に起因する電圧は、板端面と
拘束ロールの据え付け架台間距離で変化すること、この
ループ電流に起因する電圧を板端面と拘束ロールの据え
付け架台間距離の替わりに各測定コイル毎に規定してお
き、実際に測定された電圧から各測定コイル毎にループ
電流に起因する電圧を差し引いたのち、通常の板高さや
板端部位置判定処理を行わせることによって、ループ電
流に起因する電圧の影響を抑制できることを究明し、こ
の発明に到達した。
【0010】すなわちこの発明は、鋼帯の端部のおのお
のに配置された端部位置測定コイルと、その内側に配置
された1個または複数個の高さ測定コイルと、各端部位
置および高さ測定コイルにパルス電流を印加して磁界を
発生させ、端部位置測定コイルおよび高さ測定コイルか
らの磁界が減衰を開始した直後の第1時間間隔および第1
時間間隔の間前記端部位置測定コイルおよび高さ測定コ
イルに誘起される電圧を測定するためのサンプリング測
定回路と、サンプリングされた各端部位置および高さ測
定コイルに誘起された電圧のアナログ測定値を対応する
デジタル値に変換するアナログ/デジタル変換器と、ア
ナログ/デジタル変換器からの各端部位置および高さ測
定コイルの誘起電圧のデジタル値と現在の鋼帯に対する
予め設定された実績データに基づき鋼帯の端部位置を演
算する演算部を有する鋼帯の端部位置測定装置におい
て、前記各端部位置および高さ測定コイルの誘起電圧の
デジタル値を、鋼帯端部と据え付け架台間距離、パスラ
インとの距離をパラメータとしてループ電流に起因する
電圧を補正するループ電流補正係数で補正したのち、補
正されたデジタル値と現在の鋼帯に対する予め設定さ
れた実績データに基づき鋼帯の端部位置を演算するこ
特徴とする鋼帯の端部位置測定装置である。
【0011】また、この発明は、鋼帯の端部のおのおの
に配置された端部位置測定コイルと、その内側に配置さ
れた1個または複数個の高さ測定コイルと、各端部位置
および高さ測定コイルにパルス電流を印加して磁界を発
生させ、端部位置測定コイルおよび高さ測定コイルから
の磁界が減衰を開始した直後の第1時間間隔および第1時
間間隔の間前記端部位置測定コイルおよび高さ測定コイ
ルに誘起される電圧を測定するためのサンプリング測定
回路と、サンプリングされた各端部位置および高さ測定
コイルに誘起された電圧のアナログ測定値を対応するデ
ジタル値に変換するアナログ/デジタル変換器と、アナ
ログ/デジタル変換器からの各端部位置および高さ測定
コイルの誘起電圧のデジタル値と予め設定された実績デ
ータに基づき鋼帯の端部位置を演算する演算部を有する
鋼帯の端部位置測定装置において、前記各端部位置およ
び高さ測定コイルの誘起電圧のデジタル値と現在の鋼帯
に対する予め設定された実績データに基づき鋼帯の端部
位置を演算したのち、鋼帯端部と据え付け架台間距離、
パスラインとの距離をパラメータとしてループ電流に起
因する電圧を補正する予め定めたループ電流補正曲線に
基づき、鋼帯の端部位置を補正すること特徴とする鋼帯
の端部位置測定装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明の鋼帯の端部位置測定装
置は、図1に示すとおり、磁界発生用および測定用コイ
ルL1、L2およびL3の共通平面に平行な平面に対し、圧延
された鋼帯Mが一定の角度vをなしており、コイルL1、L2
は前記高さ測定コイルで、コイルL3は端部位置測定コイ
ルである。以下必要である範囲においては、コイルL2
第1高さ測定コイル、コイルL1は第2高さ測定コイルと呼
ばれる。これらの各コイルL1、L2およびL3の軸は、鋼帯
のパスライン中心から距離X1、X2およびX3の位置に配置
する。圧延された鋼帯Mの端部位置は、図1にXM2で示し
ている。パルス電流の印加により発生した磁界は、記号
H1、H2およびH3で示す。
【0013】端部位置測定コイルL3で発生した磁界H
3は、他のコイルとは異なった配置を有する。基準コイ
ルLR1、LR2およびLR3は、コイルL1、L2およびL3と並列
に接続される。これらの基準コイルLR1、LR2およびLR3
は、圧延された鋼帯Mによって大きな影響を受けないよ
うに、例えば、遮蔽された空間1の中に収納される。
【0014】前記コイルL1、L2およびL3は、パルス電流
の印加により磁界H1、H2、H3を発生させると共に、磁界
が減衰する場合にコイルL1、L2およびL3に誘起される電
圧を測定するために用いられる。このため、1つの測定
サイクルは、多数個の時間間隔に分けなければならな
い。好ましくは、パルスは下記t0と呼ばれる時間間隔の
間に発生し、そして誘起された電圧のサンプリング測定
はt1およびt2で示された時間間隔で行われる。時間間隔
t1は、パルス電流がOFFされた直後に設定される。時間
間隔t1の持続時間中に得られる端部位置測定コイルL3
それに対応する基準コイルLR3とに対する差信号は、端
位置測定コイルL3のどの程度の部分が鋼帯Mによって
覆われるかによって決定される。
【0015】高さ測定コイルの場合、時間間隔t1中に測
定される差電圧は、事実上コイルと鋼帯Mとの間の距離
を表す量に対応する。時間間隔t2は、通常時間間隔t1
終了の直後に配置される。時間間隔t2中に測定される差
電圧は、前記材質依存性を決定するための基礎となる。
【0016】パルス電流の印加は、図1に示すとおり、
時間間隔t0の間、パルス電流発生装置2、3および4から
行われる。好ましくは並列接続されたコイルの組L1とL
R1、L2とLR2およびL3とLR3のそれぞれに対し行われる。
コイルの組L1とLR1、L2とLR2およびL3とLR3のそれぞれ
の中に誘起される電圧、すなわち、測定コイルL1、L2
よびL3と基準コイルLR1、LR2およびLR3との両方からの
電圧は、コイルの組L1とLR1、L2とLR2およびL3とLR3
それぞれに対し、差動増幅器5、6および7に入力され
る。これらの差信号は、サンプリング測定回路に送られ
る。
【0017】サンプリング測定回路の時間間隔t1および
t2は、制御回路8によって時間間隔t0と同様に制御され
る。サンプリング測定回路9および10は、端部位置測定
コイルとそれに付随する基準コイルに属する。そして、
時間間隔t1の持続期間中、測定回路9は差電圧a=ΔU31
測定し、時間間隔t2の持続期間中、測定回路10は差電圧
b=ΔU32を測定する。測定回路11および12は、第1高さ測
定コイルとそれに付随する基準コイルに属する。そし
て、時間間隔t1の持続期間中、測定回路11は差電圧c=Δ
U21を測定し、時間間隔t2の持続期間中、測定回路12は
差電圧d=ΔU22を測定する。同様にサンプリング測定回
路13および14は、第2高さ測定コイルとそれに付随する
基準コイルに属し、時間間隔t1の持続期間中、測定回路
13は差電圧e=ΔU11を測定し、時間間隔t2の持続期間
中、測定回路14は差電圧f=ΔU12を測定する。
【0018】これらの測定回路からのアナログサンプリ
ング測定値は、A/D変換器15に入力され、デジタル化さ
れた値は演算部16に入力される。演算部16は、演算処理
を行い、端部位置測定コイルL3と基準コイルLR3とのデ
ータが、鋼帯依存性に対しても鋼帯の端部のどのような
曲がりに対しても、端部位置測定コイルL3と鋼帯Mとの
間の距離依存性を補償できるように、入力された測定値
を組合せる。さらに、演算部16は、サイクル周波数およ
びサンプリングデータに対し、制御回路8に制御データ
を供給することができる。制御回路8は、サンプリング
回路17を制御することによって、パルス電流をコイルに
印加するために時間間隔t0を制御する。
【0019】上記測定コイルL1、L2およびL3は、端部
測定コイルL3に対する鋼帯Mの端部が、高さ曲線が交
差する点に対応するよう横移動制御装置を設けることも
できる。また、測定コイルとしては、2列のコイルを横
の重なり50%で重なり合って配置し、1つのコイル列の中
のコイルの各々の中心が他のコイル列の中のコイルとコ
イルの間の空間の上にあるように配置することもでき
る。これらのコイルを鋼帯Mの横方向に配置する。
【0020】しかしながら、図3に示すとおり、板端部
位置測定装置のコイルL1、L2およびL3から発生する磁束
によって鋼帯Mに渦電流が発生し、測定コイル前後の鋼
帯Mを保持しているパスライン調整ロール21およびデフ
レクタロール22、パスライン調整ロール21およびデフレ
クタロール22の据付け架台23、鋼帯M間が閉ループとな
ってループ電流24が発生し、このループ電流24のループ
内に磁界が発生する。この磁界は、ループ長が短いほ
ど、つまり、鋼帯M端部位置が据付け架台23に近いほど
磁束密度が大きくなる。したがって、据付け架台23に近
い部分に設置されたコイルL3ほど、正規の誘起された電
圧に対するループ電流24に起因する電圧の影響が大き
い。
【0021】したがって、板端部位置測定装置の測定精
度を確保するには、このループ電流24に起因する電圧の
影響を除くことが必要となる。このループ電流24に起因
する電圧は、ループ電流24のループ長、すなわち、図3
の鋼帯M端部と据付け架台23間距離Wで変動する(パスラ
イン調整ロール21とデフレクタロール22間距離Lは、設
備固定のため一定、パスライン高さhも鋼帯Mの端部と据
付け架台23間距離Wの変動代に比べて小さいが、補正係
数決定には影響する)。この発明においては、このルー
プ電流24に起因する電圧の補正は、各測定コイルで測定
された差電圧a〜fを用いて板端計算を行うに先立ち、各
差電圧a〜fを、例えば、下記のループ電流補正係数Nを
用いて補正することができる。 ループ電流補正係数N=K・p(h、W) ただし、K:定数、h:パスラインとの距離、W:鋼帯M端部
と据付け架台間距離、p:hとWの関数
【0022】図2は演算部16の内部処理順序の流れ図で
ある。演算部16には、前記差電圧a〜fの他に、鋼帯Mの
材質の影響を補償するための定数k1と、鋼帯Mの厚さTに
関する情報と、測定コイルの固定されたx座標、ルー
プ電流補正係数Nとが入力される。
【0023】図2の流れ図中において、 a’、b’、c’、d’、e’、f’=ループ電流補正係数Nで
補正された差電圧 m=f’/(e’−k1f’)、高さに対し補償された鋼帯の量 k2=材質依存および厚さ依存の定数 h1=第2高さ測定コイルの上の鋼帯Mまでの高さ h2=第1高さ測定コイルの上の鋼帯Mまでの高さ h3=端部位置測定コイルの上の鋼帯Mまでの評価された高
さ xM1=鋼帯の傾きを考慮していない評価された端部位置 xM2=計算された端部位置
【0024】計算のシーケンスは、差a’−k1b’、c’
−k1d’、e’−k1f’と、商m=f’/(e’−k1f’)を決定
することによって開始される。次の段階は、現在の材質
と厚さに対するk2を、k2=F(m、T)に従って決定する。こ
の式は、現在の材質と厚さに対し経験的に決定され、例
えば、表の形式または多数個の曲線として演算部に記憶
されている。
【0025】さらに、流れ図にしたがって演算を行って
高さh1およびh2を決定する。高さh1およびh2は、それぞ
れ、h1=F(e’−k1f’,k2)、h2=F(c’−k1d’、k2)にし
たがって、e’−k1f’とc‘−k1d’と、定数k2との関数
である。鋼帯Mの端部位置のX座標のおおよその評価値X
M1は、下記式により得ることができる。 XM1=F(a’−k1b’、T、k2、h2)
【0026】鋼帯Mの端部位置のX座標の正確な値、すな
わち、計算された端部位置XM2を得るには、先ず端部
測定コイル上の鋼帯の高さの正確な値h3を、下記式に
より演算する。 h3=F(XM1、h1、h2、X1、X2、X3) から出発して実行することができる。前記と同様に記憶
された表または曲線で決定されるh3と、パラメータk
2と、厚さTと、差電圧a’−k1b’とを用いて、端部位置
の座標XM2の正確な値を、経験的な下記式にしたがって
決定することができる。 XM2=F(a’−k1b’、T、k2、h3)
【0027】また、ループ電流24に起因する電圧の補正
は、各端部位置および高さ測定コイルで測定された差電
圧a〜fを用いて板端計算を行ったのち、予め定めた板幅
と板端部位置補正量との関係を表の形式または多数個の
曲線を演算部に記憶させておき、例えば、図4に示すグ
ラフに基づき、上位コンピータから入力される板幅に応
じて補正することもできる。
【0028】上記により鋼帯Mの両端位置、すなわち、
作業側ならびに駆動側のパスライン中心からの端部位置
が測定できれば、板幅は作業側端部位置に駆動側端部位
置を加算することによって、求めることができる。
【0029】上記説明においては、各端部位置および高
測定コイルにパルス電流を印加した場合について説明
したが、交流電流、一方向直流電流を印加することによ
って、各端部位置および高さ測定コイルに磁界を発生さ
せることができる。各端部位置および高さ測定コイル
は、圧延方向と直角に配置した共通の梁に設置するのが
適切である。高さ測定コイルの信号を用いてこの梁が鋼
帯Mと平行に取付けられていることを検査することがで
きる。
【0030】
【実施例】5スタンド式タンデム圧延機の出側に電磁気
法による鋼板端部位置測定装置を設置し、一般低炭素鋼
からなる熱延鋼板を冷間圧延して板厚0.15〜2.3mm、板
幅680〜1230mmの冷延鋼帯を製造し、ループ電流に起因
する差電圧a〜fの補正前後における実測板幅と電磁気法
による鋼板端部位置測定装置による測定板幅との偏差を
求めた。その結果を図5および図6に示す。
【0031】図5に示すとおり、ループ電流に起因する
差電圧a〜f補正機能を適用していない場合は、板幅が95
0mm付近から測定精度が低下し、1230mmの板幅では、ル
ープ電流のループ長が短くなることによって、測定精度
がさらに低下し、その誤差は+20mm以上となっている。
これに対し、ループ電流に起因する電圧に応じて差電圧
a〜fの補正を冷延鋼帯の板端部位置演算前に実施する機
能を演算部に与えた場合には、図6に示すとおり、板幅
測定精度が大幅に向上して±2mmの仕様をほぼ満足して
おり、ループ電流に起因する電圧の影響を抑制できるこ
とが確認された。
【0032】さらに、ループ電流に起因する電圧に応じ
て差電圧a〜fの補正を行わず、差電圧a〜fを用いて冷延
鋼帯の板端部位置を演算したのち、予め経験的に定めら
れた前記図4に示す板幅と板端部位置補正量との関係に
基づき、演算された板端部位置の補正を行った場合の実
測板幅と電磁気法による鋼板端部位置測定装置による測
定板幅との偏差を求め図7に示す。図7に示すとおり、板
幅測定精度が大幅に向上して±2mmの仕様をほぼ満足し
ており、ループ電流に起因する電圧の影響を抑制できる
【0033】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明の電磁気法
による鋼帯の端部位置測定装置は、ループ電流に起因す
るノイズの補正機能を付加したことによって、ループ電
流に起因する検出精度の悪化を防止し、鋼帯端部位置な
らびに板幅を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の端部位置測定装置の原理を示すもの
で、鋼帯の一方の端部位置を決定する端部位置測定装置
の部分図である。
【図2】演算部で実施される端部位置を得るための流れ
図である。
【図3】鋼板端部位置測定装置のループ電流発生の説明
図で、(a)図は平面図、(b)図は側面図である。
【図4】差電圧から演算された板端部位置をループ電流
に起因する電圧補正のための、板幅と板端部位置補正量
との関係を示すグラフである。
【図5】実施例におけるループ電流に起因する電圧によ
り差電圧を補正しない場合の実測板幅と、実測板幅と測
定板幅の偏差を示すグラフである。
【図6】実施例におけるループ電流に起因する電圧によ
り差電圧の補正を行った場合の実測板幅と、実測板幅と
測定板幅の偏差を示すグラフである。
【図7】実施例におけるループ電流に起因する電圧によ
り差電圧から求めた測定板幅を図4により補正後の実測
板幅と、実測板幅と測定板幅の偏差を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 遮蔽された空間 2、3、4 パルス電流発生装置 5、6、7 差動増幅器 8 制御回路 9、10、11、12、13、14 測定回路 15 A/D変換器 16 演算部 17 サンプリング回路 21 パスライン調整ロール 22 デフレクタロール 23 据付け架台 24 ループ電流 M 鋼帯 L3 端部位置測定コイル L2 第1高さ測定コイル L1 第2高さ測定コイル LR1、LR2、LR3 基準コイル H1、H2、H3 磁界 a、b、c、d、e、f 差電圧
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−126507(JP,A) 特開 昭63−26513(JP,A) 特開 平3−88309(JP,A) 特開 昭63−168210(JP,A) 特開 昭57−76695(JP,A) 特開 平6−61749(JP,A) 特開 平6−273103(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/00 - 7/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼帯の端部のおのおのに配置された端部
    位置測定コイルと、その内側に配置された1個または複
    数個の高さ測定コイルと、各端部位置および高さ測定コ
    イルにパルス電流を印加して磁界を発生させ、端部位置
    測定コイルおよび高さ測定コイルからの磁界が減衰を開
    始した直後の第1時間間隔および第1時間間隔の間前記端
    位置測定コイルおよび高さ測定コイルに誘起される電
    圧を測定するためのサンプリング測定回路と、サンプリ
    ングされた各端部位置および高さ測定コイルに誘起され
    た電圧のアナログ測定値を対応するデジタル値に変換す
    るアナログ/デジタル変換器と、アナログ/デジタル変換
    器からの各端部位置および高さ測定コイルの誘起電圧の
    デジタル値と現在の鋼帯に対する予め設定された実績デ
    ータに基づき鋼帯の端部位置を演算する演算部を有する
    鋼帯の端部位置測定装置において、前記各端部位置およ
    び高さ測定コイルの誘起電圧のデジタル値を、鋼帯端部
    と据え付け架台間距離、パスラインとの距離をパラメー
    タとしてループ電流に起因する電圧を補正するループ電
    流補正係数で補正したのち、補正されたデジタル値と
    現在の鋼帯に対する予め設定された実績データに基づき
    鋼帯の端部位置を演算すること特徴とする鋼帯の端部位
    置測定装置。
  2. 【請求項2】 鋼帯の端部のおのおのに配置された端部
    位置測定コイルと、その内側に配置された1個または複
    数個の高さ測定コイルと、各端部位置および高さ測定コ
    イルにパルス電流を印加して磁界を発生させ、端部位置
    測定コイルおよび高さ測定コイルからの磁界が減衰を開
    始した直後の第1時間間隔および第1時間間隔の間前記端
    位置測定コイルおよび高さ測定コイルに誘起される電
    圧を測定するためのサンプリング測定回路と、サンプリ
    ングされた各端部位置および高さ測定コイルに誘起され
    た電圧のアナログ測定値を対応するデジタル値に変換す
    るアナログ/デジタル変換器と、アナログ/デジタル変換
    器からの各端部位置および高さ測定コイルの誘起電圧の
    デジタル値と予め設定された実績データに基づき鋼帯の
    端部位置を演算する演算部を有する鋼帯の端部位置測定
    装置において、前記各端部位置および高さ測定コイルの
    誘起電圧のデジタル値と現在の鋼帯に対する予め設定さ
    れた実績データに基づき鋼帯の端部位置を演算したの
    ち、鋼帯端部と据え付け架台間距離、パスラインとの距
    離をパラメータとしてループ電流に起因する電圧を補正
    する予め定めたループ電流補正曲線に基づき、鋼帯の端
    部位置を補正すること特徴とする鋼帯の端部位置測定装
    置。
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