JP3018662U - ネットフェンスのコーナー連結金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 １組の連結金具でフェンスネット同士が形成
する角度を自在に設定できる連結金具を提供する。 【構成】 縦桟部材(２)と横桟部材(３)で構成した格子
面を有するフエンスネット(４)を支柱(５)に連結する一
対の連結金具(６)である。各連結金具(６)はフエンスネ
ット(４)の格子面内で上下に隣り合って位置する横桟部
材(３)間に嵌り込む支持腕部分(７)と、この支持腕部分
(７)の一端から連出した支柱(５)に外嵌する弧状支持部
(８)と、両端部に縦桟嵌着部(13)を形成した固定金具
(９)とを有する。一方の連結金具(６)を弧状支持部(８)
での両端部と円弧中心とを結ぶ線のなす角度が鈍角をな
すように形成する。他方の連結金具(６)を弧状支持部
(８)の両端部と円弧中心とを結ぶ線のなす角度が９０度
以下の角度をなすように構成する。各弧状支持部(８)に
透設したボルト挿通孔(16)を横長孔で形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、縦桟部材と横桟部材とで形成した金属格子パネルを用いたフエンス ネットのコーナー支柱への連結金具に関する。

【０００２】

【従来技術】

近年、線状体を格子形に組み合わせて形成した金属格子型のフエンスネットが 提供されている。 このようなフエンスネットを張設する場合、支柱に連結金具を介して止めつけ るのであるが、従来、コーナー部に使用する連結金具として、金属平板の一端よ り部分を円弧状に折り曲げ形成し、この円弧状部分を支柱への固定部に形成する とともに、平板部分をフエンスネットの格子保持部に形成したものが知られてい る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、ネットフエンスを張設する個所の地形は、一定の形状ではないこと から、支柱の両側に位置するフエンスネットの内面同士のなす角度は鋭角から１ ８０度を越える角度まで種々生じる。ところが、従来の連結金具では、支柱への 固定部となる円弧部分をほぼ半円形に形成してあったことから、コーナー部にお いては、支柱両側に位置するフエンスネットの支持位置を支柱の同じ高さにする ことができず、連結金具を上下にずらして配置しなければならなかった。この結 果、フエンスネットの支持位置に統一性がなくなり、美観を損なうという問題が あった。 本考案は、このような点に着目して提案されたもので、１組の連結金具でフェ ンスネット同士が形成する角度を自在に設定できる連結金具を提供することを目 的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成するために本考案は、コーナー部の連結具をフエンスネット の上下に近接して位置している横桟部材間に嵌り込む支持腕部分と、この支持腕 部分の一端から一体に連出され支柱に外嵌する弧状支持部と、両端部に縦桟嵌着 部を形成した固定金具と、固定金具と支持腕部分とを結合させるボルトと、この ボルトに螺合するナットで構成した一対の連結具金具で構成し、一方の連結金具 を弧状支持部の両端部と円弧中心とを結ぶ線のなす角度が鈍角をなすように形成 し、他方の連結金具を弧状支持部の両端部と円弧中心とを結ぶ線のなす角度が９ ０度以下の角度をなすように構成し、各弧状支持部に透設したボルト挿通孔を横 長孔に形成したことを特徴としている。

【０００５】

【作用】

本考案は、それぞれの支持腕部に横長孔をそれぞれ透設した支持腕部での円弧 長さが異なる２種類の連結金具を組み合わせて使用することにより、支柱の両側 に位置するフエンスネットの相対角度を自在に設定することが可能となる。 また、２種類の連結金具を１本のボルトで共締めすることにより、支柱両側に フェンスネットを張設することができるからフェンスネットの支持位置が同じ高 さになり、支持構造が簡潔でネットフェンスとしての美観が損なわれない。

【０００６】

【実施例】

図面は本考案の実施例を示し、図１はネットフェンスの支持部での横断平面図 、図２は連結金具の分解斜視図である。 このネットフェンス(１)は、多数の縦桟部材(２)と横桟部材(３)とを格子状に 配置し、各交点部分を溶接することにより一体化させて格子面を構成したフエン スネット(４)と、この格子状フエンスネット(４)を支持する支柱(５)と、格子状 フエンスネット(４)と支柱(５)とを連結する連結金具(６)とで構成されている。

【０００７】 連結金具(６)は、フエンスネット(４)で上下に隣り合って位置している横桟部 材(３)間にはまり込む幅と、縦桟部材(２)の配設ピッチよりも大きい寸法の長さ を有する支持腕部(７)と、この支持腕部(７)の一端部から一体に連出した円弧状 の支持部(８)と、支持腕部(７)とともに縦桟部材(２)を挟持する固定金具(９)と 、固定金具(９)と支持腕部(７)とを一体化するためのボルト(10)及びナット(11) とで構成してある。

【０００８】 支持腕部(７)には、前述のボルト(10)を貫通させるボルト挿通孔(12)が長孔状 に形成してある。また、固定金具(９)は、その両端部に縦桟部材(２)が嵌り込む 縦桟嵌着部(13)を形成するとともに、両縦桟嵌着部との間に前述のボルト(10)を 貫通させるボルト挿通孔(14)が角穴状に形成してある。そして、この固定金具(1 0)と支持腕部(７)との連結には角根丸頭ボルトを使用するようにしてある。

【０００９】 弧状支持部(８)は支柱(５)外周面に外嵌する半径に形成してあり、その円弧長 さを２種類に形成してある。一つの種類の弧状支持部(８ａ)は、その支持腕部分 (７)との連結部と円弧中心とを結ぶ線と弧状支持部(８ａ)の遊端部と円弧中心と を結ぶ線とのなす角度が１５０度をなすように形成してある。他の種類の弧状支 持部(８ｂ)は、支持腕部分(７)との連結部と円弧中心とを結ぶ線と、弧状支持部 (８ｂ)の遊端部と円弧中心とを結ぶ線のなす角度が９０度の角度をなすように形 成してある。そして、各弧状支持部(８ａ)(８ｂ)にはそれぞれ支柱(５)への固定 ボルト(15)を貫通させる横長孔状のボルト挿通孔(16)が透設してある。

【００１０】 そして、このような円弧長さの相違する弧状支持部(８ａ)(８ｂ)を組み合わせ 使用することにより、例えば図１の組み合わせ状態では、両側のフエンスネット (４)のなす角度を約６０度〜１００度の範囲に張設することができ、図３の組み 合わせ状態では約９０度〜２１０度の範囲に張設することかできる。

【００１１】 なお、上記実施例では、弧状支持部(８)を開角１５０度の円弧と開角９０度の 円弧で構成したが、一方を弧状支持部(８ａ)を開き角度が鈍角の円弧に形成する とともに、他方の弧状支持部(８ｂ)を開き角度が鋭角の円弧に形成するようにし てもよい。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、ボルト貫通用の横長孔をそれぞれ透設した支持腕部の円弧長さが異 る２種類の連結金具を組み合わせて使用することにより、支柱の両側に位置する フエンスネット同士のなす角度を自在に設定することができる。 しかも、２種類の連結金具を１本のボルトで共締めするようにしていることか ら、支柱両側でのフェンスネットの支持位置が同じ高さになり、支柱との連結部 での連結構造が簡潔で、ネットフェンスとしての美観を維持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ネットフェンスの支柱支持部での横断平面図で
ある。

【図２】連結金具の分解斜視図である。

【図３】異なる組み合わせ姿勢での支持状態を示す横断
平面図ある。

【符号の説明】

２…縦桟部材、３…横桟部材、４…フエンスネット、５
…支柱、６…連結金具、７…支持腕部分、８…弧状支持
部、９…固定金具、10…ボルト、11…ナット、13…縦桟
嵌着部、16…ボルト挿通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 金属線材で形成した縦桟部材(２)と金属
   線材で形成した横桟部材(３)とを格子状に配置し各交点
   部分を溶接固定した格子面部分を有するフエンスネット
   (４)を支柱(５)に連結する一対の連結金具(６)であっ
   て、 それぞれの連結金具(６)はフエンスネット(４)の格子面
   内で上下に隣り合って位置する横桟部材(３)間に嵌り込
   む支持腕部分(７)と、この支持腕部分(７)の一端から一
   体に連出され、支柱(５)に外嵌する弧状支持部(８)と、
   両端部に縦桟嵌着部(13)を形成した固定金具(９)と、固
   定金具(９)と支持腕部分(７)とを結合させるボルト(10)
   と、このボルト(10)に螺合するナット(11)とで構成し、
   一方の連結金具(６)を弧状支持部(８)での両端部と円弧
   中心とを結ぶ線のなす角度が鈍角をなすように形成し、
   他方の連結金具(６)を弧状支持部(８)の両端部と円弧中
   心とを結ぶ線のなす角度が９０度以下の角度をなすよう
   に構成し、それぞれの弧状支持部(８)に透設したボルト
   挿通孔(16)を横長孔に形成したネットフェンスのコーナ
   ー連結金具。