JP3018573B2 - ベンズアゼピノピリダジン化合物 - Google Patents
ベンズアゼピノピリダジン化合物Info
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- JP3018573B2 JP3018573B2 JP3132097A JP13209791A JP3018573B2 JP 3018573 B2 JP3018573 B2 JP 3018573B2 JP 3132097 A JP3132097 A JP 3132097A JP 13209791 A JP13209791 A JP 13209791A JP 3018573 B2 JP3018573 B2 JP 3018573B2
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Description
なベンズアゼピノピリダジン化合物に関する。
チアゼパムなどのジアゼピン系化合物が繁用されている
が、特にベンゾジアゼピン系化合物は抗不安作用のほか
に筋弛緩作用などを有し、ふらつきなどを生じ、問題が
ある。また、近年、中枢神経系にベンゾジアゼピン受容
体が存在することが判明し、非ベンゾジアゼピン骨格を
有し、かつ、当該受容体に親和性を有する化合物がより
選択性の高い抗不安薬として有望視されるようになって
きている。また、同受容体に高い親和性を示すが、ベン
ゾジアゼピン化合物とは逆の作用を示す化合物は抗痴呆
薬として開発されてきている。そのような活性を有する
化合物の1つとして、ピリダジノ〔4,3−d〕〔1〕
ベンズアゼピン誘導体が知られている(特開平2−22
9193号公報)。
忘症治療薬などとして有用なベンズアゼピノピリダジン
化合物を提供することを目的としている。
または芳香環上にハロゲン、トリフルオロメチル、ヒド
ロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、C1−4アルキル、
C1−4アルコキシおよびアシルアミノから選ばれる置
換基を1〜3個有するアリールを、R2は水素原子、C
1−4アルキル、アリール−C1−4アルキルまたは芳
香環上にハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、
アミノ、ニトロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4
アルコキシおよびアシルアミノから選ばれる置換基を1
〜3個有するアリール−C1−4アルキルを、R3,R
4は同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原
子、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミ
ノ、ニトロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アル
コキシ、アシルまたはアシルアミノを示し、4位と4a
位の間の結合は単結合または二重結合を表わす。)によ
り表わされるベンズアゼピノピリダジン化合物またはそ
の製薬上許容される塩に関する。また、その合成中間体
は一般式
子またはC1−4アルキルを示し、他の各記号は前記に
記載の通りである。)により表わされるベンズアゼピン
化合物である。
て、C1-4 アルキルとはメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチルなどの
炭素数1〜4個のアルキルを示す。アリールとはフェニ
ル、ナフチルなどを示す。ハロゲンとはフッ素、塩素、
臭素、ヨウ素を示す。C1-4 アルコキシとはメトキシ、
エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イ
ソブトキシ、第3級ブトキシなどの炭素数1〜4個のア
ルコキシを示す。アシルアミノとはアセチルアミノ、プ
ロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、ピバロイルアミノ
などを示す。アリール−C1-4 アルキルとはベンジル、
2−フェニルエチル、1−フェニルエチル、3−フェニ
ルプロピル、2−フェニルプロピル、1−フェニルプロ
ピル、ナフチルメチルなどを示す。アシルとはアセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、ピバロイルなどを示す。
また、芳香環上にハロゲン、トリフルオロメチル、ヒド
ロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、C1-4 アルキル、C
1-4 アルコキシおよびアシルアミノから選ばれる置換基
を1〜3個有するアリールとは2−クロロフェニル、3
−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジク
ロロフェニル、4−ブロモフェニル、4−フルオロフェ
ニル、3−トリフルオロメチルフェニル、4−ヒドロキ
シフェニル、4−アミノフェニル、4−シアノフェニ
ル、4−メチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−
アセチルアミノフェニル、4−プロピオニルアミノフェ
ニルなどを示す。一般式(I)の化合物において1個の
不斉炭素原子を有する場合には、ラセミ体混合物および
個々の光学異性体が存在しうるし、さらに2個以上の不
斉炭素原子を有する場合には個々のジアステレオマーま
たはそれらの混合物として存在しうる。本発明はこれら
の混合物および個々の異性体のすべてを包含する。ま
た、立体異性体も包含される。一般式(I)の化合物の
製薬上許容される塩としては無機酸もしくは有機酸との
酸付加塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、マレイン酸
塩、フマール酸塩、酒石酸塩など)または第4級アンモ
ニウム塩などがあげられる。
合成することができる。 製造法1 一般式(I)の化合物は反応を阻害しない適当な溶媒
(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、ベンゼン、トルエン、クロロホルム、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン
など)中、一般式(IV)の化合物に一般式 R1 −NHNH2 (VI) (式中、R1 は前記と同義である。)により表わされる
ヒドラジン誘導体またはその水和物もしくは酸付加塩を
作用させることにより製造できる。好ましくはエタノー
ルなどの溶媒中、一般式(IV)の化合物を一般式(V
I)のヒドラジン誘導体またはその水和物、酸付加塩と
沸点付近で1ないし十数時間反応を行なうことによりで
きる。またはエタノールなどの溶媒中、一般式(IV)
の化合物を一般式(VI)のヒドラジン誘導体またはそ
の水和物、酸付加塩と沸点付近で1ないし十数時間反応
を行なうことにより生成した化合物を、酢酸などの溶媒
中、沸点付近で1ないし十数時間反応を行なうことによ
り製造することができる。 製造法2 一般式(I)の化合物は反応を阻害しない適当な溶媒
(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、ベンゼン、トルエン、クロロホルム、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン
など)中、一般式(V)の化合物に一般式(VI)のヒ
ドラジン誘導体またはその水和物もしくは酸付加塩を作
用させることにより製造できる。好ましくはエタノール
などの溶媒中、一般式(V)の化合物を一般式(VI)
のヒドラジン誘導体またはその水和物、酸付加塩と沸点
付近で1ないし十数時間反応を行なうことによりでき
る。またはエタノールなどの溶媒中、一般式(V)の化
合物を一般式(VI)のヒドラジン誘導体またはその水
和物、酸付加塩と沸点付近で1ないし十数時間反応を行
なうことにより生成した化合物を、酢酸などの溶媒中、
沸点付近で1ないし十数時間反応を行なうことにより製
造することができる。
結合である場合は、その結合部位が単結合である化合物
に酢酸とクロロホルムの混合溶媒中、臭素を滴下するこ
とにより〔ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミスト
リー ( J.Med.Chem.) 第14巻、262頁(1971
年)〕合成することができる。反応は酢酸−クロロホル
ム混合溶媒中、1〜1.5倍モル量の臭素を20〜60
℃で滴下すると好適に進行する。また、4位と4a位と
の間の結合が二重結合である一般式(I)の化合物はそ
の結合部位が単結合である化合物にナトリウム−m−ニ
トロベンゼンスルホネート(Bachmann法、英国特許第1
168291号明細書)を反応させることによっても合
成することができる。
よび(V)の化合物は次の方法によって合成することが
できる。 製造法4 反応を阻害しない溶媒(ベンゼン、トルエン、クロロホ
ルム、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンなど)中、塩基(トリエチルア
ミン、ピリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.
0〕ウンデカ−7−エン、炭酸カリウム、水酸化ナトリ
ウム、炭酸水素ナトリウムなど)の存在下、一般式
し、他の各記号は前記と同義である。)により表わされ
る化合物に一般式 R2 NHCH2 CH2 CN (VIII) (式中、R2 は前記と同義である。)により表わされる
化合物を反応させ、得られる一般式
る化合物を反応を阻害しない適当な溶媒(ベンゼン、ト
ルエン、クロロホルム、塩化メチレン、ジメチルホルム
アミド、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど)中、金
属ハイドライド(水素化ナトリウムなど)あるいは金属
アルコキシド(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエト
キシドなど)などを作用させ、−5℃から0℃において
30分から数時間反応を行なうことによって一般式(I
I)の化合物を得る。なお、一般式(II)の化合物に
は一般式
る互変異性体が存在する。本発明においては、一般式
(II)の化合物で表わすものとする。
れるアルコールの溶液中、酸(硫酸、p−トルエンスル
ホン酸など)で処理することによって一般式
るエステル化合物とし、この化合物を反応を阻害しない
適当な溶媒(ベンゼン、トルエン、クロロホルム、塩化
メチレン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなど)中、金属水素化物(水素化ナトリ
ウムなど)あるいは金属アルコキシド(ナトリウムメト
キシド、ナトリウムエトキシドなど)などを作用させ、
−5℃から0℃において30分から数時間反応を行なう
ことによって一般式(III)の化合物を得る。なお、
一般式(III)の化合物には、一般式
る互変異性体が存在する。本発明においては、一般式
(III)の化合物で表わすものとする。また、一般式
(III)の化合物は一般式(II)の化合物を一般式
(X)のアルコール溶液中、酸(硫酸、p−トルエンス
ルホン酸など)で処理することによっても得ることがで
きる。
媒(テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、クロロ
ホルムなど)中、水素化ナトリウム、金属アルコキシド
あるいはアルカリなどの存在下、一般式 X2 −CH2 COOR6 a (XII) (式中、X2 は塩素、臭素などのハロゲンを示し、R6
a はC1-4 アルキルを示す。)により表わされる化合物
と溶媒の沸点付近で反応させることにより、R6 がC
1-4 アルキルである一般式(IV)の化合物が製造され
る。好ましくは一般式(III)の化合物をテトラヒド
ロフランなどの溶媒中、水素化ナトリウムの存在下、ブ
ロム酢酸メチルなどの一般式(XII)の化合物と溶媒
の沸点付近で2時間反応させることによりR6 がC1-4
アルキルである一般式(IV)の化合物が得られる。ま
た、R6 がC1-4 アルキルである一般式(IV)の化合
物を酢酸に溶解し、濃塩酸を加えて1〜2時間還流する
ことによってR6 が水素である一般式(IV)の化合物
が得られ、さらに、3〜5時間還流することによって、
R6 が水素である一般式(V)の化合物が得られる。
害しない溶媒(ベンゼン、トルエン、クロロホルム、塩
化メチレン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなど)中、塩基(トリエチルアミン、ピ
リジン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデ
カ−7−エン、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸
水素ナトリウムなど)の存在下、一般式(VII)の化
合物に一般式 R2 NHCH2 CH2 COOR5 (XIII) (式中、各記号は前記と同義である。)により表わされ
る化合物を反応させることによっても合成することがで
きる。
中、濃塩酸を加えて数時間還流することによって得られ
る一般式
る化合物をホルムアルデヒドおよびジメチルアミン塩酸
塩を用いるマンニッヒ反応に付し、得られる一般式
る化合物またはその酸付加塩にアセトン中、ヨウ化メチ
ルを加え、室温で2〜5時間保持することによって第4
級アンモニウム塩とし、これを含水メタノール中、シア
ン化カリウムまたはシアン化ナトリウムを加えて30〜
50℃で4〜10時間反応させて、一般式
し、次いで一般式(XVI)の化合物を酢酸および濃塩
酸中に加え、2〜5時間加熱還流することによってもR
6 が水素である一般式(V)の化合物を合成することが
できる。本発明の化合物が1個の不斉炭素原子を有する
場合には通常ラセミ体混合物として得られるが、これは
常法により光学異性体に分割することもできるし、出発
物質に光学異性体を用いることによっても製造すること
ができる。さらに、化合物が少なくとも2個の不斉原子
を有する場合の個々のジアステレオマーも常法により得
られる。また、立体異性体も容易に分けることができ
る。本発明の化合物またはその異性体は、無機酸もしく
は有機酸と常法により処理することにより前記した酸付
加塩とすることができるし、また第4級アンモニウム塩
とすることもできる。
(I)の化合物はトリチウムラベルしたジアゼパムを用
いたベンゾジアゼピン受容体に対し、高い阻害活性を示
すことが判明した。従って、一般式(I)の化合物は抗
不安薬として、またジアゼパムなどの既存の抗不安薬の
過量投与あるいは中毒に対する中和剤(解毒剤)として
も有用であり、さらに健忘症の治療剤としても有用であ
る。また、一般式(II)、(III)、(IV)およ
び(V)の化合物は一般式(I)の化合物の合成中間体
として重要である。本発明化合物を医薬として用いる場
合には、薬理学的に許容される適宜の賦形剤、担体、希
釈剤などと混合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、シロッ
プ剤、注射剤、坐剤または散剤などの形態で投与でき
る。投与量は、たとえば経口投与の場合、通常成人一日
あたり5〜500mg程度であり、これを1回または数
回に分けて投与することができる。
に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるも
のではない。 参考例1 クロロホルム600mlに、氷冷下、2−シアノエチル
−メチルアミン67mlとトリエチルアミン167mlを加
え、攪拌しながら、2−メトキシカルボニルベンゾイル
クロライド159gを滴下した。滴下後、氷浴をはず
し、室温下、1.5時間攪拌した。のち、反応液を氷水中
にそそぎ、有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムによ
り乾燥したのち、溶媒を留去し、2−(N−(2−シア
ノエチル)−N−メチルカルバモイル)安息香酸メチル
エステルの油状物質140gを得た。 参考例2 2−(N−(2−シアノエチル)−N−メチルカルバモ
イル)安息香酸メチルエステル70gをメタノール58
0mlに溶解、氷冷下攪拌した。これに濃硫酸78ml
を滴下し、3.5時間加熱還流した。反応液を氷水中に
そそぎ、生成物をクロロホルムで抽出し、飽和炭酸水素
ナトリウム水で洗い、乾燥したのち、溶媒を留去した。
得られた残査をイソプロピルエーテルを加え、結晶化
し、イソプロピルエーテル:エタノール=5:1混合溶
媒から再結晶し、2−(N−(2−メトキシカルボニル
エチル)−N−メチルカルバモイル)安息香酸メチルエ
ステル55g、融点80〜82℃を得た。 参考例3 3−メチルアミノプロピオン酸メチルエステル23gお
よびトリエチルアミン40mlのクロロホルム300m
l溶液に氷冷下、攪拌しながら2−メトキシカルボニル
ベンゾイルクロライド32gを加え、室温で30分間攪
拌後、2時間加熱還流させた。冷後、反応液に水を加
え、クロロホルムにて抽出した。水洗後、無水硫酸マグ
ネシウムにて乾燥し、クロロホルムを減圧下に留去する
と、淡黄色油状物として2−(N−(2−メトキシカル
ボニルエチル)−N−メチルカルバモイル)安息香酸メ
チルエステル26gを得た。
イル)安息香酸メチルエステル5.0gのN,N−ジメ
チルホルムアミド80ml溶液に氷冷下、攪拌しながら
水素化ナトリウム1.0gを加え、室温にて45分間反
応し、反応液を氷中にそそいだ。希塩酸にて酸性後、酢
酸エチルにて抽出し、水洗後、無水硫酸マグネシウムに
て乾燥し、酢酸エチルを減圧下に留去した。得られる結
晶をエタノールより再結晶すると、融点203〜206
℃の白色結晶として、2−メチル−1,5−ジオキソ−
2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼ
ピン−4−ニトリル0.8gを得た。 実施例2 水素化ナトリウム3.2gをジメチルホルムアミド20
0mlに加え、−3℃から0℃にて攪拌しながら2−
(N−(2−メトキシカルボニルエチル)−N−メチル
カルバモイル)安息香酸メチルエステル20gのジメチ
ルホルムアミド70ml溶液を滴下した。滴下終了後、
0℃にて1時間攪拌した。反応混合物に酢酸5mlを加
え、室温にて10分間攪拌した後、氷水中にそそいだ。
生成物を酢酸エチルで抽出し、さらに水層を濃塩酸で酸
性としたのち、酢酸エチルで生成物を抽出した。有機層
を無水硫酸マグネシウムにより乾燥し、濾過し、そして
溶媒を留去し、2−メチル−1,5−ジオキソ−2,
3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン
−4−カルボン酸メチルエステル12g、融点148〜
150℃を得た。 実施例3 2−メチル−1,5−ジオキソ−2,3,4,5−テト
ラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−カルボン酸
メチルエステル15gをテトラヒドロフラン300ml
に溶解させた。これに水素化ナトリウム3.1gを少し
ずつ加えたのち、室温にて30分間攪拌した。のち、氷
冷し、ブロム酢酸メチル11.2gを滴下し、次いで2
時間還流した。反応液を氷中にそそぎ、濃塩酸で酸性と
したのち、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を乾
燥後濾過し、溶媒を留去した。残渣をイソプロピルエー
テルを加え結晶化し、4−メトキシカルボニル−2−メ
チル−1,5−ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒド
ロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−酢酸メチルエステ
ル18g、融点116〜118℃を得た。
ソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズ
アゼピン−4−酢酸メチルエステル1.0gの酢酸20
ml溶液に濃塩酸20mlを加え、2.5時間加熱還流
させた。冷後、反応液に水を加え、クロロホルムより抽
出し、水洗後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。減
圧濃縮後、得られる結晶をエタノールおよびイソプロピ
ルエーテルの混合溶媒より再結晶すると、融点168〜
171℃の白色結晶として2−メチル−1,5−ジオキ
ソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズ
アゼピン−4−酢酸0.1gを得た。 実施例5 2−ベンジル−4−メトキシカルボニル−1,5−ジオ
キソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベン
ズアゼピン−4−酢酸メチルエステルを酢酸に溶解し、
濃塩酸を加えて還流することによって、2−ベンジル−
4−メトキシカルボニル−1,5−ジオキソ−2,3,
4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4
−酢酸を得た。 実施例6 2−メチル−1,5−ジオキソ−2,3,4,5−テト
ラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−カルボン酸
メチルエステル1.0gの酢酸10ml溶液に濃塩酸1
0mlを加え、2.5時間加熱還流させた。冷後、反応
液に水を加え、炭酸カリウムにて中和し、酢酸エチルに
て抽出した。水洗後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥
し、酢酸エチルを減圧下に留去し、得られる結晶を酢酸
エチルとイソプロピルエーテルの混合溶媒より再結晶す
ると、融点88〜99℃の白色結晶として、2−メチル
−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズア
ゼピン−1,5−ジオン0.3gを得た。
ソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズ
アゼピン−4−酢酸メチルエステル7gを酢酸50ml
に溶解し、濃塩酸50mlを加えて1時間還流した。反
応液を氷中にあけ、生成物を酢酸エチルで抽出した。有
機層を乾燥、濾過し、溶媒を留去した。残査にイソプロ
ピルエーテルを加え結晶化し、4−メトキシカルボニル
−2−メチル−1,5−ジオキソ−2,3,4,5−テ
トラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−酢酸2.
9g、融点186〜189℃を得た。 実施例8 水素化ナトリウム2.7gをジメチルホルムアミド15
5ml中に加え、−3℃から0℃にて攪拌しながら、2
−(N−ベンジル−N−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)カルバモイル)安息香酸メチルエステル20gのジ
メチルホルムアミド31ml溶液を滴下し、0℃にて1
時間攪拌した。反応混合物に酢酸5mlを加え、室温に
て10分間攪拌したのち、氷水中にそそぎ、生成物を酢
酸エチルで抽出した。さらに水層を濃塩酸で酸性とした
のち、酢酸エチルで生成物を抽出した。有機層を無水硫
酸マグネシウムにて乾燥濾過し、溶媒を留去して2−ベ
ンジル−1,5−ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒ
ドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−カルボン酸メチ
ルエステル5.0g、融点132〜136℃を得た。 実施例9 2−ベンジル−1,5−ジオキソ−2,3,4,5−テ
トラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−カルボン
酸メチルエステル7gをテトラヒドロフラン108ml
に溶解し、これに水素化ナトリウム1.1gを少しずつ
加えたのち、室温にて30分間攪拌した。これを氷冷
し、ブロム酢酸メチル4gを滴下し、滴下後2時間還流
した。反応液を氷水中にそそぎ、濃塩酸で酸性としたの
ち、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸
マグネシウムにて乾燥後、溶媒を留去した。残査にイソ
プロピルエーテルを加え結晶化し、2−ベンジル−4−
メトキシカルボニル−1,5−ジオキソ−2,3,4,
5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−酢
酸メチルエステル8.5gを得た。
キソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベン
ズアゼピン−4−酢酸メチルエステル8.5gを酢酸5
4mlに溶解し、これに濃塩酸54mlを加えて40分
間還流した。反応液を氷中にあけ、生成物を酢酸エチル
で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥
後、濾過し溶媒を留去すると、2−ベンジル−1,5−
ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−
ベンズアゼピン−4−酢酸5.2gを得た。 実施例11 エタノール50mlに2−ベンジル−4−メトキシカル
ボニル−1,5−ジオキソ−2,3,4,5−テトラヒ
ドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−酢酸1.9gを
溶解し、パラクロロフェニルヒドラジン0.55gを入
れ、18時間還流した。反応液を濃縮し、得られた残査
に酢酸30mlを加え、3時間還流した。反応液を濃縮
し、残査をクロロホルムに溶解し、水洗、無水硫酸マグ
ネシウムにて乾燥後、溶媒を留去した。残査をエタノー
ル−ヘキサン混合溶媒から結晶化させた。これをエタノ
ールから再結晶し、6−ベンジル−2−(4−クロロフ
ェニル)−4,4a,5,6−テトラヒドロ−2H−ピ
リダジノ〔4,3−d〕〔2〕ベンズアゼピン−3,7
−ジオン0.8g、融点199〜202℃を得た。 実施例12 2−ベンジル−1,5−ジオキソ−2,3,4,5−テ
トラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−酢酸2.
0gをエタノール100mlに溶解し、メチルヒドラジ
ン0.36gを入れ、14時間還流した。反応液を濃縮
し、エタノールから再結晶し、6−ベンジル−2−メチ
ル−4,4a,5,6−テトラヒドロ−2H−ピリダジ
ノ〔4,3−d〕〔2〕ベンズアゼピン−3,7−ジオ
ン1.4gを得た。融点185〜188℃
ラヒドロ−1H−2−ベンズアゼピン−4−酢酸をブタ
ノールに溶解し、パラクロロフェニルヒドラジンを用
い、実施例12と同様の反応および処理を行なって、2
−(4−クロロフェニル)−6−メチル−4,4a,
5,6−テトラヒドロ−2H−ピリダジノ〔4,3−
d〕〔2〕ベンズアゼピン−3,7−ジオン0.7g、
融点295〜297℃を得た。 実施例14 2−(4−クロロフェニル)−4,4a,5,6−テト
ラヒドロ−6−メチル−2H−ピリダジノ〔4,3−
d〕〔2〕ベンズアゼピン−3,7−ジオン0.95g
を酢酸:クロロホルム=7:2混合溶媒に溶解させ、6
0℃にて臭素−酢酸溶液5mlを滴下した。これを60
℃にて15分間攪拌したのち、反応液を氷水にあけ、生
成物をクロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸マグ
ネシウムにて乾燥、濾過し、溶媒を留去した。生成物を
エタノールから再結晶して、2−(4−クロロフェニ
ル)−5,6−ジヒドロ−6−メチル−2H−ピリダジ
ノ〔4,3−d〕〔2〕ベンズアゼピン−3,7−ジオ
ンの白色結晶0.75g、融点213〜215℃を得
た。 実施例15 4−メトキシカルボニル−2−メチル−1,5−ジオキ
ソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベンズ
アゼピン−4−酢酸をブタノールに溶解し、パラメトキ
シフェニルヒドラジンを用いて実施例11と同様の反応
および処理を行なって、2−(4−メトキシフェニル)
−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロ−2H
−ピリダジノ〔4,3−d〕〔2〕ベンズアゼピン−
3,7−ジオン0.45g、融点226〜228℃を得
た。
キソ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−2−ベン
ズアゼピン−4−酢酸とヒドラジン1水和物を用いて、
実施例11と同様の反応および処理を行なって、6−ベ
ンジル−4,4a,5,6−テトラヒドロ−2H−ピリ
ダジノ〔4,3−d〕〔2〕ベンズアゼピン−3,7−
ジオン0.8g、融点212〜215℃を得た。
られる。 ◎ 2−(4−クロロフェニル)−10−フルオロ−6
−メチル−5,6−ジヒドロ−2H−ピリダジノ〔4,
3−d〕〔2〕ベンズアゼピン−3,7−ジオン ◎ 2−(4−クロロフェニル)−10−メトキシ−6
−メチル−5,6−ジヒドロ−2H−ピリダジノ〔4,
3−d〕〔2〕ベンズアゼピン−3,7−ジオン ◎ 6−ベンジル−2−(4−クロロフェニル)−10
−ニトロ−5,6−ジヒドロ−2H−ピリダジノ〔4,
3−d〕〔2〕ベンズアゼピン−3,7−ジオン ◎ 6−ベンジル−10−クロロ−2−(4−クロロフ
ェニル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピリダジノ〔4,
3−d〕〔2〕ベンズアゼピン−3,7−ジオン ◎ 2−(4−クロロフェニル)−5,6−ジヒドロ−
2H−ピリダジノ〔4,3−d〕〔2〕ベンズアゼピン
−3,7−ジオン
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中、R1は水素原子、C1−4アルキル、アリール
または芳香環上にハロゲン、トリフルオロメチル、ヒド
ロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、C1−4アルキル、
C1−4アルコキシおよびアシルアミノから選ばれる置
換基を1〜3個有するアリールを、R2は水素原子、C
1−4アルキル、アリール−C1−4アルキルまたは芳
香環上にハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、
アミノ、ニトロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4
アルコキシおよびアシルアミノから選ばれる置換基を1
〜3個有するアリール−C1−4アルキルを、R3,R
4は同一または異なっていてもよく、それぞれ水素原
子、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミ
ノ、ニトロ、シアノ、C1−4アルキル、C1−4アル
コキシ、アシルまたはアシルアミノを示し、4位と4a
位の間の結合は単結合または二重結合を表わす。)によ
り表わされるベンズアゼピノピリダジン化合物またはそ
の製薬上許容される塩。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3132097A JP3018573B2 (ja) | 1991-05-07 | 1991-05-07 | ベンズアゼピノピリダジン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3132097A JP3018573B2 (ja) | 1991-05-07 | 1991-05-07 | ベンズアゼピノピリダジン化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04334371A JPH04334371A (ja) | 1992-11-20 |
JP3018573B2 true JP3018573B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=15073409
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3132097A Expired - Lifetime JP3018573B2 (ja) | 1991-05-07 | 1991-05-07 | ベンズアゼピノピリダジン化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3018573B2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-07 JP JP3132097A patent/JP3018573B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04334371A (ja) | 1992-11-20 |
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