JP3018534U - アジャスター式カーテンフック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本体部の背面側にカーテンへの止着体を有し、
前面側にカーテンランナーに係止するフック体を摺動可
能に装着してなるアジャスター式カーテンフックにおい
て、本体部に形成された案内部に対し上下動可能に嵌合
する摺合部が本体部側面から突出せず、すっきりした外
観を有し、カーテン開放時にも摺合部の部分においてだ
ぶつきの生じないカーテンフックを提供する。 【構成】本体部を前面側及び背面側に鍔状部を有する断
面略Ｈ字型とし、前面側鍔状部の幅寸法を背面側鍔状部
の幅寸法よりも小寸となし、且つこの前面側鍔状部を案
内部として嵌合するフック体の摺合部をその側面が少な
くとも背面側鍔状部の端面よりも突出しない寸法とし
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、カーテンランナーに掛止するフック体の高さを調節可能とした所 謂アジャスター式カーテンフックの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来このようなアジャスター式カーテンフックとしては種々のものが提供され ているが、基本的には本体部と、本体部の背面側に設けられたカーテンへの止着 体と、本体部の前面側において摺動可能に装着され、カーテンランナーに掛止す るフック体で構成されている。

【０００３】 図４〜図８は、このようなカーテンフックの代表例を示すもので、図において １は本体部、２は止着体、３はフック体を示している。

【０００４】 フック体３は、本体部１に形成された案内部１ａに対し上下動可能に嵌合する 摺合部３ａと、カーテンランナーに掛止されるフック部３ｂと、本体部１の長手 方向に形成された複数の係止部１ｂとラチェット式に係合してフック体３の動き を規制する係合爪３ｃによって構成される。

【０００５】 止着体２は、概ね本体部１の下部から上方部に向って立上がる止着杆２ａとし て一体的に形成されるが、カーテンに縫着する縫込み片２ｂとして構成すること もある。

【０００６】 本体部１は、フック体３の摺合部３ａを嵌合する案内部１ａと、係合爪３ｃが ラチェット式に係合する係止部１ｂによって構成されるが、摺合部３ａと案内部 １ａとの嵌合構造及び本体部１における係止部１ｂの形成位置において図示の通 り、種々のタイプが提供されている。

【０００７】 図４に示したものは、本体部１のほぼ全体を案内部１ａとし、摺合部３ａがそ の上端部から嵌合されており、本体部１の前面部に係止部１ｂが形成され、摺合 部３ａの直上部に係合爪３ｃが設けられている。

【０００８】 図５に示したものは、やはり本体部１のほぼ全体を案内部１ａとし、摺合部３ ａがその上端部から嵌合されており、本体部１の背面側に係止部１ｂが形成され た例を示す。

【０００９】 また、図６に示したものは、本体部１は前面側及び背面側に鍔状部１ｃ、１ｄ を有する断面略Ｈ字型をなし、前面側の鍔状部１ｃを上記案内部１ａとし、摺合 部３ａがその上端部から嵌合されており、背面側鍔状部１ｄの内面壁に係止部１ ｂが形成され、これに対応して摺合部３ａの背面側に係合爪３ｃが設けられた例 を示している。

【００１０】 また、図７に示したものは、本体部１は前面側及び背面側に鍔状部１ｃ、１ｄ を有する断面略Ｈ字型をなし、前面側の鍔状部１ｃを上記案内部１ａとし、摺合 部３ａがその上端部から嵌合されており、前面側及び背面側両鍔状部１ｃ、１ｄ 間の本体部側面に係止部１ｂが形成され、これに対応して摺合部３ａの直上部に 係合爪３ｃが設けられた例を示している。

【００１１】 図８に示したものは、止着体２が縫込み片２ｂとして構成されている例を示し ており、摺合部３ａの嵌合構造、係止部１ｂの形成位置等は図６と同様である。

【００１２】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、いずれの従来例からも明らかな通り、本体部１の厚み方向、すなわ ちフックの正面側あるいは背面側から見た場合、摺合部３ａの側面が本体部１の 側面よりも突出しており、カーテン開放時、この部分が重なり合うためすっきり とした開放状態とならない嫌いがあった。また、フックの保管時、運搬時等にお いても突出した摺合部３ａの存在は、収納スペースに無駄を生じるばかりか、平 坦な積み重ね状態での収納ができないという難点もあった。

【００１３】 そこでこの考案の目的とするところは、摺合部３ａの突出をなくし、全体とし てスリムな形態を有するこの種アジャスター式カーテンフックを提供するところ にある。

【００１４】

【課題を解決するための手段】

上記目的達成のため、摺合部３ａの幅方向寸法を小さくなしうる構成について 検討した結果、この考案においては摺合部３ａが嵌合する案内部１ａひいては本 体部１の構造に改良を加え、幅方向寸法の小さい摺合部３ａを実現したものであ る。

【００１５】 すなわち、基本的には、本体部の背面側にカーテンへの止着体を有し、前面側 にカーテンランナーに係止するフック体を摺動可能に装着してなるアジャスター 式カーテンフックであり、フック体は、本体部に形成された案内部に対し上下動 可能に嵌合する摺合部と、カーテンランナーに掛止されるフック部と、本体部の 長手方向に形成された複数の係止部とラチェット式に係合してフック体の動きを 規制する係合爪とからなっており、本体部はできるだけ強度を持たせるため、前 面側及び背面側に鍔状部を有する断面略Ｈ字型を採用した構成とし、前面側の鍔 状部を案内部となし、本体部前面、両鍔状部間の本体部側面、前面側鍔状部の前 面、背面側鍔状部の内面壁のいずれかに係止部を設け、前面側鍔状部の幅寸法を 背面側鍔状部の幅寸法よりも小寸となし、且つこの前面側鍔状部に嵌合するフッ ク体の摺合部をその側面が少なくとも背面側鍔状部の端面よりも突出しない寸法 としたことを特徴とするものである。

【００１６】 止着体は、本体部背面に形成された止着杆でも、カーテンに縫着する縫込み片 でも良い。係止部は、突起状でも孔状でも良く、形成位置は上記の通り、本体部 前面、両鍔状部間の本体部側面、前面側鍔状部の前面、背面側鍔状部の内面壁の いずれであっても良く、これに係合する係合爪はそれぞれの位置に対応して形成 すれば良い。

【００１７】

【作用】

上記のように、本体部は前面側及び背面側に鍔状部を有する断面略Ｈ字型とし ているので耐屈折強度を有しており、この前面側鍔状部の幅寸法を背面側鍔状部 の幅寸法よりも小寸として案内部となし、この案内部に嵌合するフック体の摺合 部をその側面が少なくとも背面側鍔状部の端面よりも突出しない寸法としたので 、従来のように摺合部側面が突出せず、カーテン開放時にこの部分におけるだぶ つきがなくすっきりとした開放状態が得られ、また、平坦な積み重ね状態で収納 して保管、運搬ができるものである。

【００１８】

【実施例】

以下、添附図面に示した実施例について説明する。図１乃至図３は、この考案 に係るアジャスター式カーテンフックの一実施例を示すもので、従来と同様の部 分は同一の符号で示す。すなわち、このカーテンフックは基本的には、本体部１ 、止着体２、フック体３で構成され、フック体３は、本体部１に形成された案内 部１ａに対し上下動可能に嵌合する摺合部３ａと、カーテンランナーに掛止され るフック部３ｂと、本体部１の長手方向に形成された複数の係止部１ｂとラチェ ット式に係合してフック体３の動きを規制する係合爪３ｃによって構成される。 止着体２は、本体部１の下部から上方部に向って立上がる止着杆２ａとして 形成されているが、従来例の図８と同様にカーテンに縫着する縫込み片２ｂとし て構成しても良い。

【００１９】 本体部１は、前面側及び背面側に鍔状部１ｃ、１ｄを有する断面略Ｈ字型をな し、前面側の鍔状部１ｃを上記案内部１ａとし、摺合部３ａがその上端部から嵌 合されており、前面側及び背面側両鍔状部１ｃ、１ｄ間の本体部側面に係止部１ ｂが形成され、これに対応して摺合部３ａの直上部に係合爪３ｃが設けられた例 を示している。勿論これに限らず、例えば図６のように背面側鍔状部１ｄの内面 壁に係止部１ｂを形成し、摺合部３ａの背面側に係合爪３ｃを設けても良い。ま た、図４と同様な係合爪３ｃを形成し、本体部前面あるいは前面側鍔状部１ｃの 前面に係止部１ｂを形成することもできる。

【００２０】 前面側鍔状部１ｃの幅寸法Ｗ1 は、背面側鍔状部１ｄの幅寸法Ｗ2 よりも小寸 に形成され、また、この前面側鍔状部１ｄに嵌合するフック体３の摺合部３ａを その側面が少なくとも背面側鍔状部１ｄの端面よりも突出しない寸法Ｗ3 に形成 されている。この例ではＷ2 ＞Ｗ1 ＝Ｗ3 の関係に設定されている。

【００２１】 従って、フック正面側からみた場合、摺合部３ａの側面と背面側鍔状部１ｄの 端面とは面一状態にあり、摺合部３ａが突出せず、すっきりした外観を有するの は勿論、平坦な積み重ね状態が得られ、カーテン開放時にはだぶつきのないすっ きりとした状態が得られる。

【００２２】

【考案の効果】

以上詳述したところから明らかな通り、この考案に係るアジャスター式カーテ ンフックは、本体部は長期の使用に耐える形状構造をしており、フック体の摺合 部は本体部側面から突出することなく全体としてスリムな構造をしているので、 カーテンフック自体がすっきりした外観を有するのは勿論、カーテン開放時には だぶつきのないすっきりとした状態が得られ、また保管・運搬時において平坦な 積み重ね状態での収納が可能となるなどの利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るアジャスター式カーテンフック
の一実施例を示す側面図、

【図２】同正面図、

【図３】フック体３を下げた状態における同斜視図、

【図４】従来のアジャスター式カーテンフックの一例を
示すもので、（Ａ）は側面図、（Ｂ）は正面図、

【図５】従来のアジャスター式カーテンフックの他例を
示すもので、（Ａ）は側面図、（Ｂ）は正面図、（Ｃ）
は背面図、

【図６】従来のアジャスター式カーテンフックのさらに
他例を示すもので、（Ａ）は側面図、（Ｂ）は背面図、

【図７】従来のアジャスター式カーテンフックのさらに
他の例を示すもので、（Ａ）は側面図、（Ｂ）は正面
図。

【図８】従来のアジャスター式カーテンフックのさらに
また他の例を示すもので、（Ａ）は側面図、（Ｂ）は正
面図、

【符号の説明】

１……本体部 ２……止着体 ３……フッ
ク体 １ａ……案内部 ２ａ……止着杆 ３ａ……摺
合部 １ｂ……係止部 ２ｂ……縫込み片 ３ｂ……フ
ック部 １ｃ……前面側鍔状部 ３ｃ……係
合爪 １ｄ……背面側鍔状部 Ｗ1 ……前面側鍔状部１ｃの幅寸法 Ｗ2 ……背面側鍔状部１ｄの幅寸法 Ｗ3 ……摺合部３ａの寸法

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本体部の背面側にカーテンへの止着体を有
   し、前面側にカーテンランナーに係止するフック体を摺
   動可能に装着してなるアジャスター式カーテンフックに
   おいて、フック体は、本体部に形成された案内部に対し
   上下動可能に嵌合する摺合部と、カーテンランナーに掛
   止されるフック部と、本体部の長手方向に形成された複
   数の係止部とラチェット式に係合してフック体の動きを
   規制する係合爪とからなり、本体部は前面側及び背面側
   に鍔状部を有する断面略Ｈ字型をなし、前面側の鍔状部
   を上記案内部となし、本体部前面、両鍔状部間の本体部
   側面、前面側鍔状部の前面、背面側鍔状部の内面壁のい
   ずれかに上記係止部を有しており、前面側鍔状部の幅寸
   法を背面側鍔状部の幅寸法よりも小寸となし、且つこの
   前面側鍔状部に嵌合するフック体の摺合部をその側面が
   少なくとも背面側鍔状部の端面よりも突出しない寸法と
   したことを特徴とするアジャスター式カーテンフック。