JPH0316753Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の利用分野］ 本考案は、手動ミツシヨンシフトレバーブーツ
が取付けられる車両用コンソールボツクスの構造
に関する。

［背景技術］ 一般に手動ミツシヨンシフトレバーブーツを取
付けるためのコンソールボツクスの構造は、シフ
トレバーブーツ下端の前側及び後側に固定される
位置に突起が突設され、また右側及び左側が固定
される位置に爪クリツプが突設されている。

この突起と爪クリツプは、シフトレバーブーツ
取付前は該ブーツの取付け位置決定用として機能
する。取付後は、突起は該ブーツの前後方向の移
動阻止用ストツパーとして、爪クリツプは該ブー
ツの左右方向及び上下方向の移動阻止用ストツパ
ーとして機能する。

したがつて、この突起と爪クリツプによりコン
ソールボツクスの正規位置へシフトレバーブーツ
を固定することが可能となつている。

ところがこの取付作業においては、コンソール
ボツクスの該正規位置へシフトレバーブーツを当
接させるために十分注意を払う必要があり、また
誤つて該位置から偏つた位置に当接させると取付
けができないかあるいはシフトレバーブーツの下
端が突起を乗り越えて不正規位置に不確実に取付
けられることになる。

さらに、コンソールボツクスを破損することも
考えられる。

［考案の目的］ 本考案は上記事実を考慮し、コンソールボツク
ス正規位置へシフトレバーブーツを容易に取付け
ると共にコンソールボツクスを補強することが可
能なコンソールボツクスの構造を得ることが目的
である。

［考案の構成］ 本考案に係るコンソールボツクスの構造では、
コンソールボツクスの手動ミツシヨンシフトレバ
ー遊挿部内壁面へテーパ状のリブを設けている。

このテーパ状のリブは、コンソールボツクスの
下面開口から上剖開口方向へシフトレバーブーツ
を案内し、正規取付位置へ誘導すると共に、コン
ソールボツクスを補強するようになつている。

したがつて、コンソールボツクス下面開口から
シフトレバーブーツを挿入し、これを該上面開口
方向へ単に移動させることにより、該ブーツは案
内手段に案内され正規取付位置へ誘導されること
になり、かつコンソールボツクスを補強すること
ができる。

［考案の実施例］ 第１図及び第２図には本考案に係るコンソール
ボツクスの構造の実施例が示されれおり、コンソ
ールボツクス１０は図示されない車室内中央部床
面へ、その長手方向を車の前後方向に一致させて
取付けられる。コンソールボツクスの前部にはシ
フトレバーブーツ１２が取付けられており、該ブ
ーツ内には図示されない手動ミツシヨンシフトレ
バーが挿入されるようになつている。

このシフトレバーブーツ１２は皮製でスカート
状になつており、図示されない手動ミツシヨンシ
フトレバーを前後左右に移動可能としている。シ
フトレバーブーツ１２上端には皮紐１４が、下端
には長方形に屈曲された鋼線１６が該皮に皮膜さ
れて取付けられており、該上端及び下端の開口面
の形状維持用となつている。

コンソールボツクス１０はプラスチツク製でそ
の下面は開放されている。この前部上面には長方
形状の開口１８が形成されており、前記シフトレ
バーの遊挿用となつている。この開口１８の縦及
び横の寸法はシフトレバーブーツ１２下面の同寸
法より少し短かくなつており、シフトレバーブー
ツ１２下端は開口１８外縁部下面と当接してい
る。開口１８外縁部下面左右両側には爪クリツプ
２０が対向して２対固着されており、シフトレバ
ーブーツ１２下端と係合している。この爪クリツ
プ２０により、該シフトレバーブーツ１２の上下
方向及び左右方向への移動が阻止されるようにな
つている。

開口１８を含むコンソールボツクス前部上半部
は台形状になつており、その内面の前後側面には
上下方向に案内リブ２２，２４が対向して２対立
設されている。また左右側面にも上下方向に案内
リブ２６が対向して２対立設されている。これら
８個の案内リブは略等間隔に配置されている。

この案内リブ２２，２４，２６はいずれも平板
略三角形状であり、隣り合う案内リブ上面を連結
してできる包絡面はテーパ状となつており、シフ
トレバーブーツ１２の正規取付位置への案内用と
なつていると共に、コンソールボツクスの前部を
補強している。これら案内リブの開口１８側端は
この開口面に垂直になつており、且つシフトレバ
ーブーツ１２下端外周へ近接している。案内リブ
２２，２４の上端垂直部は該シフトレバーブーツ
１２の水平方向移動を阻止するストツパー用とな
つている。

次に上記実施例の組付手順を説明する。

コンソールボツクス１０前部下面から、シフト
レバーブーツ１２を、その上端を上にし前後方向
をコンソールボツクスの前後方向と合わせて挿入
し、正規取付位置を何ら考慮することなく開口１
８から該ブーツを引上げる。これにより該ブーツ
下端は案内リブ２２，２４，２６に案内されて上
昇し、皮で被覆された鋼線１６が爪クリツプ２０
と係合する。

この状態では必ずコンソールボツクス１０の正
規取付位置へシフトレバーブーツ１２が取付けら
れている。すなわち、シフトレバー下端は、開口
１８外縁部下面と当接しており、開口１８との間
の隙間をなくし防塵構造となつている。また該ブ
ーツ下端外周は、案内リブ２２，２４，２６及び
爪クリツプ２０によつて水平方向の移動が阻止さ
れ、更に爪クリツプ２０によつてその上下方向の
移動が阻止される。

シフトレバーブーツ１２の上部開口には、図示
されない手動ミツシヨンシフトレバーが挿入され
ているので、この部分からゴミ等がコンソールボ
ツクス内へ入り込むことはない。

また案内リブ２２，２４，２６はコンソールボ
ツクス前部の下面開口から上面開口方向へ向けて
設けられているため、シフトレバーブーツを正規
取付位置へ案内するのみでなく、コンソールボツ
クスの補強用にもなつているという効果を有す
る。

尚、本実施例におけるコンソールボツクス上下
方向の案内リブの長さは図面で示したものに限ら
ず、隣り合う案内リブ上面を連結してできる包絡
面がテーパ状となつていればよい。

また、本実施例の案内リブ２６はそのテーパ傾
斜面を、爪クリツプ２０の外形線と滑らかに連結
し、挿入時にシフトレバーブーツ１２が案内リブ
２６から爪クリツプ２０へ円滑に案内されるよう
な構造としてもよい。

［考案の効果］ 以上説明した如く本考案に係るコンソールボツ
クスの構造では、コンソールボツクスの手動ミツ
シヨンシフトレバー遊挿部内壁面へテーパ状のリ
ブを設けているので、コンソールボツクスの正規
取付位置へシフトレバーブーツを容易に取付ける
ことができると共に、コンソールボツクスを補強
することができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るコンソールボツクスの構
造を示す縦断面図、第２図は第１図の−線断
面図である。 １０……コンソールボツクス、１２……シフト
レバーブーツ、２２，２４，２６……案内リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンソールボツクスの手動ミツシヨンシフトレ
   バー遊挿部の内壁面に、シフトレバーブーツをコ
   ンソールボツクスの下面開口から上面開口方向へ
   案内し正規取付位置へ誘導すると共にコンソール
   ボツクスを補強するためのテーパ状のリブを設け
   たことを特徴とするコンソールボツクスの構造。