JPS582679Y2 - 装飾モ−ルの取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車用ラジェータグリル、計器盤等の合成
樹脂成形部品、又はプレス成形品に装着される装飾モー
ルの取付装置に関するものである。

従来この種の取付装置は第１図及び第２図に示すように
モール１に取付舌片２が設けられ、更に該取付舌片２の
中央部分に抜は止め用の切起こし爪片３が形成されてい
る。

またモール１が取付けられる部材４には前記舌片２の板
厚より若干巾の広いスロット５が設けられ、該スロット
５に前記舌片２が挿入されて切起こし爪片３がスロット
５の口縁に係合してモール１が部材４に取付けられるよ
うにした構造であったが、上記構造によれば、スロット
５の巾が狭いため部材４を形成するための金型が損傷し
易く、かつ金型の耐久性が劣ると共に、スロットが狭い
ため組付は時の作業性も悪い欠点があった。

本考案は上記の点に鑑み、舌片に切起こし爪片を設ける
と共に舌片の側縁に楔形のフランジを立設し、部材のス
ロットに止着せしめるように構成して、スロットを巾広
く形成することを可能ならしめ、そして金型耐久性の向
上及び取付作業を良好ならしめることができるようにし
た装飾モールの取付装置を提供するものである。

以下に本考案を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。

実施例 １ 第３図及び第４図において、１は断面が略コ字状に形成
された装飾モールであって、この装飾モール１の一側辺
には取付舌片２が形成されている。

この取付舌片２の中央部には明像こし爪片３が打抜き成
形されているものである。

更に取付舌片２の両側辺縁には切起こし爪片３の突出方
向とは逆方向に約直角に折曲げ形成される楔形のフラン
ジ６が設けられている。

以上が装飾モールの構造であるが、この装飾モールを取
付けるべき部材４には、前記フランジ６を有する取付舌
片２が挿入されるスロット５が穿設されているものであ
る。

以上のように本実施例では、取付舌片２に楔形のフラン
ジ６が設けられていることで、部材４に設けられるスロ
ット５の巾を広く形成することが可能となり、これによ
り金型の強度、あるいは成形上の不具合を解消すること
ができる。

更に本考案による楔形フランジの楔効果により、組付後
の装飾モールのガタが少なく安定した取付けがなされる
。

またスロット５の巾が広いことから取付舌片２の差し込
みが容易であるので、モールと部材との組付の作業性が
良い等の効果がある。

実施例 ２ 第４図及び第５図において、本実施例は前記実施例にお
ける装飾モール１と取付舌片２とを別部材で形成したも
のである。

本実施例は装飾モール１を断面時「コ状に形成し、更に
この装飾モール１の内側に、モール係合部７と舌片８と
が一体形成されている側面略Ｔ字状の係止部材９の係合
部７が嵌合されている。

また舌片８には前記実施例と同様の切起こし爪片３及び
楔形フランジ６が形成されているものである。

以上のように本実施例は装飾モール１に係止部材９を係
合し、この係止部材９の舌片８を部材４のスロット内に
係止させて装飾モール１を部材４に取付けるものである
。

従って本実施例においても前記第１実施例と同様の効果
を有するものであるが、本実施例ではその係止部材９を
装飾モール１の長手方向にスライド自在に係合せしめる
ことにより部材４に穿設されているスロットの位置に寸
法的誤差があっても、そのスロット位置に追従して係止
部材９の位置を修正すれば、この係止部材９を介して装
飾モール１を部材４に取付けることが容易にできる効果
もある。

この考案は、前記のようであって、装飾モールと連結す
る頭部、及び該頭部から下方に延びる板状をした取付舌
片２からなり、該取付舌片２の両側より互いに同一方向
にほぼ直角に折返され、かつ取付舌片２の上下方向の長
さより短くその下端に向かうに従って先細りの楔状をし
た２個のフランジ６を設は一方前記装飾モールが取付け
られる部材４に前記取付舌片２が差込まれるスロット５
を設け、該スロット５に、前記取付舌片２を差込んだ状
態で、該スロット５は前記フランジ６の巾広な上端が前
記部材４のスロット面に食い込む幅寸法となし、前記部
材４は、前記切起し爪片３が前記部材４の背面のスロッ
ト縁に係合する厚さ寸法としたので、前記取付舌片２に
設けた切起こし爪片３が前記部材４の背面のスロット縁
に係合することと相俟って、前記部材４に対して頭部、
両フランジ、切起こし爪片の４個所で係合、食い込むこ
ととなって装飾モールは前記部材４に対してがたつくこ
となく固定される。

しかもこの固定に際して他に何等の部品等を全く必要と
しないほか、前記スロットを従来のものと比較して巾広
く形成することが可能となり、これによって金型耐久性
の向上及び取付作業性を良好ならしめることができると
いう優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の装飾モールを示した部分斜視図、第２図
はそのモールを部材に取付けた状態を示した断面図、第
３図は本考案よりなる装飾モールの第１実施例を示した
斜視図、第４図はそのモールを部材に取付けた状態を示
した断面図、第５図イ、口は本考案の第２実施例を示し
た装飾モール及び係止部材の斜視図、第６図はそのモー
ルを係止部材を介して部材に取付けた状態を示した断面
図である。 １・・・装飾モール、２・・・取付舌片、３・・・切起
こし爪片、４・・・部材、５・・・スロット、６・・・
フランジ、７・・・モール係合部、８・・・舌片、９・
・・係止部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 装飾モールと連結する頭部、及び該頭部から下方に伸び
   る板状をした取付舌片２からなり、該取付舌片２の両側
   より互いに同一方向にほぼ直角に折返され、かつ取付舌
   片２の上下方向の長さより短くその下端に向かうに従っ
   て先細りの楔状をした２個のフランジ６を設けるととも
   に、前記取付舌片２のほぼ中央部から前記フランジ６側
   と反対側に向けて切り起こされ、かつ前記頭部の方向に
   向かうに従って前記取付舌片２から離間する方向に張出
   す切起こし爪片３を設け、一方前記装飾モールが取付け
   られる部材４に、前記取付舌片２が差込まれるスロット
   ５を設け、該スロット５に前記取付舌片２を差込んだ状
   態で、該スロット５は、前記フランジ６の巾広な上端が
   前記部材４のスロット面に食い込む幅寸法となし、前記
   部材４は、前記切起こし爪片３が前記部材４の背面のス
   ロット縁に係合する厚さ寸法としたことを特徴とする装
   飾モールの取付装置。