JP3017707U - 巻上機の荷重測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は巻上機の使用荷重をロードセルを
利用して測定することを目的とするものである。 【構成】 巻上機の２つの軸受けを夫々ロードセル上へ
架設固定し、前記夫々のロードセルの両端取付部は、前
記ロードセルの中央部より若干下方に突出形成して、ベ
ース盤に当接する取付部を形成してあり、前記取付部の
内側に変形部を連設し、変形部へ生成電流を取出す為の
リード線を臨ませたことを特徴とする巻上機の荷重測定
装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は巻上機のワイヤに荷重が掛った際荷重の大きさに比例してロードセ ルを変形させ、該変形量に対応して発電させることを目的とした巻上機の荷重測 定装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の安全装置として使用されるロードセルの多くは、ベース盤と受台との間 に介装されて圧縮型に使用されていた。

【０００３】 またこの考案の出願人は、巻上機等の荷重の変化を垂直荷重としてロードセル に伝える装置を提案した（実願平６−１３８２１号）。

【０００４】

【考案により解決すべき課題】

前記従来の装置は、ベース盤と、受台との間にロードセルを介装しているので 、全荷重がロードセルに掛るのみならず、ロードセルの厚みだけの間隙を必須要 件としているから、全体として高くなる問題点があった。

【０００５】 また先に出願人が提案したものは、ロードセルに掛る剪断力を利用するもので あるが、以下これとは別構造の荷重測定装置を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

然るにこの考案は、ロードセルの中央部に巻上機の軸受けを架設し、ロードセ ルの両端部に変形部を設けて、ベース盤に支持させることにより前記従来の問題 点を解決したのである。

【０００７】 即ちこの考案は、巻上機の２つの軸受けを夫々ロードセル上へ架設固定し、前 記夫々のロードセルの両端取付部は、前記ロードセルの中央部より若干下方に突 出形成して、ベース盤に当接する取付部を形成してあり、前記取付部の内側に変 形部を連設し、変形部へ生成電流を取出す為のリード線を臨ませたことを特徴と する巻上機の荷重測定装置である。また変形部は、上下方向に平面楕円形の透孔 を穿設したものである。

【０００８】 前記のようにすれば、ロードセルに働く剪断力を測定することにより荷重の大 きさを即知することができる。

【０００９】 然してロードセル支持部の基部へ上下方向に透孔を穿設したので、変形容易で あり、正確に巻上機の荷重を測定することができる。

【００１０】

【作用】

この発明によれば、巻上機の軸受をロードセル上へ直接載置したので、巻上機 のワイヤに荷重が掛れば、直ちにロードセルの剪断力に転換され、正確に歪量を 測定し、荷重の多寡を知ることができる。

【００１１】 従って荷重が予め設定した安全値を越える場合に警報を発し、又は巻上機のモ ータの回転を止めることによって、事故を未然に防止することができる。

【００１２】

【実施例】

ベース盤１へロードセル２の両端の支持部３、３を載置すると共に、ロードセ ル２の中央部へ、巻上機４の軸受け５をボルト６、６により固定する。前記ロー ドセル２の中央部と両端支持部３、３との連結部に透孔８、８を設けた歪部７、 ７よりなり、該歪部７、７には荷重により生成する電流を取出す為のリード線９ が接続してある。前記実施例において、クレーンの巻上機４を回転し、ワイヤ１ ０を巻き取ると、巻上機４の軸１１に荷重が掛るので、軸１１、軸受け５を介し て、支持部３、３と、ロードセル２の連結部に剪断力が矢示１２、１２のように 掛るので、歪部７、７歪み、その歪量に応じた電流を発生するので、これをリー ド線９で取り出して増幅器１３にかけて増幅し、制御器１４へ出力する。この制 御器１４には、予め定めた安全基準電流が設定してあるので、前記出力と、前記 設定値とを比較し、出力値が設定値を上回った際には、制御器１４から、警報器 及び巻上機の動力回路に出力１５し、自動的に必要な安全措置を行う。

【００１３】 前記のように巻上機のワイヤに掛る荷重に対応してロードセルが歪むので、歪 量を電気量に変えることにより、容易に荷重制御を行うことができる。

【００１４】 前記実施例は図１中左右の軸受け下部へロードセルを介装したが、右又は左の 軸受け下部へロードセルを設置しても同様である。

【００１５】

【考案の効果】

この考案は、ロードセル上へ巻上機の軸受けを夫々架設し、前記ロードセルの 両端支持部を変形させるので、ロードセルを介装する為に軸受けが高くなるおそ れなく、かつ巻上機に掛る荷重は剪断歪となって正確に表示される効果がある。

【００１６】 従って剪断歪が正確に測定できることにより予め設定した基準値と比較するこ とにより危険警報又は作業中止等を容易に制御することができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例の使用状態における一部を省
畧した正面図。

【図２】同じく側面図。

【図３】同じくロードセルの平面図。

【図４】同じく縦断側面図。

【図５】同じく制御系のブロック図。

【符号の説明】

１ ベース盤 ２ ロードセル ３ 支持部 ４ 巻上機 ５ 軸受け ６ ボルト ７ 歪部 ８ 透孔 ９ リード線 １０ ワイヤ １１ 軸

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 巻上機の２つの軸受けを夫々ロードセル
   上へ架設固定し、前記夫々のロードセルの両端取付部
   は、前記ロードセルの中央部より若干下方に突出形成し
   て、ベース盤に当接する取付部を形成してあり、前記取
   付部の内側に変形部を連設し、変形部へ生成電流を取出
   す為のリード線を臨ませたことを特徴とする巻上機の荷
   重測定装置。
2. 【請求項２】 変形部は上下方向に平面楕円形の透孔を
   穿設したことを特徴とする請求項１記載の荷重測定装
   置。