JP3017635U - 案内装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】視覚障害者が駅の階段や郵便ポスト等の設備に
近づいたときに、その存在と内容を知らせる。 【構成】地上に設けた送信アンテナ２から設置場所に応
じた音声情報信号を常時送信している。案内杖３を持っ
た視覚障害者が送信アンテナ２の設置場所に近づくと案
内杖３に内蔵した受信アンテナ８が送信アンテナ２と電
磁結合して送信アンテナ２で送信している音声情報信号
を受信する。受信した音声情報信号は受信増幅器９で増
幅されイヤホン１３を通して音声情報に変換され視覚障
害者に送信アンテナ２の設置場所の情報を音声で伝え
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 この考案は視覚障害者により多くの音声情報を与えて、交通の安全や生活上の 利便を図る案内装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

道路を歩行する視覚障害者に歩道の方向を案内したり横断歩道の所在位置を知 らせる線状ブロックや点字ブロックを歩道に設けて、視覚障害者が道路を歩行す るときの安全を図っている。また、駅の階段の手摺りや券売機，郵便ポスト等の 公共設備等には点字のメッセ−ジを貼って、その所在や内容を表示して視覚障害 者の便宜を図っている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、歩道には線状ブロック等が設けられてあっても、歩道から郵便 ポスト等の設備までの間には視覚障害者を案内する情報源が少ないのが現状であ る。また、駅の階段の手摺り等の設備に点字のメッセ−ジが貼ってあっても、視 覚障害者が点字のメッセ−ジに触れるまではその設備の内容を確認することはで きなかった。

【０００４】 この考案はかかる短所を改善するためになされたものであり、視覚障害者が駅 の階段や郵便ポスト等の設備に近づいたときに、その存在と内容を知らせるとと もに、危険個所の存在も事前に知らせることができる案内装置を提供することを 目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案に係る案内装置は、放送装置と案内杖を有し、放送装置は音声情報発 生部と音声情報変換部と送信増幅器及び送信アンテナとを有し、音声情報発生部 は設置場所の地点情報に応じた音声情報を常時発生して出力し、音声情報変換部 は音声情報発生部から出力された音声情報を電気信号に変換し、送信増幅器は音 声情報変換部で変換した電気信号を増幅して音声情報周波数に応じて電流を送信 アンテナに出力し、送信アンテナは地中に埋設又は床面に貼り付けられたル−プ コイルからなり、送信増幅器から出力された電流に応じた音声情報信号を地表面 に送信し、案内杖は中空の杖に収納された受信アンテナと電池と受信増幅器と、 中空の杖内の受信増幅器に接続されたイヤホンとを有し、受信アンテナは杖先端 部内に巻回されたコイルからなり、放送装置の送信アンテナと電磁結合して送信 アンテナから送信している音声情報信号を受信し、電池は受信増幅器に電力を供 給し、受信増幅器は受信アンテナで受信した音声情報信号を増幅して出力し、イ ヤホンは受信増幅器から出力された音声情報信号を音声信号に変換して出力する ことを特徴とする。

【０００６】 また、この考案に係る第２の案内装置は、放送装置と案内筒を有し、放送装置 は音声情報発生部と音声情報変換部と送信増幅器及び送信アンテナとを有し、音 声情報発生部は設置場所の地点情報に応じた音声情報を常時発生して出力し、音 声情報変換部は音声情報発生部から出力された音声情報を電気信号に変換し、送 信増幅器は音声情報変換部で変換した電気信号を増幅して音声情報周波数に応じ て電流を送信アンテナに出力し、送信アンテナは地中に埋設又は床面に貼り付け られたル−プコイルからなり、送信増幅器から出力された電流に応じた音声情報 信号を地表面に送信し、案内筒は収納筒と、収納筒に収納された受信アンテナと 電池と受信増幅器と、収納筒内の受信増幅器に連結されたイヤホンとを有し、収 納筒は杖又は人の足に固定する固定手段を有し、受信アンテナは収納筒先端部内 に巻回されたコイルからなり、放送装置の送信アンテナと電磁結合して送信アン テナから送信している音声情報信号を受信し、電池は受信増幅器に電力を供給し 、受信増幅器は受信アンテナで受信した音声情報信号を増幅して出力し、イヤホ ンは受信増幅器から出力された音声情報信号を音声信号に変換して出力すること を特徴とする。

【０００７】

【作用】

この考案においては、地上に設けた送信アンテナから設置場所に応じた音声情 報信号を常時送信している。案内杖あるいは案内筒を付けた杖又は案内筒を足に 取り付けた視覚障害者が送信アンテナの設置場所に近づくと案内杖又は案内筒に 内蔵した受信アンテナが送信アンテナと電磁結合して送信アンテナで送信してい る音声情報信号を受信する。受信した音声情報信号は受信増幅器で増幅されイヤ ホンを通して音声情報に変換され視覚障害者に送信アンテナの設置場所の情報を 音声で伝える。

【０００８】

【実施例】

図１はこの考案の一実施例を示す配置図である。図に示すように、案内装置は 放送設備１と地中に埋設されたり、地表面等に貼り付けられたル−プコイルから なる送信アンテナ２と、人が携帯できる案内杖３とを有する。放送設備１は駅の 階段や券売機，プラットホ−ム，郵便ポスト等の公共設備等の近傍に設けられ、 図２のブロック図に示すように、音声情報発生部４と音声情報変換部５及び送信 増幅器６を有する。音声情報発生部４は、例えばエンドレスのテ−プレコ−ダか らなり、設置場所の地点情報に応じた音声情報を常時発生して出力している。音 声情報変換部５は音声情報発生部４から出力されている音声情報を電気信号に変 換して送信増幅器６に送る。送信増幅器６は送られた電気信号を増幅して音声情 報の周波数に応じた電流を送信アンテナ２に出力する。送信アンテナ２は送信増 幅器６から出力された電流に応じた音声情報信号を常時地表面に送信している。

【０００９】 案内杖２は、図３のブロック図に示すように、中空の杖７と、中空の杖７に収 納された受信アンテナ８と受信増幅器９と電池１０及びスイッチ１１を有する。 この中空の杖７のハンドル部７には受信増幅器９に接続された接続端子１２が設 けられ、接続端子１２にイヤホン１３が接続されている。受信アンテナ８は中空 の杖７の先端部内に巻回されたコイルからなり、地上の送信アンテナ２から音声 情報信号を受信する。受信増幅器９は受信アンテナ８で受信した音声情報信号を 増幅して出力する。イヤホン１３は受信増幅器８から出力された音声情報信号を 音声に変換して出力する。電池１０は受信増幅器９に電力を供給する。スイッチ １１は中空の杖７のハンドル部７に設けられ、電池１０から受信増幅器９に送る 電力をオン，オフする。

【００１０】 上記のように構成された案内杖３を持った視覚障害者がスイッチ１１をオンに した状態で送信アンテナ２の設置場所に達すると、案内杖３の受信アンテナ８が 送信アンテナ２と電磁結合し、送信アンテナ２に流れている電流に応じた音声情 報信号を発生する。この発生した音声情報信号を受信増幅器９で増幅してイヤホ ン１３に送り、設置場所の地点情報を音声で視覚障害者に伝える。

【００１１】 このように駅の階段等の設備に視覚障害者が近づくと、その設備の内容を示す 地点情報を音声により事前に伝えることにより、視覚障害者が必要とする情報を 正確に伝えることができ、視覚障害者の便宜を図ることができる。また、駅の階 段やプラットホ−ム，交差点等の危険な場所を事前に視覚障害者に知らせること ができ、視覚障害者の保護を図ることができる。さらに、このように送信アンテ ナ２から音声情報信号を常時出力していても、健常者には出力されている音声情 報信号が伝わらないから、音声騒音になることを防ぐことができる。

【００１２】 上記実施例は中空の杖７内に受信コイル８等を設けた場合について説明したが 、図４に示すように、バンド１５や固定紐等が取り付けられた中空の収納筒１４ に受信コイル８と受信増幅器９と電池１０及びスイッチ１１を収納した案内筒１ ６を使用しても良い。この案内筒１６の収納筒１４を視覚障害者が使用する杖の 先端部にバンド１５等で固定したり、視覚障害者の足に取り付けることにより、 上記実施例と同様に各設備の地点情報を視覚障害者に音声で伝えることができる 。

【００１３】 また、送信アンテナ２のル−プコイルを例えばジョギングコ−スに沿って設け ておき、送信アンテナ２からコ−スの案内をする音声情報を常時出力していると 、収納筒１４を足に取付けた視覚障害者は杖を持たずに一人でジョギングや散歩 を楽しむこともできる。

【００１４】 なお、上記実施例は案内杖３や案内筒１６に受信増幅器９と電池１０を収納し た場合について説明したが、送信アンテナ２の出力が大きい場合には、受信増幅 器９と電池１０を省略することもできる。

【００１５】

【考案の効果】

この考案は以上説明したように、地上に設けた送信アンテナから設置場所に応 じた音声情報信号を常時送信しておき、案内杖あるいは案内筒を付けた杖又は案 内筒を足に取り付けた視覚障害者が送信アンテナの設置場所に近づくと案内杖又 は案内筒に内蔵した受信アンテナが送信アンテナと電磁結合して送信アンテナで 送信している音声情報信号を受信し、受信した音声情報信号をイヤホンを通して 弱視者に音声で伝えるようにしたから、視覚障害者が必要とする情報を正確に伝 えることができ、視覚障害者の便宜を図ることができる。また、駅の階段やプラ ットホ−ム，交差点等の危険な場所を事前に視覚障害者に知らせることができ、 視覚障害者の保護を図ることができる。

【００１６】 また、固定手段を有する案内筒は視覚障害者の足に取り付けることができ、視 覚障害者は杖なしで歩行したり走るこことができ、視覚障害者の活動範囲を拡大 することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例を示す配置図である。

【図２】上記実施例の放送設備の構成を示すブロック図
である。

【図３】上記実施例の案内杖の構成を示すブロック図で
ある。

【図４】他の実施例の案内筒の構成を示すブロック図で
ある。

【符号の説明】

１ 放送設備 ２ 送信アンテナ ３ 案内杖 ４ 音声情報発生部 ５ 音声情報変換部 ６ 送信増幅器 ７ 中空の杖 ８ 受信アンテナ ９ 受信増幅器 １０ 電池 １１ スイッチ １３ イヤホン １４ 収納筒 １５ バンド １６ 案内筒

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 放送装置と案内杖を有する案内装置であ
   って、 放送装置は音声情報発生部と音声情報変換部と送信増幅
   器及び送信アンテナとを有し、音声情報発生部は設置場
   所の地点情報に応じた音声情報を常時発生して出力し、
   音声情報変換部は音声情報発生部から出力された音声情
   報を電気信号に変換し、送信増幅器は音声情報変換部で
   変換した電気信号を増幅して音声情報周波数に応じて電
   流を送信アンテナに出力し、送信アンテナは地中に埋設
   又は床面に貼り付けられたル−プコイルからなり、送信
   増幅器から出力された電流に応じた音声情報信号を地表
   面に送信し、 案内杖は中空の杖に収納された受信アンテナと電池と受
   信増幅器と、中空の杖内の受信増幅器に接続されたイヤ
   ホンとを有し、受信アンテナは杖先端部内に巻回された
   コイルからなり、放送装置の送信アンテナと電磁結合し
   て送信アンテナから送信している音声情報信号を受信
   し、電池は受信増幅器に電力を供給し、受信増幅器は受
   信アンテナで受信した音声情報信号を増幅して出力し、
   イヤホンは受信増幅器から出力された音声情報信号を音
   声信号に変換して出力することを特徴とする案内装置。
2. 【請求項２】 放送装置と案内筒を有する案内装置であ
   って、 放送装置は音声情報発生部と音声情報変換部と送信増幅
   器及び送信アンテナとを有し、音声情報発生部は設置場
   所の地点情報に応じた音声情報を常時発生して出力し、
   音声情報変換部は音声情報発生部から出力された音声情
   報を電気信号に変換し、送信増幅器は音声情報変換部で
   変換した電気信号を増幅して音声情報周波数に応じて電
   流を送信アンテナに出力し、送信アンテナは地中に埋設
   又は床面に貼り付けられたル−プコイルからなり、送信
   増幅器から出力された電流に応じた音声情報信号を地表
   面に送信し、 案内筒は収納筒と、収納筒に収納された受信アンテナと
   電池と受信増幅器と、収納筒内の受信増幅器に連結され
   たイヤホンとを有し、収納筒は杖又は人の足に固定する
   固定手段を有し、受信アンテナは収納筒先端部内に巻回
   されたコイルからなり、放送装置の送信アンテナと電磁
   結合して送信アンテナから送信している音声情報信号を
   受信し、電池は受信増幅器に電力を供給し、受信増幅器
   は受信アンテナで受信した音声情報信号を増幅して出力
   し、イヤホンは受信増幅器から出力された音声情報信号
   を音声信号に変換して出力することを特徴とする案内装
   置。