JP3017454B2 - 印刷用紙のカール除去装置 - Google Patents
印刷用紙のカール除去装置Info
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Description
去装置に関し、特に搬送される印刷用紙の用紙面を吸引
し、印刷用紙に発生しているカールを除去する印刷用紙
のカール除去装置に関する。
印刷用紙に、印刷面を外側とするカールが発生すること
がある。このようなカールが発生すると、排紙部におけ
る印刷用紙の紙揃えが悪くなる等の支障が生じる。この
ため、印刷工程を経て順次、排紙される印刷用紙の搬送
軌道の近傍にカール除去装置が設けられる。
219955号公報に開示されているシートデカーラが
ある。このシートデカーラを図7に基づいて説明する。
図7Aはデカーラバー40の平面図、図7Bは側面図、
図7Cは一部拡大側面図である。
ト43を備えており、このデカーラバー上面シート43
は図7Bに示すように2つの曲面として形成されてい
る。そして、デカーラバー上面シート43には幅方向に
渡って複数箇所に吸着孔41が形成されている。印刷工
程を経て排紙された印刷用紙10は、デカーラバー上面
シート43の上側近傍を矢印90方向に向けて通過す
る。
40内の空気は矢印91方向(図7B)に排気され、吸
着孔41で印刷用紙10の用紙面を吸着する。印刷用紙
10は吸着孔41に吸着された状態で矢印90方向に移
動するため、印刷用紙10は扱かれるように引き擦ら
れ、印刷用紙10に発生しているカールが除去される。
り、図7Aに示すように比較的幅の短い印刷用紙10が
通過する場合、外側の吸着孔41が印刷用紙10によっ
て覆われない。したがって、外側の吸着孔41では吸着
対象がなく、吸着孔41から空気が吸い込まれ、印刷用
紙10を吸着している吸着孔41の吸着力を低下させ
る。
は、吸着孔41を選択的に閉塞するような機構を備えて
いる。この機構を図7Cに基づいて説明する。吸着孔4
1が形成されているデカーラバー上面シート43の裏面
には閉塞シート42が位置している。図7Cは吸着孔4
1が開放されている状態である。
に位置する吸着孔41に対して設けられているブランジ
ャ44が、リターン用スプリング45の力に抗してカム
46を矢印99方向に引く。これによって、ガイド部4
7に支持されているカム46の斜面部がスプリング49
を圧縮させてロッカーアーム48を押し上げ、このロッ
カーアーム48が閉塞シート42を押して吸着孔41を
裏側から閉塞する。ブランジャ44は人手によって作動
させたり、印刷用紙10の幅をセンサによって検知し自
動的に作動させる。また、この従来の同公報には、各吸
着孔41に対応して階段状に形成されたシャッタ板によ
って、吸着孔41を選択的に閉塞する技術も開示されて
いる。
ー40には次のような問題があった。この従来のデカー
ラバー40では、吸着孔41を選択的に閉塞するため、
図7Cに示されるような機構が必要であり、制御が複雑
でしかも装置が高価になるという問題がある。
孔にテープを貼りつけてマスクするという手法もある
が、これでは印刷用紙10の幅が変るごとにテープの貼
りつけ、剥離作業を行なう必要があり、作業効率が低下
してしまう。
ールを確実に除去することができ、かつ手間がかからず
作業効率の低下を回避することができ、しかも簡易な構
成のカール除去装置を提供することを目的とする。
のカール除去装置は、幅方向の長さが異なる複数種類の
印刷用紙に対し、各々の印刷用紙に発生しているカール
を除去するための印刷用紙のカール除去装置において、
前記幅方向にほぼ直交する移動方向に向けて移動する印
刷用紙の用紙面に、接触可能に位置する接触擦り部を備
えており、当該接触擦り部には、印刷用紙の幅方向に対
応する溝長さが、最長幅の印刷用紙の幅方向長さ以上で
ある溝部が形成されており、当該溝部の内部には、最短
幅の印刷用紙の幅方向長さ以下の長さを有する吸引口が
形成され、当該吸引口を通じて溝部内部の空気が排気さ
れ、移動方向に向けて移動する印刷用紙の用紙面が、接
触擦り部に形成された溝部に向けて吸着されながら通過
する、ことを特徴としている。
は、請求項1に係る印刷用紙のカール除去装置におい
て、接触擦り部に形成された前記溝部は、前記溝長さに
直交する断面形状が、接触擦り部の表面から内部に向っ
て狭くなるような略V字型に形成されており、当該溝部
の略V字型の低部に前記吸引口が形成されており、吸引
口を通じて溝部内部の空気が排気されたとき、印刷用紙
の用紙面は、吸引口を閉塞しない程度に吸着される、こ
とを特徴としている。
は、請求項2に係る印刷用紙のカール除去装置におい
て、前記接触擦り部は、互いの外周曲面を接触させて位
置する2本の棒部材を備えており、2本の棒部材の外周
曲面の接触線を、略V字型の低部として前記溝部が構成
されており、前記接触線に沿って前記吸引口が形成され
ている、ことを特徴としている。
置においては、接触擦り部に形成された溝部の溝長さ
は、最長幅の印刷用紙の幅方向長さ以上であり、この溝
部の内部に形成された吸引口は、最短幅の印刷用紙の幅
方向長さ以下の長さを有している。そして、吸引口を通
じて溝部内部の空気が排気され、移動方向に向けて移動
する印刷用紙の用紙面が、接触擦り部に形成された溝部
に向けて吸着されながら通過する。
幅方向長さ以下の長さであるため、幅が短い印刷用紙で
あっても、吸引口を十分に覆った状態で通過させること
が可能である。したがって、全ての種類の印刷用紙を確
実に溝部に向けて吸着することができ、接触擦り部で印
刷用紙を擦ってカールを除去することができる。
幅方向全体に渡って吸引口を形成する必要がなく、簡易
な構成のカール除去装置を得ることができる。さらに、
印刷用紙は自動的に溝部に向けて吸着されカールが除去
されるため、手間がかからず作業効率の低下を回避する
ことができる。
においては、接触擦り部に形成された溝部は略V字型に
形成されており、この溝部の略V字型の低部に吸引口が
形成されている。そして、吸引口を通じて溝部内部の空
気が排気されたとき、印刷用紙の用紙面は、吸引口を閉
塞しない程度に吸着される。
閉塞しない程度に吸着されるため、接触擦り部に形成さ
れた溝部全体の空気を排気することができ、吸引口より
も幅が長い印刷用紙であっても、確実に溝部に向けて吸
着することができる。したがって、全ての種類の印刷用
紙をより確実に溝部に向けて吸着することができ、接触
擦り部で印刷用紙を擦ってカールを除去することができ
る。
においては、2本の棒部材の外周曲面の接触線を、略V
字型の低部として溝部が構成されており、接触線に沿っ
て吸引口が形成されている。
置させ、接触線に沿って吸引口を形成することによって
接触擦り部を構成することができるため、構成が簡易で
製造が容易なカール除去装置を得ることができる。ま
た、2本の棒部材の直径に応じて略V字型の溝の大きさ
が変化するため、棒部材の直径を選択することによっ
て、溝部の大きさを容易かつ正確に制御することができ
る。
去装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は
本実施形態におけるカール除去装置2の平面図、図2は
正面図、図3Aは右側面図、図3Bは図2に示すX-X方
向の矢視断面図である。
吸引口5を詳細に示すための丸棒3、4等の拡大断面図
であり図2のY-Y方向の矢視断面図である。さらに、図
5は丸棒3、4上を印刷用紙10a(10b)が通過す
る際の状態を示す側面断面図であり、図6は枚葉印刷機
の全体構成を示す側面図である。
紙10は、排紙部30のチェーングリッパー31に保持
されて排紙され、積載部32に積載される。この積載部
32近傍に設けられているバックガイド33の手前側に
カール除去装置2が位置している。このカール除去装置
2は、印刷用紙10の搬送途中で印刷用紙10を扱くよ
うに引き擦り、印刷用紙10に発生しているカールを除
去するためのものである。
させて位置する丸棒(棒部材)3、4を備えている。こ
の丸棒3、4が本実施形態における接触擦り部である。
丸棒3、4の両側面には閉塞プレート11、12が位置
しており、閉塞プレート11を貫通した固定ボルト1
3、14はそれぞれ丸棒3、4の一方の側面に螺入さ
れ、閉塞プレート12を貫通した固定ボルト15、16
はそれぞれ丸棒3、4の他方の側面に螺入されている
(図1、図3A参照)。
棒3、4は固定ボルト21、22、23、24、25、
26、27、28によってブラケット6に固定されてい
る。固定ボルト22、28はブラケット6に対して支持
ブラケット17、18を固定しており、この支持ブラケ
ット17、18が印刷機のフレームに接続されることに
よってカール除去装置2が固定されている。
は、接触線であるライン20に沿って長さL1の平坦部
3Mが形成されている。ライン20は丸棒3と丸棒4と
を図1に示す状態に接触させた場合の接線である。平坦
部3Mは丸棒3の外周面を削り加工して形成される。な
お、丸棒4についても、丸棒3の平坦部3Mと対応する
位置に平坦部4Mが形成されている。
させた場合、図4Bに示すように丸棒3の平坦部3Mと
丸棒4の平坦部4Mとは対向して位置する。そして、こ
の平坦部3M、4Mが形成されていることによって、こ
の部分では丸棒3、4の外周面は接触しない状態とな
り、長さL1の範囲で空間が形成される。この空間が本
実施形態における吸引口5として構成される。この吸引
口5はライン20に沿って形成されることになる。
れる凹み部分が、溝部としてのV型溝部8である。図4
Bに示されるように、このV型溝部8の断面形状は略V
字型であり、この略V字型の低部に吸引口5が位置して
いる。また、丸棒3、4の外周面によって下側に形成さ
れる凹み部分は空間部9であり、この空間部9は丸棒
3、4の外周面、閉塞プレート11、12、ブラケット
6に囲まれて形成されている。
対応するブラケット6の位置にブラケット穴6Hが形成
されている。そして、このブラケット穴6Hにはノズル
7が接続されている。このノズル7にはホースが取り付
けられ、ポンプ等によって構成される吸引装置(図示せ
ず)に接続される。
上述のように、図6に示すチェーングリッパー31によ
って印刷用紙10が保持されて矢印90方向に搬送さ
れ、印刷用紙10はカール除去装置2の上部を通過す
る。このとき、図5に示すように、ノズル7に接続され
た吸引装置によって空間部9内の空気は矢印91方向に
排気され、さらにV型溝部8内の空気も吸引口5を通じ
て矢印91方向に排気される。
る印刷用紙10の用紙面は、図5に示すようにV型溝部
8に向けて吸着される。そして、この状態で印刷用紙1
0は矢印90方向に移動するため、V型溝部8部分で印
刷用紙10が扱かれるように引き擦られ、印刷用紙10
に発生しているカールが除去される。
り、種々の紙幅の印刷用紙10を対象として印刷作業が
行なわれる。本実施形態における吸引口5の長さL1
は、図1に示す最短幅の印刷用紙10aの幅長さL2よ
りもやや小さく設定されている。このため、印刷用紙1
0aは幅方向のほぼ全体に渡って、吸引口5からの吸着
力を直接的に受けることになり、確実に最短幅の印刷用
紙10aはV型溝部8に向けて吸着される。したがっ
て、印刷用紙10aに発生しているカールが確実に除去
される。
である。丸棒3、4によって形成されるV型溝部8は、
この最長幅の印刷用紙10bよりも長く設定されてい
る。上記のように、吸引口5は最短幅の印刷用紙10a
の幅長さL2よりもやや小さく設定されているため、吸
引口5は印刷用紙10bの中央部にのみ対応することに
なる。
用紙10bが、完全に吸引口5に吸い付けられ、吸引口
5を閉塞してしまった場合、吸引口5に対応する印刷用
紙10bの中央部のみがV型溝部8に吸着され、これ以
外の部分は吸着されないことになる。これでは、印刷用
紙10bに発生しているカールを確実に除去することは
できない。
おいては、吸引口5がV型溝部8内の最も深い低部に形
成されており、しかも印刷用紙10bはチェーングリッ
パー31(図6)に保持されて高速で矢印90方向に移
動している。このため、吸着される印刷用紙10bが吸
引口5を完全に閉塞してしまうことはない。
吸引口5を通じて矢印91方向に排気され、V型溝部8
の全長に渡って空気圧が低下する。したがって、最長幅
の印刷用紙10bであっても、幅方向全体がバランスよ
く図5のようにV型溝部8に向けて吸着され、印刷用紙
10bに発生しているカールが確実に除去される。
紙幅との間の幅長さを備えた印刷用紙10に対しても、
V型溝部8の全長に渡って空気圧が低下するため、幅方
向全体に渡ってV型溝部8に吸着される。以上のよう
に、全ての種類の印刷用紙10を確実にV型溝部8に向
けて吸着することができ、丸棒3、4で印刷用紙10を
擦ってカールを除去することができる。
成し、丸棒3、4にの外周面を削り加工して平坦部3
M、4Mを形成するだけで吸引口5を設けることができ
る。したがって、構成が簡易で製造が容易であり、装置
のコストを抑えることができる。また、丸棒3、4の直
径に応じてV型溝部8の大きさ(図4に示す長さL8)
が変化する。このため、丸棒3、4の直径を選択するこ
とによって、V型溝部8の大きさを容易かつ正確に制御
することができる。
上記実施形態に示すものに限定されない。たとえば、接
触擦り部として丸棒3、4を例示し、溝部としてV型溝
部8を例示した。しかし、最長幅の印刷用紙の幅方向長
さ以上の溝部が形成されている接触擦り部であれば、他
の形状、構造のものを採用してもよい。
型を例示したが、溝部はこのような形状に限定されな
い。たとえば、断面形状が略U字型、その他の形状であ
ってもよい。さらに、上記実施形態では、吸引口5はV
型溝部8の略V字型の低部に形成されている例を示した
が、これ以外の部分に吸引口5が形成されているものを
用いることもできる。
4によって接触擦り部を構成しているが、これに限定さ
れるものではなく、たとえば一体的な部材に溝部を形成
し、この溝部内に吸引口を形成してもよい。
施形態におけるカール除去装置2の平面図である。
あり、Bは図2に示すX-X方向の矢視断面図である。
すための丸棒3、4の拡大断面図である。
する際の状態を示す側面断面図である。
を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】幅方向の長さが異なる複数種類の印刷用紙
に対し、各々の印刷用紙に発生しているカールを除去す
るための印刷用紙のカール除去装置において、 前記幅方向にほぼ直交する移動方向に向けて移動する印
刷用紙の用紙面に、接触可能に位置する接触擦り部を備
えており、 当該接触擦り部には、印刷用紙の幅方向に対応する溝長
さが、最長幅の印刷用紙の幅方向長さ以上である溝部が
形成されており、 当該溝部の内部には、最短幅の印刷用紙の幅方向長さ以
下の長さを有する吸引口が形成され、 当該吸引口を通じて溝部内部の空気が排気され、移動方
向に向けて移動する印刷用紙の用紙面が、接触擦り部に
形成された溝部に向けて吸着されながら通過する、 ことを特徴とする印刷用紙のカール除去装置。 - 【請求項2】請求項1に係る印刷用紙のカール除去装置
において、 接触擦り部に形成された前記溝部は、前記溝長さに直交
する断面形状が、接触擦り部の表面から内部に向って狭
くなるような略V字型に形成されており、 当該溝部の略V字型の低部に前記吸引口が形成されてお
り、 吸引口を通じて溝部内部の空気が排気されたとき、印刷
用紙の用紙面は、吸引口を閉塞しない程度に吸着され
る、 ことを特徴とする印刷用紙のカール除去装置。 - 【請求項3】請求項2に係る印刷用紙のカール除去装置
において、 前記接触擦り部は、互いの外周曲面を接触させて位置す
る2本の棒部材を備えており、 2本の棒部材の外周曲面の接触線を、略V字型の低部と
して前記溝部が構成されており、 前記接触線に沿って前記吸引口が形成されている、 ことを特徴とする印刷用紙のカール除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9109008A JP3017454B2 (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 印刷用紙のカール除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9109008A JP3017454B2 (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 印刷用紙のカール除去装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10297809A JPH10297809A (ja) | 1998-11-10 |
JP3017454B2 true JP3017454B2 (ja) | 2000-03-06 |
Family
ID=14499236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9109008A Expired - Fee Related JP3017454B2 (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 印刷用紙のカール除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3017454B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009208911A (ja) * | 2008-03-05 | 2009-09-17 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | カール除去装置及び片面/両面兼用枚葉印刷機 |
-
1997
- 1997-04-25 JP JP9109008A patent/JP3017454B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10297809A (ja) | 1998-11-10 |
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