JP3017341U - サンバイザー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単なうえ高い製作精度を必要とせ
ず、長期間にわたって補助バイザーを確実に作動させる
ことができるサンバイザーを提供することにある。 【構成】 サンバイザー本体１に開口１ｂをもって外部
に連通される補助バイザー収納部１ａを形成してこれに
補助バイザー５を前記開口１ｂより出没自在に設けると
ともに、補助バイザー５を補助バイザー収納部１ａに収
納された状態に吸着保持する磁性吸着部材７を設けたも
の。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車に装着されるサンバイザーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、自動車に装着されて遮光を行うサンバイザー本体に必要時にのみ引き出 して遮光面積を拡大できる補助バイザーを付設したものは実公平３ー１３３６８ 号公報などにより種々知られているが、従来のこの種サンバイザーはサンバイザ 本体内に収納される補助バイザーを出没させる機構や、補助バイザーを所定位置 にロックする機構が複雑で高い製作精度を要求されるものが多いうえに、長期使 用により機構部に摩耗が生じて出没不良やロック不良が発生するなど故障やトラ ブルが多いという問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとするところは前記のような問題を解決し、必要時に補助 バイザーを引き出して遮光面積を拡大し乗員への遮光が確実に行えるうえに、サ ンバイザー本体の補助バイザー収納部内に補助バイザーが収納された状態におけ る安定度が高くて走行振動などにより補助バイザーががたついたり抜け出るよう なトラブルや故障の発生も少なく、しかも、構造が簡単なうえに高い製作精度を 必要としないため安価に提供できる補助バイザーの作動が確実なサンバイザーを 提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記のような課題を解決した本考案のサンバイザーは、サンバイザー本体の内 部を開口をもって外部に連通される補助バイザー収納部に形成して該補助バイザ ー収納部に補助バイザーを前記開口より出没自在に設けるとともに、補助バイザ ーを補助バイザー収納部に収納された状態に吸着保持する磁性吸着部材を設けた ことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】

本考案のサンバイザーは、運転席側や助手席側の前面ウィンドウ上方に取り付 けて日光が乗員の目を射ることがないように遮光するものであるが、サンバイザ ー本体のみでは遮光が不十分となった際には、サンバイザー本体内に形成してあ る補助バイザー収納部内にあって常時は磁性吸着部材の吸着力により補助バイザ ー収納部内に収納保持されている補助バイザーを前記磁性吸着部材の磁性吸着力 に抗して引き下げれば、補助バイザーはサンバイザー本体の下方に引き出される こととなってより優れた遮光効果を発揮する。また、引き出されている補助バイ ザーをサンバイザー本体の補助バイザー収納部内に復元する際には、補助バイザ ーをサンバイザー本体内に押し込めば、補助バイザーは磁性吸着部材の吸着力に より的確にサンバイザー本体内の補助バイザー収納部に吸着保持され、走行振動 などによって飛び出すようなことがない。

【０００６】

【実施例】

次に、本考案を図１、２に示される第１の実施例に基づいて詳細に説明する。 １は内部が開口１ｂにより外部と連通される補助バイザー収納用の補助バイザ ー収納部１ａに形成されているサンバイザー本体であり、該サンバイザー本体１ の前記開口１ｂは補助バイザー収納部１ａの端部両側を若干狭窄させたものとし て両狭窄部の内側で直接または後記する内向屈曲部３ａ、３ａを介して補助バイ ザー５の引出量が規制されるようにしてあり、また、このサンバイザー本体１内 の補助バイザー収納部１ａ内には後記する補助バイザー５のスライドを補助する ガイド部材２が設けられている。実施例のガイド部材２は下端を内向屈曲部３ａ 、３ａとしたＬ字状のレール３、３を前後の仕切板４で繋いで扁平枠状としたも ので、このガイド部材２はレール３、３がサンバイザー本体１の補助バイザー収 納部１ａの両側にあり且つ下端の内向屈曲部３ａ、３ａが前記開口１ｂの両狭窄 部の内側の張出部に対応するように対向配置されている。なお、このガイド部材 ２において仕切板４はなくてもよいし、Ｌ字状のレール３、３も内向屈曲部３ａ 、３ａがない２個の対向するレールのみとしても充分ガイド機能を有したものと なるが、実施例のように扁平枠状としたものはサンバイザー本体１の保形効果を も有したものとなる。５はサンバイザー本体１の補助バイザー収納部１ａ内に収 納されて開口１ｂより出没自在な補助バイザーであり、該補助バイザー５は防眩 処理を施したアクリル樹脂板などの透視可能な防眩材料よりなり、前記開口２ａ を通過できる幅の主板部５ａの後端に前記補助バイザー収納部１ａの幅に対応す る広幅部５ｂを続かせて広幅部５ｂの両端の突片６が前記Ｌ字状のレール３の下 端の内向屈曲部３ａに係止されるように形成されている。７は補助バイザー５を サンバイザー本体１の補助バイザー収納部１ａ内に収納保持させる磁性吸着部材 であり、第１の実施例の磁性吸着部材７は前記ガイド部材２の各レール３の上端 内側に取付けられる磁石８と、補助バイザー５の突片６の上面に取り付けられる 鉄片などの磁性体９とよりなり、補助バイザー５を押し上げて突片６の磁性体９ をレール３の上端内側の磁石８に吸着させることにより補助バイザー５はサンバ イザー本体１内に吸着保持される。なお、図において１０は補助バイザー５の下 端中央に形成される取手であり、該取手１０はサンバイザー本体１の下面より露 呈される。

【０００７】 このように構成されたものは、運転席側や助手席側の前面ウィンドの上方に取 付けておき、サンバイザー本体１の遮光では不充分な場合には、運転席や助手席 の乗員はサンバイザー本体１を適宜位置に枢動させて遮光を行うことは従来のサ ンバイザーと同様であるが、サンバイザー本体１のみでは乗員への遮光が確実に 行えない場合には、乗員はサンバイザー本体１の開口１ｂより露呈されている補 助バイザー５の取手１０を摘んで引き下げれば、磁性吸着部材７によりサンバイ ザー本体１の補助バイザー収納部１ａに収納された状態に吸着保持されている補 助バイザー５は、ガイド部材２の両レール３の上端内側に取付けられている磁石 ８と、補助バイザー５の上端の突片６に取り付けられている鉄等よりなる磁性体 ９との吸着保持が解かれてガイド部材２にガイドされつつ開口１ａを通じて下降 し、開口１ａの両側内側のストッパ部として作用する両レール３の内向屈曲部３ ａに補助バイザー５の広幅部５ｂの両端の突片６が係止されるまで引き下げられ 、このようにして防眩作用のある透視可能な補助バイザー５がサンバイザー本体 １の下方に引き下ろされることにより遮光面積は拡大されて乗員への遮光防眩が 確実に行われることとなる。そして、サンバイザー本体１の遮光で充分足りるよ うになったときは、補助バイザー５をガイド部材２のガイド下に上昇させて磁石 ８と磁性体９とを当接吸着させれば、補助バイザー５はサンバイザー本体１の補 助バイザー収納部１ａ内にあって磁性吸着部材７により的確に吸着保持されるこ となる。

【０００８】 また、図３、図４に示される第２の実施例は、磁性吸着部材７をＬ字状のレー ル３の上端内側に取付けられる磁石８と、レール３の下端内側に取り付けられる 下部磁石８ａと、補助バイザー５の突片６に取り付けられる逆Ｌ字状の鉄等より なる磁性体９とよりなるものとした点のみが前記第１の実施例とは異なるもので 、このようなサンバイザーは、第１の実施例と同様に使用した場合、磁石８に補 助バイザー５の左右の突片６の磁性体９が吸着して補助バイザー５をサンバイザ ー本体１内に収納保持させることは勿論のこと、補助バイザー５の突片６の磁性 体９がレール３の下部内側の下部磁石８ａに吸着してサンバイザー本体１から垂 設されている補助バイザー５が走行中の振動によってもがたつくことがなく、確 実な防眩作用を行うことができるようにしている。なお、前記実施例１、２にお いては磁性吸着部材７を磁性体９と磁石８とからなるものとしているが、一対の 磁石としても良い。また、他の構成は第１の実施例と同じため同一符号を付して 説明を省略する。

【０００９】 さらに、図５に示される第３の実施例は、ガイド部材３のレール３、３の内側 に断面コ字状のガイド溝３ｂを設けたものとして仕切板４をなくし、構造を簡略 化して部品点数を削減し安価なものとした点が、前記第１の実施例とは異なるも ので、他の構成は第１の実施例と同じため同一符号を付して説明を省略する。ま た、前記各実施例は最初からサンバイザー本体１内に補助バイザー５を埋め込ん だものとしてあるが、開口をもって外部に連通される補助バイザー収納部を形成 した扁平枠状の副体内に補助バイザーを前記開口を通じて出没自在に設けるとと もに補助バイザーを補助バイザー収納部に収納された状態に吸着保持する磁性吸 着部材を設けた補助バイザーユニットをサンバイザー本体１とは別に用意し、こ れをサンバイザー本体１に粘着テープや連結バンド或いはマグネットなど任意の 固定手段で後付けできるようにしてもよい。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は前記説明によって明らかなように、サンバイザー本体に補助バイザー が開口より出没自在な補助バイザー収納部を形成して補助バイザーが補助バイザ ー収納部に収納されたときは磁性吸着部材により吸着保持されるようにしてある から、必要時に補助バイザーを引き出して遮光面積を拡大して乗員への遮光をよ り確実に行えるうえに、補助バイザーがサンバイザー本体の補助バイザー収納部 内に収納された状態における安定度が極めて高いので、走行振動などにより補助 バイザーががたついたり抜け出るような故障やトラブルの発生も少なくて長期間 耐用でき、しかも、構造が簡単で製作精度も緩やかなため安価に製造できるなど の利点がある。 また、請求項２に記載したように、補助バイザー収納部の内部に補助バイザー のスライド補助用のガイド部材を取付けてあるものは、補助バイザーのスライド が円滑なうえにガイド部材は補強効果もあり、特に、請求項３に記載したように 、ガイド部材をサンバイザー本体の補助バイザー収納部の両側に配置されるレー ルを前後の仕切板で繋いだ扁平枠状のものとしたときはスライド補助効果がよい ばかりでなくサンバイザー本体の保形効果もあり、請求項４に記載したように、 ガイド部材のレールの内側にガイド溝を設けたものとして仕切板をなくしたもの は、部品点数を削減でき軽量、小型で安価なものとすることができる。さらに、 請求項５に記載したように、開口をサンバイザー本体の補助バイザー収納部の端 部両側を若干狭窄させて形成して両狭窄部の内側で補助バイザーの引出量が規制 されるようにする一方、補助バイザーを前記開口が通過できる幅の主板部の後端 に補助バイザー収納部の幅に対応する広幅部を続かせたものとしたときは、簡単 で安価なストッパ機構であるにもかかわらず引出し時および収納時における安定 度が高いものとなる。さらにまた、補助バイザーを透視可能な防眩材料よりなる ものとしたときは、視界を妨げることなく遮光防眩効果を発揮するし、磁性吸着 部材を一対の磁石または磁性体と磁石とよりなるものとしたときは、補助バイザ ー収納部内での補助バイザーの保持機能が特によいうえに引出力も少ないので操 作が簡単なうえ安価でコスト上も好ましいものとなる。 従って、本考案は従来の問題点を解決したサンバイザーとして実用的価値極め て大なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例を示す一部切欠斜視図で
ある。

【図２】本考案の第１の実施例を示す一部切欠正面図で
ある。

【図３】本考案の第２の実施例を示す一部切欠斜視図で
ある。

【図４】本考案の第２の実施例を示す一部切欠正面図で
ある。

【図５】本考案の第３の実施例を示す一部切欠斜視図で
ある。

【符号の説明】

１ サンバイザー本体 1a 補助バイザー収納部 1b 開口 ２ ガイド部材 ３ レール 3b ガイド溝 ４ 仕切板 ５ 補助バイザー 5a 主板部 5b 広幅部 ７ 磁性吸着部材 ８ 磁石 ９ 磁性体

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 サンバイザー本体(1) に開口(1b)をもっ
   て外部に連通される補助バイザー収納部(1a)を形成して
   これに補助バイザー(5) を前記開口(1b)より出没自在に
   装入するとともに、この補助バイザー(5) を補助バイザ
   ー収納部(1a)に収納された状態に吸着保持する磁性吸着
   部材(7) を設けたことを特徴とするサンバイザー。
2. 【請求項２】 補助バイザー収納部(1a)に補助バイザー
   (5) のスライドを補助用するガイド部材(2) 、(2) が設
   けられている請求項１に記載のサンバイザー。
3. 【請求項３】 ガイド部材(2) 、(2) がサンバイザー本
   体(1) の補助バイザー収納部(1a)の両側に配置されるレ
   ール(3) 、(3) を前後の仕切板(4) で繋いだ扁平枠状の
   ものである請求項２に記載のサンバイザー。
4. 【請求項４】 ガイド部材(2) 、(2) がサンバイザー本
   体(1) の補助バイザー収納部(1a)の両側に配置されるレ
   ール(3) 、(3) の内側にガイド溝(3b)を設けたものであ
   る請求項２に記載のサンバイザー。
5. 【請求項５】 開口(1b)がサンバイザー本体(1) の補助
   バイザー収納部(1a)の端部両側を若干狭窄させたもの
   で、両狭窄部の内側で補助バイザー(5) の引出量が規制
   されるようにする一方、補助バイザー(5) は前記開口(1
   b)を通過できる幅の主板部(5a)の後端に前記補助バイザ
   ー収納部(1a)の幅に対応する広幅部(5b)を続かせたもの
   である請求項１または２または３または４に記載のサン
   バイザー。
6. 【請求項６】 補助バイザー(5) が透視可能な防眩材料
   よりなる請求項１または２または３または４または５に
   記載のサンバイザー。
7. 【請求項７】 磁性吸着部材(7) が一対の磁石(8) より
   なる請求項１または２または３または４または５または
   ６に記載のサンバイザー。
8. 【請求項８】 磁性吸着部材(7) が磁性体(9) と磁石
   (8) とよりなる請求項１または２または３または４また
   は５または６に記載のサンバイザー。