JP3016764U - 壁パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 錆びたり腐食することなく耐久性が大で、表
面に歪が発生せず、組み付けも容易な壁パネルを提供す
ること。 【構成】 プレコーティングしたステンレス鋼板３を素
材としてプレス加工により壁パネルＰを成形し、その壁
パネルＰの形状を略方形で、周囲に適当な幅の段付きフ
ランジ部３ａ〜３ｄを有し、そのフランジ部３ａ〜３ｄ
に囲まれた内部３ｅを大きな半径Ｒ₁ の球面の一部とし
て形成すると共に、そのフランジ部３ａ〜３ｄに取り付
け用のビス孔４および調整用長孔５を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建物の外壁として使用するのに適した壁パネルに関するものである 。

【０００２】

【従来の技術】

従来の壁パネルとしては、例えば鋼板の表面に塩化ビニールをコーティングし た塩ビ鋼板を素材として、プレス加工によって略方形板状に形成したものがある 。図４はその断面図を示すもので、図中１は塩ビ鋼板で、１ａは周囲に形成した 段付きフランジ部であり、１ｂはその段付きフランジ部１ａに囲まれているフラ ットなパネル表面である。２はこのパネルのフラット部１ｂの裏面に添設した裏 板である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述したように、従来の塩ビ鋼板製の壁パネルは、施工時の部分的切り欠き等 によって、鋼板が露出すると、その部分が腐食しやすい上に、パネルの表面がフ ラットであるため、ねじれや歪みが発生し易く、それを防止するために裏板を添 設すると、パネルが重くなるから、取り扱いに不便であり、製造にも手数がかか るという問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上述の問題点を解決するため本考案においては、プレコーティングしたステン レス鋼板を素材としてプレス加工により壁パネルを成形する。

【０００５】 また前記した第１考案の壁パネルの形状を略方形で、周囲に適当な幅の段付き フランジ部を有し、そのフランジ部に囲まれた内部を半径の大きな球面の一部と して壁パネルを形成する。

【０００６】 また前記した第２考案の壁パネルのフランジ部に取り付け用のビス孔および調 整用長孔を設けて壁パネルを形成する。

【０００７】

【作用】

上述のように本考案の壁パネルは、プレコーティングしたステンレス鋼板を素 材としてプレス加工により成形したから、錆びたり腐食することがなく耐久性が 向上する。また本考案においては、段付きフランジ部に囲まれた内部を半径の大 きな球面の一部として形成したから、表面にねじれや歪みが発生するおそれがな く、また従来の平面パネルのように裏板を添設する必要もなくなる。またパネル のフランジ部にビス孔および長孔を設ければ、壁パネルの組み立ておよび垂直水 平方向の調整が容易になる。

【０００８】

【実施例】

以下、図１〜図３について本考案の実施例を説明する。本考案においては、ス テンレス鋼板３の表面に、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、弗素樹脂 等のコーティングを施したものを素材として、プレス加工により壁パネルＰを一 体的に成形する。

【０００９】 その壁パネルＰの形状は、平面形状を図２の（ａ）に示すように、略方形とし 、その周囲に適当な幅の段付きフランジ部３ａ，３ｂ，３ｃ，３ｄを設けると共 に、そのフランジ部３ａ〜３ｄに囲まれた内部３ｅを半径Ｒ₁ の大きな（例えば 、Ｒ₁ ＝１０ｍ）の球面の一部として形成する。

【００１０】 図２の実施例は、ステンレス鋼板３の厚さが０．６mm、Ａ，Ｂ＝６３．５mm、 Ｃ＝３５mm、Ｄ＝１４mm、Ｅ，Ｆ＝１２mm、Ｒ₁ ＝１０ｍ、Ｒ₂ ＝９mm、Ｒ₃ ＝ ４．６mm、Ｒ₄ ＝２mmとしたものである。すなわち、Ｒ₂ （コーナＲ）、および Ｒ₃ （ポンチＲ）は、コーティング層が損傷しない範囲で、極力小さくして外観 をよくすることが望ましい。

【００１１】 またフランジ部３ｂ，３ｃ，３ｄには、取り付け用のビス孔４を３個宛分布し て設け、フランジ部３ａには、調整用長孔５を３個設けてある。また図３は本考 案の壁パネルＰを組み付けた状態を示すもので、図中Ｇは２０mmである。

【００１２】

【考案の効果】

上述のように本考案の壁パネルＰは、プレコーティングしたステンレス鋼板３ を素材としてプレス加工により成形したから、錆びたり腐食することがなく耐久 性が向上する。また本考案においては、段付きフランジ部３ａ〜３ｄに囲まれた 内部３ｅを半径Ｒ₁ の大きな球面の一部として形成したから、表面にねじれや歪 みが発生するおそれがなく、また従来の平面パネルのように裏板を添設する必要 もなくなる。またパネルＰのフランジ部３ａ〜３ｄにビス孔４および長孔５を設 ければ、壁パネルＰの組み立ておよび垂直水平方向の調整が容易になるという効 果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案壁パネルの斜視図である。

【図２】（ａ）は、本考案壁パネルの平面図であり、
（ｂ）は、（ａ）のＸ−Ｘ断面図てあり、（ｃ）は、
（ａ）のＹ−Ｙ断面図である。

【図３】本考案壁パネルを組み付けた状態を示す立面図
である。

【図４】従来の壁パネルの一例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 塩ビ鋼板 1a 段付きフランジ部 1b パネル表面 ２ 裏板 ３ ステンレス鋼板 Ｐ 壁パネル 3a〜3d 段付きフランジ部（フランジ部） 3e 内部 R₁〜R₄ 半径 ４ ビス孔 ５ 長孔 Ａ〜Ｇ 各部の寸法

フロントページの続き (72)考案者 関根 民三 神奈川県鎌倉市岡本1500番地 ナスステン レス株式会社 大船工場内

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレコーティングしたステンレス鋼板を
   素材としてプレス加工により成形したことを特徴とする
   壁パネル。
2. 【請求項２】 請求項１記載の壁パネルの形状を略方形
   で、周囲に適当な幅の段付きフランジ部を有し、そのフ
   ランジ部に囲まれた内部を半径の大きな球面の一部とし
   て形成したことを特徴とする壁パネル。
3. 【請求項３】 請求項２記載の壁パネルのフランジ部に
   取り付け用のビス孔および調整用長孔を設けたことを特
   徴とする壁パネル。