JP3016693U - 倒れ込み防止具付き梯子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フックを係止する箇所がなくても使用出来、
又倒れ込みを確実に防止し安全に上り下りが出来る倒れ
込み防止具付き梯子を提供する。 【構成】 並設した１対の支柱２に複数のステップ棒３
を複数横架し、このステップ棒３間に間隔を設けた梯子
１に、支柱２の下端に回動自在に取付けた外輪５から床
面と接触する支持材４を水平に一体的に延ばし、外輪５
よりやや上の位置の支柱２に回動自在に取付けた回転リ
ング７から支持材４の先端にかけて補強材６を傾斜させ
て設けた。又、外輪５の内面には支柱２の内部から外側
へスプリングで付勢されたボール１１が入り込む凹部８
を設けている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、人が高い位置へ登ったり、高い位置へ荷物を上げたり又降したりす る際に用いられる梯子の倒れ込みを防ぐ倒れ込み防止具付き梯子に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、平行に配置した１対の細長な垂直の支柱にステップ棒を複数等間隔で横 架させてなる直線状に長く伸びた梯子は、建築物・建造物等の柱や壁その他家具 類等の被係止物にやや傾斜させた状態にたてかけて人が上り下りしていた。 しかし、人の体重や上げ下げする荷物の重さ等で人が上り下りする場合にバラ ンスをくずすと梯子が梯子を上り下りする人の後側へ倒れ込んでしまい、梯子を 上り下りする人が転落し、大変危険であった。 この倒れ込みを防止するために、支柱の上端をそれぞれに逆Ｕ字のフックを取 付けた構造の梯子があるが、そのフックを係止する箇所がない場所では使用出来 ず、又、フックを係止する箇所があっても、逆Ｕ字状のフックは梯子を上り下り する人の振動で梯子が横ゆれした際に上方へ浮き上がり、外れてしまうことがあ り、１つでもフックが外れてしまえば梯子はバランスをくずし梯子を上り下りす る人が転落してしまう危険があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする課題は従来のこれらの問題点を解消し、フックを係 止する箇所がなくても使用出来、又倒れ込みを確実に防止し安全に上り下りが出 来る倒れ込み防止具付き梯子を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

かかる課題を解決した本考案の構成は、 １） 平行に配置した細長な１対の垂直な支柱にステップ棒を複数所定間隔離し て横架した梯子において、前記１対の支柱の下端に前記支柱と略直交する方向へ 突出し床面と接触する支持材を回動自在に設け、同支持材をステップ棒と直交す る方向に回動させて梯子の倒れ込みを防止する倒れ込み防止具付き梯子 ２） 平行に配置した細長な１対の垂直な支柱にステップ棒を複数所定間隔離し て横架した梯子において、前記１対の支柱の下端に前記支柱と略直交する方向へ 突出し床面と接触する支持材を設けた倒れ込み防止具付き梯子 ３） 同支持材を補強する傾斜させた棒状の補強材の一端を前記支持材の先端に 連結し、同補強材の他端を支柱の下端より上の同支柱の位置に回動自在に取付け 、前記支持材を所定の角度で保持する保持手段を設けた前記１）記載の倒れ込み 防止具付き梯子 にある。 尚支持材と支柱との角度は９０度に限定するものでなく支柱がやや被係止物側 に傾いた状態の鈍角であってもいい。 支柱とステップ棒と支持材の材質は、木・鉄・アルミ・ステンレス等がある。 補強材の材質は、木・鉄・アルミ・ステンレス等がある。 支持材は、棒状の脚、板、Ｕ字状のフレーム等平面状のフレームがある。

【０００５】

【作用】

請求項１記載の梯子を使用する場合、支持棒をステップ棒と略直交する方向へ 回動させた状態にセットし、この支持材を梯子をたてかける被係止物と反対側に 向け、梯子を被係止物にたてかける。このとき支持材は床面と接触している。こ のたてかけた梯子に人がステップ棒に足をかけながら上り下りする場合に、バラ ンスをくずし、梯子が梯子を上り下りする人の後側へ倒れかけても、常に床面と 接触してステップ棒と直交する方向へ支柱から突出した支持材が支柱を支え、梯 子の倒れ込みを防止している。又被係止物の側面に沿った梯子の倒れ込みは、所 定距離離して並設した１対の支柱により倒れ込みを防止されている。 このように倒れ込みを防がれた梯子は、倒れ込むことがなくなり、梯子を上り 下りする人も転落することがなく安全に上り下りすることが出来、又バランスを くずす原因になる荷物の上げ下げの場合でも前記同様に支持材で支持された梯子 からは人は転落する心配がなく安心して荷物の上げ下げが出来る。 梯子を使用しない場合は、支持材をそれぞれステップ棒側へ回動させたり、又 ステップ棒の軸心方向へ回動させたりすることで、支持材はステップ棒と交差す る方向へ突出することがなくなり、支持材が邪魔にならず、梯子は場所をとらず に収納することが出来る。 支持材と支柱との角度が直角であれば、支持材が収納する梯子の支柱の下端位 置から下へ突出しないので１対の支柱により垂直状態で収納出来る。 支持材と支柱との角度が９０度より角度の大きい鈍角である場合、この支持材 をステップ棒の軸心方向へ回動させれば支持材はハ字状となり、支柱の下端から 下へ支持材が突出する。又支持材をステップ棒側へ回動させれば、支持材は支柱 の下端から下へ突出した状態となるので梯子を上下逆にして支柱の上端を床面に 接触させれば垂直状態で収納出来る。

【０００６】 請求項２記載の梯子では、支持材が被係止物と反対方向へ位置するようにして 梯子を被係止物にたてかけ、梯子を上り下りする人がバランスをくずし、梯子が 被係止物と反対側へ倒れかけても、下面が床面と常に接触している支持材が梯子 を支え、梯子の倒れ込みを防止しているので前記同様に梯子は倒れず、梯子を上 り下りする人も転落することがなくなる。この梯子を収納する場合、支持材と、 支柱との角度が９０度であれば支柱は垂直状態となり収納する場所の側壁面に支 柱を接触させれば、支柱は邪魔にならず又、支持材も床面に沿った状態となるた め支持材も邪魔にならずに収納出来る。 支持材と支柱との角度が９０度より大きい鈍角であれば、支柱がやや傾斜状態 となるが、梯子を上下逆にして支柱の上端を床面に接触させてたてかけて支持材 が入りそうな隙間に支持板を入れ込めば、支柱と支持板とは邪魔にならず収納出 来る。又この梯子が複数あれば支持材上に他の支持材を載置するように重ねてい けば複数の梯子をかためて収納出来る。

【０００７】 請求項３記載の梯子では、ステップ棒と直交するように回動させた支持材の先 端から支柱にかけて傾斜して延びる補強材を取付けているので、支持材を突出さ せた側へ倒れ込む梯子を支持する支持材の強度が高くなる。又、この補強材は、 支持材と共に回動するので梯子を収納する際には、前記同様に支持材が突出しな いように回動させれば補強材も突出しなくなり、支持材と共に補強材も邪魔とな らず、梯子は場所をとらず収納出来る。又、支持材は保持手段で所定位置に保持 されるので、支持材が振動などて回動していくことはない。

【０００８】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１〜４に示す実施例１は、梯子の下端に梯子と直角に延びる回動自在な支持 材を設けて梯子の倒れ込みを防止する例である。図５に示す実施例２は、梯子の 下端に梯子と直角に延びる支持板を設けて梯子の倒れ込みを防止する例である。 図６に示す他の例は、前記実施例２での支持板と梯子との角度を１００度の鈍角 とした例である。

【０００９】 図１は実施例１を示す斜視図、図２は図１でのＡ−Ａ断面図、図３は実施例１ の梯子の使用状態を示す説明図、図４は実施例１での支持具を折り畳んだ状態を 示す正面図、図５は実施例２を示す斜視図、図６は他の例を示す斜視図である。

【００１０】 ；実施例１（図１〜４参照） 図１〜４中、１は並設した１対の支柱２に複数のステップ棒３を横架し支柱２ の下部に折り畳み自在に支持材４を設けた梯子、２は支柱、３はステップ棒、４ は支柱２の下端に回動自在に取付けた外輪５から水平に一体的に延びる支持材、 ５は外輪、６は同外輪５の取付位置よりやや上の位置の支柱２に回動自在に取付 けた回転リング７に後端を一体的に取付け先端を支持材４の先端に一体的に取付 けた補強材、７は回転リング、８は外輪５の内面に等ピッチで４つ設けた凹部、 ９は同凹部８内にはまり込むボール、１０は支柱２の下端内部に設ける同ボール ９が出入りする溝、１１は同溝１０内に取付けボール９を外輪５の内面側へ付勢 するスプリング、１２は梯子をたてかける被係止物である。

【００１１】 図１〜４に示す実施例１の梯子を使用するには、図１に示すように、支持材４ がステップ棒３と直交する方向へ延びるように、人が手で支持材４を回転させる 。支持材４を回転させることで外輪５と回転リング７とが支柱２の外周面を回転 し、図２に示すように外輪５の内面の凹部８にスプリング１１で付勢されたボー ル９が入り込み、外輪５が固定され、支持材４はステップ棒３と直交方向へ伸び たまま保持される。 このようにセットした梯子１を図３に示すように被係止物１２の側壁に沿って 垂直に立てかけて使用する。これにより、人がステップ棒３に足をかけて上り下 りする際に、バランスをくずして梯子１を上り下りする人の後側へ梯子１が倒れ かけても、被係止物１２と反対方向に延びる支持材４が常に床面と接触して梯子 １の倒れ込みを防止しているので梯子１を上り下りする人が荷物を持って上り下 りしても、梯子１が倒れ込むことがなくなり、安全に上り下りすることが出来る 。

【００１２】 梯子１を使用しない場合は、人が手で支持材４を梯子１の内側へ回動させるこ とで図４に示すように収納出来、梯子１は場所をとることなく収納出来る。支持 材４を折りたたんだ状態では前記同様に外輪５の内面の凹部８にスプリング１１ で付勢されたボール９が入り込むことで外輪５は固定され支持材４が回動された 状態に保持される。又、支持材４と共に回動する補強材６は支持材４同様に突出 せず、梯子１を収納する際に支持材４共と補強材６共ども邪魔となることがない 。

【００１３】 支持材４と支柱２との角度は９０度に限定するものではなく、支持材４と支柱 ２との角度が９０度より角度の大きい鈍角であってもよい。この場合、支持材４ をステップ棒３の軸心方向へ回動させれば支持材４はハ字状となり、支柱２の下 端から下へ支持材４が突出するのでこの支持材４の先端を床面に接触させること で梯子１を垂直に支持出来る。又、この支持材４をステップ棒３側へ回動させれ ば、支持材４は支柱２の下端から下へ突出した状態となるので梯子１を上下逆に して支柱２の上端を床面に接触させれば垂直状態で収納出来る。

【００１４】 ；実施例２（図５参照） 図５中１３は並設した１対の支柱１４に複数のステップ棒１５を横架し支柱１ ４の下端にステップ棒１５と直交方向で支柱１４と直角となるように支持板１６ を取付けた梯子、１４は支柱、１５はステップ棒、１６は支持板である。 図５に示すように実施例２では、支柱１４の下端に支持板１６を支柱１４と直 角となるようにして取付けた梯子１３である。 この梯子１３を使用するには、支持板１６を被係止物１２と反対方向に向けて 梯子１３を被係止物１２にたてかけて使用する。これにより、人がステップ棒１ ５に足をかけて上り下りする際に、バランスをくずして被係止物１２と反対方向 へ梯子１３が倒れかけても、被係止物１２と反対方向に延びる支持板１６が常に 床面と接触して梯子１３の倒れ込みを防止している。 この梯子１３を収納する場合、支持板１６と支柱との角度が９０度であるため 、支柱１４は垂直状態となり側壁面に支柱１４を接触させれば、支柱１４は邪魔 にならず又、支持板１６も通路面に沿った状態となるため支持板１６も邪魔にな らずに収納出来る。

【００１５】 ；他の例（図６参照） 図６に示す他の例では、前記実施例２の梯子１３において、支持板１６から支 柱１４までの角度を１００度とした例である。 支持板１６と支柱１４との角度が１００度の鈍角であるので、支柱１４がやや 傾斜状態となるが、梯子１３を上下逆にして支柱１４の上端を床面に接触させて たてかけ支持板１６が入りそうな隙間に支持板１６を入れ込めば、支柱１４と支 持板１６とは邪魔にならず収納出来る。 その他の符号・構成や作用効果は前記実施例２と同じである。

【００１６】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、支持材により、梯子をたてかけた被係止物と反 対方向への梯子の倒れ込みを確実に防止しているので、梯子を上り下りする人が その人の体重や上げ下げする荷物の重み等によりバランスをくずしても梯子が上 り下りする人の後側へ倒れることを確実に防ぎ、梯子を上り下りする人の転落を 防ぐことが出来、安全性に優れたものとなった。又、請求項１又は３記載の考案 では、支持材が回動自在であるので使用しない場合は、支持材をステップ棒と直 交しないように回動させることで支持材が邪魔とならず、場所をとらずに梯子を 収納出来るものとなる。 更に請求項３記載の考案では、支持材は所定の角度で保持する保持手段により 、保持されるので梯子を使用する際に突出させた支持材が振動などで回動したり 、又収納状態に回動した支持材が突出状態に回動する心配もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１を示す斜視図である。

【図２】図１でのＡ−Ａ断面図である。

【図３】実施例１の梯子の使用状態を示す説明図であ
る。

【図４】実施例１での支持具を折り畳んだ状態を示す正
面図である。

【図５】実施例２を示す斜視図である。

【図６】他の例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 梯子 ２ 支柱 ３ ステップ棒 ４ 支持材 ５ 外輪 ６ 補強材 ７ 回転リング ８ 凹部 ９ ボール １０ 溝 １１ スプリング １２ 被係止物 １３ 梯子 １４ 支柱 １５ ステップ棒 １６ 支持板

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 平行に配置した細長な１対の垂直な支柱
   にステップ棒を複数所定間隔離して横架した梯子におい
   て、前記１対の支柱の下端に前記支柱と略直交する方向
   へ突出し床面と接触する支持材を回動自在に設け、同支
   持材をステップ棒と直交する方向に回動させて梯子の倒
   れ込みを防止する倒れ込み防止具付き梯子。
2. 【請求項２】 平行に配置した細長な１対の垂直な支柱
   にステップ棒を複数所定間隔離して横架した梯子におい
   て、前記１対の支柱の下端に前記支柱と略直交する方向
   へ突出し床面と接触する支持材を設けた倒れ込み防止具
   付き梯子。
3. 【請求項３】 同支持材を補強する傾斜させた棒状の補
   強材の一端を前記支持材の先端に連結し、同補強材の他
   端を支柱の下端より上の同支柱の位置に回動自在に取付
   け、前記支持材を所定の角度で保持する保持手段を設け
   た請求項１記載の倒れ込み防止具付き梯子。