JP3016488U - 火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋 - Google Patents

火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋

Info

Publication number
JP3016488U
JP3016488U JP1995002737U JP273795U JP3016488U JP 3016488 U JP3016488 U JP 3016488U JP 1995002737 U JP1995002737 U JP 1995002737U JP 273795 U JP273795 U JP 273795U JP 3016488 U JP3016488 U JP 3016488U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shabu
plate portion
pot
bottom plate
guide tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1995002737U
Other languages
English (en)
Inventor
一 森井
Original Assignee
森井金属株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 森井金属株式会社 filed Critical 森井金属株式会社
Priority to JP1995002737U priority Critical patent/JP3016488U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3016488U publication Critical patent/JP3016488U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cookers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁調理器による加熱効率に優れ、また、耐
久性に優れたしゃぶしゃぶ鍋を提供する。 【構成】 両面クラッド材の板材12からなる鍋本体11を
形成する。この鍋本体11の底板部15の中央にスピニング
加工により一体に成形した円筒状の火導筒18を設ける。 【効果】 底板部15と火導筒18との間に継ぎ目がないた
め、継ぎ目部分が劣化して水漏れを生じることがなくな
り、耐久性が向上する。また底板部15と火導筒18とを溶
接しないため、鍋本体11の底部を平坦に形成することが
でき、電磁調理器33に載置しての使用に適したものとな
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋に関する。
【0002】
【従来の技術】
しゃぶしゃぶ鍋には数種あるが、従来から、煮沸温度をできるだけ保持するた め、鍋中央の底部を開口し、その上方に略円筒形の火導筒を溶接して、その火導 筒内に火炎又は燃焼ガスを誘導するか炭火を入れて火導筒を加熱するタイプのし ゃぶしゃぶ鍋が知られている。
【0003】 その例を図6により説明すれば、火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋本体1は従来 の通常の鍋を構成する側板部2と底板部3において、この底板部3の中央に開口 部4を設け、この開口部4にびん形状に似た略円筒形の火導筒5の底部5Aを底 板部3の開口部4周縁にアルゴン溶接など各種の溶接手段により接合して、溶接 部7を形成していた。この火導筒5の上端には燃焼ガスを排気する排気孔6が開 口している。そして、前記側板部2と底板部3からなる鍋本体1と、火導筒5と はそれぞれ別体で絞り加工により成型していた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
底板部3の開口部4周縁と火導筒5の底部5Aの継ぎ目を溶接する構造である ため、この溶接部7に直接火炎があたるので長年の使用により溶接部7が酸化し て孔又は亀裂などの空隙ができて、この空隙部から水漏れが生じていた。また、 継ぎ目である前記溶接部7が図7に示すように底板部3より下方にはみ出して凸 部8が形成されるのでこの鍋本体1を電磁調理器の上に載せて使用すると、この 溶接部7の凸部8により底板部3との底部面が凹凸状になるので鍋本体1が電磁 調理器上でがたついて不安定となる。さらに、しゃぶしゃぶ鍋のうち燃焼ガスや 炭火の火力で調理するタイプであると、火導筒5に炭火を入れて加熱しようとす るためにこの火導筒5の径を大きくするに従い相対的に底板部3の面積は狭くな る。このように鍋の底板面が狭いと、炭火やガスでなく、電磁調理器の誘導加熱 で調理しようとすると、加熱効率が劣化する。また、狭い底板部3の内面を洗い にくい課題がある。
【0005】 本考案は前記課題を解決して、電磁調理器の加熱効率を劣化させないこと、鍋 本体の溶接部よりの水漏れを防止すること、底板部にがたつきを生じさせずに安 定して加熱器に載置できること、底板部の内面を洗いやすくすることを目的とし て火導筒を有するしゃぶしゃぶ用鍋を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案は、両面クラッド材からなる鍋本体と、この鍋本体を構成する 側板部及び底板部と、この底板部とスピニング加工により一体に成形される円筒 状火導筒とからなることを特徴とする火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋である。
【0007】 請求項2の考案は、前記底板部の直径は前記火導筒の底部の直径の2倍以上に 形成されるものであることを特徴とする請求項1記載の火導筒を有するしゃぶし ゃぶ鍋である。
【0008】 請求項3の考案は、前記鍋本体クラッド材の母材が鉄鋼板部であり、その両面 合せ材がステンレス鋼,アルミニウム又は銅であることを特徴とする請求項1記 載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋である。
【0009】 請求項4の考案は、前記火導筒は前記側板部より高い裁頭円錐型の筒体を有し 、この筒体の上部を該筒体と一体な閉塞板部により閉塞し、前記火導筒の中心線 に対する前記筒体の傾斜角度が14.5〜17.5度であることを特徴とする請 求項1記載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋である。
【0010】 請求項5の考案は、前記鍋本体クラッド材の母材がアルミニウムであり、その 両面合せ材が鉄鋼板部であることを特徴とする請求項1記載の火導筒を有するし ゃぶしゃぶ鍋である。
【0011】 請求項6の考案は、前記鍋本体が電磁調理器に載置してこの調理器の誘導加熱 により前記底板部を構成する磁性材料からなる前記鉄鋼板部が発熱するように構 成したものであることを特徴とする請求項1記載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ 鍋である。
【0012】 請求項7の考案は、前記火導筒の底部は前記底板部の外周より1〜3ミリ高く 形成されるものであることを特徴とする請求項2記載の火導筒を有するしゃぶし ゃぶ鍋である。
【0013】 請求項8の考案は、前記鍋本体の上部に蓋を着脱自在に設け、この蓋は中央に 隆起部を設けると共に、この隆起部の中央に前記火導筒の上部を挿入する開口部 を設け、前記蓋の周囲に下面側に窪んだ凹状彎曲部を設けると共に、この凹状彎 曲部の外側に前記側板部の上縁に載置するほぼ水平な外縁部を設けたことを特徴 とする請求項4記載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋である。
【0014】
【作用】
請求項1の構成では、クラッド材により底板部と火導筒とを溶接等を用いるこ となく一体成形することができ、底板部と火導筒との間に継ぎ目がないため、長 期の使用によっても底板部と火導筒との境目から水漏れ等を生じることがなく、 耐久性が向上する。また、底板部と火導筒との継ぎ目に溶接を用いないため、該 溶接部分が底板部の下面に突設することがなく、鍋本体の底部を平坦に形成する ことができるため、電磁調理器に載置しての使用に適したものとなる。さらにま た、従来の火導筒を溶接するものでは、溶接による制約によって火導筒の底部の 直径が所定以上必要となって火導筒が大型化したが、一体のスピニング加工を用 いるため、火導筒の直径を比較的小さくし、これにより底板部の面積を比較的大 きく取ることができる。
【0015】 請求項2の構成では、電磁調理器に載せて調理を行う場合、比較的大きな面積 を有する底板部が発熱し、調理を効率よく行うことができる。また、側板部の内 面と火導筒の外面との間隔が広くなるため、底板部内面の洗浄がやり易くなる。
【0016】 請求項3の構成では、鉄鋼板部の両側に合せ材を設けた三層構造のクラッド材 を用いるため、火導筒のスピニング加工が容易となる。また、鍋本体の内外面に ステンレス鋼,アルミニウム又は銅のいずれかからなる合せ材が位置するため、 錆びにくく衛生的に食することができる。
【0017】 請求項4の構成では、火導筒は、上端が絞られ、かつ閉塞板部を設けた裁頭円 錐形をなすため、変形しにくい形状となり、この火導筒を底板部の中央に設ける ことにより、加熱時において該底板部の外周方向への熱膨張が抑制される。また 、筒部の傾斜角度が14.5〜17.5度であるため、クラッド材が裂けるなど の成形不良を起こすことなく、側板部より高い火導筒をスピニング加工により成 形することができる。さらに、火導筒の上部に開口がないため、クラッド材の端 部が露出せず、この端部から錆が発生することがない。
【0018】 請求項5の構成では、アルミニウムの両側に鉄鋼板部からなる合せ材を設けた 三層構造のクラッド材を用いるため、火導筒のスピニング加工が容易となる。ま た、両面合せ材に磁性材料である鉄鋼板部を用いるため、両面クラッド材に占め る磁性材料の割合が大きくなり、電磁調理器により効果的に誘導加熱が行われる 。
【0019】 請求項6の構成では、電磁調理器の誘導加熱により、比較的大きな面積を有す る底板部を構成する鉄鋼板部が発熱し、鍋本体が効率よく加熱される。
【0020】 請求項7の構成では、予め火導筒の底部を底板部の外周より高く形成したため 、長期間使用しても底板部が下方に膨らんで座りが悪くなることがない。
【0021】 請求項8の構成では、鍋本体に蓋を被せると、開口部に火導筒の上部が挿入さ れ、凹状彎曲部が側板部の内側に嵌まると共に、外縁部が側板部の上縁に載置さ れるため、蓋を鍋に安定して被せることができる。
【0022】
【実施例】
以下、本考案の実施例を添付図面を参照して説明する。図1ないし図4は本考 案の第1実施例を示し、同図において、しゃぶしゃぶ用の鍋本体11は、板材12に スピニング加工と絞り加工を施してあるいはスピニング加工を施して一体成形さ れ、その板材12は、図1に示すように、鉄からなる鉄鋼板部13を母材として熱間 圧延,爆着等により上下にステンレス板部14,14を合せ材として張り合わせた両 面クラッド材が用いられ、前記板材12は磁性材料たる鉄鋼板部13を備えるため、 磁場の中に置かれると磁気を帯びる磁性を有する。前記鍋本体11は、平面リング 状をなすほぼ平坦な底板部15の周囲に上方に彎曲した彎曲部15Aを形成し、この 彎曲部15Aに上方に起立する側板部16を一体に設け、この側板部16の上縁に厚肉 部17を周設し、さらに前記底板部15の中心に円筒状の火導筒18を突設し、この火 導筒18は、裁頭円錐型をなす筒体18Aの上部を閉塞板部18Bにより閉塞し、該火 導筒18の上部は前記側板部16の上縁より上方に突出している。また、前記底板部 15の直径Dは、前記火導筒18の底部の直径dの2倍以上に形成され、さらに、前 記閉塞板部18Bの直径d´は前記火導筒18の底部の直径dの4分の1程度に形成 されていており、前記火導筒18の筒体18Aは、該火導筒18の中心線に対して傾斜 角度θが14.5〜17.5度、好ましくは16度程度に成形されている。さら に、前記火導筒18の底部は、前記底板部15の外周より高さHが1〜3ミリ(mm) 高く形成されている。また、前記板材12は、鉄鋼板部13を母材としてアルミニウ ム又は銅を合せ材として両面に張り合わせた両面クラッド材を用いてもよい。
【0023】 前記鍋本体11の上部に設ける蓋19は、前記板材12により一体成形されたもので あって、該蓋19の中央に隆起部20を設けると共に、この隆起部20の中央に開口部 21を設け、この開口部21に前記火導筒18の上部が挿入され、また、前記蓋19の周 囲に下面側に窪んだ凹状彎曲部22を周設し、この凹状彎曲部22に水平な外縁部23 を周設しており、前記鍋本体11に前記蓋19を被せると、前記開口部21に火導筒18 の上部が挿入されると共に、凹状彎曲部22が側板部16の内側に嵌まるため、蓋19 を安定して鍋本体11に被せることができる。
【0024】 次に製造工程について説明すると、図3に示すように、スピニングマシン(図 示せず)を用いてスピニング加工により平坦な前記板材12に火導筒18を成形する 。すなわち回転塑性加工により火導筒18を形成する。この後、図4に示すように 、前記鍋本体11の形状に倣って形成された上部金型31と下部金型32により前記板 材12の絞り加工を行い、前記側板部16と底板部15と火導筒18とを継ぎ目なく一体 に成形し、前記上部金型31と下部金型32を型開きして取り出し、前記側板部16の 上縁16Aを外周下部に折曲加工を施し前記厚肉部17を形成している。また、前記 火導筒18をスピニング加工により成形し、さらに鍋本体11もスピニング加工によ り成形することもできる。
【0025】 そして前記鍋本体11を加熱器たる電磁調理器33上に載せて誘導加熱を行い、該 電磁調理器33から発生する高周波電流によって磁性材料からなる前記鉄鋼板部13 が発熱し、ほぼ平坦で比較的大きな面積を有する底板部15が発熱し、内部のお湯 (図示せず)が効率よく加熱される。また、電磁調理器33の誘導加熱により鍋本 体11は主として底板部15が加熱されるが、該底板部15の中央には閉塞板部18Bを 有する筒体18Aが一体に設けられているため、該底板部15の外周方向への熱膨脹 が抑制される。また、従来のものは、火導筒に炭を入れて調理を行うため該火導 筒が大きなものであって、電磁調理には不向きであったが、本実施例の鍋本体11 は底板部15が広いため、電磁調理に有利である。また、従来のガスや炭火等の火 力を用いるものでは、鍋本体の内面及び火導筒の外面が必要以上に加熱され、こ れらに肉が触れると、該肉が焦げてしまい、しゃぶしゃぶとして美味しく食する ことができない場合があったが、電磁調理により比較的広い面積を有する底板部 15が発熱して調理を行うに適した本考案の鍋本体11では、お湯(図示せず)から 突出する火導筒18の上部が必要以上に加熱されないため、該火導筒18の上部に接 触して火傷をしたり、肉が触れて焦げたりすることがない。さらにガスや炭等に よる直接加熱を用いないため、お湯の温度より火導筒18上部の温度を低くして調 理を行うことができ、これによりお湯が対流して火導筒18の回りに循環し、肉を 茹でて出るカスが火導筒18に周囲に集まり、これを掬い上げて除去することがで きる。そして本実施例では鉄鋼板部13の両側に比較的熱伝導率の低いステンレス 板部14,14を設けた三層構造の板材12を用いて鍋本体11を成形したため、底板部 15側を誘導加熱しても火導筒18の上部が高温になることを抑制できる。また、火 導筒18の筒体18Aをテーパ状の裁頭円錐型に形成すると共に、その火導筒18の底 部の直径dを比較的小さくすると共に、上端の閉塞板部18Bの直径d´を火導筒 18の底部の直径dの4分の1程度に形成したため、該火導筒18がバランスの取れ たスマートな形状となり、一方、底板部15は広くゆったりした外観となり、意匠 性にも優れたものとなる。しかも、従来の火導筒では、上部の排気孔に板材の端 部が露出するため、クラッド材を用いても、母材の鉄鋼板部が露出して錆びてし まうが、本実施例では筒体18Aの上部を該筒体18Aと一体な閉塞板部18Bにより 閉塞したため、母材の鉄鋼板部13が露出せず、錆が発生することがない。さらに 、この種の鍋では、加熱を加える長期の使用によって底板部が歪み、底板部が下 方に膨らんで座りが悪くなるが、予め火導筒18の底部を底板部15の外周より高く 形成したため、歪みが防止されると共に、多少歪みが生じても座りが悪くなるこ とがなく、特に電磁調理器33に載置して使用するに適したものとなる。さらに、 クラッド材を用いて側面部16より高い火導筒18を成形するに際し、クラッド材が 裂けたり、成形自体ができなくなったりする場合が、筒部18Aの傾斜角度θを1 4.5〜17.5度にしたため、火導筒18の加工を良好に行うことができる。
【0026】 このように本実施例では請求項1に対応して、両面クラッド材たる板材12から なる鍋本体11と、この鍋本体11を構成する側板部16及び底板部15と、この底板部 15とスピニング加工により一体に成形される円筒状火導筒18とからなることによ り、側板部16と底板部15と火導筒18とを一体成形するものであるから、クラッド 材により側板部16と底板部15と火導筒18とに溶接等を用いることなく一体成形す ることができるため、製造コストの削減を図ることができる。また、従来は底板 部と火導筒とを溶接等により溶着するものであったから、その溶接部分が劣化し て水漏れ等を生じる虞があったが、スピニング加工により底板部15と火導筒18と を一体成形した継ぎ目なし構造であるから、長期の使用によっても底板部15と火 導筒18との境目から水漏れ等を生じることがなく、耐久性に優れたものとなる。 しかも底板部15と火導筒18との継ぎ目に溶接を用いないため、該溶接部分が底板 部15の下面に突設することがなく、鍋本体11の底部を平坦に形成することができ るため、電磁調理器33に載置しての使用に適したものとなる。さらにまた、従来 の火導筒を溶接するものでは、溶接による制約によって火導筒の底部の直径が所 定以上必要となって火導筒が大型化したが、本実施例ではスピニング加工を用い るため、火導筒18の直径を比較的小さくし、これにより底板部15の面積を比較的 大きく取ることができる。
【0027】 このように本実施例では請求項2に対応して、底板部15の直径Dは火導筒18の 底部の直径dの2倍以上に形成されるものであることにより、電磁調理器33に載 せて調理を行う場合、比較的大きな面積を有する底板部15が発熱し、調理を効率 よく行うことができ、底板部15が広いため、鍋本体11が安定性に優れたものとな る。また、側板部16の内面と火導筒18の外面との間隔が広くなるため、底板部15 内面の洗浄がやり易くなる。
【0028】 このように本実施例では請求項3に対応して、鍋本体11のクラッド材たる板材 12の母材が鉄鋼板部13であり、その両面合せ材がステンレス鋼,アルミニウム又 は銅であることにより、鉄鋼板部13の両側に合せ材を設けた三層構造のクラッド 材を用いるため、火導筒18のスピニング加工が容易となる。また、鍋本体11の内 外面にステンレス鋼,アルミニウム又は銅のいずれかからなる合せ材が位置する ため、錆びにくく衛生的に食することができる。
【0029】 このように本実施例では請求項4に対応して、火導筒18は前記側板部16より高 い裁頭円錐型の筒体18Aを有し、この筒体18Aの上部を該筒体18Aと一体な閉塞 板部18Bにより閉塞し、火導筒18の中心線に対する筒体18Aの傾斜角度θが14 .5〜17.5度であることにより、火導筒18は、上端が絞られ、かつ閉塞板部 18Bを設けた裁頭円錐形をなすため、変形しにくい形状となり、この火導筒18を 底板部15の中央に設けることにより、加熱時において該底板部15の外周方向への 熱膨張を抑制することができる。また、筒部18Aの傾斜角度θが14.5〜17 .5度であるため、クラッド材が裂けるなどの成形不良を起こすことなく、スピ ニング加工により火導筒18を良好に成形することができる。さらに、火導筒18の 上部に開口がないため、板材12の端部が露出せず、例えばこの端部から母材の鉄 鋼板部13が錆びることがない。
【0030】 このように本実施例では請求項6に対応して、鍋本体11が電磁調理器33に載置 してこの調理器33の誘導加熱により底板部15を構成する磁性材料からなる鉄鋼板 部13が発熱するように構成したものであることにより、電磁調理器33の誘導加熱 により、比較的大きな面積を有する底板部15を構成する鉄鋼板部13が発熱し、鍋 本体11を効率よく加熱することができる。
【0031】 このように本実施例では請求項7に対応して、火導筒18の底部は底板部15の外 周より1〜3ミリ高く形成されるものであることにより、予め火導筒18の底部を 底板部15の外周より高さHだけ高く形成したため、長期間使用しても底板部15が 下方に膨らんで座りが悪くなることがなく、電磁調理器33に安定して載置するこ とができる。
【0032】 このように本実施例では請求項8に対応して、鍋本体11の上部に蓋19を着脱自 在に設け、この蓋19は中央に隆起部20を設けると共に、この隆起部20の中央に火 導筒18の上部を挿入する開口部21を設け、蓋19の周囲に下面側に窪んだ凹状彎曲 部22を設けると共に、この凹状彎曲部22の外側に側板部16の上縁たる厚肉部17に 載置するほぼ水平な外縁部23を設けたことにより、鍋本体11に蓋19を被せると、 開口部21に火導筒18の上部が挿入され、凹状彎曲部22が側板部16の内側に嵌まる と共に、外縁部23が側板部16の上縁に載置されるため、蓋19を鍋11に安定して被 せることができ、しかも、火導筒18の上部を閉塞する閉塞板部18Bの直径d´が 火導筒18の底部の直径dの4分の1程度に形成されているため、開口部21も小径 となり、該開口部21と火導筒18との間から熱が逃げにくくなり、蓋19を被せた状 態で効率よく鍋11を加熱することができる。
【0033】 図5は本考案の第2実施例を示し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付 し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例の板材12は、アルミニウム板 部14Aを母材として熱間圧延,爆着等により上下に鉄鋼板部13,13を合せ材とし て張り合わせた両面クラッド材により、鍋本体11及び火導筒18をスピニング加工 により一体成形している。
【0034】 このように本実施例では請求項1,2,4,6,7及び8にそれぞれ対応して 上記第1実施例と同様な作用,効果を有し、また、この例では請求項5に対応し て、鍋本体11のクラッド材たる板材12の母材がアルミニウム板部14Aであり、そ の両面合せ材が鉄鋼板部13,13であることにより、アルミニウム板部14Aの両側 に鉄鋼板部13,13からなる合せ材を設けた三層構造のクラッド材を用いるため、 火導筒18のスピニング加工が容易となり、また、両面合せ材に磁性材料である鉄 鋼板部13,13を用いるため、両面クラッド材に占める磁性材料の割合が大きくな り、電磁調理器33により効果的な誘導加熱を行うことができる。
【0035】 尚、本考案の上記実施例に限定されるものではなく、本考案の要旨の範囲内に おいて種々の変形実施が可能である。
【0036】
【考案の効果】
請求項1の考案は、両面クラッド材からなる鍋本体と、この鍋本体を構成する 側板部及び底板部と、この底板部とスピニング加工により一体に成形される円筒 状火導筒とからなることを特徴とする火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋であり、底 板部と火導筒との間に継ぎ目がないため、長期の使用によっても底板部と火導筒 との境目から水漏れを生じることがなく、耐久性が向上し、また、底板部の下面 に凹凸がないため、がたつきを生じさせずに安定して加熱器に載置することがで きる。
【0037】 請求項2の考案は、前記底板部の直径は前記火導筒の底部の直径の2倍以上に 形成されるものであることを特徴とする請求項1記載の火導筒を有するしゃぶし ゃぶ鍋であり、電磁調理器に載せて調理を行う場合、比較的大きな面積を有する 底板部が発熱し、調理を効率よく行うことができ、また、側板部の内面と火導筒 の外面との間隔が広くなるため、底板部内面の洗浄がやりやすくなる。
【0038】 請求項3の考案は、前記鍋本体クラッド材の母材が鉄鋼板部であり、その両面 合せ材がステンレス鋼,アルミニウム又は銅であることを特徴とする請求項1記 載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋であり、鉄鋼板部の両側に合せ材を設けた三 層構造のクラッド材を用いるため、火導筒のスピニング加工が容易となり、また 、鍋本体11の内外面にステンレス鋼,アルミニウム又は銅のいずれかからなる合 せ材が位置するため、錆びにくく衛生的に食することができる。
【0039】 請求項4の考案は、前記火導筒は前記側板部より高い裁頭円錐型の筒体を有し 、この筒体の上部を該筒体と一体な閉塞板部により閉塞し、前記火導筒の中心線 に対する前記筒体の傾斜角度が14.5〜17.5度であることを特徴とする請 求項1記載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋であり、火導筒を底板部の中央に設 けることにより、加熱時において該底板部の外周方向への熱膨張が抑制され、誘 導加熱による調理を良好に行うことができ、また、長期間使用しても安定して載 置することができ、しかも、火導筒の上部に開口がないため、ここからクラッド 材が錆びることがない。
【0040】 請求項5の考案は、前記鍋本体クラッド材の母材がアルミニウムであり、その 両面合せ材が鉄鋼板部であることを特徴とする請求項1記載の火導筒を有するし ゃぶしゃぶ鍋であり、アルミニウムの両側に鉄鋼板部からなる合せ材を設けた三 層構造のクラッド材を用いるため、火導筒のスピニング加工が容易となり、また 、両面合せ材に磁性材料である鉄鋼板部を用いるため、両面クラッド材に占める 磁性材料の割合が大きくなり、電磁調理器により効果的に誘導加熱を行うことが できる。
【0041】 請求項6の考案は、前記鍋本体が電磁調理器に載置してこの調理器の誘導加熱 により前記底板部を構成する磁性材料からなる前記鉄鋼板部が発熱するように構 成したものであることを特徴とする請求項1記載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ 鍋であり、電磁調理器の誘導加熱により、比較的大きな面積を有する底板部を構 成する鉄鋼板部が発熱し、鍋本体を効率よく加熱することができる。
【0042】 請求項7の考案は、前記火導筒の底部は前記底板部の外周より1〜3ミリ高く 形成されるものであることを特徴とする請求項2記載の火導筒を有するしゃぶし ゃぶ鍋であり、予め火導筒の底部が底板部の外周より高く形成されているため、 長期間使用しても底板部が下方に膨らんで鍋本体の座りが悪くなることがなく、 調理器に安定して載置することができる。
【0043】 請求項8の考案は、前記鍋本体の上部に蓋を着脱自在に設け、この蓋は中央に 隆起部を設けると共に、この隆起部の中央に前記火導筒の上部を挿入する開口部 を設け、前記蓋の周囲に下面側に窪んだ凹状彎曲部を設けると共に、この凹状彎 曲部の外側に前記側板部の上縁に載置するほぼ水平な外縁部を設けたことを特徴 とする請求項4記載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋であり、鍋本体に蓋を被せ ると、開口部に火導筒の上部が挿入され、凹状彎曲部が側板部の内側に嵌まると 共に、外縁部が側板部の上縁に載置されるため、蓋を鍋本体に安定して被せるこ とができ、また、その蓋を被せると鍋本体内の熱が逃げにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す一部を拡大した鍋本
体の断面図である。
【図2】本考案の第1実施例を示す一部を切欠いた蓋と
鍋本体の斜視図である。
【図3】本考案の第1実施例を示す製造工程の断面図で
ある。
【図4】本考案の第1実施例を示す製造工程の断面図で
ある。
【図5】本考案の第2実施例を示す一部を拡大した鍋本
体の断面図である。
【図6】従来例の鍋本体の断面図である。
【図7】従来例の底板部と火導筒との継ぎ目の断面図で
ある。
【符号の説明】
11 鍋本体 12 板材(クラッド材) 13 鉄鋼板部 14 ステンレス板部 14A アルミニウム板部 15 底板部 16 側板部 18 火導筒 18A 筒体 18B 閉塞板部 19 蓋 20 隆起部 21 開口部 22 凹状彎曲部 23 外縁部 33 電磁調理器 D 直径(底板部の直径) d 直径(火導筒の底部の直径) H 高さ θ 傾斜角度

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面クラッド材からなる鍋本体と、この
    鍋本体を構成する側板部及び底板部と、この底板部とス
    ピニング加工により一体に成形される円筒状火導筒とか
    らなることを特徴とする火導筒を有するしゃぶしゃぶ
    鍋。
  2. 【請求項2】 前記底板部の直径は前記火導筒の底部の
    直径の2倍以上に形成されるものであることを特徴とす
    る請求項1記載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋。
  3. 【請求項3】 前記鍋本体クラッド材の母材が鉄鋼板部
    であり、その両面合せ材がステンレス鋼,アルミニウム
    又は銅であることを特徴とする請求項1記載の火導筒を
    有するしゃぶしゃぶ鍋。
  4. 【請求項4】 前記火導筒は前記側板部より高い裁頭円
    錐型の筒体を有し、この筒体の上部を該筒体と一体な閉
    塞板部により閉塞し、前記火導筒の中心線に対する前記
    筒体の傾斜角度が14.5〜17.5度であることを特
    徴とする請求項1記載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ
    鍋。
  5. 【請求項5】 前記鍋本体クラッド材の母材がアルミニ
    ウムであり、その両面合せ材が鉄鋼板部であることを特
    徴とする請求項1記載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ
    鍋。
  6. 【請求項6】 前記鍋本体が電磁調理器に載置してこの
    調理器の誘導加熱により前記底板部を構成する磁性材料
    からなる前記鉄鋼板部が発熱するように構成したもので
    あることを特徴とする請求項1記載の火導筒を有するし
    ゃぶしゃぶ鍋。
  7. 【請求項7】 前記火導筒の底部は前記底板部の外周よ
    り1〜3ミリ高く形成されるものであることを特徴とす
    る請求項2記載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋。
  8. 【請求項8】 前記鍋本体の上部に蓋を着脱自在に設
    け、この蓋は中央に隆起部を設けると共に、この隆起部
    の中央に前記火導筒の上部を挿入する開口部を設け、前
    記蓋の周囲に下面側に窪んだ凹状彎曲部を設けると共
    に、この凹状彎曲部の外側に前記側板部の上縁に載置す
    るほぼ水平な外縁部を設けたことを特徴とする請求項4
    記載の火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋。
JP1995002737U 1995-04-03 1995-04-03 火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋 Expired - Lifetime JP3016488U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1995002737U JP3016488U (ja) 1995-04-03 1995-04-03 火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1995002737U JP3016488U (ja) 1995-04-03 1995-04-03 火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3016488U true JP3016488U (ja) 1995-10-03

Family

ID=43152013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1995002737U Expired - Lifetime JP3016488U (ja) 1995-04-03 1995-04-03 火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3016488U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011503515A (ja) * 2007-12-07 2011-01-27 ツーチャン メイダ インダストリアル カンパニー リミテッド 油煙を下方に排出する排出機が一体化された炊事装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011503515A (ja) * 2007-12-07 2011-01-27 ツーチャン メイダ インダストリアル カンパニー リミテッド 油煙を下方に排出する排出機が一体化された炊事装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005000413A (ja) 炊飯器
JP3016488U (ja) 火導筒を有するしゃぶしゃぶ鍋
JP2020199179A (ja) 内釜および炊飯器
CN205306779U (zh) 用于烹饪器具的内锅及烹饪器具
CN205458003U (zh) 一种复底锅及其烹饪组件
JP2001169901A (ja) 加熱調理容器及びその製造方法
JPS6142502Y2 (ja)
KR200420742Y1 (ko) 조리용기
KR101525039B1 (ko) 국부과열 방지구조를 가지는 회전국솥
KR100737682B1 (ko) 튀김기의 침관 보강구조
JPH07327833A (ja) 鍋類、湯沸し類等の容器
JP3246106U (ja) 保温鍋
JP2005204819A (ja) 加熱調理容器
CN218105545U (zh) 烹饪锅
JP3008072U (ja) 鍋物料理用の鍋
JP3926599B2 (ja) 電磁調理器用食器
JPH0533844Y2 (ja)
KR102231797B1 (ko) 튀김기 기름탱크
JP2757763B2 (ja) 鍋類、湯沸し類等容器の製造方法
KR102058692B1 (ko) 가스차단장치 대응 이중조리용기
CN210810591U (zh) 一种防粘锅底的电磁连体煲汤、煲粥炉
CN112167961B (zh) 内热式烹饪容器及烹饪器具
JP2003259990A (ja) 水や油等の液体を加熱する加熱槽
JPH0650959Y2 (ja) 調理鍋
JPS6016329Y2 (ja) 煮炊煮沸具