JP3016117B2 - テーパー鋼板の製造方法 - Google Patents

テーパー鋼板の製造方法

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JP3016117B2
JP3016117B2 JP7000676A JP67695A JP3016117B2 JP 3016117 B2 JP3016117 B2 JP 3016117B2 JP 7000676 A JP7000676 A JP 7000676A JP 67695 A JP67695 A JP 67695A JP 3016117 B2 JP3016117 B2 JP 3016117B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、板厚がストリップ長手
方向に沿って、先端から後端に向かって一定勾配で変化
する、いわゆるテーパー鋼板をタンデム圧延機によって
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延機で鋼板の板厚を制御する方法とし
ては、ゲージメータ方式が多く採用されている。このゲ
ージメータ方式は圧延機を一種の板厚測定器として利用
するものであり、測定した圧下位置と圧延荷重などから
実板厚を演算し、実板厚と目標板厚とを比較して、その
板厚偏差が0になるようにロール圧下位置をフィードバ
ック制御する方法である。
【0003】このゲージメータ制御方式によって、鋼板
の長手方向に一定の勾配で板厚が変化するテーパー鋼板
を圧延する場合、目標板厚を予め一定のパススケジュー
ルでテーパー状に定めておくか、あるいは圧延速度など
の圧延中の実測値の変化に対応したテーパー量で目標板
厚を連続的に変化させる方法が採られている。
【0004】この制御方式の第1従来例としては、特公
昭51−35183号公報に、所望のテーパー傾度に実
圧延荷重を乗じて得た値で目標板厚を変化させる制御方
式が開示されている。また、第2従来例としては、特開
昭55−61311号公報に、圧延荷重と外部より与え
られた基準荷重との荷重偏差を検出して出側板厚の絶対
値を制御する板厚制御方式において、圧延中の材料の移
動距離に応じて基準荷重を変化させ、圧延鋼板の長手方
向板厚を変化させるようにした方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第1従来例に
よる板厚制御方法の場合には、その圧下系における応答
遅れのため、圧延荷重などを実測した位置の鋼板の部分
とその実測値によって実板厚と演算した圧下制御による
圧延が行われた鋼板の部分とが一致しなくなり、良好な
板厚精度が得られないことがある。
【0006】特に、圧延機入側の圧延鋼板は、板厚変
動、材質変動あるいは張力変動などを持ち、また圧延機
に到達するまでの時間差による温度差が生じており、こ
れらはいずれも圧延鋼板の変形抵抗などの塑性特性に影
響を与えるため、圧延荷重の変動をもたらすことにな
る。
【0007】このような圧延荷重の変動は、上述のゲー
ジメータ制御方式により圧延機を介して測定可能であ
り、実板厚のフィードバック制御を行えばよいのである
が、塑性特性の変動は制御系に外乱として作用し、制御
量の正確な算定を難しくするという問題がある。
【0008】一方、第2従来例の場合には、4段式可逆
圧延機などの単スタンド圧延機を対象としているもので
あり、たとえば熱間連続式仕上圧延機のように複数のス
タンドで構成されている圧延機と異なるため、各スタン
ドでのテーパー量配分比率が考慮されていない。
【0009】他方、この他に、たとえば特公昭58−1
96112号公報や、特公昭63−130205号公報
にも板厚を連続的に変化させる板厚制御方法が開示され
ているが、これらも前記第2従来例の場合と同様に単ス
タンドを対象としており、上流側での板厚テーパーを考
慮していないので、タンデム圧延機に適用した場合に
は、当然に板厚精度の低下を招く。
【0010】そこで、本発明の主たる課題は、熱間薄板
圧延における熱間連続式仕上圧延機などのタンデム式圧
延機によって、所定の板厚テーパー量を持ったテーパー
鋼板を高い精度で製造することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明は、タンデム圧延機によりストリップ長手方向
に板厚が変化するテーパー鋼板を製造するにあたり、各
圧延スタンドの圧下ストロークリミットを考慮しながら
各スタンドのテーパー付与量を算出するとともに、この
テーパー付与量を鋼板の移動に従って連続的または段階
的に変更することにより各スタンドのゲージメータ板厚
式を順次変更し圧延を行うことを特徴とするものであ
る。
【0012】また、この場合、好ましくは最終スタンド
出側において板厚を測定し、この実測板厚と目標板厚と
の偏差に基づいて後段側スタンドの圧下位置を補正す
る。
【0013】
【作用】本発明においては、タンデム式圧延機におい
て、各スタンドの圧下ストロークリミットを考慮して各
スタンドのテーパー付与量(テーパーバイアス値)を算
出し、テーパー付与量の変更により各スタンドのゲージ
メータ板厚式を連続的または段階的に変更して圧延を実
行し、かつ好ましくは最終スタンド出側において板厚を
測定し、この実測板厚と目標板厚との偏差に基づいて後
段側スタンドの圧下位置を補正するものであるため、応
答遅れがなくまた塑性特性変動の影響を受けることなく
精度の良いテーパー鋼板を製造することが可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳述する。
図1はテーパー鋼板を製造するためのタンデム圧延機の
概念図である。圧延機は、第1スタンド1、第2スタン
ド2、・・・第7スタンド7の合計7段のスタンドによ
り構成され、鋼板10の圧延過程でテーパーを付与す
る。各スタンドには圧下装置20が備えられ、最終スタ
ンド7の出側には板厚計30が設置されている。
【0015】テーパー付与の際には、外部から与えられ
る目標テーパー量Tに従って演算装置40により各スタ
ンドのテーパーバイアス値を演算し、圧下装置20に圧
下修正指令を与える。ここに、目標テーパー量Tは図2
に示すように、トップとボトムの間において1次的に板
厚が変化する際の板厚偏差の総量である。
【0016】また、板厚精度を向上させるために、モニ
ター補正制御装置50において板厚計30より得られる
板厚実績に基づいて、後段スタンド、図示の例では第5
スタンド5から第7スタンド7に対して圧下修正を行
う。
【0017】かかる設備において、本発明においては、
特に圧延機の圧下ストロークリミットを考慮して各スタ
ンドのテーパー付与量(テーパーバイアス値)を算出
し、このテーパー付与量を鋼板の移動に従って徐々に変
更することにより、ゲージメータ板厚式を連続的または
段階的に変更しテーパー鋼板を製造する。ゲージメータ
板厚式を順次変更する際のタイミングを計るために、最
終スタンド7のロール周速度が圧延鋼板長さ演算装置6
0に入力される。圧延鋼板長さ演算装置60において
は、第7スタンドのロール周速度と材料先進率から、材
料速度を計算して圧延鋼板長さを時々刻々求め、テーパ
ー鋼板長さlがlT となった時点で全スタンド1〜7の
ゲージメータAGCをロックオンし、その後鋼板の搬送
距離に基づいて連続的または段階的にゲージメータ板厚
式を変更する。前述した制御を図3に示す。
【0018】まず、ゲージメータ式は下式(1)により
与えられるが、実際の板厚制御においてはスケールファ
クタKAiを導入して下式(2)が用いられる。ここで下
式(2)において、ΔSi はiスタンドロックオン後の
圧下位置偏差、ΔPi はiスタンドロックオン後の荷重
偏差、KAiはiスタンドスケールファクタ、Mi はiス
タンドミル定数、Δhi はiスタンド出側板厚変動量、
ΔhTp-iはテーパー厚Δhi を得るべく各スタンド板厚
制御に加えられるテーパーバイアス値である。
【0019】
【数1】
【0020】
【数2】
【0021】ここで、(2)式に示す通り、スケールフ
ァクタKAiを導入した板厚制御において、要求されるテ
ーパー量(板厚偏差)Δhi を得るためには、板厚制御
式の変更分としてΔhi ではなく、テーパーバイアス値
としてΔhTp-iを与えなければならない。このテーパー
バイアス値ΔhTp-iとテーパー量(板厚偏差)Δhi
の関係は以下のようにして求めることができる。
【0022】まず、荷重偏差ΔPi が下式(3)で定義
されることから、これを上式(1)、(2)に代入する
と、下式(4)および(5)が得られる。ここで、ΔH
i はiスタンド入側板厚変動量、Qi はiスタンド塑性
係数である。
【0023】
【数3】
【0024】
【数4】
【0025】
【数5】
【0026】上記(5)式を変形すると、ΔSi は下式
(6)として表される。
【0027】
【数6】
【0028】また、(6)式を(4)式に代入すれば、
テーパーバイアス値ΔhTp-iとテーパー量(板厚偏差)
Δhi との関係は下式(7)のように求められる。
【0029】
【数7】
【0030】なお、上式(7)より明らかなように、ス
ケールファクタKAiを導入しなければ(KAi=1)、テ
ーパーバイアス値ΔhTp-iは、本来要求されるテーパー
量Δhi と一致する。
【0031】次に、圧下ストロークΔSi のリミット値
i を考慮すると(−Li ≦ΔSi≦Li )、入側板厚
変動量ΔHi に関して、上式(6)より下式(8)の関
係が得られる。
【0032】
【数8】
【0033】さらに、上式(7)を上式(8)に代入す
ると、テーパーデバイス値ΔhTp-iに関して、下式
(9)の関係が得られる。
【0034】
【数9】
【0035】以上のごとく、各スタンド1〜7へのテー
パー付与量、およびこれに基づいて求められる各スタン
ド板厚制御へのテーパーバイアス値ΔhTp-iを算出し、
これを材料圧延長さに応じて変化させることにより、精
度良くテーパー鋼板を製造することが可能となる。
【0036】また、最終スタンド7の出側における板厚
を実測し、出側板厚目標値と実測板厚との偏差に基づい
て、各スタンド1〜7のロール圧下位置を補正するモニ
タAGCを採用することによって、さらに板厚精度を向
上させることができる。ただし、このモニタAGCへは
最終スタンド出側板厚偏差に対してテーパーバイアス値
を付与することになるので、図3に示す通り、最終スタ
ンドテーパー量Δh7を付与する。
【0037】(実験例)図1に示されるタンデム式の圧
延機によって、圧下ストロークΔSi に±2mmのリミッ
ト値を考慮し、各スタンドのテーパーデバイス値を算出
し、ゲージメータ板厚式を連続的に変化させながら目標
板厚テーパー量0.3mmのテーパー鋼板を製造した。ま
た、併行的に最終板厚を保証するために、板厚計実測値
に基づいたモニター方式AGC制御を行った。その結果
を図4に示す。本発明制御方式によれば、図4に示され
るように、精度良く滑らかなテーパー鋼板が得られるこ
とが判明される。
【0038】
【発明の効果】以上詳説のとおり、本発明によれば、タ
ンデム式圧延機によって、所定の板厚テーパー量を持っ
たテーパー鋼板を高い精度で製造することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】タンデム式の圧延機の概念図である。
【図2】テーパー鋼板の概念図である。
【図3】本発明に係る板厚制御ブロック図である。
【図4】実験例に得られたテーパー鋼板の板厚偏差図で
ある。
【符号の説明】
1〜7…スタンド、10…鋼板、20…自動厚み制御装
置(AGC)、30…板厚計、40…演算装置、50…
モニター補正制御装置、60…圧延鋼板長さ演算装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−16813(JP,A) 特開 昭51−97565(JP,A) 特公 昭61−14890(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンデム圧延機によりストリップ長手方向
    に板厚が変化するテーパー鋼板を製造するにあたり、各
    圧延スタンドの圧下ストロークリミットを考慮しながら
    各スタンドのテーパー付与量を算出するとともに、この
    テーパー付与量を鋼板の移動に従って連続的または段階
    的に変更することにより各スタンドのゲージメータ板厚
    式を順次変更し圧延を行うことを特徴とするテーパー鋼
    板の製造方法。
  2. 【請求項2】最終スタンド出側において板厚を測定し、
    この実測板厚と目標板厚との偏差に基づいて後段側スタ
    ンドの圧下位置を補正する請求項1記載のテーパー鋼板
    の製造方法。
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KR20020018227A (ko) * 2000-09-01 2002-03-08 이구택 길이방향 대칭형 테이퍼 후판의 제조방법
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