JP3015711U

JP3015711U - 地震対策を備えた調理台

Info

Publication number: JP3015711U
Application number: JP1995002829U
Authority: JP
Inventors: 正美宮木
Original assignee: 正美宮木
Priority date: 1995-03-11
Filing date: 1995-03-11
Publication date: 1995-09-12
Anticipated expiration: 2001-03-11

Abstract

(57)【要約】【目的】本来の調理に使用する台や台所用品の収納の
外に、地震時の人が避難できると共に避難用品の持ち出
しを可能とする。【構成】上端に天板（２）を設けた調理台本体（１）
内は、少なくとも前面を開口部（1a）とする避難用室
（1b）と、複数段の引き出し収納室（1c）とに区画す
る。且つ前記引き出し収納室（1c）の少なくとも一つに
は、手提用取手（3c）と鍵（3d）の掛かる蓋（3a）を有
する持ち出し用の引き出し（３）を収納して成る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は地震の際に人が中に避難できると共に、避難用品が容易に持ち出しできる地震対策を備えた調理台に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、調理台は、料理を調理する台であり、天板の下方のスペ−スは、台所用品の物入れに使用され、又、引き出し付きのものは、その引き出しに小物台所用品を入れる程度のものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の調理台は、調理をする際の台や台所用品を収納するに便利であるが、他の使用には殆ど適合できない。他方、日本においては地震の発生が多く、地震による人的災害も多発している中で、地震発生時に家の中での決められた避難場所がなく、その確保が要望されていた。そこで本考案者は、地震対策として調理台に着目し、調理台が充分地震対策として利用できることが判明した。

【０００４】本考案は、前記の点に鑑み、本来の調理に使用する台や台所用品の収納の外に、地震時の人が避難できると共に避難用品の持ち出しを可能とする地震対策を備えた調理台を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の調理台は、上端に天板（２）を設けた調理台本体（１）内は、少なくとも前面を開口部（1a）とする避難用室（1b）と、複数段の引き出し収納室（1c ）とに区画する。且つ前記引き出し収納室（1c）の少なくとも一つには、手提用取手（3c）と鍵（3d）の掛かる蓋（3a）とを有する持ち出し用の引き出し（３）を収納して成る。

【０００６】前記避難用室（1b）の前記開口部（1a）には、シャッタ−（４）あるいはカ− テン（６）を開閉自在に設ける。

【０００７】

【作用】

地震が発生した場合に、人が本考案の調理台の避難用室（1b）にとっさにもぐり込むことができ、家の倒壊や家具の倒れがあっても、人の安全が確保される。又、地震が収まった時点においては、火災や津波等の二次災害に備えて、避難用品が収納された引き出し（３）を家の外に持ち出すことができる。その際に引き出し（３）には、手提用取手（3c）を有するので、その手提用取手（3c）を手で握り、手で引き出し（３）を下げて持ち出すことができる。又、引き出し（３）の蓋（3a）によって持ち出す際に内の避難用品が引き出し（３）内から出ない。又、持ち出し後に蓋（3a）に鍵（3d）を掛けておくことにより、盗難防止の役目を成す。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付図面に基づき詳細に説明する。

【０００９】図１は本考案の地震対策を備えた調理台の一実施例を示す全体斜視図、図２は持ち出し用の引き出しを示す斜視図、図３は持ち出し用の引き出しの長手方向の断面図、図４は正面から見たシャッタ−の説明図、図５はシャッタ−の取付け状態を示す断面図、図６はカ−テンの取付け状態を示す説明図である。

【００１０】（１）は箱形の調理台本体であり、該調理台本体（１）内は、前面が開口した開口部（1a）とする避難用室（1b）と、複数段の引き出し収納室（1c）とに区画させ、この調理台本体（１）の箱形構造は充分な圧縮強度を備え、特に地震時に家の倒壊があっても変形しない強度が要求され、そのために、調理台本体（１）が枠組をした場合、枠は鉄又はステンレス製とし、パネルだけで組立る場合は、強度的に充分な板厚に設定することが好ましい。又、避難用室（1b）は、人が入れる広さであり、引き出し収納室（1c）は前面を入口とし、大小の引き出し収納室（1c）を複数段に配置したものである。

【００１１】（２）は調理台本体（１）の上面に取付けた天板であり、通常はステンレス板の外周を下方に折曲させたもの、あるいは厚い木板を使用することもあるが、台所で水を使用するにはステンレス板が強度的や耐久性の面で特に好ましい。

【００１２】（３）は引き出し収納室（1c）に出し入れ自在に収納可能な複数個の引き出しであり、該引き出し（３）は、単に上部を開口した長箱形の一般的なものと、開口上面に蓋（3a）を設けたものとがあり、蓋（3a）を有するものにおいては、蓋（3a）は長手方向の後端を引き出し（３）の上面後端には蝶番（3b）で蝶着され、又、引き出し（３）の前面には、手提用取手（3c）を設け、且つ該手提用取手（3c）の上部に鍵（3d）を設け、該鍵（3d）は蓋（3a）の内側に取付けた係着片（3e）と係着し、必要に応じて蓋（3a）に鍵（3d）が掛かるようにしている。又、蓋（3a）がない引き出し（３）の場合の取手については、必ずしも手提が可能なものでなくてもよく、ノブ等でよい。更に、この引き出し（３）の大きさについては、大きな引き出し（３）は避難用品が多く入れられる関係上、持ち出し用の引き出し（３）とし、それには手提用取手（3c）及び蓋（3a）が取付けられる。

【００１３】（４）は避難用室（1b）の開口部（1a）に設けたシャッタ−であり、該シャッタ−（４）は両側のシャッタ−レ−ル（５）で案内され、全体がスライドして上下方向に開閉可能と成す。（６）はシャッタ−（４）の代りに開口部（1a）に設けたカ−テンである。該カ−テン（６）は開口部（1a）の上端に取付けたカ−テンレ−ル（７）に吊下され、左右に開閉可能と成す。このシャッタ−（４）及びカ−テン（６）は避難用室（1b）の中を見えないようにするためであるが、避難用室（1b）としては、地震の際の緊急避難の関係上、開口部（1a）にシャッタ− （４）やカ−テン（６）を設けず、又、地震の際にはシャッタ−（４）よりもカ −テン（６）、特に布製（1b）のカ−テン（６）では閉じたまま人が避難用室（ 1b）にすぐに入り込めるので便利である。

【００１４】

【考案の効果】

本考案は以上説明した通り、通常の調理台としての役目の他、避難用室（1b）を設けたことにより、地震の際に人が避難でき安全であり、又、持ち出し用の引き出し（３）を備えたことにより、地震後においても火災や津波等の二次災害に対し、外に避難する際にすぐに避難用品を持ち出すことができ、数日間の避難生活にも充分対応できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す全体斜視図である。

【図２】持ち出し用の引き出しを示す斜視図である。

【図３】持ち出し用の引き出しの長手方向の断面図であ
る。

【図４】正面から見たシャッタ−の説明図である。

【図５】シャッタ−の取付け状態を示す断面図である。

【図６】カ−テンの取付け状態を示した説明図である。

【符号の説明】

１調理台本体 1a 開口部 1b 避難室 1c 引き出し収納室２天板３引き出し 3a 蓋 3c 手提用取手 3d 鍵４シャッタ− ６カ−テン

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上端に天板（２）を設けた調理台本体
（１）内は、少なくとも前面を開口部（1a）とする避難
用室（1b）と、複数段の引き出し収納室（1c）とに区画
し、且つ前記引き出し収納室（1c）の少なくとも一つに
は、手提用取手（3c）と鍵（3d）の掛かる蓋（3a）とを
有する持ち出し用の引き出し（３）を収納したことを特
徴とする地震対策を備えた調理台。
【請求項２】前記避難用室（1b）の前記開口部（1a）
には、シャッタ−（４）あるいはカ−テン（６）を開閉
自在に設けた請求項１記載の地震対策を備えた調理台。