JP3014810U

JP3014810U - 伸縮可能な被服

Info

Publication number: JP3014810U
Application number: JP1995000658U
Authority: JP
Inventors: 藤永鍵谷
Original assignee: 藤永鍵谷
Priority date: 1995-02-16
Filing date: 1995-02-16
Publication date: 1995-08-22
Anticipated expiration: 2001-02-16

Abstract

(57)【要約】（修正有）【構成】前身頃１、１、袖２、２及び襟３は伸縮性の
小さい織布地にて縫製、後身頃５は伸縮性の良好な布地
にて縫製されている。【効果】着用者が、腕を前方に伸したとき、或いは体
を前屈したときに、後身頃５全体が伸びて、体の動きの
妨げにならず、体の動きに引っ掛かり感がなく、着心地
がよい。ワイシャツに実施すれば、背広の上からは後身
頃５は隠れて見えず、背広姿の一番目立つＶゾーンに見
える前身頃１、１及び襟３、更に背広の袖からのぞくワ
イシャツの袖は、型崩れし難い織布で形成されているた
め、全く通常のワイシャツと同じ雰囲気を出すことがで
き、フォーマルに場所で着用しても違和感はない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、伸縮性の小さい織布地と伸縮性の良好な布地を組合せて縫製し、両者の長所を生かした被服に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

織布地は、伸縮性が小さく型崩れし難くい特徴があり、背広、ワイシャツ等、外から見える被服、フォーマルな被服に使用されることが多い。その反面、身体に対するフィット感に乏しく、着心地の点で満足できず、肩凝りの原因ともなる。

【０００３】更に、ワイシャツに実施した場合、着用者の腕の伸し動作、前屈み動作等によって、ワイシャツの後身頃がズボンから捲れ上がって上衣から食みし、体裁を悪くし、或いは背中と上衣との間で嵩ばった状態となり、着用感を悪くする。

【０００４】他方、メリヤス等のニット地の被服は、伸縮性に優れ、身体に馴染み易いので、下着に使用されることが多い。勿論、下着以外にもニット地の被服製品は数多くあるが、これらはどうしてもスポーティなものとなるのは歪めず、例えばニットのスポーツシャツにネクタイ、背広はそぐわない。

【０００５】織布地であっても、チリメンの様に強い撚りをかけた糸を用いたものは、伸縮性が良好であるが、高価であり、着物、風呂式等、用途が限られていた。

【０００６】本考案は、上記実情に鑑み、伸縮性の小さい織布地と、伸縮性の良好な布地の長所を生かし、着易く、又、正面から見た場合は、フォーマル感をもたせることのできる被服を明らかにするものである。

【０００７】

【課題を解決する手段】本考案の被服は、前身頃(１)(１)、袖(２)(２)及び襟(３)は伸縮性の小さい織布地にて縫製され、後身頃(５)は伸縮性の良好な布地にて縫製されている。

【０００８】

【作用及び効果】

身体の上半身に着用する被服の着心地の良さとは、腕の動き、体の曲げ或いは捩り動作に布が引張られる感じがしないことである。

【０００９】日常の動作では、腕は体の前方に突き出し、又、前方で動かすことが多く、体の後方に突き出したり、後方側で動かすことは極めて少ない。又、体を前屈みにすることが多くても、後屈する機会は殆どない。即ち、着用者が身体を動かす際に、上半身の被服に対する無理は、殆ど後身頃(５)に掛かる。

【００１０】本考案の被服の後身頃(５)は、伸縮性布にて形成されているため、腕を前方に伸したとき、或いは体を前屈みにしたときにも、後身頃(５)全体が伸びて、体の動きの妨げにならず、体の動きに引っ掛かり感がなく、着心地がよい。又、体を捩る動作のときも、後身頃(５)の伸びが体の動きに追従して、布が体を引張る様な感じを与えない。

【００１１】本考案をワイシャツに実施すれば、背広の上からは後身頃(５)は隠れて見えず、背広姿の最も目立つＶゾーンに見える前身頃(１)(１)及び襟(３)、更に背広の袖からのぞくワイシャツの袖は、型崩れし難い織布で形成されているため、普通ののワイシャツと同じ雰囲気を出すことができ、その雰囲気を保つことが出来るから、フォーマルな場所で着用しても全く違和感はない。

【００１２】更に、後身頃(５)の伸縮性のために、着用者が腕を大きく伸しても、前屈みになっても、後身頃(５)がズボンから捲り上がって上衣から食み出して体裁を悪くしたり、背中と上衣の間で嵩ばって着用感を損うことを防ぐことができる。

【００１３】オフィスでは、背広の上衣を事務服に着替えて仕事をすることも多いが、その着替えの際に、後身頃(５)の布地の使いの巧妙さをさりげなく見せて、お洒落をアピールすることもできる。

【００１４】

【実施例】

図１は本考案を半袖のワイシャツに実施した正面図、図２は同上の背面図である。ワイシャツの前身頃(１)(１)、袖(２)(２)、襟(３)及び前身頃(１)(１)と後身頃(５)の間に存在し、襟(３)を通って両袖(２)(２)に伸びる肩布(４)は、伸縮性の小さい織地にて形成され、後身頃(５)はニット地、或いはチリメン地等の伸縮性の良好な布地にて形成されている。

【００１５】尚、異種布地の縫製は、予め縫い代を重ねて接着し、返し縫い等の周知の方法によって、縫い付けができる。

【００１６】実施例では、後身頃(５)はチリメン地であり、これをバイアス使い、即ち、織目が斜めになる様に、生地の裁断と縫製を行なっている。更に実施例では、チリメン地に斜め染色を行なって、バイアス使いで向きが正常となる絵模様を描いている。

【００１７】然して、実施例の半袖ワイシャツは、着用者の背中を覆う後身頃(５)は、伸縮性布にて形成されているため、腕を前方に伸したとき、或いは体を前屈したときにも、後身頃(５)全体が伸びて、体の動きの妨げにならず、体の動きに引っ掛かり感がなく、着心地がよい。

【００１８】後身頃(５)はバイアス使いであるから、上下、左右方向の伸びは一層良好となり、体の動きに対するフィット感が向上し、体を捩る動作のときも、後身頃(５) の伸びが体の動きに追従して、布が体を引張る様な感じを与えない。

【００１９】背広を着用すれば、ワイシャツの後身頃(５)は背広の上衣に隠れて見えず、背広姿の最も目立つＶゾーンに見える前身頃(１)(１)及び襟(３)は、型崩れし難い織布で形成されているため、通常のワイシャツと同じ雰囲気を出すことができる。

【００２０】更に、後身頃(５)の伸縮性のために、着用者が腕を伸しても、前屈みになっても、後身頃(５)がズボンから捲り上がって体裁を悪くしたり、着用感を損うことを防ぐことができる。

【００２１】オフィスでは、背広の上衣を事務服に着替えで仕事をすることも多いが、その着替えの際に、後身頃(５)の布地の使いの巧妙さ及び絵模様をさりげなく見せて、お洒落をアピールすることもできる。

【００２２】帰宅時等、勤務から開放され時には、背広の上衣を脱いで、ワイシャツの後身頃(５)に描いた絵模様を見せることにより、趣の変わったファッションを楽しむことができる。

【００２３】ダブルカウス或いはシングルカウスの長袖ワイシャツに実施すれば、その伸縮性の小さいシャッキとした感じのカウスを背広の袖からのぞかせて、堅い雰囲気を醸し出すことが出来るため、フォーマルな場所で着用しても全く違和感はない。

【００２４】本考案は、上記実施例の構成に限定されることはなく、実用新案登録請求の範囲で種々の変形が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を半袖ワイシャツに実施した使用面図で
ある。

【図２】同上の背面図である。

【符号の説明】

(１) 前身頃 (２) 袖 (３) 襟 (４) 肩布 (５) 後身頃

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】前身頃(１)(１)、袖(２)(２)及び襟(３)
は伸縮性の小さい織布地にて縫製され、後身頃(５)は伸
縮性の良好な布地にて縫製されている伸縮可能な被服。