JP3014427B2 - 被処理水の処理方法 - Google Patents

被処理水の処理方法

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JP3014427B2 JP2256627A JP25662790A JP3014427B2 JP 3014427 B2 JP3014427 B2 JP 3014427B2 JP 2256627 A JP2256627 A JP 2256627A JP 25662790 A JP25662790 A JP 25662790A JP 3014427 B2 JP3014427 B2 JP 3014427B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、飲料水等の被処理水の改質処理方法に関
し、より詳細には上水道から家庭用及び業務用等として
供給される飲料水を多孔質電極電解槽を使用して電気化
学的に処理することにより細菌類の繁殖を防止しつつ該
飲料水の味覚の改質を行うための方法に関する。
(従来技術) 飲料水は、貯水池等の水源に貯水された水を浄水場で
殺菌処理した後、各家庭や飲食店等に上水道を通して供
給される。飲料水の前記殺菌は塩素ガスによる処理が一
般的であるが、該塩素処理によると飲料水の殺菌は比較
的良好に行われる反面、残留塩素の影響により処理され
た飲料水に異物質が混和したような違和感が生じて天然
の水の有するまろやかさが損なわれるという欠点が生ず
る。
飲料水は人間の健康に直結するもので、それに含有さ
れる細菌の殺菌や黴の繁殖の防止つまり微生物の死滅除
去は不可欠であり、該殺菌や防黴の方法としては前述の
塩素による方法が主流である。しかし都市部の水道滅菌
はその原水となる河川水、湖水等が各種有機物等で汚染
され微生物の死滅に必要な量以上の塩素を添加するた
め、有機ハロゲン化物、次亜塩素酸イオン及び残留塩素
等の有効塩素成分を生起するという弊害を生じている。
該塩素法による前記欠点を解消するために、塩素法以外
の殺菌方法が提案されている。
例えば前記飲料水をオゾン添加処理や活性炭吸着処理
することにより改質する方法が提案されているが、処理
すべき飲料水が例えば浄水場の水である場合には処理量
が莫大である。又浄水場で処理しても水道管末端の蛇口
に至るまでに再度微生物が繁殖するという問題があり、
現在のところ塩素添加処理に優る方法はない。
従って前述の通り人体に有害な有機塩素化合物や飲料
水の味を損ない易い次亜塩素酸イオン等を生じさせ易い
塩素処理に代わり得る人体に害がなくかつ天然水に近い
味を有する飲料水の処理方法が要請されている。
更に飲料水以外にも食品類の処理水等の間接的に体内
に摂取される各種生活用水があり、これらの生活用水に
ついても塩素処理以外の方法が望まれている。
このように飲料水等の従来の改質処理方法は、主とし
て塩素法によるものであり、該方法では次亜塩素酸イオ
ンが生成しあるいは塩素ガスが残留していわゆるカルキ
臭が生じ、処理後の飲料水等の味が悪くなるという欠点
があり、このカルキ臭を除去するには該カルキ臭源であ
る次亜塩素酸イオン(有効塩素)を活性炭等に吸着させ
る方法が使用されている。
しかしこの方法では、活性炭の吸着能力の限界があ
り、しばらく使用すると有効塩素分解が生じないという
寿命の点で致命的な欠点があり、又活性炭の交換といっ
た煩雑な操作が必要であるとともに、完全なカルキ臭の
除去が達成できないことがある。
(発明が解決しようとする問題点) 本出願人は、この従来技術の欠点を解消するこめに、
有効塩素成分を含有する飲料水等を電気化学的に処理す
ることにより、次亜塩素酸イオン等の有効塩素が飲料水
等に混入して味覚を悪化させるカルキ臭成分をほぼ完全
に分解除去して味がまろやかな飲料水等を供給するため
の方法を提案した(特願平2−189737号)。この方法は
有効塩素成分の分解除去のための優れた方法であるが、
有効塩素成分の除去が不要になった際に通電を停止する
と、有効塩素成分の分解が生ずる陰極表面上の有効塩素
成分濃度がほぼ零に等しく従って微生物の繁殖を抑制で
きない状態が現出することになる。特に有効塩素成分の
分解除去に効果的に使用できる炭素質材料から成る三次
元電極では、該電極の三次元構造が栄養分に富んだ微生
物の繁殖の温床となって有効塩素成分の分解除去操作が
停止された飲料水中の微生物の繁殖の原因となり有効塩
素成分は除去できても微生物を大量に含有する飲料水の
生成を一時的に招いてしまうという欠点がある。
(発明の目的) 本発明は、有効塩素成分を含有する飲料水等を電気化
学的に処理することにより、次亜塩素酸イオン等の有効
塩素か飲料水等に混入することを防止する処理操作の際
の通電停止時に生じ易い微生物の繁殖を防止する方法を
提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明方法は、第1に有効塩素成分を含有する被処理
水を、固定床型陰極が設置された電解槽に供給し、該電
解槽の両極間に通電し前記陰極で前記有効塩素成分を分
解又は還元して前記被処理水の改質を行う被処理水の処
理方法において、通電を停止した後、前記両電極間に逆
起電力を印加することを特徴とする被処理水の処理方法
であり、第2に第1の発明と同様に通電を停止した後、
前記電解槽内に被処理水を引続き流通させ電解槽内の被
処理水を置換することを特徴とする被処理水の処理方法
である。なお本発明では電極等の表面上で実質的な電気
化学反応を生起しないことがあるため本発明に使用され
る槽は電気化学的処理槽というべきであるが、一般呼称
に従って電解槽と称する。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明は、飲料水等に含まれるカルキ臭を除去するた
めに、該カルキ臭源である有効塩素成分を含有する飲料
水や食品処理水等の被処理水を、活性炭処理等の不確実
で煩雑な操作に代えて、多孔質の三次元電極方式の陰極
等を収容した電解槽に供給し該多孔質陰極等に十分接触
させることにより前記有効塩素成分特に次亜塩素酸イオ
ンを電気化学的に還元分解する際の通電停止時に、陰極
表面で生ずる可能性のある微生物の繁殖を事前に防止す
る手段を講じたことを特徴とする。本発明方法により処
理される被処理水は人体に摂取される飲料水や食品処理
水を対象とし、飲料水は上水道を流れて家庭や飲食店等
の水道の蛇口から注出される水道水等を含み、食品処理
水としては生鮮食品の洗浄水や豆腐等の含水食品に含有
される水等が含まれる。
前記多孔質陰極との接触により被処理水中の有効塩素
成分の主成分である次亜塩素酸イオンは次の式に従って
塩素イオンと水に分解される。
ClO-+2H++2e-→Cl-+H2O 更に被処理水中の残留塩素は陰極に接触し次の式に従
って塩素イオンに還元される。
Cl2+2e-→2Cl- この次亜塩素酸イオン等の有効塩素成分は塩素イオン
に分解又は還元されるとカルキ臭は消えるものの殺菌力
もなくなる。本発明で使用される三次元固定床型陰極特
に好ましく使用される炭素質三次元固定床型陰極では該
陰極が有機質の栄養分を有しかつ莫大な表面積を有する
ため、被処理水中に存在することのある微生物が該陰極
上に着床して繁殖し易くなる。しかも該微生物の繁殖を
抑制する有効塩素成分が分解除去されているため前記繁
殖を防止できなくなり、有効塩素成分の分解又は還元に
よる除去が微生物の繁殖を引き起こすことになり、次に
水道の蛇口等を開けて供給される水道水に多量の微生物
が含まれることになるのである。
本発明ではこの事態を回避するために次の2種類の方
法のうちの少なくとも一方を採用する。
第1の方法は、通電を停止した後、両電極間に逆起電
力を印加する方法である。通電時に陽極として機能する
電極では有効塩素成分の分解又は還元が起こらない反
面、微生物が接触して殺菌が行われる。一方通電時に陰
極として機能する電極では有効塩素成分の分解又は還元
が起こる反面、微生物の殺菌は行われない。従って通電
停止時には、陽極は有効塩素成分が存在し微生物が存在
しない状態にあり、陰極は有効塩素成分が存在せず微生
物が存在する状態にある。
この状態で電解槽に逆起電力を印加すると、通電時に
陽極として機能した電極が陰極に変化して有効塩素成分
の分解又は還元が行われるが既に微生物の殺菌が行われ
ているため有効塩素成分が除去されても微生物の繁殖が
生ずることはない。又通電時に陰極として機能した電極
が陽極に変化して微生物の殺菌が行われるため有効塩素
成分が除去されていても微生物が繁殖することがない。
この逆起電力の電位や印加時間は、通電時に陰極とし
て機能する電極に通電停止時に存在する微生物をほぼ完
全に殺菌するために十分な値に設定すればよく、例えば
+0.5〜+10Vを5秒〜30分印加すればよい。
この第1の方法は水道の蛇口等と連動させて実施する
ことができる。つまり水道の蛇口が閉められたことを検
知し、該検知信号に基づいて前記電解槽の電極の正負を
逆にすればよい。又水道の蛇口以外の被処理水処理装置
でも同様に検知信号に基づいて電極の正負を逆にすれば
本方法に基づいて通電時に陰極として機能する電極上で
の微生物の繁殖を防止することができる。
第2の方法は、通電停止後もしばらく被処理水を流す
方法である。通電時に陰極として機能する電極には通電
停止時に有効塩素成分が存在せず微生物が存在する状態
にあるが、被処理水を通電停止後も流すことにより前記
陰極表面に有効塩素成分を含む被処理水が流れ込み、該
有効塩素成分が微生物の繁殖を防止するため、常に微生
物を殆ど含まない清澄な被処理水が提供されることにな
る。
通電停止後に流す被処理水量は、陰極の周囲の液が有
効塩素成分を含有する被処理水に置換されるために十分
な値になるよう適宜設定すればよい。
この第2の方法は水道の蛇口と連動させることは困難
であり、むしろ大規模な処理施設等で有効に活用するこ
とができる。
本発明に係わる有効塩素成分の分解又は還元反応で
は、陰イオンである次亜塩素酸イオンあるいは中性の塩
素が陰極面上で反応することが必要であり、該反応はこ
れらの陰イオン又は中性分子の陰極面への拡散移動が律
速となる反応である。この拡散を良好に行わせるために
は陰極上発生し前記分解又は還元反応自体には不要であ
る水素ガスが拡散イオン又は分子の陰極面上への接近を
阻害しないようにすることが必要である。つまり陰極面
上で水素ガスが多量に発生すると陰極の周囲に水素ガス
のマスキングが生じ前記次亜塩素酸イオン又は分子の陰
極への接近が阻害される。この場合の水素ガスによる阻
害の程度は陰極の単位面積当たりの水素ガスの発生量に
比例し従って陰極電流密度に比例する。つまり陰極電流
密度を低くするほど前記イオン又は分子は前記分解又は
還元反応の生ずる陰極面上に接近し易くなる。本発明者
らの検討によると、陰極電流密度を変化させて前記反応
を行わせると0.5A/dm2を境にして処理後の被処理水中の
有効塩素成分濃度が大きく変化し、0.5A/dm2未満である
と該濃度が非常に低くなり有効塩素成分の除去効率が向
上することが判明した。
陰極電流密度は(陰極電流量)÷(陰極表面積)で算
出される。従って本発明で陰極電流密度を上記範囲に維
持するためには電流量又は陰極表面積を適宜調節すれば
よい。本発明では多孔質材料から成る三次元電極型陰極
を好ましく使用することができ、該陰極では細孔が内部
にまで入り込んでいるが、本発明では前記陰極電流密度
の算出に際して前記細孔の表面積を考慮に入れず表面に
露出している部分のみの陰極表面積から算出される見掛
け上の陰極電流密度とする。
陰極で発生する水素ガスが陰極面上又はその近傍に滞
留すると、前述のように処理効率が低下するので、陰極
電流密度を前記範囲内に維持するだけでなく他のガス滞
留防止手段を設けてもよい。例えば被処理水を電解槽の
下方から該被処理水の流れが上方向を向くように供給す
ると、発生ガスが該被処理水とともに槽外に取り出され
るためガス滞留が殆どなくなり処理効率が上昇する。
一般的にはこれらの電気化学的反応では電子が消費さ
れるため電流を流して実質的な電解反応を生じさせるこ
とが必要である。しかし被処理水中に含有される有効塩
素成分が微量つまり数ppmであり、陰極上に滞留する電
荷が存在すれば十分に被処理水の処理を行うことができ
る。従って本発明における被処理水処理ではガス発生を
伴っても伴わなくてもよいが、ガス発生が生ずると被処
理水に変化が生じ該変化に起因する味覚変化等が生ずる
恐れがあるため、実質的なガス発生が生じない陰極電位
つまり−0.1〜−1.0V(vs.SHE)の陰極電位が生ずるよ
う電圧を印加することが好ましい。
実質的なガス発生を生じさせない電圧を印加しながら
処理を行うと流れる電流量がほぼ零に等しく従って消費
される電気量も零に等しいため、電力コストをほぼ零に
維持したまま従来の塩素添加法や高電力消費を伴う電解
法とほぼ等しい効率で飲料水等の被処理水の改質処理を
行うことができる。
本発明の有効塩素成分の分解又は還元では処理される
被処理水中の有効塩素成分が微小量であることが多いた
め電流量を上昇させることは不要であり、むしろ副反応
を生じさせることになるため、電流量は比較的小さい範
囲例えば陰極電流濃度が0.1A/l未満となる範囲に維持す
ることが好ましい。
水道水にはカルシウムイオンやマグネシウムイオンが
含有され該イオンは多量に存在すると飲料水等の味を悪
くする一因となっているが、該イオンは前記飲料水等を
電気化学的に処理を行うと前記多孔質陰極上に水酸化カ
ルシウムや水酸化マグネシウムとして析出して飲料水等
から除去されて該飲料水等の味を向上させることもあ
る。
又飲料水や食品処理水中には前記カルシウムをはじめ
とする微量のイオンや溶解物がその周囲に水和水を有す
るクラスターとして存在するが、この水和水は飲料水等
のまろやかさを失わせる一因となっている。本発明によ
り前記水和水を含む飲料水等に実質的な電解反応が生じ
ない程度の電圧を印加すると、電位勾配に従って該飲料
水中のイオンが液中で高速で泳動や移動をするために前
記クラスターは移動できずに巨大クラスターが破壊され
て、あるいは前述の通り水和水を有するイオンが多孔質
陰極等で破壊され前記水和水の数が大きく低減されて飲
料水等の改質効果が生ずるものと考えられる。
本発明に係わる有効塩素成分の分解又は還元では、被
処理水が陰極と接触する機会が多いほど処理効率が上昇
する。従って前述の通り本発明に係わる電解槽はその内
部を前記被処理水が流通可能な固定床型陰極(以下この
陰極を「多孔質陰極」ということがある)が設置された
電解槽特に単極式電解槽とすることが望ましい。単極式
電解槽とは通常陰極が1個で陽極が1個であることを意
味するが、これに限定されず陰極や陽極が物理的に複数
個存在してもそれぞれの陰極あるいは陽極が電気的に接
続されて同一電位になっていれば単極式電解槽に含まれ
る。単極式電解槽は同一電位の陽極及び陰極はそれぞれ
1個しか存在しないため印加電圧が複極式電解槽よりも
小さくてすみ、特に家庭用の飲料水処理には市販の乾電
池程度の電圧で十分なため装置の小型化に寄与すること
ができる。
この単極式電解槽を使用して被処理水の処理を行う場
合には陽極側から陰極側に被処理水を流れるように被処
理水の供給及び電解槽の構造を選択することが望まし
い。
本発明方法では前述の単極式電解槽の他に複極式電解
槽も使用することができる。該複極式電解槽は、陽陰極
に分極する多孔質誘電体を使用する電解槽と、単独で陽
極及び陰極として機能する陽極材料及び陰極材料特に多
孔質陰極材料を交互に設置した電解槽を含む。前者の電
解槽では多孔質誘電体の一端が分極して多孔質陰極を構
成し、後者では多孔質陰極自体が陰極として機能する。
前記電解槽内を流通する被処理水を効率良く、望まし
くは全ての被処理水を前記多孔質陰極と接触させるた
め、該電解槽の被処理水の流通方向の断面積と実質的に
同一の断面積を有する多孔質陰極を前記電解槽内に該電
解槽の内壁との間に間隙が生じないように収容すること
が好ましい。これにより被処理水内の実質的に全ての有
効塩素成分が塩素イオンに分解あるいは還元されてカル
キ臭が除去される。
本発明方法に使用できる電解槽における陰極は、前記
被処理水が透過可能な多孔質材料、例えば粒状、球状、
フェルト状、織布状、網状、多孔質ブロック状、多数の
貫通孔を形成した中実体等の形状を有する活性炭、グラ
ファイト、炭素繊維等の炭素系材料、あるいはその中に
例えば銅、ニッケル、鉄及び貴金属等を含有する前記炭
素系材料、あるいはニッケル等の金属焼結体等から成る
三次元電極とすることが好ましいが、板状、棒状、エク
スパンドメッシュ状の陰極を使用してもよい。本発明に
よる被処理水処理を行うためには該被処理水が前記陰極
特に多孔質陰極と可能な限り接触することが必要であ
り、これを達成するためには被処理水の前記多孔質陰極
内の滞留時間をなるべく長く、換言すると被処理水が可
能な限り前記多孔質陰極の内部に浸透しかつ透過するこ
とが必要である。被処理水を多孔質陰極内に浸透させる
ためには、該陰極の材料の導体抵抗が小さくかつ過電圧
が大きいことが望ましい。つまり導体抵抗が小さいと電
流が電極全体に均一に分散でき、過電圧が大きいと表面
だけでなく内部でも所定の反応が生じ易くなるのであ
る。過電圧が小さいと陽極に面した陰極表面のみで反応
が生ずるため多孔質陰極を使用する意味が減殺される。
前記炭素系材料はこの要件つまり導体抵抗が小さく過
電圧が大きいという要件を満足する本発明において有効
に使用される材料である。更に該炭素系材料は毒性が全
くなくかつイオンやその水酸化物を形成しないため飲料
水等の体内に摂取される被処理水の処理用として好まし
い。又表面積が莫大であり有効塩素成分が接触する機会
が非常に大きくなり処理効率が大幅に上昇する。更に炭
素系材料は安価であり、他の金属材料極と異なり電解を
停止しても腐食が生じないため、経済的にも操作性の面
からも有利である。なおこれらの多孔質陰極の開口率は
流通する被処理水の移動を妨害しないように10%以上95
%以下好ましくは20%以上80%以下とし、貫通孔の開孔
径は被処理水が透過できる程度の孔径の微細孔とするこ
とが好ましい。
この炭素質材料を電極として使用すると該材料上には
有機質等の栄養分が多く存在して微生物の繁殖を助長す
る。従って本発明方法による微生物の繁殖防止は特に前
記炭素質材料を電極とする電解槽に適用すると効果的で
ある。
本発明に使用される陽極では有効塩素成分の分解や酸
化は生ずることがない。従って前記被処理水は該陽極に
接触する必要はなくその形状は特に限定されないが、該
陽極を通って被処理水が流れる場合にはその形状は多孔
質でなくともよいが被処理水の流通を円滑にするためメ
ッシュ状とすることが好ましい。陽極として多孔質陽極
を使用する場合にはその多孔質度は陰極の多孔質度より
小さくすることが望ましい。又該陽極の材質としてはグ
ラファイト材、炭素材、白金族金属酸化物被覆チタン材
(寸法安定性電極)、白金被覆チタン材、ニッケル、フ
ェライト等を使用することができる。
本発明に使用できる電解槽では、前記陰極及び陽極を
隔膜を使用して区画して陰極室及び陽極室を形成しない
ことが望ましいが、本発明は隔膜の使用を排除するもの
ではなく、織布、素焼板、粒子焼結ブラスチック、多孔
板、イオン交換膜等の隔膜を使用してもよい。両極を接
近させて電圧の低減を意図する場合には、両極間の短絡
防止のため電気絶縁性のスペーサとして例えば有機高分
子材料で作製した網状スペーサ等を挿入することが好ま
しい。
このような構成から成る電解槽は、浄水場の貯留水の
ライン中あるいは家庭や飲食店の水道の蛇口に近接させ
又は食品処理水等の他の被処理水の用途に応じた箇所に
設置され、これらの被処理水の全部又は一部を前記電解
槽に導入して該電解槽中で該被処理水を処理し有効塩素
成分の分解や還元による除去を行うようにする。これに
より有効塩素成分が十分に陰極に接触して被処理水中の
該成分をほぼ完全に分解又は還元処理して、カルキ臭の
ない飲料水等を提供することができる。そして所定の処
理量が達成された際には、被処理水の電解槽への供給及
び通電を停止するが、その際に前述の通り逆起電力を印
加するか被処理水の供給のみを継続すると、通電時に陰
極として機能する電極上での微生物の繁殖が防止され
て、次の処理操作の開始時に電解槽から供給される被処
理水中に殆ど微生物が含有されない清澄な飲料水等を提
供することができる。
なお電解槽に供給される被処理液が層流であると陰極
の表面と充分に接触することなく前記電解槽を通過する
ことがあるため、前述のように前記多孔質陰極を電解槽
内に間隙なく収容するだけでなく、電解槽内を通過する
被処理液は500以上のレイノルズ数を有する乱流とし
て、横方向の移動を十分に行わせてながら前記電解槽を
通過させることが好ましい。
このような電解槽を使用して被処理水の処理を行う
と、多くの場合該電解槽を1回通過させるのみでつまり
一過性処理(ワンパス処理)で十分有効塩素成分の除去
を行うことができ、操作効率が向上する。
次に添付図面に基づいて本発明方法に使用できる電解
槽の好ましい例を説明するが、本発明方法に使用できる
電解槽は、この電解槽に限定されるものではない。
第1図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極
型固定床式電解槽の第1の例を示す概略縦断面図、第2
図は電解槽に逆起電力を印加した状態の第1図に示す電
解槽の概略縦断面図である。
底板中央に被処理水供給口1を、又天板中央に被処理
水取出口2をそれぞれ有する円筒状の電解槽本体3内の
下部には、炭素質材料や金属焼結体等から形成される短
寸円柱形の多孔質固定床型陰極4が前記本体3の内壁と
僅かな間隙を形成するように収容され、該陰極4上には
若干の間隙を介して例えばメッシュ状の白金族金属酸化
物被覆チタン材から成る陽極5が収容されている。前記
電解槽本体3は、長期間の使用又は再度の使用にも耐え
得る電気絶縁材料で形成することが好ましく、特に合成
樹脂であるポリエピクロルヒドリン、ポリビニルメタク
リレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化エチレン、フェノール−ホルムアルデヒ
ド樹脂等が好ましく使用できる。
このような構成から成る電解槽本体3は例えば水道配
管の途中や水道の蛇口に設置され、該本体3にその被処
理水供給口1から、次亜塩素酸イオン等の有効塩素成分
を含有する飲料水を供給すると、該飲料水は多孔質陰極
4の下面に接触し、更に該陰極4内を透過しその間に十
分に次亜塩素酸イオンや塩素イオン等の有効塩素成分が
分解あるいは還元されて塩素イオンに変換されカルキ臭
が除去されあるいはマグネシウムやカルウシムの析出除
去が行われた後、前記被処理水取出口2から槽外へ取り
出される。なお本電解槽では液流が上向きであるため、
電解反応によって微量発生する水素ガスや酸素ガスが容
易に液流とともに電解槽外へ排出される。
この場合に飲料水中の次亜塩素酸イオン等は十分に陰
極3と接触しかつ前記分解又は還元反応は電気化学の法
則に従って進行する。つまり活性炭吸着処理のような不
確実で手間の掛かる方法と異なり、確実に飲料水等の改
質処理を行うことができる。更に活性炭吸着処理と異な
り、処理を長期間継続しても消耗する部材が殆どなく、
分解や洗浄あるいは部材の交換を必要とすることなく大
量の飲料水等の処理を行うことができる。
そして所定量の被処理水の処理が終了し操作を停止す
る際には、通電を停止してしばらく被処理水を電解槽3
内に流すことにより電解槽の陰極4の周囲に有効塩素成
分を含有する被処理水が存在するようにしたままで処理
を終了するか、あるいは第2図に示すように、通電停止
後、電解槽3に逆起電力を印加して通電時に陰極として
機能した電極4を陽極4′に変化させ、かつ通電時に陽
極として機能した電極5を陰極5′に変化させて通電を
行うようにする。これによりいずれの場合でも通電時に
陰極として機能した電極4上の微生物の繁殖が防止され
て、再度処理を開始する際に供給される被処理水を微生
物を含まない清澄な飲料水等とすることができる。
第3図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極
型固定床式電解槽の第2の例を示す概略縦断面図、第4
図は電解槽に逆起電力を印加した状態の第3図に示す電
解槽の概略縦断面図である。
上面が開口する円筒箱型の電解槽本体11の内部中央に
は棒状の陽極12が設置され、かつ該陽極12の周囲には間
隙を介してドーナツ状の多孔質陰極13が、前記本体11の
内下面とOリング14を介して接触するように収容されて
いる。前記本体11の側面上外端部には螺部15が形成さ
れ、該螺部15には周縁部が下向きに折曲された円板状蓋
体16の前記折曲部内面に形成された螺部が螺合されかつ
前記本体11の側面上部及び蓋体16内面間に配設されたO
リング17により密封状態を形成している。前記蓋体16の
上面中央には被処理水取出口18が又該蓋体16の該取出口
18のやや円周側には被処理水供給口19が設置され、該蓋
体16下面と前記陰極13上面間にはOリング20が配設され
ている。
このような構成から成る電解槽本体11にその被処理水
供給口19から、飲料水を供給すると、該飲料水は前記多
孔質陰極13の周囲から該陰極13を透過して有効塩素成分
の分解又は還元が行われた後、該ドーナツ状陰極13の内
部に達し、該空間を上昇して前記被処理水取出口18から
槽外に取り出される。
そして所定量の被処理水の処理が終了し操作を停止す
る際には、通電を停止してしばらく被処理水を電解槽11
内に流すことにより電解槽の陰極13の周囲に有効塩素成
分を含有する被処理水が存在するようにしたままで処理
を終了するか、あるいは第4図に示すように、通電停止
後、電解槽11に逆起電力を印加して通電時に陰極として
機能した電極13を陽極13′に変化させ、かつ通電時に陽
極として機能した電極12を陰極12′に変化させて通電を
行うようにする。これにより第1図及び第2図の場合と
同様に微生物の繁殖が防止されて、再度処理を開始する
際に供給される被処理水を微生物を含まない清澄な飲料
水等とすることができる。
第5図は、本発明方法の電解槽として使用可能な固定
床型複極式電解槽の一例を示す概略縦断面図、第6図は
電解槽に逆起電力を印加した状態の第5図に示す電解槽
の概略縦断面図である。
上下にフランジ21を有する円筒形の電解槽本体22の内
部上端近傍及び下端近傍にはそれぞれメッシュ状の給電
用陽極ターミナル23と給電用陰極ターミナル24が設けら
れている。該両電極ターミナル23、24間には複数個の図
示の例では3個のスポンジ状の固定床25が積層され、か
つ該固定床25間及び該固定床25と前記両電極ターミナル
23、24間に4枚のメッシュ状隔膜又はスペーサー26が挟
持されている。各固定床25は電解槽本体22の内壁に密着
し固定床25の内部を通過せず、固定床25と電解槽本体22
の側壁との間を流れる被処理水の漏洩流がなるべく少な
くなるように配置されている。
このような構成から成る電解槽に下方から矢印で示す
ように被処理水を供給しながら通電を行うと、前記各固
定床25が図示の如く下面が正に上面が負に分極して各固
定床25の上面に多孔質陰極が形成され、前記被処理水は
この多孔質陰極に接触して次亜塩素酸イオンや塩素ガス
等の有効塩素成分が分解又は還元されて除去されその後
前記電解槽の上方に取り出され、飲料水等として所定の
用途に使用される。
そして所定量の被処理水の処理が終了し操作を停止す
る際には、通電を停止してしばらく被処理水を電解槽22
内に流すことにより電解槽の固定床25の陰分極する側に
有効塩素成分を含有する被処理水が存在するようにした
ままで処理を終了するか、あるいは第6図に示すよう
に、通電停止後、第5図の給電用陽極ターミナル23と給
電用陰極ターミナル24の極性を逆にしてそれぞれ給電用
陰極ターミナル23′及び給電用陽極ターミナル24′とす
ることにより電解槽22に逆起電力を印加して固定床25の
分極を通電時と逆にして固定床25の上面を正に下面を負
に分極させるようにする。これにより第1図から第4図
の場合と同様に微生物の繁殖が防止されて、再度処理を
開始する際に供給される被処理水を微生物を含まない清
澄な飲料水等とすることができる。
(実施例) 次に本発明方法による飲料水改質処理の実施例を記載
するが、該実施例は本発明を限定するものではない。
実施例1 透明な硬質ポリ塩化ビニル樹脂製の高さ60mm、内径40
mmの第1図に示した電解槽を使用して試験用被処理水の
処理を行った。該電解槽内には、炭素繊維から成る開口
率80%で直径39mm、厚さ10mmの陰極1個、直径39mm、厚
さ1mmで開口率38%の白金を被覆したメッシュ状チタン
材を図示のように設置した。前記試験用被処理水は水道
水に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加して有効塩素成
分濃度が5ppmとなるように調製した。
被処理水供給量を2.5l/分に、印加電圧値を3.5Vに、
電流値を300mAにそれぞれ固定し、該電解条件下で被処
理水の処理を行い、電解槽通過後の次亜塩素酸イオン濃
度をオルソトルイジンに依る比色分析を使用して測定し
たところ、前記次亜塩素酸イオン濃度は操作開始後10時
間経過して も0.1ppm以下に維持された。
その後、通電を停止し電解槽内の被処理水中の微生物
数を測定したところ6個/mlであった。引続き第1表に
示す時間だけ被処理水を流した後、電解槽への被処理水
の供給を停止し、更に24時間経過後に同一電解条件で被
処理水の処理を再開し、再開後直ちに電解槽から取り出
される被処理水中の微生物濃度(個/ml)を測定した。
その結果を第1表に示した。
第1表から通電停止後に5秒以上被処理水の流し続け
ると再開後の被処理水中に殆ど微生物が混入しないこと
が判る。即ち電解槽内の被処理水を非電解処理水と置換
すればその後の微生物の繁殖はないといえる。
実施例2 実施例1の電解槽を使用して同一電解条件で有効塩素
成分が5ppmの被処理水の処理を2時間行った。その後通
電及び被処理水の供給を停止し、第2表に示す電圧値の
逆起電力を5秒間電解槽に印加した。24時間経過後に同
一電解条件で被処理水の処理を再開し、再開後直ちに電
解槽から取り出される被処理水中の微生物濃度(個/m
l)を測定した。その結果を第2表に示した。
第2表から通電停止後に+0.5〜+10V程度の逆起電力
を印加することにより再開後の被処理水中に殆ど微生物
が混入しないことが判る。
実施例3 実施例1の電解槽を使用して同一電解条件で有効塩素
成分が5ppmの被処理水の処理を2時間行った。その後通
電及び被処理水の供給を停止し、2.0Vの逆起電力を第3
表に示す時間だけ電解槽に印加した。その後同一電解条
件で被処理水の処理を再開し、再開後直ちに電解槽から
取り出される被処理水中の微生物濃度(個/ml)を測定
した。
その結果を第3表に示した。
第3表から通電停止後に5秒以上逆起電力を印加する
ことにより再開後の被処理水中に殆ど微生物が混入しな
いこと、及び該逆起電力の印加は30分行えば十分である
ことが判る。
(発明の効果) 本発明方法は、有効塩素成分を含有する被処理水を、
固定床型三次元陰極が設置された電解槽に供給し、該電
解槽の両極間に通電し前記陰極で前記有効塩素成分を分
解又は還元して前記被処理水の改質を行う被処理水の処
理方法において、通電を停止した後、前記両電極間に逆
起電力を印加することを特徴とする被処理水の処理方法
(請求項1)である。
飲料水等の被処理水を本発明方法により処理すると、
通電停止前には該被処理水中に含有される次亜塩素酸イ
オンや残留塩素ガス等が多孔質陰極表面に十分接触して
分解又は還元されて有効塩素成分がほぼ完全に除去され
て有効塩素成分を殆ど含まない飲料水等を得ることがで
きる。
しかしながら通電を停止すると、通電時に陰極として
機能する電極では有効塩素成分の分解又は還元が起こる
反面、微生物の殺菌は行われず、通電停止時には有効塩
素成分が存在せず微生物が存在する状態にある。このま
まの状態で放置すると微生物が繁殖し易くかつ殺菌剤で
ある有効塩素成分が存在しない固定床電極上で繁殖して
通電停止の期間に莫大な数に増殖する。そして通電再開
時に前記微生物が一度に電解槽外に被処理水とともに取
り出されるため、非常に汚染度の高い被処理水が供給さ
れて、有効塩素成分除去を行う意味が損なわれる。
しかし前述の本発明の通り通電を停止した後、前記両
電極間に逆起電力を印加すると、通電時に陰極として機
能した電極が陽極に変化して微生物の殺菌が行われるた
め有効塩素成分が除去されていても微生物が繁殖するこ
とがなく、常に清澄な飲料水等を供給することができ
る。
この逆起電力の印加は必要以上に長く行う必要はな
く、+0.5〜+10Vの逆起電力を5秒〜30分間程度印加す
れば十分である(請求項2)。
又本発明方法は、前記有効塩素成分の分解又は還元操
作の後、通電を停止し、そのまま前記電解槽内に被処理
水を流通させる方法(請求項5)である。
通電時に陰極として機能する電極には通電停止時に有
効塩素成分が存在せず微生物が存在する状態にあるが、
被処理水を通電停止後も流すことにより前記陰極表面に
有効塩素成分を含む被処理水が流れ込み、該有効塩素成
分が微生物の繁殖を防止するため、常に微生物を殆ど含
まない清澄な被処理水を供給することが可能になる。
本発明方法は、微生物が殆ど存在せずしかも有効塩素
成分に起因するカルキ臭もない被処理水が供給されるた
め、飲料水用として使用すると特に好都合である(請求
項3及び6)。
又固定床三次元陰極が炭素質材料で構成されていると
(請求項4及び7)、栄養分の豊富な微生物の繁殖し易
い温床を与えることになるため、この場合には特に本発
明方法により有効な微生物繁殖の抑制を達成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第1の例を示す概略縦断面図、第2図
は電解槽に逆起電力を印加した状態の第1図に示す電解
槽の概略縦断面図、第3図は、本発明方法の電解槽とし
て使用可能な単極型固定床式電解槽の第2の例を示す概
略縦断面図、第3図は電解槽に逆起電力を印加した状態
の第4図に示す電解槽の概略縦断面図、第5図は、本発
明方法の電解槽として使用可能な固定床型複極式電解槽
の一例を示す概略縦断面図、第6図は電解槽に逆起電力
を印加した状態の第5図に示す電解槽の概略縦断面図で
ある。 1……被処理水供給口、2……被処理水取出口 3……電解槽本体、4……多孔質陰極 4′……多孔質陽極、5……陽極 5′……陰極、11……電解槽本体 12……陽極、12′……陰極 13……多孔質陰極、13′……多孔質陽極 18……被処理水取出口、19……被処理水供給口 22……電解槽本体、23……陽極ターミナル 23′、24……陰極ターミナル 24′……陽極ターミナル、25……固定床

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有効塩素成分を含有する被処理水を、固定
    床型三次元陰極が設置された電解槽に供給し、該電解槽
    の両極間に通電し前記陰極で前記有効塩素成分を分解又
    は還元して前記被処理水の改質を行う被処理水の処理方
    法において、通電を停止した後、前記両電極間に逆起電
    力を印加することを特徴とする被処理水の処理方法。
  2. 【請求項2】+0.5〜+10Vの逆起電力を5秒〜30分間印
    加するようにした請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】被処理水が飲料水である請求項1又は2に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】炭素質材料から成る固定床型三次元電極を
    使用する請求項1から3までのいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】有効塩素成分を含有する被処理水を、固定
    床型三次元陰極が設置された電解槽に供給し、該電解槽
    の両極間に通電し前記陰極で前記有効塩素成分を分解し
    て前記被処理水の改質を行う被処理水の処理方法におい
    て、通電を停止した後、前記電解槽内に被処理水を引続
    き流通させることを特徴とする被処理水の処理方法。
  6. 【請求項6】被処理水が飲料水である請求項5に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】炭素質材料から成る固定床型三次元電極を
    使用する請求項5又は6に記載の方法。
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