JPH04114786A - 被処理水の処理方法 - Google Patents

被処理水の処理方法

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JPH04114786A
JPH04114786A JP23672490A JP23672490A JPH04114786A JP H04114786 A JPH04114786 A JP H04114786A JP 23672490 A JP23672490 A JP 23672490A JP 23672490 A JP23672490 A JP 23672490A JP H04114786 A JPH04114786 A JP H04114786A
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water
treated
electrolytic cell
cathode
filter
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JP23672490A
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Takeshi Takahashi
剛 高橋
Nobutaka Goshima
伸隆 五嶋
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、飲料水等の被処理水の改質処理方法に関し、
より詳細には上水道から家庭用及び業務用等として供給
される飲料水を多孔質電極電解槽を使用して電気化学的
に処理することにより該飲料水の味覚の改質を行うとと
もに不純物を含有しない清澄な被処理水を得るための方
法に関する。
(従来技術) 飲料水は、貯水池等の水源に貯水された水を浄水場で殺
菌処理した後、各家庭や飲食店等に上水道を通して供給
される。飲料水の前記殺菌は塩素ガスによる処理が一般
的であるが、該塩素処理によると飲料水の殺菌は比較的
良好に行われる反面、残留塩素の影響により処理された
飲料水に異物質が混和したような違和感が生じて天然の
水の有するまろやかさが損なわれるという欠点が生ずる
飲料水は人間の健康に直結するもので、それに含有され
る細菌の殺菌や黴の繁殖の防止つまり微生物の死滅除去
は不可欠であり、該殺菌や防黴の方法としては前述の塩
素による方法が主流である。
しかし都市部の水道滅菌はその原水となる河川水、湖水
等が各種有機物等で汚染され微生物の死滅に必要な量販
上の塩素を添加するため、有機ハロゲン化物、次亜塩素
酸イオン及び残留塩素等の有効塩素成分を生起するとい
う弊害を生じている。該塩素法による前記欠点を解消す
るために、塩素性以外の殺菌方法が提案されている。
例えば前記飲料水をオゾン添加処理や活性炭吸着処理す
ることにより改質する方法が提案されているが、処理す
べき飲料水が例えば浄水場の水である場合には処理量が
真人である。又浄水場で処理しても水道管末端の蛇口に
至るまでに再度微生物が繁殖するという問題があり、現
在のところ塩素添加処理に優る方法はない。
従って前述の通り人体に有害な有機塩素化合物や飲料水
の味を損ない易い次亜塩素酸イオン等を生じさせ易い塩
素処理に代わり得る人体に害がなくかつ天然水に近い味
を有する飲料水の処理方法が要請されている。
更に飲料水以外にも食品類の処理水等の間接的に体内に
摂取される各種生活用水があり、これらの生活用水につ
いても塩素処理以外の方法が望まれている。
(発明が解決しようとする問題点) このように飲料水等の従来の改質処理方法は、主として
塩素法によるものであり、該方法では次亜塩素酸イオン
が生成しあるいは塩素ガスが残留していわゆるカルキ臭
が生じ、処理後の飲料水等の味が悪くなるという欠点が
あり、このカルキ臭を除去するには該カルキ臭源である
次亜塩素酸イオン(有効塩素)を活性炭等に吸着させる
方法が使用されている。
しかしこの方法では、活性炭の吸着能力の限界があり、
しばらく使用すると有効塩素分解が生じないという寿命
の点で致命的な欠点があり、又活性炭の交換といった煩
雑な操作が必要であるとともに、完全なカルキ臭の除去
が達成できないことがある。
本出願人は、電気化学的手法を使用して被処理水中の有
効塩素成分を分解又は還元して除去する方法を提案した
(特願平2−189737号)。この方法に使用できる
電解槽の電極、特に三次元電極は被処理水に含まれる不
純物例えば泥、砂、塵埃等の不溶解固形物等により閉塞
されて性能劣化を起こし易く電極の交換を頻繁に行わな
ければならない等の問題点を生じさせている。
又前記電気化学的処理では除去できないあるいは該電気
化学的処理により生ずる不純物が処理済の被処理水に混
入して清澄な飲料水等を得ることができないことがある
(発明の目的) 本発明は、有効塩素成分を含有する飲料水等の被処理水
を電気化学的に処理することにより、有効塩素成分に起
因するカルキ臭成分をほぼ完全に分解除去して味がまろ
やかで清澄な飲料水等を供給するとともに前記電気化学
的処理に使用する電極の寿命を延ばすことを可能にする
方法を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明方法は、有効塩素成分を含有する被処理水を、固
定床型陰極が設置された電解槽に供給し、該陰極で前記
有効塩素成分を分解又は還元して前記被処理水の改質を
行う被処理水の処理方法において、電解槽の被処理水供
給管から被処理水取出管までの間に少なくとも1個の前
記固定床型陰極の開口径よりも小さい濾過孔を有するフ
ィルタを設置したことを特徴とする被処理水の処理方法
である。なお本発明では電極等の表面上で実質的な電気
化学反応を生起しないことがあるため本発明に使用され
る槽は電気化学的処理槽というべきであるが、一般呼称
に従って電解槽と称する。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明は、飲料水等に含まれるカルキ臭を除去するため
に、該カルキ臭源である有効塩素成分を含有する飲料水
や食品処理水等の被処理水を、活性炭処理等の不確実で
煩雑な操作に代えて、多孔質の単極式固定床型陰極等を
収容した電解槽に供給し該多孔質陰極等に十分接触させ
ることにより前記有効塩素成分特に次亜塩素酸イオンを
電気化学的に還元分解するとともに、電解槽の被処理水
供給管、電解槽内及び被処理水取出管の少なくとも1カ
所にフィルタを設置して電解前の被処理水中の不純物を
除去して電極の閉塞を防止し、あるいは電解後の被処理
水中への不純物の混入を防止して清澄な飲料水等を得る
ことを特徴とする。本発明方法により処理される被処理
水は人体に摂取される飲料水や食品処理水を対象とし、
飲料水は上水道を流れて家庭や飲食店等の水道の蛇口か
ら注出される水道水等を含み、食品処理水としては生鮮
食品の洗浄水や豆腐等の含水食品に含有される水等が含
まれる。
前記多孔質陰極との接触により被処理水中の有効塩素成
分の主成分である次亜塩素酸イオンは次の式に従って塩
素イオンと水に分解される。
Cl0− +2)1−+2e−→C1−HzO更に被処
理水中の残留塩素は陰極に接触し次の式に従って塩素イ
オンに還元されて被処理水中から除去される。
C1z +  2e−−+  2CI 更に飲料水や食品処理水中には前記カルシウムをはじめ
とする微量のイオンや溶解物がその周囲に水和水を有す
るクラスターとして存在するが、この水和水は飲料水等
のまろやかさを失わせる一因となっている。本発明によ
り前記水和水を含む飲料水等に実質的な電解反応が生じ
ない程度の電圧を印加すると、前述の通り有効塩素成分
の分解又は還元が生ずるとともに、電位勾配に従って該
飲料水中のイオンが液中で高速で泳動や移動をするため
に前記クラスターは移動できずに巨大クラスターが破壊
されて、あるいは前述の遺り水和水を有するイオンが多
孔質陰極等で破壊され前記水和水の数が大きく低減され
て飲料水等の改質効果が生ずるものと考えられる。
又水道水にはカルシウムイオンやマグネシウムイオンが
含有され該イオンは多量に存在すると飲料水等の味を悪
くする一因となっているが、該イオンは前記飲料水等を
電気化学的に処理を行うと前記多孔質陰極上に水酸化カ
ルシウムや水酸化マグネシウムとして析出して飲料水等
から除去されて該飲料水等の味を向上させることもある
。又被処理水中に含まれる不溶解成分例えば泥、砂、塵
埃等の不溶解固形物等により電極内線孔が閉塞して三次
元電極の寿命を短くして煩雑な電解槽の分解及び組立を
伴う電極の交換を頻繁に行うことが必要になる。
従って本発明方法では、電解槽の被処理水供給管及び被
処理水取出管の間に少なくとも1個のフィルタを設置す
ることにより、前記泥、砂、塵埃等の不溶解固形物等の
電極閉塞を誘起する不純物を該電極に接触する前に除去
し、あるいは電解処理により除去されないあるいは電解
処理により生ずる不純物を除去して清澄な飲料水等を供
給する。
本発明で使用できるフィルタは最初に接触する電極より
前に設置される場合には、主として電解槽に供給される
被処理水中の固形不純物例えば被処理水に既に存在する
泥、砂、塵埃等を濾過により除去して電解槽の三次元電
極の閉塞等を防止する機能を有し、−力量後に接触する
電極より後に設置されるフィルタは改質処理により生ず
る固形不純物例えば電解処理により析出する水酸化カル
シウム等や微生物の死骸を被処理水から除去して清澄な
処理済被処理水を与える機能を有する。
フィルタの材質や開孔径等は使用する被処理水に応じて
適宜選択すればよく、例えば従来の焼結体や織布型のカ
ートリッジフィルタ及びスクリーンフィルタ、あるいは
濾紙等を使用することが出来る。又開孔径が大きすぎる
と不純物がフィルタを通過するため、用途に応じて適宜
設定し、例えば最初に接触する電極より前に設置するフ
ィルタの開口径は各電極の開口径より小さくして前記電
極の閉塞を生しさせる殆ど全ての固形不純物を除去して
該不純物が電極に接触してその閉塞を起こすことがない
ようにすることが望ましい。
いずれのフィルタを使用する場合でも被処理水の流通断
面積とほぼ等しい断面積のフィルタを使用して被処理水
の不純物を十分に除去することが好ましい。
一般的にはこれらの電気化学的反応では電子が消費され
るため電流を流して実質的な電解反応を生じさせること
が必要である。しかし被処理水中に含有される有効塩素
成分が微量つまり数ppmであり、陰極上に滞留する電
荷が存在すれば十分に被処理水の処理を行うことができ
る。従って本発明における被処理水処理ではガス発生を
伴っても伴わなくてもよいが、ガス発生が生ずると被処
理水に変化が生じ該変化に起因する味覚変化等が生ずる
恐れがあるため、実質的なガス発生が生しない陰極電位
つまり−(Ll〜−1,0V (vs.SHE)の陰極
電位が生ずるよう電圧を印加することが好ましい。
実質的なガス発生を生じさせない電圧を印加しながら処
理を行うと流れる電流量がほぼ零に等しく従って消費さ
れる電気量も零に等しいため、電力コストをほぼ零に維
持したまま従来の塩素添加法や高電力消費を伴う電解法
とほぼ等しい効率で飲料水等の被処理水の改質処理を行
うことができる。
本発明方法では処理される被処理水中の有効塩素成分が
微小量であることが多いため電流量を上昇させることは
不要であり、むしろ副反応を注しさせることになるため
、電流量は比較的小さい範囲例えば陰極電流濃度が0.
1 Al1未満となる範囲に維持することが好ましい。
本発明方法による彼処−理水の処理では、該被処理水が
陰極と接触する機会が多いほど処理効率が上昇する。従
って前述の通り本発明に係わる電解槽はその内部を前記
被処理水が流通可能な固定床型陰極(以下この陰極を「
多孔質陰極」ということがある)が設置された電解槽特
に単極式電解槽とすることが望ましく、該三次元電極の
場合に電極閉塞が生じ易いため、本発明方法をより好適
に適用することができる。単極式電解槽とは通常陰極が
1個で陽極が1個であることを意味するが、これに限定
されず陰極や陽極が物理的に複数個存在してもそれぞれ
の陰極あるいは陽極が電気的に接続されて同一電位にな
っていれば単極式電解槽に含まれる。単極式電解槽は同
一電位の陽極及び陰極はそれぞれ1個しか存在しないた
め印加電圧が複極式電解槽よりも小さくてすみ、特に家
庭用の飲料水処理りこは市販の乾電池程度の電圧で十分
なため装置の小型化に寄与することができる。
この単極式電解槽を使用して被処理水の処理を行う場合
には陽極側から陰極側に被処理水を流れるように被処理
水の供給及び電解槽の構造を選択することが望ましい。
本発明方法では前述の単極式電解槽の他に複極式電解槽
も使用することができる。該複極式電解槽は、陽陰極に
分極する多孔質誘電体を使用する電解槽と、単独で陽極
及び陰極として機能する陽極材料及び陰極材料特に多孔
質陰極材料を交互に設置した電解槽を含む。前者の電解
槽では多孔質誘電体の一端が分極して多孔質陰極を構成
し、後者では多孔質陰極自体が陰極として機能する。
前記電解槽内を流通する被処理水を効率良く、望ましく
は全ての被処理水を前記多孔質陰極と接触させるため、
該電解槽の被処理水の流通方向の断面積と実質的に同一
の断面積を有する多孔質陰極を前記電解槽内に該電解槽
の内壁との間に間隙が生じないように収容することが好
ましい。これにより被処理水内の実質的に全ての有効塩
素成分が塩素イオンに分解あるいは還元されてカルキ臭
が除去される。
本発明方法に使用できる電解槽における陰極は、前記被
処理水が透過可能な多孔質材料、例えば粒状、球状、フ
ェルト状、網状、織布状、多孔質ブロツク状、多数の貫
通孔を形成した中実体等の形状を有する活性炭、グラフ
ァイト、炭素繊維等の炭素系材料、あるいはその中に例
えば銅、二ッケル、鉄及び貴金属等を含有する前記炭素
系材料、あるいはニッケル等の金属焼結体等から成る三
次元電極とすることが好ましいが、板状、棒状、エクス
パンドメンシュ状の陰極を使用してもよい。
本発明による被処理水処理を行うためには該被処理水が
前記陰極特に多孔質陰極と可能な限り接触することが必
要であり、これを達成するためには被処理水の前記多孔
質陰極内の滞留時間をなるべく長く、換言すると被処理
水が可能な限り前記多孔質陰極の内部に浸透しかつ透過
することが必要である。被処理水を多孔質陰極内に浸透
させるためには、該陰極の材料の導体抵抗が小さくかつ
過電圧が大きいことが望ましい。つまり導体抵抗が小さ
いと電流が電極全体に均一に分散でき、過電圧が大きい
と表面だけでなく内部でも所定の反応が生じ易くなるの
である。過電圧が小さいと陽極に面した陰極表面のみで
反応が生ずるため多孔質陰極を使用する意味が減殺され
る。
前記炭素系材料はこの要件つまり導体抵抗が小さく過電
圧が大きいという要件を満足する本発明において有効に
使用される材料である。更に該炭素系材料は毒性が全く
なくかつイオンやその水酸化物を形成しないため飲料水
等の体内に摂取される被処理水の処理用として好ましい
。又表面積が真人であり有効塩素成分が接触する機会が
非常に大きくなり処理効率が大幅に上昇する。更に炭素
系材料は安価であり、他の金属材料棒と異なり電解を停
止しても腐食が生じないため、経済的にも操作性の面か
らも有利である。なおこれろの多孔質陰極の開口率は流
通する被処理水の移動を妨害しないように10%以上9
5%以下好ましくは20%以上80%以下とし、貫通孔
の開孔径は被処理水が透過できる程度の孔径の微細孔と
することが好ましい 本発明に使用される陽極では有効塩素成分の分解や酸化
は生ずることがない。従って前記被処理水は該陽極に接
触する必要はなくその形状は特に限定されないが、該陽
極を通って被処理水が流れる場合にはその形状は多孔質
でなくともよいが被処理水の流通を円滑にするためメソ
シュ状とすることが好ましい。陽極として多孔質陽極を
使用する場合にはその多孔装置は陰極の多孔装置より小
さく(陽極電流密度を陰極電流密度より大きく)するこ
とが望ましい、又該陽極の材質としてはグラファイト材
、炭素材、白金族金属酸化物被覆チタン材(寸法安定性
電極)、白金被覆チタン材、ニッケル、フェライト等を
使用することができる。
本発明に使用できる電解槽では、前記陰極及び陽極を隔
膜を使用して区画して陰極室及び陽極室を形成しないこ
とが望ましいが、本発明は隔膜の使用を排除するもので
はな(、織布、素焼板、粒子焼結プラスチック、多孔板
、イオン交換膜等の隔膜を使用してもよい。両極を接近
させて電圧の低減を意図する場合には、両極間の短絡防
止のため電気絶縁性のスペーサとして例えば有機高分子
材料で作製した網状スペーサ等を挿入することが好まし
い。
このような構成から成るフィルタ付き電解槽は、浄水場
の貯留水のライン中あるいは家庭や飲食店の水道の蛇口
に近接させ又は食品処理水等の他の被処理水の用途に応
じた箇所に設置され、これらの被処理水の全部又は一部
を前記電解槽に導入して該電解槽中で前記被処理水を処
理し有効塩素成分の分解や還元による除去を行うように
する。これにより有効塩素成分が十分に陰極に接触して
被処理水中の該成分をほぼ完全に分解又は還元処理して
、カルキ臭のない飲料水等を提供することができ、更に
電解処理前の被処理水中の微細な固形不純物が除去され
て電極閉塞が防止され、あるいは電解処理後の被処理水
に含有される不純物が除去されて清澄な飲料水等を提供
することができる。
なお電解槽に供給される被処理液が層流であると陰極の
表面と充分に接触することなく前記電解槽を通過するこ
とがあるため、前述のように前記多孔質陰極を電解槽内
に間隙なく収容するだけでな(、電解槽内を通過する被
処理液は500以上のレイノルズ数を有する乱流として
、横方向の移動を十分に行わせてながら前記電解槽を通
過させることが好ましい。
このような電解槽を使用して被処理水の処理を行うと、
多くの場合該電解槽を1回通過させるのみでつまり一過
性処理(ワンバス処理)で十分有効塩素成分の除去を行
うことができ、操作効率が向上する。
又本発明方法に使用できる電解槽では該電解槽に漏洩電
流が生し該漏洩電流が電解槽から処理すべき被処理水を
通して他の金属製部材例えば水道管に流れ込み、該部材
に溶出等の電気化学的な腐食を生じさせることがある。
そのため電解槽内の両極が相対しない該電極背面部及び
/又は前記電解槽の出入口配管内に、被処理水より導電
性の高い部材をその一端を接地可能なように設置して前
記漏洩電流を遮断することができる。
次ムこ添付図面に基づいて本発明に係わる電解槽の好ま
しい例を説明するが、該電解槽及び本発明方法に使用で
きる電解槽は、この電解槽に限定されるものではない。
第1図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第1の例を示す概略縦断面図である。
底板中央にフィルタ1が挟持された被処理水供給管2を
、又天板中央に被処理水取出管3をそれぞれ有する円筒
状の電解槽本体4内の下部には、炭素質材料や金属焼結
体等から形成される短寸円柱形の多孔質固定床型陰極5
が前記本体4の内壁と僅かな間隙を形成するように収容
され、該陰極5上には若干の間隙を介して例えばメソシ
ュ状の白金族金属酸化物被覆チタン材から成る陽極6が
収容されている。前記電解槽本体4は、長期間の使用又
は再度の使用にも耐え得る電気絶縁材料で形成すること
が好ましく、特に合成樹脂であるポリエピクロルヒドリ
ン、ポリビニルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化エチレン、フェノ
ール−ホルムアルデヒド樹脂等が好ましく使用できる。
このような構成から成る電解槽本体4は例えば水道配管
の途中や水道の蛇口に設置され、該本体4にその被処理
水供給管2から、次亜塩素酸イオン等の有効塩素成分を
含有する飲料水を供給すると、該飲料水は前記被処理水
供給管2のフィルタ1によりその中に含有される固形不
純物が除去された後、前記電解槽本体4に供給されて多
孔質陰極5の下面に接触し、更に該陰極5内を透過しそ
の間に十分に次亜塩素酸イオンや塩素イオン等の有効塩
素成分が分解あるいは還元されて塩素イオンに変換され
カルキ臭が除去されあるいはマグネシウムやカルラシム
の析出除去が行われた後、前記被処理水取出管3から槽
外へ取り出される。従って電極の閉塞を生じさせること
なく被処理水の処理を行うことができる。なお本電解槽
では液流が上向きであるため、電解反応によって微量発
生する水素ガスや酸素ガスが容易に液流とともに電解槽
外へ排出される。
この場合に飲料水中の次亜塩素酸イオン等は十分に陰極
5と接触しかつ前記分解又は還元反応は電気化学の法則
に従って進行する。つまり活性炭吸着処理のような不確
実で手間の掛かる方法と異なり、確実に飲料水等の改質
処理を行うことができる。更に活性炭吸着処理と異なり
、処理を長期間継続しても消耗する部材が殆どなく、分
解や洗浄あるいは部材の交換を必要とすることなく大量
の飲料水等の処理を行うことができる。
第2図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第2の例を示す概略縦断面図であり、
第2図の電解槽は第1図の電解槽の改良に係わるもので
あり、第1図と同一部材には同一符号を付して説明を省
略する。
電解槽本体4°は第1図の電解槽本体4よりも縦方向の
長さが長くなるよう成形され、該電解槽本体4゛内には
上下1対の多孔質陰極5と該陰極5間に挟まれたメツシ
ュ状陽極6が収容され、両陰極5と前記陽極6間には短
絡防止用の例えば有機高分子材料製のスペーサ7が設置
されている。
前記両多孔質陰極5は電気的に接続されて同一電位に維
持されている。
、このような構成から成る電解槽本体4°に第1図の場
合と同様にその被処理水供給管2から、飲料水を供給す
ると、該飲料水は前記被処理水供給管2のフィルタエに
よりその中に含有される固形不純物が除去された後、下
側の多孔質陰極5の下面に接触して該陰極5内を透過し
次いで上側の多孔質陰極5で更に十分に有効塩素成分の
分解等が行われた後、前記被処理水取出管3から槽外へ
取り出される。
第3図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第3の例を示す概略縦断面図であり、
第3図の電解槽は第1図及び第2図の電解槽の改良に係
わるものであり、第1図あるいは第2図と同一部材に:
よ同一符号を付して説明を省略する。
電解槽本体4゛′は第2図の電解槽本体4°よりも縦方
向の長さが僅かに短くなるよう成形され、該電解槽本体
4″内には上下1対のメソシュ状陽極6、該陽極6間に
挟まれた多孔質陰極5及び下方の陽極6と被処理水供給
管2の間に設置されたフィルタ1°が収容され、前記両
陽極6は電気的に接続されて同一電位に維持されている
このような構成から成る電解槽本体4″に第1図の場合
と同様にその被処理水供給管2から、飲料水を供給する
と、該飲料水は下側の陽極6に接触する前に前記電解槽
本体内でフィルタ1“に接触してのその中に含有される
固形不純物が除去された後、前記陽極6のメソシュを透
過し、更に多孔質陰極5に接触して該陰極5内を透過し
て十分に有効塩素成分の分解等が行われた後、上側の陽
極6のメソシュを透過して前記被処理水取出管3から槽
外へ取り出される。
第4図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第4の例を示す概略縦断面図である。
底板中央にフィルタ11が挟持された被処理水供給管1
2を、又天板中央に被処理水取出管13をそれぞれ有す
る円筒状でその内壁面が陽極としての機能を有する電解
槽本体14内の内部には、その上面に邪魔板15が該本
体14の内下面との間に若干の間隙が形成されるように
一体的に設置された円柱形の多孔質陰極16が収容され
、該陰極16にはその下面中央から切込み17が切設さ
れ該切込み17は前記邪魔板15の若干下方に達してい
る。該陰極16の下面と前記本体14の内下面との間に
はOリング18が設置されて被処理水の該間隙への漏入
を防止している。
このような構成から成る電解槽本体I4にその被処理水
供給管12から飲料水を供給すると、該飲料水は第1図
及び第2図の。場合と同様に前記被処理水供給管12の
フィルタ11によりその中に含有される固形不純物が除
去された後、前記電解槽本体14に供給され、前記0リ
ング18により本体14内下面と陰極16下面間の間隙
を透過することが抑止されるため、前記切込み17内を
上昇した後、前記多孔質陰極16を透過して該陰極16
の外周面に達し更に上昇して前記邪魔板15の上面の間
隙を通って前記被処理水取出管13から槽外に取り出さ
れる。
第5図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第5の例を示す概略縦断面図である。
上面が開口する円筒箱型の電解槽本体21の内部中央に
は棒状の陽極22が設置され、かつ該陽極22の周囲に
は間隙を介してドーナツ状の多孔質陰極23が、前記本
体21の内下面とOリング24を介して接触するように
収容されている。前記本体21の側面上外端部には螺部
が形成され、該螺部には周縁部が下向きに折曲された円
板状蓋体25の前記折曲部内面に形成された螺部が螺合
されかつ前記本体21の側面上部及び蓋体25内面間に
配設されたO IJソング6により密封状態を形成して
いる。前記蓋体25の上面中央には被処理水供給管27
が又該蓋体25の該供給管27のやや円周側にはフィル
タ28が挟持された被処理水供給管29が設置され、該
蓋体25下面と前記陰極23上面間には0リング30が
配設されている。
このような構成から成る電解槽本体21にその被処理水
供給管27から、飲料水を供給すると、該飲料水は前記
多孔質陰極23の内部から該陰極23を透過して有効塩
素成分の分解又は還元が行われた後、該ドーナツ状陰極
23の外部に達し、該空間を上昇して前記被処理水取出
管29のフィルタ28を通過する際に微生物の死骸や水
酸化カルシウム等が除去された清澄な飲料水として槽外
に取り出される。
第6図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第6の例を示す概略縦断面図である。
上面が開口する円筒箱型の電解槽本体31の内部中央に
は円柱状のフィルタ32が設置され該陰極32にはその
上面中央から切込み33が切設され該切込み33は該フ
ィルタ32の下面中央のやや上方に達している。該フィ
ルタ32の周囲には若干の間隙を介してドーナツ状でメ
ソシュを有する陽極34が同心状に設置され、該陽極3
4の下面は0リング35を介して前記本体31の内下面
に接触している。該陽極34の周囲にはドーナツ状の多
孔質陰極36が同心状に設置され、該陰極36の下面は
Oリング37を介して前記本体31の内下面に接触して
いる。前記本体31の側面上外端部には、周縁部が下向
きに折曲された円板状蓋体38の前記折曲部が係合しか
つ前記本体31の側面上部及び蓋体38内面間に配設さ
れたOリング39により密封状態を形成している。前記
蓋体38の上面中央には被処理水供給管40が又4M体
38の該供給管40のやや円周側には被処理水取出管4
1が設置され、該蓋体38下面と前記陰極36上面間及
び該蓋体38下面と前記陽極34上面間にはそれぞれ1
対のOリング42.43が配設されている。
このような構成から成る電解槽本体31にその被処理水
供給管40から、飲料水を供給すると、該飲料水は中央
の前記フィルタ32の切込み33から下部しながら該フ
ィルタ32を透過してその際に固形不純物が除去されて
その周囲に達し、更に外側の陰極36で電解処理されて
有効塩素成分が除去された後、該陰極36の外側の空間
を上昇して前記被処理水取出管41から槽外に取り出さ
れる。
第7図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第7の例を示す縦断面図である。
有底円筒形の電解槽本体51の底板52中央に穿設され
た通孔53を通して給電用ボルト54が螺合され、該給
電用ボルト54には前記底板52上の絶縁体55を介し
て陽極基部56が螺合され、更に該陽極基部56の上周
縁部には、メツシュ状円筒形の陽極57が溶接等により
固定され、その内方には同心円状に薄肉円筒形のフィル
タ58が設置されている。前記底板52には、前記通孔
53の他に2個の通孔59が前記通孔53から等間隔で
穿設され、該通孔58にはそれぞれ給電用長寸ボルト6
0が螺合されている。前記底板52上には、前記通孔5
3を中心としかつ前記両道孔59を通るように短寸ドー
ナツ状の絶縁体61が配置され、該絶縁体61上には平
面形状が該絶縁体61と同一である炭素系材料から成る
長寸ド−ナツ状の陰極62が設置され、該陰極62は前
記絶縁体61とともに前記給電用長寸ボルト60により
前記底板52に締着されている。なお63は電解槽本体
51の側面下部に横向きに形成された被処理水取出管で
ある。
前記装置本体51の上周縁部には内開き膨出部64が形
成され該膨出部64の上面にはバッキング65が配置さ
れ、かつ中央上面に前記フィルタ58の上縁に接触する
被処理水供給管66が上向きに形成された円板状の蓋体
67の周縁部と前記膨出部64とがねじ68により締着
されている。前記蓋体67下面及び陰極62上面の対向
箇所にはそれぞれ平面視円周形のV字溝69が刻設され
、両V字溝69間にはOリング70が配設されている。
このような構成から成る電解槽本体51の両極57.6
2間りこ通電しながら被処理水供給管66から飲料水等
の被処理水を供給すると、該被処理水はフィルタ58に
接触して固形不純物が除去された後、その周囲のメツシ
ュ状陽極57を通過した後、炭素系多孔質材料から成る
陰極62の内周面に達し、該陰極62内を透過する際に
十分に改質処理が行われて該陰極62の外周面に達し、
前記被処理水取出管63から槽外に取り出される。
第8図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第8の例を示す横断面図、第9図は、
第8図のIX−IX線縦断面図である。
底板71のやや円周寄りの箇所に被処理水供給管72が
下向きに形成された有底円筒形の電解槽本体73内の下
側部には3個の断面視り字状の絶縁体74がほぼ等間隔
をなすように設置されている。この3個の絶縁体74上
には無孔の円板状邪魔板75が載置され、該邪魔板75
上には円周方向から中心に向かって順に、メツシュ状陽
極76、絶縁用スペーサ77、多孔質炭素系材料から成
る長寸ドーナツ陰極78、メツシュ状給電材料79が互
いに接触状態で設置されている。
前記陽極764こは、電解槽本体73の底板71を貫通
して外部電源シこ達する陽極給電体30.が接続され、
かつ前記陰極78には、前記メソシュ状給電材料79を
介して、電解槽本体73の底板71を貫通して外部電源
に達する陰極給電体81が接続されて両極間に通電され
るようになっている。
前記電解槽本体73の上面開口部には、中央上面にフィ
ルタ82が挟持された被処理水取出管83が形成された
蓋体84が係合され、前記本体73の側壁上縁部と前記
蓋体34の下面に形成された取付溝85間には、○リン
グ86が配設されている。87は前記陰極78上面と蓋
体84下面間に設置されたドーナツ状スペーサである。
このような構成から成る電解槽本体73の両極76.7
8間に両給電体80.81により通電しながら被処理水
供給管72から飲料水等の被処理水を供給すると、該被
処理水は邪魔板75に接触して本体73内の周縁方向に
移動し、更にメソシュ状陽極76、スペーサ77を順に
通過して前記多孔質陰極78内を透過する際シこ十分に
電解処理が行われて該陰極78の内周面に達して上昇し
、フィルタ82により電解処理時に生成した固形不純物
が除去されて清澄な飲料水等ととて前記被処理水取出管
83から槽外に取り出される。
第10図は、本発明方法の電解槽として使用可能な固定
床型複極式電解槽の一例を示す概略縦断面図である。
上下にフランジ91を有する円筒形の電解槽本体92の
内部上端近傍及び下端近傍にはそれぞれメソシュ状の給
電用陽極ターミナル93と給電用陰極ターミナル94が
設けられている。両電極ターミナル93.94間には複
数個の図示の例では3個のスポンジ状の固定床95が積
層され、かつ該固定床95間及び該固定床95と前記両
電極ターミナル93.94間に4枚のフィルタ96が挟
持されている。各固定床95は電解槽本体92の内壁に
密着し固定床95の内部を通過せず、固定床95と電解
槽本体92の側壁との間を流れる写真処理液の漏洩流が
なるべく少なくなるように配置されている。
電解槽本体92の上部のフランジ91上には、中央部に
上向き筒体97が形成された蓋体98が載置され、該筒
体97の上端のフランジ部と被処理水取出管99の下端
のフランジ部間にはフィルタ100が挟持されている。
101は、中央下面に被処理水供給管102が下向きに
形成された底板である。
このような構成から成る電解槽に下方から矢印で示すよ
うに例えば飲料水を供給しながら通電を行うと、前記各
固定床95が図示の如く下面が正に上面が負に分極して
固定床95内及び固定床95間に電位が生じ、該電解槽
内を流通する飲料水はこの電位を有する固定床95に接
触してその中に含有される有効塩素成分の分解又は還元
等の改質処理が行われて該電解槽本体92の被処理水取
出管99から取り出される。このとき前記処理で生じた
水酸化カルシウム等の固形不純物は、固定床95間のフ
ィルタ96及び被処理水取出管99のフィルタ100を
通過する際に濾過されて清澄な処理済水として電解槽外
に取り出される。
第11図は、本発明に使用できる複極型固定床式電解槽
の他の例を示すもので、該電解槽は第10図の電解槽の
固定床95の給電用陰極94に向かう側つまり陽分極す
る側にメソシュ状の不溶性金属材料103を密着状態で
設置したものであり、他の部材は第10図と同一である
ので同一符号を付して説明を省略する。
直流電圧が印加された固定床95はその両端部において
最も大きく分極が生し、ガス発生が伴う場合には該両端
部において最も激しくガス発生が生ずる。従って最も強
く陽分極するつまり最も激しく酸素ガスが発生する固定
床95の給電用、陰極94に向かう端部には最も速(溶
解が生じる。図示の通りこの部分に不溶性金属材料10
3を設置しておくと、該不溶性金属材料103の過電圧
が固定床95を形成する炭素系材料の過電圧より低いた
め殆どの酸素ガスが前記不溶性金属材料103から発生
し固定床95は殆ど酸素ガスと接触しなくなるため、前
記固定床95の溶解は効果的に抑制される。又該電解槽
92に供給された被処理水は第10図の場合と同様に処
理され有効塩素成分の分解又は還元がjテわれる。
第12図は、本発明方法に使用できる複極型固定床式電
解槽の他の例を示すものである。
上下にフラ〉′ジ111を有する円筒形の電解槽本体1
12の内部上端近傍及び下端近傍にはそれぞれメツシュ
状の給電用陽極113と給電用陰極114が設けられて
いる。電解槽本体112;:、長期間の使用又は再度の
使用にも耐え得る電気絶縁材料特に合成樹脂で形成する
ことが好ましい。
前記再給電用電極113.114間には、導電性材料例
えば炭素系材料で形成された多数の固定床形成用粒子1
15と該固定床形成用粒子115より少数の例えば合成
樹脂製の絶縁粒子116とがほぼ均一に混在している。
該絶縁粒子116は、前記給電用陽極113及び給電用
陰極114が完全に短絡することを防止する機能を有し
ている。
電解槽本体112の下部のフランジ111の下面には、
中央部ムこ下向き筒体117が形成された底板118が
連結され、該筒体117の下端のフランジ部と被処理水
供給管119の上端のフランジ部間にはフィルタ120
が挟持されている。
121ユよ、中央上面に被処理水取出管122が上向き
に形成された蓋体である。
このような構成から成る電解槽に被処理水供給管119
から矢印で示すように被処理水を供給′−ながら通電を
行うと、電解される前の飲料水から固形不純物がフィル
タ120により除去されてから電解槽に導かれるため、
電解槽の三次元電極の閉塞等が防止され、供給された被
処理水は、前述の各図面に示した電解槽と同様にして有
効塩素成分の分解又は還元等の改質処理が行われて被処
理水取出管122から取り出される。
第13図は、本発明に使用できる単極型固定床式電解槽
を例示するものである。
上下にフランジ131を有する円筒形の電解槽本体13
2の内部上端近傍及び下端近傍にはそれぞれメソシュ状
の給電用陽極133と給電用陰極134が設けられてい
る。電解槽本体132は、長期間の使用又は再度の使用
にも耐え得る電気絶縁材料特に合成樹脂で形成すること
が好ましい。
前記再給電用電極133.134間には、隔膜136を
挟んで導電性材料例えば炭素繊維をフェルト状に成形し
た1対の固定床135が陽極室内及び陰極室内に充填さ
れ、前記陽極室内及び陰極室内のフェルト状炭素繊維は
それぞれ前記給電用陽極133と給電用陰極134に電
気的に接続され、陽極室内の固定床は正に陰極室内の固
定床は負に帯電されている。
電解槽本体132の下部のフランジ131の下面には、
中央部に下向き筒体137が形成された底板138が連
結され、該筒体137の下端のフランジ部と被処理水供
給管139の上端のフランジ部間にはフィルタ140が
挟持されている。該フィルタ140は被処理水より導電
性の高い材料で形成されかつ接地されている。
又前記電解槽本体132の上部のフランジ131の上面
には、中央部に上向き筒体141が形成された蓋体14
2が連結され、該筒体141の上端のフランジ部と被処
理水取出管143の下端のフランジ部間にはフィルタ1
44が挟持されている。
このような構成から成る電解槽に被処理水供給管139
から矢印で示すように被処理水を供給しながら通電を行
うと、電解される前の被処理水例えば飲料水から固形不
純物がフィルタ140により除去されてから電解槽に導
かれ゛るため、電解槽の三次元電極の閉塞等が防止され
、供給された被処理水は、前述の図面に示された電解槽
と同様にして有効塩素成分の分解又は還元等の改質処理
が行われて、該改質処理により生ずる固形不純物がフィ
ルタ144により濾過されて清澄な被処理水となって取
出管143から取り出される。
(実施例) 次に本発明方法による飲料水改質処理の実施例を記載す
るが、該実施例は本発明を限定するものではない。
尖旌±土 透明な硬質ポリ塩化ビニル樹脂製の高さ60an、内径
40−でありフィルタを設置していない第1図に示した
電解槽を使用して試験用被処理水の処理を行った。該電
解槽内には、炭素繊維から成る開口率80%で平均開口
径50μm、直径39m+n、厚さ10薗の陰極1個と
、直径39胴、厚さ1InI11で開口率38%の白金
を被覆したメツシュ状チタン材を図示のようSこ設置し
た。前記試験用被処理水はコニカ株式会社日野工場の水
道水に次亜塩素酸すI−1,lラム水溶液を添加して有
効塩素成分濃度が1〜20ppmとなるように調製した
被処理水供給量を2,5β/分に、印加電圧値を3.5
■に、電流値を60mAにそれぞれ固定し、該電解条件
下で被処理水中の次亜塩素酸イオン濃度を第1表に示す
よううこ変化させて該被処理水の処理を行い、電解槽通
過後の次亜塩素酸イオン濃度をオルソトルイジンに依る
比色分析を使用して測定したところ、第1表に示す結果
が得られた。
北較班よ 粒径2〜50の活性炭40gを直径40cmのガラス製
カラムに充填した。なおこの活性炭は既に有効第 工 表 塩素2ppmの水を1500 f通過させたものを使用
した。このカラムに第1表に示した濃度の次亜塩素酸ナ
トリウムを有する実施例1と同一の試験用被処理水を約
2.51/分の速度で供給し、該カラムから流出する該
被処理水中の次亜塩素酸イオン濃度を実施例1と同一の
方法で測定した。その結果を第1表Sこnめた。
実U フィルタを設置し7た第1図に示した電解槽を使用して
、フィルタを設置した場合のコニカ株式会社日野工場の
水道水中の泥、赤錆、塵埃等の不純物除去効果と該除去
によって生ずる有効塩素成分分解効果を測定した。
実施例1の電解槽の被処理水供給管に直径48−で厚さ
3.Onnnで平均開孔径30μm及び開孔率45%の
ポリプロピレン繊維焼結フィルタを挟持させて第1図に
示す電解槽を構成した。
この電解槽に被処理水供給管から、別途調製し有効塩素
成分が2.0ppmである被処理水を前記フィルタを通
して前記電解槽内に供給し、実施例1と同一条件で電解
を継続し、電解時間と電解槽の被処理水取出管から取り
出される被処理水中の有効塩素成分(次亜塩素酸イオン
濃度)を測定した。その結果を第2表に示した。
1000時間経過後に電解槽を解体して電極を取り出し
たが、その表面状態は電解開始時と同じであった。
二較五l 第    2    表 フィルタを設置しなかったこと以外は実施例2と同一条
件で被処理水の電解処理を行い、同様に電解時間と取り
出される被処理水中の有効塩素成分を測定した。その結
果を第2表に示した。
1000時間経過後に電解槽を解体して電極を取り出し
たところ、表面全体が白色薄膜で被覆されていた。
この結果からフィルタを設置した実施例2の電解槽では
長期間運転を継続しても被処理水取出管から取り出され
る被処理水中の有効塩素成分濃度の上昇が観察されず電
極の閉塞等が生じていないのに対し、フィルタを設置し
なかった比較例2の一電解槽では長期間運転により原波
処理水中の不溶解固形物の微粉末が電極を閉塞して被処
理水が十分に電極に接触できなかったり、処理量が低下
して効果的な有効塩素成分の除去もできていないことが
判る。
(発明の効果) 本発明方法は、有効塩素成分を含有する飲料水等の被処
理水を多孔質の固定床型陰極が設置された単極式電解槽
を使用して処理し、前記有効塩素成分を分解又は還元し
て前記被処理水の改質処理を行う際に、電解槽の被処理
水供給管から被処理水取出管までの間に少なくとも1個
の前記固定床型陰極の間口径よりも小さい濾過孔を有す
るフィルタを設置して前記被処理水の改質処理を行う方
法である(請求項1)。
飲料水等の被処理水を本発明方法により処理すると、該
被処理水中に含有される次亜塩素酸イオンや残留塩素ガ
ス等が多孔質陰極表面に十分接触して分解又は還元され
て有効塩素成分がほぼ完全5こ除去されて有効塩素成分
を殆ど含まない飲料水等を得ることができる。
活性炭処理を主とする従来の飲料水等の処理と異なり、
本発明では電気化学の法則を利用しているため、確実り
こ次亜塩素酸イオン等の有効塩素成分を分解あるいは還
元して無味無臭の塩素イオンに変換することができ、し
かも電解槽内の部材の消耗が殆ど無く、長期間に亘って
被処理水の処理を継続することができ、更に本発明に使
用する前記フィルタの開口径が使用する三次元陰極の開
口径より小さいため、前記電極の閉塞を生じさせる微細
不純物を前記フィルタで濾過して被処理水から除去でき
るため前記三次元陰極の閉塞が確実に防止される。
この分解又は還元反応において、供給される被処理水中
に固形の不純物が存在すると該不純物が電極上に析出し
たり又電極が多孔質電極である場合には該電極を閉塞し
て被処理水と該電極の接触が阻害されて被処理水中の有
効塩素成分の除去が不完全になる。
又本発明方法により被処理水を処理すると該処理により
被処理水中に微細な不純物例えば電極上に析出しなかっ
た水酸化カルシウムの微粒子等が混入する。この被処理
水を飲料水等としてそのまま使用すると、有効塩素成分
は処理されても他の不純物が混入した飲料水が供給され
ることになる。
本発明方法のように電解槽の被処理水供給管から被処理
水取出管までに少なくとも1個のフィルタを設置すると
、該フィルタが被処理水供給管と被処理水が最初に接触
する電極間に設置される場合は(請求項2)該フィルタ
により原波処理水に含まれる固形不純物が除去されて、
該不純物が電極を閉塞することがなくなる。
又前記フィルタが最後に接触する電極と被処理水取出管
間に設置されると(請求項3)、電解処理で生じた固形
不純物が濾過により除去された後、飲料水等として供給
されるので固形不純物の混入のない清澄な飲料水を供給
することができる。
飲料水中にはカルキ臭が残存していることが多いが、被
処理水が水道水等の飲料水であると(請求項4)、該飲
料水中を本発明方法で処理することによりこのカルキ臭
を除去してまろやかな味の飲料水を提供することができ
る。
本発明方法に使用する電解槽の陰極は多孔質三次元電極
とすることが望ましく(請求項5)、該三次元陰極は表
面積が真人であるため、被処理水が十分に前記陰極に接
触して有効塩素成分をほぼ完全に分解又は還元して除去
することができる。
又該陰極は炭素質材料で構成すると(請求項6)、該炭
素質材料から成る陰極は、前述の通り表面積が真人であ
り有効塩素成分が接触する機会が非常に大きくなるだけ
でなく、導体抵抗が小さく過電圧が大きいという要件を
満足するため、被処理水の陰極内部への浸透を促進し多
孔質陰極の全面で被処理水の処理を行うことを可能にす
るため他の材料と比較して処理効率が大幅に向上する。
更に該炭素系材料は毒性が全くなくかつイオンやその水
酸化物を形成しないため飲料水等の体内乙こ摂取される
被処理水の処理用として好ましい、又炭素系材料は安価
であり、他の金属材料棒と異なり電解を停止しても腐食
が生しないため、経済的にも操作性の面からも有利であ
る。
又多孔質陰極の開口率は10%以上95%以下であるこ
とが好ましく(請求項7)、この範囲において満足でき
る有効塩素成分の分解又は還元効果を達成することがで
きる。
本発明方法における反応は陰極上で電子の授受が起こる
電解反応であるが、飲料水等の被処理水に含有される有
効塩素成分は通常数ppmのオーダーであり、実質的に
陰極上でガス発生を伴う電解反応を生しさせることなく
被処理水の処理を行うことができる。ガス発生が生しる
と被処理水の組成変化等の不都合が生ずることがあり、
陰極電位は実質的なガス発生が生じない−0,1〜−1
,0■(νs.SHE)とすることが望ましい(請求項
8)。
又この電位範囲では消費される電気量が零〇二等しいた
め、電力コストを大きく節減することができる。
操作効率の面かぁ、電解槽で処理した被処理水を再度該
電解槽に循環させないいわゆる一過性処理(ワンバス処
理)を行うことが望ましく(請求項9)、この一過性処
理を可能にするためには多孔質陰極の設置法や開口率を
調整して被処理水の電解槽内の滞留時間を長くしたり電
解槽内で乱流状態を形成するようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図、第4図、第5図、第6図及び
第7図は、それぞれ本発明方法に使用できる単極式電解
槽の第1から第7までの例を示す縦断面図、第8図は同
じく第3の例を示す横断平面図、第9図は第8図のIX
−IX線縦断面図、第10図、第11図及び第12図は
、それぞれ本発明方法に使用できる複極式電解槽の第1
から第3までの例を示す継断面図、第13図は、本発明
に使用できる単極式電解槽の他の例を示す縦断面図であ
る。 1.1°・・フィルタ 2・被処理水供給管3−・被処
理水取出管 4.4“ 4″−・−電解槽本体 5−・・多孔質陰極 6・・・陽極 11・−・フィルタ 12・・−被処理水供給管13−
一被処理水取出管 14・−・電解槽本体16・−一多
孔質陰極 21・・・電解槽本体22・・・陽極 23
・・−多孔質陰極28・−・フィルタ 29−・−被処
理水取出管31・−・電解槽本体 32・・・フィルタ
34−・−陽極 36−・・多孔質陰極40・・被処理
水供給管 41・・被処理水取出管51・・・電解槽本
体 57・・・陽極58・・−フィルタ 62・・・陰
極 63・・被処理水取出管 66・−被処理水供給管72
・−・被処理水供給管 73・・−電解槽本体76・・
・陽極 78・・・陰極 82・・・フィルタ 83・−・被処理水取出管92・
・・電解槽本体 95−−・固定床96・ ・ 112 ・ 116  ・ 120  ・ 139 ・ 143 ・ ・フィルタ 97・ ・ ・フィルタ 102  ・ ・電解槽本体 115 ・絶縁粒子 119− ・フィルタ 122 ・電解槽本体 135 ・・被処理水供給管 ・被処理水取出管 被処理水取出管 被処理水供給管 ・固定床形成粒子 被処理水供給管 ・被処理水取出管 ・−・固定床 ・ ・フィルタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)有効塩素成分を含有する被処理水を、固定床型陰
    極が設置された電解槽に供給し、該陰極で前記有効塩素
    成分を分解又は還元して前記被処理水の改質を行う被処
    理水の処理方法において、電解槽の被処理水供給管から
    被処理水取出管までの間に少なくとも1個の前記固定床
    型陰極の開口径よりも小さい濾過孔を有するフィルタを
    設置したことを特徴とする被処理水の処理方法。
  2. (2)被処理水供給管から被処理水が最初に接触する電
    極までの間にフィルタを設置するようにした請求項1に
    記載の方法。
  3. (3)被処理水が最後に接触する電極から被処理水取出
    管までの間にフィルタを設置するようにした請求項1に
    記載の方法。
  4. (4)被処理水が飲料水である請求項1から3までのい
    ずれかに記載の方法。
  5. (5)その内部を被処理水が流通可能を多孔質三次元電
    極材料を陰極として使用する請求項1から4までのいず
    れかに記載の方法。
  6. (6)多孔質材料が炭素質材料である請求項5に記載の
    方法。
  7. (7)陰極を構成する多孔質材料の開口率が10%以上
    95%以下である請求項5又は6に記載の方法。
  8. (8)陰極電位が−0.1〜−1.0V(vs.SHE
    )である請求項1から7までのいずれかに記載の方法。
  9. (9)被処理水を電解槽に供給して一過性処理を行う請
    求項1から8までのいずれかに記載の方法。
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