JPH04219194A - 被処理水の電気化学的処理方法 - Google Patents

被処理水の電気化学的処理方法

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JPH04219194A
JPH04219194A JP25662690A JP25662690A JPH04219194A JP H04219194 A JPH04219194 A JP H04219194A JP 25662690 A JP25662690 A JP 25662690A JP 25662690 A JP25662690 A JP 25662690A JP H04219194 A JPH04219194 A JP H04219194A
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water
treated
electrolytic cell
cathode
iron ions
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JP25662690A
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Hiroyuki Hashimoto
浩幸 橋本
Mina Satou
美奈 佐藤
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、飲料水等の被処理水の改質処理方法に関し、
より詳細には飲料水等の味を悪くする鉄等の金属イオン
を含有する被処理水を三次元電極式電解槽に供給して電
気化学的に処理することにより前記鉄イオン等をその水
酸化物又は酸化物の形態で前記三次元電極上に析出させ
て除去し前記被処理水の改質を行うための電気化学的処
理方法に関する。
(従来技術) 飲料水は、貯水池等の水源に貯水された水を浄水場で殺
菌処理した後、各家庭や飲食店等に上水道を通して供給
される。飲料水の前記殺菌は塩素ガスによる処理が一般
的であるが、該塩素処理によると飲料水の殺菌は比較的
良好に行われる反面、残留塩素の影響により処理された
飲料水に異物質が混和したような違和感が生じて天然の
水の有するまろやかさが損なわれるという欠点が生ずる
この残留塩素以外にも飲料水には金属配管腐食により生
ずる鉄イオン等が混入し、飲料水の味覚に悪影響を与え
ている。従来は多くの場合これらの鉄イオン等を含有す
る飲料水をそのまま摂取しているが、味覚の改善が行わ
れず味の悪い飲料水を飲むことによる不快感は解決され
なかった。
(発明が解決しようとする問題点) これらの金属イオンを飲料水等から除去するために従来
はイオン交換樹脂を使用することや次亜塩素酸イオンに
よる酸化方法で除鉄することも試みられているが、この
イオン交換法や次亜塩素酸による除鉄方法ではランニン
グコストが高く更に連続して大量の水を処理できないと
いう欠点がある。
又飲料水以外の水にも鉄イオンが含有され、これらのイ
オンを簡単に除去できる方法が要請されている。
(発明の目的) 本発明は、薬剤やイオン交換樹脂を使用したり手間の掛
かる操作を必要とすることなく例えば飲料水中の鉄イオ
ンを容易に除去できる方法を提供することを目的とする
(問題点を解決するための手段) 本発明は、鉄イオンを含有する被処理水を、三次元電極
を有する三次元電極式電解槽に供給し、前記被処理水中
の前記鉄イオンをその水酸化物又は酸化物の形態で前記
三次元電極上に析出させて前記被処理水から除去する被
処理水の電気化学的処理方法である。なお本発明では電
極等の表面上で実質的な電気化学反応を生起しない場合
があるため本発明に使用される槽は電気化学的処理槽と
いうべきであるが、一般呼称に従って電解槽と称する。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明は、鉄イオン等を含む飲料水等の被処理水を三次
元電極式電解槽に供給し、該電解槽に直流又は交流電圧
を印加して電解によるガスを伴いあるいは実質的に伴わ
ずに前記被処理水を処理して前記被処理水から前記鉄イ
オンを除去することを特徴とするものである。
本発明方法に使用する電解槽は複極型又は単極型固定床
式三次元電極電解槽とする。本発明による被処理水の処
理では、処理される該被処理水が電極あるいは後述する
誘電体あるいは粒子等と接触する機会が多いほど処理効
率が上昇して効率良く前記鉄イオン等が除去される。従
って電極等の表面積が大きい複極式固定床三次元電極電
解槽を使用すると他の電解槽を使用する場合よりも処理
効率を上昇させることが出来、これにより同一の処理効
率を達成するために必要な装置サイズを他の電解槽より
も小さくできる点で有利である。
ここで複極式電解槽とは、陽陰極に分極する多孔質誘電
体を使用する電解槽と、単独で陽極及び陰極として機能
する陽極材料及び陰極材料特に多孔質陰極材料を交互に
設置した電解槽を含む。前者の電解槽では多孔質誘電体
の一端が分極して多孔質陰極を構成し、後者では多孔質
陰極自体が陰極として機能する。
又単極式電解槽とは通常陰極が1個で陽極が1個である
ことを意味するが、これに限定されず陰極や陽極が物理
的に複数個存在してもそれぞれの陰極あるいは陽極が電
気的に接続されて同一電位になっていれば単極式電解槽
に含まれる。単極式電解槽は同一電位の陽極及び陰極は
それぞれ1個しか存在しないため印加電圧が複極式電解
槽よりも小さくてすみ、特に家庭用の飲料水処理には市
販の乾電池程度の電圧で十分なため装置の小型化と簡易
化に寄与することができる。
本発明の三次元電極電解槽における三次元電極は、前記
被処理水が透過可能な多孔質材料、例えば粒状、球状、
フェルト状、織布状、網状、多孔質ブロック状、多数の
貫通孔を形成した中実体等の形状を有する活性炭、グラ
ファイト、炭素繊維等の炭素系材料から、あるいは同形
状を有するニッケル、銅、ステンレス、鉄、チタン等の
金属材料、更にそれら金属材料に貴金属のコーティング
を施した材料から形成された複数個の誘電体から成るこ
とが好ましく、該三次元電極は直流又は交流電場内に置
かれ、両端に設置した平板状又はエキスパンドメッシュ
状やパーフォレーティッドプレート状等の多孔板体から
成る給電用陽陰極間に直流電圧を印加して前記誘電体を
分極させ該誘電体の一端及び他端にそれぞれ正及び負の
電荷が形成されて分極する。この他に給電用陽極及び陰
極とは別個に、単独で陽極としてあるいは陰極として機
能する三次元材料を交互に短絡しないように設置しかつ
電気的に接続して複極型固定床式電解槽とすることがで
きる。なお前述の多数の貫通孔を形成した中実体を三次
元電極として使用する場合には、流通する冷却水の移動
を妨害しないようにその開口率を10%以上95%以下
好ましくは20%以上80%以下とし、貫通孔の開孔径
は被処理液が透過できる程度の孔径の微細孔とすること
が好ましい。
前記誘電体として活性炭、グラファイト、炭素繊維等の
炭素系材料を使用しかつ陽極から酸素ガスを発生させな
がら被処理水を処理する場合には、前記誘電体が酸素ガ
スにより酸化され炭酸ガスとして溶解し易くなる。これ
を防止するためには前記誘電体の陽分極する側にチタン
等の基材上に酸化イリジウム、酸化ルテニウム等の白金
族金属酸化物を被覆し通常不溶性金属電極として使用さ
れる多孔質材料を接触状態で設置し、酸素発生が主とし
て該多孔質材料上で生ずるようにすればよい。
前記誘電体又は給電用陽陰極以外の陽極及び陰極を接近
させて電圧の低下を意図する際には、短絡防止のため電
気絶縁性のスペーサとして例えば有機高分子材料で作製
した網状スペーサ等を挿入することが好ましい。
前記電解槽内を流通する被処理水を効率良く電極と接触
させるため、望ましくは全ての被処理水を前記多孔質陰
極と接触させるため、該電解槽の被処理水の流通方向の
断面積と実質的に同一の断面積を有する多孔質陰極を前
記電解槽内に該電解槽の内壁との間に間隙が生じないよ
うに収容することが好ましい。これにより被処理水内の
実質的に鉄イオンが水酸化物又は酸化物の形態で陰極上
に析出して除去される。
該三次元電極式電解槽に供給される被処理水が層流であ
ると横方向の液移動が少なく該被処理水が誘電体等の表
面と充分に接触することなく前記電解槽を通過すること
がある。特に被処理水中に含まれる鉄イオンは陰極表面
に近接しなければ十分にそのイオン周囲のpH値が高く
ならず水酸化物や酸化物等の不溶解物に変換されて陰極
面上に析出することが少ない。従って被処理液中の鉄イ
オン等が陰極表面と十分に接触あるいは近接するように
該被処理水を500以上のレイノルズ数を有する乱流と
し、横方向の移動を十分に行わせてながら前記電解槽を
通過させることが望ましい。なおレイノルズ数とは、(
流体速度)×(流路の内径)÷(流体の運動粘性係数)
で表され、この値が大きいほど流体の乱流の程度が大き
くなる。
本発明では前記した鉄イオン等が対応する水酸化物や酸
化物に変換されるために陰極近傍のpH値を高めるため
に十分な量の電流量が陰極に供給されれば陽陰極間に印
加される直流又は交流電圧の値は特に限定されず、又変
換される鉄イオン等の量が僅少であり電極表面に僅かに
電位が生じていれば処理は行われる。従って本発明方法
は電流が流れ電極表面でガス発生が生ずる電解処理でも
、又電流が流れず電極表面でガス発生が実質的に生じな
い処理のいずれでもよいが、本発明方法を実施する際に
は、実際に効率良く処理が行われていることを確認する
ため電流を流し、僅かのガスを発生させながら電解処理
することか望ましい。好ましい陽極電位は−0.2から
−1.4V(vs.SHE)で好ましい陰極電位は−1
.2V(vs.SHE)より貴な範囲でこの範囲内で僅
かなガスを発生させながら被処理水の電気化学的処理を
行うことができる。
水電解により発生するガスつまり酸素ガスと水素ガスは
通常爆発限界内の混合比で発生するため、比較的大きい
直流電圧を印加してガスが発生する場合は爆発の危険を
回避するために空気等の不活性ガスで希釈することがで
き、例えば電解槽出口に発生する電解ガスの分離手段と
分離後の該電解ガスを空気で希釈して電解ガス濃度が4
容量%以下になるよう希釈する手段を設置することがで
きるが、電解槽の容量が小さい場合は前記ガス分離手段
は設置しなくてもよい。
このような構成から成る三次元電極電解槽は、処理すべ
き被処理液の種類に応じて該被処理水の処理が必要な箇
所に近接させて設置し、飲料水の場合には家庭や飲食店
等の水道の蛇口付近に設置し、飲料水を該電解槽を通す
ことにより鉄イオン等が陰極面上に水酸化物又は酸化物
の形態で析出して被処理水から除去され、該被処理水は
前記蛇口から水道水として供給される。
処理操作の継続に従って前記陰極上に鉄の水酸化物や酸
化物が蓄積して電極面を被覆して有効な除鉄を行えなく
なる。この場合には電極を交換するか被処理水の供給を
停止して逆方向の電位を前記電極に印加し正方向の電位
印加時に陰極として機能した電極に正の電位を与えるこ
とにより水酸化物や酸化物の周囲のpH値が十分に低下
して前記析出した水酸化物や酸化物を処理液中に溶解さ
せて電極表面の蓄積物を除去した後、再使用することが
できる。
又本発明の電解槽では該電解槽に漏洩電流が生じ該漏洩
電流が電解槽から処理すべき被処理水を通して他の金属
製部材に流れ込み、該部材に溶出等の電気化学的な腐食
を生じさせることがある。
そのため電解槽内の給電用陽陰極が相対しない該電極背
面部及び/又は前記電解槽の出入口配管内に、被処理水
より導電性の高い部材をその一端を接地可能なように設
置して前記漏洩電流を遮断することができる。
又前記被処理水が配管内を流れる間に固形の不純物が混
入することがあり、上記した電気化学的処理の他に該不
純物を除去するためのフィルターを電解槽内又はその前
後に設置することが望ましい。
本発明により被処理水に電圧を印加すると、該被処理水
中の鉄イオン等が除去されるだけでなく、該被処理水中
に含有されるカルシウムイオンやマグネシウムイオンも
除去される。更に飲料水や食品処理水中には前記カルシ
ウムや鉄をはじめとする微量のイオンや熔解物がその周
囲に水和水を有するクラスターとして存在するが、この
水和水は飲料水等のまろやかさを失わせる一因となって
いる。本発明により前記水和水を含む飲料水等に実質的
な電解反応が生じない程度の電圧を印加すると、電位勾
配に従って該飲料水中のイオンが液中で高速で泳動や移
動をするために前記クラスターは移動できずに巨大クラ
スターが破壊されて、あるいは前述の通り水和水を有す
るイオンが多孔質電極等で破壊され前記水和水の数が大
きく低減されて飲料水等の改質効果が生ずるものと考え
られる。
なお被処理水中に細菌類が含有されていると、該細菌類
は液流動によって三次元電極式電解槽の二次元電極に接
触しそれらの表面で強力な酸化還元反応を受けてその活
動が弱まったり自身が死滅したりすると考えられる。従
って本発明方法によると鉄イオン等の除去だけでなく、
被処理水の殺菌又は防黴を同時に行うことが出来る。
次に添付図面に基づいて本発明に使用できる電解槽の好
ましい例を説明するが、本発明に使用できる電解槽は、
この電解槽に限定されるものではない。
第1図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第1の例を示す概略縦断面図である。
底板中央に被処理水供給口1を、又天板中央に被処理水
取出口2をそれぞれ有する円筒状の電解槽本体3内の下
部には、炭素質材料や金属焼結体等から形成される短寸
円柱形の多孔質固定床型陰極4が前記本体3の内壁と僅
かな間隙を形成するように収容され、該陰極4上には若
干の間隙を介して例えばメッシュ状の白金族金属酸化物
被覆チタン材から成る陽極5が収容されている。前記電
解槽本体3は、長期間の使用又は再度の使用にも耐え得
る電気絶縁材料で形成することが好ましく、特に合成樹
脂であるポリエピクロルヒドリン、ポリビニルメタクリ
レート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化エチレン、フェノール−ホルムアルデヒド
樹脂等が好ましく使用できる。
このような構成から成る電解槽本体3は例えば水道配管
の途中や水道の蛇口に設置され、該本体3にその被処理
水供給口1から、鉄イオンを含有する飲料水を供給する
と、該飲料水は多孔質陰極4の下面に接触し該陰極4面
で前記鉄イオン等が還元されて水酸化物又は酸化物とし
て析出し、鉄イオン等が除去された飲料水は前記被処理
水取出口2から槽外へ取り出される。なお本電解槽では
液流が上向きであるため、電解反応によって微量発生す
る水素ガスや酸素ガスが容易に液流とともに電解槽外へ
排出される。
この場合に飲料水中の鉄イオン等は十分に陰極4と接触
し電気化学の法則に従って水酸化物又は酸化物として前
記陰極4上に析出する。つまりイオン交換処理のような
手間の掛かる方法と異なり、確実に飲料水等から鉄イオ
ンを除去してその改質処理を行うことができる。更にイ
オン交換処理と異なり、処理を長期間継続しても消耗す
る部材が殆どなく、分解や洗浄あるいは部材の交換を必
要とすることなく大量の飲料水等の処理を行うことがで
きる。
第2図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第2の例を示す概略縦断面図であり、
第2図の電解槽は第1図の電解槽の改良に係わるもので
あり、第1図と同一部材には同一符号を付して説明を省
略する。
電解槽本体3′は第1図の電解槽本体3よりも縦方向の
長さが長くなるよう成形され、該電解槽本体3′内には
上下1対の多孔質陰極4と該陰極4間に挟まれたメッシ
ュ状陽極5が収容され、両陰極4と前記陽極5間には短
絡防止用の例えば有機高分子材料製のスペーサ6が設置
されている。
前記両多孔質陰極4は電気的に接続されて同一電位に維
持されている。
このような構成から成る電解槽本体3′に第1図の場合
と同様にその被処理水供給口1から、飲料水を供給する
と、該飲料水は下側の多孔質陰極4の下面に接触して鉄
イオンが除去されて該陰極4内を透過した後、前記被処
理水取出口2から槽外へ取り出される。
第3図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第3の例を示す概略縦断面図であり、
第3図の電解槽は第1図及び第2図の電解槽の改良に係
わるものであり、第1図あるいは第2図と同一部材には
同一符号を付して説明を省略する。
電解槽本体3″は第2図の電解槽本体3′よりも縦方向
の長さが僅かに短くなるよう成形され、該電解槽本体3
″内には上下1対のメッシュ状陽極5と該陽極5間に挟
まれた多孔質陰極4が収容され、前記両陽極5は電気的
に接続されて同一電位に維持されている。
このような構成から成る電解槽本体3″に第1図の場合
と同様にその被処理水供給口1から、飲料水を供給する
と、該飲料水は下側の陽極5のメッシュを透過した後、
多孔質陰極4に接触して該陰極4方を透過して十分に鉄
イオン等の析出除去が行われた後、上側の陽極5のメッ
シュを透過して前記被処理水取出口2から槽外へ取り出
される。
第4図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第4の例を示す概略縦断面図である。
底板中央に被処理水供給口11を、又天板中央に被処理
水取出口12をそれぞれ有する円筒状でその内壁面が陽
極としての機能を有する電解槽本体13内の内部には、
その上面に邪魔板14が該本体13の内上面との間に若
干の間隙が形成されるように一体的に設置された円柱形
の多孔質陰極15が収容され、該陰極15にはその下面
中央から切込み16が切設され該切込み16は前記邪魔
板14の若干下方に達している。該陰極15の下面と前
記本体13の内下面との間にはOリング17が設置され
て被処理水の該間隙への漏入を防止している。
このような構成から成る電解槽本体13にその被処理水
供給口11から、飲料水を供給すると、該飲料水は前記
Oリング17により本体13内下面と陰極15下面間の
間隙を透過することが抑止されるため、前記切込み16
内を上昇した後、前記多孔質陰極15を透過して該陰極
15の外周面に達し更に上昇して前記邪魔板14の上面
の間隙を通って前記被処理水取出口12から槽外に取り
出される。
第5図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第5の例を示す概略縦断面図である。
上面が開口する円筒箱型の電解槽本体21の内部中央に
は棒状の陽極22が設置され、かつ該陽極22の周囲に
は間隙を介してドーナツ状の多孔質陰極23が、前記本
体21の内下面とOリング24を介して接触するように
収容されている。前記本体21の側面上外端部には螺部
25が形成され、該螺部25には周縁部が下向きに折曲
された円板状蓋体26の前記折曲部内面に形成された螺
部が螺合されかつ前記本体21の側面上部及び蓋体26
内面間に配設されたOリング27により密封状態を形成
している。前記蓋体26の上面中央には被処理水取出口
23が又該蓋体26の該取出口28のやや円周側には被
処理水供給口29が設置され、該蓋体26下面と前記陰
極23上面間にはOリング30が配設されている。
このような構成から成る電解槽本体21にその被処理水
供給口29から、飲料水を供給すると、該飲料水は前記
多孔質陰極23の周囲から該陰極23を透過して鉄イオ
ン等の除去が行われた後、該ドーナツ状陰極23の内部
に達し、該空間を上昇して前記被処理水取出口28から
槽外に取り出される。
第6図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第6の例を示す概略縦断面図である。
上面が開口する円筒箱型の電解槽本体31の内部中央に
は円柱状の多孔質陰極32が設置され該陰極32にはそ
の上面中央から切込み33が切設され該切込み33は該
陰極32の下面中央のやや上方に達している。該陰極3
2の周囲には若干の間隙を介してドーナツ状でメッシュ
を有する陽極34が同心状に設置され、該陽極34の下
面はOリング35を介して前記本体31の内下面に接触
している。該陽極34の周囲にはドーナツ状の多孔質陰
極36が同心状に設置され、該陰極36の下面はOリン
グ37を介して前記本体31の内下面に接触している。
両多孔質陰極32、36は電気的に接続されて同一電位
に維持されている。前記本体31の側面上外端部には、
周縁部が下向きに折曲された円板状蓋体33の前記折曲
部が係合しかつ前記本体31の側面上部及び蓋体38内
面間に配設されたOリング39により密封状態を形成し
ている。前記蓋体38の上面中央には被処理水供給口4
0が又該蓋体38の該供給口40のやや円周側には被処
理水取出口41が設置され、該蓋体38下面と前記陰極
36上面間及び該蓋体38下面と前記陽極34上面間に
はそれぞれ1対のOリング42、43が配設されている
このような構成から成る電解槽本体31にその被処理水
供給口40から、飲料水を供給すると、該飲料水は中央
の前記多孔質陰極32の切込み33から下降しながら該
陰極32を透過してその周囲に達し、更に外側の陰極3
6で同様に処理されて該陰極36の外側の空間を上昇し
て前記被処理水取出口41から槽外に取り出される。
第7図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第7の例を示す縦断面図である。
有底円筒形の電解槽本体51の底板52中央に穿設され
た通孔53を通して給電用ボルト54が螺合され、該給
電用ボルト54には前記底板52上の絶縁体55を介し
て陽極基部56が螺合され、更に該陽極基部56の上周
縁部には、メッシュ状円筒形の陽極57が溶接等により
固定されている。前記底板52には、前記通孔53の他
に2個の通孔58が前記通孔53から等間隔で穿設され
、該通孔58にはそれぞれ給電用長寸ボルト59が螺合
されている。前記底板52上には、前記通孔53を中心
としかつ前記両通孔58を通るように短寸ドーナツ状の
絶縁体60が配置され、該絶縁体60上には平面形状が
該絶縁体60と同一である炭素系材料から成る長寸ドー
ナツ状の陰極61が設置され、該陰極61は前記絶縁体
60とともに前記給電用長寸ボルト59により前記底板
52に締着されている。なお62は電解槽本体51の側
面下部に横向きに形成された被処理水取出口である。
前記装置本体51の上面縁部には内向き膨出部63が形
成され該膨出部63の上面にはパッキング64が配置さ
れ、かつ中央上面に被処理水供給口65が上向きに形成
された円板状の蓋体66の周縁部と前記膨出部63とが
ねじ67により締着されている。前記蓋体66下面及び
陰極61上面の対向箇所にはそれぞれ平面視円周形のV
字溝68が刻設され、両V字溝68間にはOリング69
が配設されている。
このような構成から成る電解槽本体51の両極57、6
1間に通電しながら被処理水供給口65から飲料水等の
被処理水を供給すると、該被処理水は中央の前記メッシ
ュ状陽極57を通過した後、炭素系多孔質材料から成る
陰極61の内周面に達し、該陰極61内を透過する際に
十分に改質処理が行われて該陰極61の外周面に達し、
前記被処理水取出口62から槽外に取り出される。
第3図は、本発明方法の電解槽として使用可能な単極型
固定床式電解槽の第8の例を示す横断面図、第9図は、
第3図のIX−IX線縦断面図である。
底板71のやや円周寄りの箇所に被処理水供給口72が
下向きに形成された有底円筒形の電解槽本体73内の下
側部には3個の断面視L字状の絶縁体74がほぼ等間隔
をなすように設置されている。この3個の絶縁体74上
には無孔の円板状邪魔板75が載置され、該邪魔板75
上には円周方向から中心に向かって順に、メッシュ状陽
極76、絶縁用スペーサ77、多孔質炭素系材料から成
る長寸ドーナツ陰極78、メッシュ状給電材料79が互
いに接触状態で設置されている。
前記陽極76には、電解槽本体73の底板71を貫通し
て外部電源に達する陽極給電体80が接続され、かつ前
記陰極78には、前記メッシュ状給電材料79を介して
、電解槽本体73の底板71を貫通して外部電源に達す
る陰極給電体81が接続されて両極間に通電されるよう
になっている。
前記電解槽本体73の上面開口部には、中央上面に被処
理水取出口82が形成された蓋体83が係合され、前記
本体73の側壁上縁部と前記蓋体83の下面に形成され
た取付溝84間には、Oリング85が配設されている。
86は前記陰極76上面と蓋体63下面間に設置された
ドーナツ状スペーサである。
このような構成から成る電解槽本体73の両極76、7
8間に両給電体30、81により通電しながら被処理水
供給口72から飲料水等の被処理水を供給すると、該被
処理水は邪魔板75に接触して本体73内の周縁方向に
移動し、更にメッシュ状陽極76、スペーサ77を順に
通過して前記多孔質陰極78内を透過する際に十分に電
解処理が行われて該陰極78の内周面に達して上昇し、
前記被処理水取出口82から槽外に取り出される。
第10図は、本発明方法の電解槽として使用可能な固定
床型複極式電解槽の一例を示す概略縦断面図である。
上下にフランジ91を有する円筒形の電解槽本体92の
内部上端近傍及び下端近傍にはそれぞれメッシュ状の給
電用陽極ターミナル93と給電用陰極ターミナル94が
設けられている。該両電極ターミナル93、94間には
複数個の図示の例では3個のスポンジ状の固定床95が
積層され、かつ該固定床95間及び該固定床95と前記
両電極ターミナル93、94間に4枚のメッシュ状隔膜
又はスペーサー96が挟持されている。各固定床95は
電解槽本体92の内壁に密着し固定床95の内部を通過
せず、固定床95と電解槽本体92の側壁との間を流れ
る被処理水の漏洩流がなるべく少なくなるように配置さ
れている。
このような構成から成る電解槽に下方から矢印で示すよ
うに被処理水を供給しながら通電を行うと、前記各固定
床95が図示の如く下面が正に上面が負に分極して各固
定床95の上面に多孔質陰極が形成され、前記被処理水
はこの多孔質陰極に接触して鉄イオン等が除去されその
後前記電解槽の上方に取り出され、飲料水等として所定
の用途に使用される。
第11図は、本発明方法に使用できる複極型固定床式電
解槽の他の例を示すもので、該電解槽は第10図の電解
槽の固定床95の給電用陰極94に向かう側つまり陽分
極する側にメッシュ状の不溶性金属材料97を密着状態
で設置したものであり、他の部材は第10図と同一であ
るので同一符号を付して説明を省略する。
直流電圧が印加された固定床95はその両端部において
最も大きく分極が生じ、ガス発生が伴う場合には該両端
部においてガス発生が生じ易い。従って最も強く陽分極
するつまり最も激しく酸素ガスが発生する固定床95の
給電用陰極94に向かう端部には最も速く溶解が生じる
。図示の通りこの部分に不溶性金属材料97を設置して
おくと、該不溶性金属材料97の過電圧が固定床95を
形成する炭素系材料の過電圧より低いため殆どの酸素ガ
スが前記不溶性金属材料97から発生し固定床95は殆
ど酸素ガスと接触しなくなるため、前記固定床95の溶
解は効果的に抑制される。又該電解槽92に供給された
被処理水は第10図の場合と同様に処理され有効塩素成
分の除去が行われる。
第12図は、本発明方法に使用できる複極型固定床式電
解槽の他の例を示すものである。
上下にフランジ101を有する円筒形の電解槽本体10
2の内部上端近傍及び下端近傍にはそれぞれメッシュ状
の給電用陽極103と給電用陰極104が設けられてい
る。電解槽本体102は、長期間の使用又は再度の使用
にも耐え得る電気絶縁材料特に合成樹脂で形成すること
が好ましい。
前記両給電用電極103、104間には、導電性材料例
えば炭素系材料で形成された多数の固定床形成用多孔質
粒子105と該固定床形成用粒子105より少数の例え
ば合成樹脂製の絶縁粒子108とがほぼ均一に混在して
いる。該絶縁粒子108は、前記給電用陽極103及び
給電用陰極104が完全に短絡することを防止する機能
を有している。
このような構成から成る電解槽に下方から矢印で示すよ
うに被処理水を供給しながら通電を行うと、前記各固定
床形成用多孔質粒子105が給電用陽極103側が負に
又給電用陰極104側が正に分極して表面積が莫大な多
孔質電極として機能し、第10図及び第11図の電解槽
と同様にして前被処理水中の鉄イオン等の除去がが行わ
れて該電解槽の上方から取り出される。
第13図は、本発明方法に使用できる他の単極型固定床
式電解槽を例示するものである。
上下にフランジ111を有する円筒形の電解槽本体11
2の内部上端近傍及び下端近傍にはそれぞれメッシュ状
の給電用陽極113と給電用陰極114が設けられてい
る。電解槽本体112は、長期間の使用又は再度の使用
にも耐え得る電気絶縁材料特に合成樹脂で形成すること
が好ましい。
前記両給電用電極113、114間には、隔膜116を
挟んで導電性材料例えば炭素繊維をフェルト状に成形し
た1対の固定床115が陽極室内及び陰極室内に充填さ
れ、前記陽極室内及び陰極室内のフェルト状炭素繊維は
それぞれ前記給電用陽極113と給電用陰極114に電
気的に接続され、陽極室内の固定床は正に陰極室内の固
定床は負に帯電されている。
この電解槽に下方から矢印で示すように被処理水を供給
しながら通電を行うと、前述の電解槽の場合と同様に固
定床115が表面積が莫大な三次元電極として機能して
被処理水中の鉄イオン等の除去が行われて該電解槽の上
方から取り出される。
第14図は、本発明方法に使用できる複極式電解槽の他
の例をフィルタ本体とともに示す斜視図、第15図は、
第14図の電解槽要部の縦断面図、第15図は、第14
図及び第15図の電解槽で使用できる可撓性シートで一
体化された複数の固定床及びスペーサを収容したカート
リッジ電極の斜視図である。
箱型の電解槽本体121内には、固定床型複極式電解槽
122とフィルタ本体123が収容されている。
該本体121の内壁124の下部には、前記電解槽12
2を設置するための底板125が溶接等により固定され
、該底板125には円孔126が穿設されている。該円
孔126には前記フィルタ本体123により濾過された
被処理水が被処理水供給管127を通して供給され、該
被処理水供給管127は前記底板125のやや下方で二
分されている。該分断部に形成された1対のフランジ1
28間にはメッシュ状で被処理水より導電性の高い部材
で形成されたアース電極129が挟持され、該アース電
極129の他端は接地されている。
前記底板125上には、前記円孔126を中心とする円
筒形の好ましくは透明な硬質合成樹脂から成る筒状体1
30がその底面のフランジ部131をボルト132締着
することにより固定されている。該筒状体130の内下
縁の段部133にはOリング134を介して給電用陰極
ターミナル135が配設されている。
該給電用陰極ターミナル135上には、複数個の、図示
の例では9個の固定床136が積層され、かつ該固定床
136間、及び最下位の固定床136と前記給電用陰極
ターミナル135、及び最上位の固定床136と後述す
る給電用陽極ターミナル間には10枚のドーナツ状のス
ペーサ137が挟持されている。各固定床136は前記
電解槽122の内壁に僅かの間隙をもって近接し該固定
床136の内部を通過せず、固定床136と電解槽12
2の側壁との間を流れる被処理水の漏洩流がなるべく少
なくなるように配置されている。このように積層された
複数の固定床136及びスペーサ137は、帯状の薄厚
で透明な合成樹脂シート138を前記積層体に巻き付け
て上下両端を該積層体の内方に向けて折り曲げることに
より一体化され、前記シート138の上縁部には2個の
取出用耳片139(第16図)が添着されている。
前記筒状体130の上内端で前記シート138の折曲部
の基端上にはOリング139を介して、前記給電用陰極
ターミナル135に対向して正の電流を流す給電用陽極
ターミナル140が配設されている。
該給電用陽極ターミナル140の側方の前記内壁124
には上面視L字状の連結片141の基端部が固設され、
該連結片141の他端部の下部には回動軸142が配設
されている。この回動軸142には下向きコ字状の蓋体
143の基端部が軸支され、第2図に2点鎖線で示すよ
うに前記回動軸142を中心に回転できるようになって
いる。該蓋体143の前記回動軸142と相対する部分
には係合凹部144が形成され、該係合凹部144は前
記電解槽124の底板125の右方上面にその下端が固
定されかつ垂直に延びる支持板145の上端やや下方に
外向きに装着された係合片146に係合することにより
前記蓋体143及び前記筒状体130を所定位置に固定
している。
前記蓋体143のほぼ中央には円孔147が穿設され、
該円孔147には前記固定床136により改質処理され
あるいは銀回収が行われた被処理水を電解槽122外に
排出するための被処理水取出管148の基端部が嵌合さ
れ、該被処理水取出管148は前記蓋体143のやや上
方で二分されている。該分断部に形成された1対のフラ
ンジ149間にはメッシュ状で被処理水より導電性の高
い部材で形成されたアース電極150が挟持され、該ア
ース電極150の他端は接地されている。
151は、逆L字状の固定片32により電解槽本体12
2の内壁に固定されかつ内部に濾過体を充填した、前記
電解槽122に供給する前の被処理水を濾過して不純物
を除去するための筒状のフィルタであり、該フィルタ1
51には電解槽本体121の壁面に設置された導入管1
53を通してバルブ154を開閉することにより電解槽
本体121外から被処理水が供給される。又前記電解槽
122の被処理水取出管148から排出される被処理水
は同様に該被処理水取出管148に設置されたバルブ1
55を開閉することにより電解槽本体121外に取り出
される。
本電解槽の複数の固定床を一体化するためには、第16
図に示したシートによる手段の他に、例えば第17図に
示すように下端内縁部に鍔体(図示せず)を連設しかつ
上縁外側に外向きフランジ156を連設した円筒体15
7内に前記固定床136及び必要に応じて前記スペーサ
137を積層し該円筒体157を前記電解槽122内に
収容する手段があり、この場合は前記フランジ36を前
記電解槽の蓋体と筒状体間に挟持できる構造としておく
と、該円筒体157を極めて安定な状態で前記電解槽1
22内に収容しかつ容易に電解槽から取り出すことがで
きる。
このような構成から成る電解槽及びフィルタを含む電解
槽本体を使用して被処理水の処理を行う際には、前記バ
ルブ154、155を開いて導入管153から被処理水
を導入しながら前記電解槽122に両給電用電極ターミ
ナル135、140から通電すると、被処理水は前記フ
ィルタ123で不純物を濾過により除去された後、被処
理水供給管127を通して前記筒状体130に下方から
供給される。通電により前記各固定床136は下面が正
に上面が負に分極して固定床136内及び固定床136
間に電位が生じ、前記筒状体140内を流通する被処理
水はこの電位により正又は負に分極された固定床136
に接触して該被処理水中の鉄イオンの析出による除去が
行われる。
鉄イオン等の除去が行われた被処理水は前記被処理水取
出口148から前記バルブ155を通って電解槽本体1
21外に取り出され、必要に応じて更に前記導入管15
3から再度前記フィルタ123に供給されて処理が継続
される。
この電気化学的処理の継続につれて特に酸素ガスの発生
を伴うことがあり前記固定床が炭素質材料で形成されて
いると、固定床が消耗してその交換が必要になる。この
場合には、第15図に示すように前記蓋体143を前記
回動軸142を中心に上向きに2点鎖線で示す位置まで
回転させて上方の開口部を開放し前記筒状体130内に
収容されたシート138を前記耳片139を把持して上
方へ引き上げると、該シート138とともに前記固定床
136及びスペーサ137を電解槽122から取り出す
ことができる。そして新しい固定床136及びスペーサ
137を再度前記シート138と同様のシートを使用し
て積層状態で一体化し、該積層体を前記筒状体130内
の所定の位置に設置し、かつ前記蓋体143を逆方向に
回転させて該蓋体143の係合凹部144を前記支持板
145の係合片146に係合することにより前記固定床
136とスペーサ137から成る積層体を前記筒状体1
30内に設置して電解槽122の再組み立てを行う。
この筒状体135の電解槽122からの取り出し及び再
設置、つまり電解槽の分解及び組み立て操作において、
積層された固定床136がシート138により一体化さ
れて個々の固定床の離脱が抑制されているため、単独の
固定床の離脱に注意を払うことなく電解槽の分解及び組
み立て操作を行うことが可能になり、作業能率の大幅な
向上が達成される。
なお本電解槽では、被処理水供給管を電解槽底板に被処
理水取出管を電解槽蓋体に設置したが、両管は電解槽底
板又は電解槽蓋体のいずれか一方に設置するようにして
もよい。
(実施例) 以下に本発明方法による被処理水の改質処理の実施例を
記載するが、該実施例は本発明を限定するものではない
実施例1 透明な硬質ポリ塩化ビニル樹脂製の高さ100mm、内
径50mmのフランジ付円筒形である第10図に示した
電解槽を水道管の蛇口近傍に水道管と直列に接続した。
該電解槽内には、炭素繊維から成る直径50mm、厚さ
10mmの固定床5個を、開口率80%で直径50mm
及び厚さ1.2mmのポリエチレン樹脂製隔膜6枚で挟
み込み、上下両端の隔膜にそれぞれ白金をその表面にメ
ッキしたチタン製である直径48mm厚さ1.0mmの
メッシュ状給電用陽極及び給電用陰極を接触させて設置
した。
イオン交換水に塩化第一鉄を21.5mg/l溶解させ
て鉄イオン濃度が9.5ppmとなるようにした試験用
被処理水を調製した。この試験用被処理水を約3l/分
の速度で前記電解槽に供給し、かつ前記給電用電極間に
第1表に示す電解電圧を印加して前記試験用被処理水の
処理を行った。該処理操作における肉眼観察による発生
ガスの有無、電解槽通過前後の試験用被処理水中の鉄イ
オン濃度を第1表に纏めた。
第1表から前記試験用被処理水は電解槽で処理されるこ
とにより鉄イオン濃度が大幅に減少することが判る。
30日経過後に通電を停止し電解槽を解体して固定床の
状態を観察したところ陰極面が若干褐色に変化している
こと以外には変化は見られなかった。
実施例2 直径50mm、高さ20mmの電解槽に実施例1と同様
に実施例1の固定床1個を収容し、該電解槽に実施例1
と同じ試験用被処理水を2l/分の速度で供給し、20
mAの直流電流を電圧2.8Vで負荷した。電解槽内か
ら取り出された被処理水を直ちに槽内に循環させて継続
的に前記試験用被処理水の処理を行い、鉄イオン濃度の
経時変化を測定した。
その結果を第2表に示す。
第2表から電解時間の経過につれて被処理水中の鉄イオ
ン濃度が減少し48時間電解処理を継続すると初期濃度
の6〜7分の1になることが判る。
実施例3 実施例1の電解槽及び試験用被処理水を使用し、供給す
る試験用被処理水のレイノルズ数を変化させて鉄イオン
の除去率への影響を調べた。電解電圧は3.2V、電流
両は100mAとした。レイノルズ数の調節は電解槽の
断面積を増減させることにより行った。その結果を第3
表に示した。
第3表からレイノルズ数が500未満であると鉄イオン
が十分に除去されず、500以上になるとほぼ完全に除
去されることが判る。
(発明の効果) 本発明方法は、鉄イオンを含有する被処理水を三次元電
極式電解槽に供給し、前記被処理水中の前記イオンをそ
の水酸化物又は酸化物に変換し前記三次元電極上に析出
させて前記被処理水から除去する被処理水の電気化学的
処理方法である(請求項1)。
水道水に含まれる鉄イオンは飲料水等の味覚を悪化させ
るため、飲料水等から簡単な操作で前記イオンを除去す
るための方法が要請されている。
本発明方法により前記鉄イオン等を含有する被処理水を
莫大な表面積を有する分極した三次元電極式電解槽に供
給すると、前記イオンは分極した三次元電極上で還元さ
れて水酸化鉄や酸化鉄として該陰極面上へ析出して被処
理水から除去される。
本発明方法では前述の通り莫大な表面積を有する三次元
電極を使用するため卓越したイオン除去効率が達成され
、かつ電解槽に被処理水を供給するという比較的簡単な
操作で大量の被処理水を処理することが出来る。
又被処理水を三次元電極式電解槽にレイノルズ数が50
0以上になるように供給すると(請求項2)前記被処理
水が横方向にも十分移動して前記三次元電極に十分に接
触して該被処理水の電気化学的な処理を効率良く行うこ
とが出来る。
本発明方法は被処理水が飲料水の場合に特に効果があり
(請求項3)、該飲料水に含有される鉄イオンを除去す
ることにより味覚の優れた飲料水を提供することができ
る。
更に本発明方法で発生する電解ガスは爆発限界内の酸素
ガス及び水素ガスの混合ガスとなり密閉系で処理を行う
と爆発の危険がある。従って電解槽の出口近傍に電解に
より発生するガスの分離手段及び分離されたガスの希釈
手段を設けて、爆発の危険を回避することができる(請
求項4)。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図、第4図、第5図、第6図及び
第7図は、それぞれ本発明方法に使用できる単極式電解
槽の第1から第7までの例を示す縦断面図、第8図は同
じく第8の例を示す横断平面図、第9図は第8図のIX
−IX線縦断面図、第10図、第11図及び第12図は
、それぞれ本発明方法に使用できる複極式電解槽の第1
から第3までの例を示す縦断面図、第13図は、本発明
に使用できる単極式電解槽の他の例を示す縦断面図、第
14図は、本発明方法に使用できる複極式電解槽の他の
例をフィルタ本体とともに示す斜視図、第15図は、第
14図の電解槽要部の縦断面図、第15図及び第16図
は、それぞれ第14図及び第15図で使用できるカート
リッジ電極の斜視図である。 1…被処理水供給口 2…被処理水取出口3、3′、3
″…電解槽本体 4…多孔質陰極 5…陽極 11…被処理水供給口 12…被処理水取出口13…電
解槽本体 15…多孔質陰極 21…電解槽本体 22…陽極 23…多孔質陰極 28…被処理水取出口29…被処理
水供給口 31…電解槽本体32、36…多孔質陰極 
34…陽極 40…被処理水供給口 41…被処理水取出口51…電
解槽本体 57…陽極 61…陰極 62…被処理水取出口 65、72…被処理水供給口 73…電解槽本体76…
陽極 78…陰極 82…被処理水取出口 92…電解槽本体95…固定床
 97…不溶性金属材料 102・電解槽本体 105…固定床形成粒子108…
絶縁粒子 112…電解槽本体115…固定床 121
…電解槽本体 122…電解槽 123…フィルタ本体127…被処理
水供給管 136…固定床148…被処理水取出管 特許出願人 コニカ株式会社 同代理人 弁理士 森 浩之

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄イオンを含有する被処理水を、三次元電
    極を有する三次元電極式電解槽に供給し、前記被処理水
    中の前記鉄イオンをその水酸化物又は酸化物の形態で前
    記三次元電極上に析出させて前記被処理水から除去する
    被処理水の電気化学的処理方法。
  2. 【請求項2】被処理水を500以上のレイノルズ数で三
    次元電極式電解槽を流通させながら前記被処理水の処理
    を行う請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】被処理水が飲料水である請求項1又は2に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】その出口近傍に電解により発生するガスの
    分離手段及び分離されたガスの希釈手段が設けられた電
    解槽を使用する請求項1から3までのいずれかに記載の
    方法。
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