JP3014398B2 - 磁気センサ - Google Patents
磁気センサInfo
- Publication number
- JP3014398B2 JP3014398B2 JP2001277A JP127790A JP3014398B2 JP 3014398 B2 JP3014398 B2 JP 3014398B2 JP 2001277 A JP2001277 A JP 2001277A JP 127790 A JP127790 A JP 127790A JP 3014398 B2 JP3014398 B2 JP 3014398B2
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- Japan
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- magnetic sensor
- film
- thin film
- wiring
- wiring portion
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、産業機械、OA機器などに組込まれる磁気式
ロータリーエンコーダー等に使用する磁気センサに関す
る。
ロータリーエンコーダー等に使用する磁気センサに関す
る。
[従来の技術] 一般に、磁気センサ(磁気抵抗効果素子)はガラス基
板に強磁性体薄膜からなる検出部を形成し、それから配
線部を介して外部電気回路への接続用端子に接続させて
いる。
板に強磁性体薄膜からなる検出部を形成し、それから配
線部を介して外部電気回路への接続用端子に接続させて
いる。
強磁性体薄膜の検出部の膜厚は、所定の特性を得るた
め約500Å以下であることが望ましい。配線部を形成す
る場合、検出用の薄膜を延長して同一材料により配線部
を作成すると、配線抵抗が高くなり、磁気抵抗変化ΔR/
Rが低下してしまう。このため配線部の抵抗を小さくす
るため、比抵抗の低いAl膜を2000〜10000Åの厚さに付
着させて配線部としている。
め約500Å以下であることが望ましい。配線部を形成す
る場合、検出用の薄膜を延長して同一材料により配線部
を作成すると、配線抵抗が高くなり、磁気抵抗変化ΔR/
Rが低下してしまう。このため配線部の抵抗を小さくす
るため、比抵抗の低いAl膜を2000〜10000Åの厚さに付
着させて配線部としている。
またエンコーダーでは、磁気ドラムに概ね50〜150μ
mのスペーシングで磁気センサを対向させて使用するの
で、Al配線部は通常数μm〜10μmのSiO2の保護膜で保
護するのみであり、半導体のように樹脂モールドして保
護するようなことはしてはいない。
mのスペーシングで磁気センサを対向させて使用するの
で、Al配線部は通常数μm〜10μmのSiO2の保護膜で保
護するのみであり、半導体のように樹脂モールドして保
護するようなことはしてはいない。
[発明が解決しようとする課題] 磁気センサをNC工作機械等に組込んで位置制御や速度
制御をさせる場合には、磁気センサは高温多湿状態で使
用され高信頼性が要求される。磁気センサでは強磁性体
薄膜の検出部やAl配線部をSiO2の保護膜で被っている
が、高温多湿のためにSiO2の保護膜の微小な欠陥を通し
て水分が侵入し、Al配線部を腐食してしまう。
制御をさせる場合には、磁気センサは高温多湿状態で使
用され高信頼性が要求される。磁気センサでは強磁性体
薄膜の検出部やAl配線部をSiO2の保護膜で被っている
が、高温多湿のためにSiO2の保護膜の微小な欠陥を通し
て水分が侵入し、Al配線部を腐食してしまう。
SiO2の保護膜は、その製法上あまり厚くはできず、数
μm〜10μmの膜厚では通常の確率で微小な欠陥が存在
する。また磁気ドラムとの配置関係上、これらの欠陥を
補うために樹脂で厚く被うこともできない。そのため高
温多湿状態ではSiO2の微小な欠陥部分を水分が通ってし
まい、Al配線が腐食してしまうことがあった。
μm〜10μmの膜厚では通常の確率で微小な欠陥が存在
する。また磁気ドラムとの配置関係上、これらの欠陥を
補うために樹脂で厚く被うこともできない。そのため高
温多湿状態ではSiO2の微小な欠陥部分を水分が通ってし
まい、Al配線が腐食してしまうことがあった。
そこで本発明は、磁気センサの配線部として腐食され
にくい材料を使用し、しかもその配線部によりMR素子の
磁気抵抗変化率を低下させないようにして、磁気センサ
の耐久性を向上させることを目的とする。
にくい材料を使用し、しかもその配線部によりMR素子の
磁気抵抗変化率を低下させないようにして、磁気センサ
の耐久性を向上させることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は上記目的を達成するためのものであり、基板
上に強磁性体薄膜からなる検出部を形成し、その検出部
と外部電気回路接続用端子との間を配線部で接続し、そ
れら上面を保護膜で被った磁気センサにおいて、配線部
をAl−Pd合金(0.1wt%〜2.0wt%Pd)を作成したもので
ある。
上に強磁性体薄膜からなる検出部を形成し、その検出部
と外部電気回路接続用端子との間を配線部で接続し、そ
れら上面を保護膜で被った磁気センサにおいて、配線部
をAl−Pd合金(0.1wt%〜2.0wt%Pd)を作成したもので
ある。
Pdの含有量は、0.1wt%では固溶体になってしまい、2
wt%以上ではPdの粗大析出物が析出して、析出物に起因
する局部電池作用で電気化学的腐食が起こるため、Pdは
前記範囲が耐食性に好ましい。
wt%以上ではPdの粗大析出物が析出して、析出物に起因
する局部電池作用で電気化学的腐食が起こるため、Pdは
前記範囲が耐食性に好ましい。
配線部を基板に直接形成してもよいが、その間にCr薄
膜又は検出部と同一薄膜を介在させてもよい。また保護
膜は、無機膜(SiO2、Si3N4他)と有機膜(ポリイミド
樹脂、エポキシ樹脂)のうち1種のみか、2種を重ねて
設けることができる。
膜又は検出部と同一薄膜を介在させてもよい。また保護
膜は、無機膜(SiO2、Si3N4他)と有機膜(ポリイミド
樹脂、エポキシ樹脂)のうち1種のみか、2種を重ねて
設けることができる。
[作用] 上記磁気センサでは、配線部をAl−Pd合金で作成して
おり、それは純粋AlやAl−Si合金より耐食性に優れてい
る。よって保護膜の微小な欠陥を通って水分が入り込ん
でも配線部は腐食されにくい。
おり、それは純粋AlやAl−Si合金より耐食性に優れてい
る。よって保護膜の微小な欠陥を通って水分が入り込ん
でも配線部は腐食されにくい。
[実施例] 本発明の磁気センサを図面により説明する。
第1図の実施例は、ガラス基板1上にパーマロイから
なる薄膜状の検出部2を形成し、外部電気回路接続用端
子3と検出部2との間を配線部4が接続させている。配
線部4は、Cr薄膜5の上にAl−Pd(0.3wt%Pd)合金薄
膜6を重ねて形成してある。そして、接続用端子3の上
部を除いた全上面をSiO2膜7aとポリイミド樹脂、エポキ
シ樹脂等を有機膜7bとを重ねた保護膜7で被ってある。
このように作成した磁気センサでは、配線部がCr薄膜5
とAl−Pd合金薄膜の2層であり、配線部を電流が流れる
場合、両者の重なった部分では抵抗値の関係でAl−Pd合
金薄膜の部分のみを電流が流れる。
なる薄膜状の検出部2を形成し、外部電気回路接続用端
子3と検出部2との間を配線部4が接続させている。配
線部4は、Cr薄膜5の上にAl−Pd(0.3wt%Pd)合金薄
膜6を重ねて形成してある。そして、接続用端子3の上
部を除いた全上面をSiO2膜7aとポリイミド樹脂、エポキ
シ樹脂等を有機膜7bとを重ねた保護膜7で被ってある。
このように作成した磁気センサでは、配線部がCr薄膜5
とAl−Pd合金薄膜の2層であり、配線部を電流が流れる
場合、両者の重なった部分では抵抗値の関係でAl−Pd合
金薄膜の部分のみを電流が流れる。
第2図の実施例は、保護膜7をSiO2膜7aのみで作成
し、その他は第1図の実施例と同様である。
し、その他は第1図の実施例と同様である。
第3図の実施例は、配線部4をAl−Pd(0.3wt%Pd)
合金薄膜6のみで作成し、保護膜7をSiO2膜7aのみとし
たものである。
合金薄膜6のみで作成し、保護膜7をSiO2膜7aのみとし
たものである。
第4図の実施例は、パーマロイの検出部2を配線部に
まで延長してその上面にAl−Pd(0.3wt%Pd)合金薄膜
6を付着させて配線部とし、それら上面をSiO2膜7aで被
ったものである。
まで延長してその上面にAl−Pd(0.3wt%Pd)合金薄膜
6を付着させて配線部とし、それら上面をSiO2膜7aで被
ったものである。
上記の各実施例の磁気センサを作成して、配線部4の
耐食性について測定し、その結果を第5図に示した。そ
の測定は、磁気センサをプレッシャクッカーテスト(PC
T、121℃、2気圧、湿度100%)で行い、磁気センサが
不良状態となるまでの耐久時間を測った。また比較のた
め従来通り配線部を純粋Alで作成した磁気センサについ
ても同様に測定して第5図に示した。
耐食性について測定し、その結果を第5図に示した。そ
の測定は、磁気センサをプレッシャクッカーテスト(PC
T、121℃、2気圧、湿度100%)で行い、磁気センサが
不良状態となるまでの耐久時間を測った。また比較のた
め従来通り配線部を純粋Alで作成した磁気センサについ
ても同様に測定して第5図に示した。
第5図からわかるように、配線部としてAl−Pd合金薄
膜を使用した本実施例の場合、PCT200時間でも不良は全
く発生しないのに対し、従来品の場合は、PCT100時間で
8%程が不良となった。
膜を使用した本実施例の場合、PCT200時間でも不良は全
く発生しないのに対し、従来品の場合は、PCT100時間で
8%程が不良となった。
以上の実施例では、検出部としてパーマロイを使用し
たが、その他の強磁性体の薄膜を使用してよいことは、
当業者として容易に推定できるものである。
たが、その他の強磁性体の薄膜を使用してよいことは、
当業者として容易に推定できるものである。
[発明の効果] 本発明の磁気センサは、配線部にAl−Pd合金薄膜を使
用しているので、その部分の耐食性が大幅に向上し、磁
気センサの信頼性を大幅に向上できる。また現在、磁気
センサに流す電流密度は1×105A/cm2程度であるが、今
後、多機能、小型化に向け、電流密度が上昇しても耐エ
レクトロマイブレーション性は十分である。
用しているので、その部分の耐食性が大幅に向上し、磁
気センサの信頼性を大幅に向上できる。また現在、磁気
センサに流す電流密度は1×105A/cm2程度であるが、今
後、多機能、小型化に向け、電流密度が上昇しても耐エ
レクトロマイブレーション性は十分である。
第1図は本発明の磁気センサの断面図、第2〜4図はそ
れぞれ異なる実施例の磁気センサの部分断面図、第5図
は磁気センサの耐食性を示すグラフである。 1;ガラス基板、2;検出部 3;接続用端子、4;配線部 6;Al−Pd合金薄膜、7;保護膜
れぞれ異なる実施例の磁気センサの部分断面図、第5図
は磁気センサの耐食性を示すグラフである。 1;ガラス基板、2;検出部 3;接続用端子、4;配線部 6;Al−Pd合金薄膜、7;保護膜
Claims (2)
- 【請求項1】基板上に強磁性体薄膜からなる検出部を形
成し、外部の電気回路との接続用端子と前記検出部との
間を、Cr薄膜又は検出部と同一薄膜を前記基板との間に
介在させたAl−Pd合金(Pdの含有量、0.1〜2.0wt%)か
らなる配線部により接続し、前記接続用端子を除いたそ
れら上面を保護膜で被ったことを特徴とする磁気セン
サ。 - 【請求項2】請求項1記載の磁気センサにおいて、 前記保護膜はSiO2、Si3N4等の無機膜と有機膜(ポリイ
ミド樹脂、エポキシ樹脂他)のうちの1種か、2種から
なることを特徴とする磁気センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001277A JP3014398B2 (ja) | 1990-01-08 | 1990-01-08 | 磁気センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001277A JP3014398B2 (ja) | 1990-01-08 | 1990-01-08 | 磁気センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03205574A JPH03205574A (ja) | 1991-09-09 |
JP3014398B2 true JP3014398B2 (ja) | 2000-02-28 |
Family
ID=11496961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001277A Expired - Lifetime JP3014398B2 (ja) | 1990-01-08 | 1990-01-08 | 磁気センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3014398B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2651808B2 (ja) * | 1995-05-10 | 1997-09-10 | 日本サーボ株式会社 | 磁気センサ |
-
1990
- 1990-01-08 JP JP2001277A patent/JP3014398B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03205574A (ja) | 1991-09-09 |
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