JP3014172B2 - トナー用樹脂 - Google Patents

トナー用樹脂

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JP3014172B2
JP3014172B2 JP3164680A JP16468091A JP3014172B2 JP 3014172 B2 JP3014172 B2 JP 3014172B2 JP 3164680 A JP3164680 A JP 3164680A JP 16468091 A JP16468091 A JP 16468091A JP 3014172 B2 JP3014172 B2 JP 3014172B2
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弘一 伊藤
昌宏 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電印刷
法等に用いられる非オフセット性、定着性並びに耐ブロ
ッキング性に優れたトナー用樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法、静電印刷法等によるコピー
マシン、プリンター等の印刷の高速化に伴い、使用され
るトナーおよびトナーの主成分である樹脂についても高
速化への対応が必要とされてきている。特に、トナー用
樹脂に対しては、印刷の高速化に伴う定着性、非オフセ
ット性の更なる改良と、高速転写に伴う帯電性の安定化
が強く望まれるようになってきている。
【0003】トナー用樹脂としては、帯電安定性に優れ
たスチレンアクリル系樹脂が多用されており、線状タイ
プの樹脂と架橋タイプの樹脂が使用されている。これら
の樹脂においては印刷の高速化に対応すべく、線状タイ
プでは高分子量の樹脂と低分子量の樹脂の比率をコント
ロールすることによって、架橋タイプでは架橋度をコン
トロールし流動性を良くすることによって、定着性なら
びに非オフセット性の改良が試みられていた。また、樹
脂の流動性のコントロールのみならず、ガラス転移温度
を低下させることによって定着性を改良する方法、ポリ
エステル成分を用いて架橋化した樹脂を用いることによ
って定着性を改良する方法等が近年になって試みられて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、定着性
の良好な流動性の良い樹脂では非オフセット性が損なわ
れ、非オフセット性の良好な樹脂では流動性が悪くなり
定着性が損なわれ、定着性と非オフセット性のバランス
のとれた樹脂を得ることは困難であった。また、ガラス
転移温度を低下させた樹脂では、トナーをコピーマシン
内に保存している間に、ブロッキング現象が発生する等
の問題点を有していた。さらに、ポリエステル樹脂を用
いて架橋化した樹脂では、非オフセット性の問題が生じ
ている。
【0005】本発明者らは、このような従来のトナーの
問題点を解決すべく、高速コピー機にも対応できるトナ
ー用樹脂について鋭意検討を重ねた結果、耐ブロッキン
グ性に優れ、定着性を損なうことなく非オッフセット性
にも優れてたトナー用樹脂を見出したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のトナ
ー用樹脂は、スチレン成分(A)、アクリル酸エステル
成分および/またはメタアクリル酸エステル成分
(B)、(A)〜(C)成分の総量に対して0.5〜1
5重量%のカプロラクトン変性ヒドロキシアルキルアク
リル酸エステル成分および/またはそのカプロラクトン
変性ヒドロキシアルキルメタアクリル酸エステル成分
(C)と、不飽和二塩基酸を含む1種あるいは2種以上
の2価カルボン酸成分と芳香族ジオール成分を含む1種
あるいは2種以上のジオール成分より得られ、(A)〜
(C)成分の総量に対して0.1〜20重量%のポリエ
ステル重合体成分(D)とを重合して得られた重合体か
なり、ゲル分率が0.5〜60%、ガラス転移温度が
50〜68℃、軟化温度が100〜190℃であること
を特徴とするものである。
【0007】本発明の(A)成分であるスチレン成分と
しては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p
−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−t
ert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、
p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、
p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p
−フェニルスチレン、3,4−ジクロルスチレン等が挙
げられる。
【0008】また、本発明の(B)成分であるアクリル
酸エステル成分としては、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル等が挙げられる。メタアクリ
ル酸エステル成分としては、メタアクリル酸メチル、メ
タアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタ
アクリル酸プロピル、メタアクリル酸イソブチル、メタ
アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ステア
リル、メタアクリル酸ジエチルアミノエチル、メタアク
リル酸ジメチルアミノエチル等が挙げられる。
【0009】これらスチレン成分(A)とアクリル酸エ
ステル成分および/またはメタアクリル酸エステル成分
(B)の割合は、(A)成分および(B)成分の総量1
00重量部に対してスチレン成分(A)が55〜98重
量部の範囲にあることが好ましい。これは、スチレン成
分(A)が55重量部未満では、スチレン成分(A)の
減少に伴いガラス転移温度が低下するとともに、トナー
の帯電特性が不安定となるためである。逆に、スチレン
成分(A)が98重量部を超えると、トナーの帯電特性
は安定化するが、樹脂のガラス転移温度が高くなり定着
性が悪化するためである。
【0010】本発明の(C)成分であるカプロラクトン
変性ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル成分および
/またはカプロラクトン変性ヒドロキシアルキルメタア
クリル酸エステル成分とは、ヒドロキシアルキルアクリ
ル酸エステル成分あるいはヒドロキシアルキルメタアク
リル酸エステル成分にε−カプロラクトンを開環重合さ
せたものである。本発明の(C)成分として用いられる
ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル成分および/ま
たはヒドロキシアルキルメタアクリル酸エステル成分と
しては、2−ヒドロキシエチルアクリル酸エステル、2
−ヒドロキシエチルメタアクリル酸エステル、ヒドロキ
シプロピルアクリル酸エステル、ヒドロキシプロピルメ
タアクリル酸エステル等が挙げられるが、中でも2−ヒ
ドロキシエチルアクリル酸エステルあるいは2−ヒドロ
キシエチルメタアクリル酸エステルが好ましい。さら
に、本発明においては、ヒドロキシアルキルアクリル酸
エステル成分および/またはヒドロキシアルキルメタア
クリル酸エステル成分1モルに対して、1〜8モルのε
−カプロラクトンを重合させたものが定着性に優れてお
り、特に好ましい。
【0011】本発明においては、(C)成分であるカプ
ロラクトン変性ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル
成分および/またはカプロラクトン変性ヒドロキシアル
キルメタアクリル酸エステル成分の含有量は、(A)〜
(C)の総量に対して0.5〜15重量%であり、好ま
しくは2〜13重量%の範囲である。これは、(C)成
分が0.5重量%未満では十分な定着性が得られず、逆
に15重量%を超えると非オフセット性、粉砕性に劣る
ためである。
【0012】本発明の(D)成分であるポリエステル重
合体成分は、2価カルボン酸成分とジオール成分とをエ
ステル化反応またはエステル交換反応させた後、高真空
下で縮合反応を行って得られるポリエステル重合体であ
り、(A)〜(C)の総量に対して0.1〜20重量%
の範囲で含有される。これは、0.1重量%未満ではト
ナーの非オフセット性が不良となり、逆に20重量%を
超えると樹脂のゲル分率が高くなりすぎて、トナーの定
着性が不良となると共に耐湿性にも劣るためである。ま
た、この範囲でポリエステル重合体成分を使用すること
により、安定的に樹脂の重合反応を行うことができると
共に、樹脂の架橋構造が得られトナーの非オフセット
性、定着性、耐湿性が良好となるものである。
【0013】これらポリエステル重合体成分(D)に用
いられる2価カルボン酸成分としては、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸等の不飽和二塩基酸を含む1種また
は2種以上の2価カルボン酸が好ましい。不飽和二塩基
酸は、全酸成分中に1〜100モル%の範囲で含まれる
ことが好ましく、この範囲で不飽和二塩基酸を使用する
ことにより樹脂の架橋構造を得ることができ、その使用
量によって架橋度(ゲル分率)をコントロールすること
ができる。また、本発明では、2価カルボン酸成分とし
て飽和二塩基酸を0〜99モル%の範囲で使用すること
ができ、飽和二塩基酸の使用により樹脂のガラス転移温
度をコントロールすることができる。本発明で使用され
る飽和二塩基酸としては、シクロヘキサンジカルボン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシ
ン酸等が挙げられる他、これらの酸無水物あるいは低級
アルキルエステルが挙げられる。
【0014】さらに、ポリエステル重合体成分(D)に
用いられるジオール成分としては、芳香族ジオール成分
を含む1種または2種以上のジオール成分が好ましい。
芳香族ジオール成分は、ポリエステル重合体の全酸成分
に対して20〜70モル%の範囲で含まれることが好ま
しく、この範囲で使用することによりトナーの耐ブロッ
キング性が良好となるものである。本発明で使用される
芳香族ジオール成分としては、ビスフェノールA、ビス
フェノールS、ビスフェノールF、水素化ビスフェノー
ルA、ポリオキシプロピレン−(n)−ポリオキシエチ
レン−(n’)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(n)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シエチレン−(n)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン−(n)−ハ
イドロキノン等が挙げられる(但し、nおよびn’は2
〜6)。また、本発明においては、ジオール成分として
脂肪族ジオール成分をポリエステル重合体の全酸成分に
対して30〜80モル%の範囲で使用することができ
る。脂肪族ジオールをこの範囲で使用することにより、
トナーの耐ブロッキング性が良好となるものである。本
発明で使用できる脂肪族ジオール成分としては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノ
ール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
【0015】本発明のポリエステル重合体成分(D)と
しては、重量平均分子量が2000〜30000の範囲
のものが、スチレン−アクリル系樹脂との相溶性の点か
ら好ましい。また、軟化温度が80〜130℃の範囲で
あることが好ましく、軟化温度が80℃未満であるとト
ナーの耐ブロッキング性に劣り、逆に130℃を超える
とトナーの定着性が不良となるためである。
【0016】本発明のトナー用樹脂は、上述した(A)
〜(D)成分を、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、乳化
重合と懸濁重合を組み合わせた重合、溶液重合と懸濁重
合を組み合わせた重合等の方法によって製造されるが、
懸濁重合で製造したものが特に好ましい。重合に用いら
れる触媒としては通常の開始剤が使用でき、例えば過酸
化ベンゾイル、過酸化ラウリル、過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム、2,2−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニト
リル)、オルソクロル過酸化ベンゾイル等が挙げられ
る。また、乳化重合、懸濁重合を行う場合の乳化剤、分
散剤としては通常使用されるものでよいが、ポリアクリ
ル酸ソーダ、後述の製造方法によって得られる分散剤A
が好ましい。さらに、重合安定剤としては、硫酸ナトリ
ウムを使用するのが好ましい。
【0017】上記のような製造方法により得られた本発
明のトナー用樹脂としては、ゲル分率が0.5〜60%
であり、好ましくは10〜60%の範囲である。これ
は、ゲル分率が0.5%未満では非オフセット性が十分
でなく、逆に60%を超えると定着性に劣るためであ
る。また、樹脂のガラス転移温度(Tg)は50〜68
℃の範囲であることが必要である。これは、Tgが50
℃未満ではトナーの耐ブロッキング性に劣り、Tgが6
8℃を超えるとトナーの定着性が不十分となるためであ
る。さらに、樹脂の軟化温度は、トナーの定着性を勘案
した場合100〜190℃の範囲であることが必要であ
り、好ましくは110〜180℃の範囲である。
【0018】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。実施例におけるガラス転移温度(Tg)は、サン
プルを100℃でメルトクエンチした後、DSC法によ
って昇温速度10℃/minで求めた。ゲル分率は、
0.5gのサンプルを50mlのテトラヒドロフラン中
に入れ、70℃で3時間加熱溶融した後、セライト#5
45を敷き詰めたガラスフィルターで濾過し、真空乾燥
機を用いて80℃で十分に乾燥したときの重量の最初の
重量に対する百分率で示した。軟化温度は、1.0mm
φ×10mmのノズルを有するフローテスター(島津製
作所社製CFT−500)を用い、荷重30Kgf、昇
温速度3℃/minの等速昇温下での測定において、1
gのサンプルが1/2流出したときの温度を測定し求め
た。
【0019】定着性、非オフセット性は、ローラーの圧
力、温度ならびに速度が自由に設定可能な定着試験機を
用い、ローラー圧力をニップ幅で3mm、ローラー速度
を350mm/secに設定して温度を変化させ行っ
た。最低定着温度は、定着率が90%を超える時のロー
ラー温度とし、オフセットが発生した時のローラー温度
をオフセット発生温度とした。これによって、定着性、
非オフセット性の判断を行った。この場合の定着率は、
マクベスの反射濃度計を用いて、紙に定着したトナーの
濃度とテープ剥離させた後の濃度との比で求めた。
【0020】耐ブロッキング性は、トナー1gをサンプ
ル瓶に投入し、45℃に保った熱風乾燥機に入れ50時
間放置後の耐ブロッキング性を次の基準で評価した。な
お、評価で△以上であればトナーとして使用可能であ
る。
【0021】◎:サンプル瓶を逆さにするだけでトナー
が分散する ○:サンプル瓶を逆さにして、1、2回叩くとトナーが
分散する △:サンプル瓶を逆さにして、3〜5回叩くとトナーが
分散する ×:サンプル瓶を逆さにして、6回以上叩いてもトナー
が分散しない分散剤A 脱イオン水900g、メタアクリル酸メチル25gと3
−ナトリウムスルホプロピルメタアクリル酸75gを反
応容器に仕込み、反応容器内に約30分間窒素ガスを吹
き込み系内の空気を追い出した後、外部から加熱し撹拌
しながら60℃に昇温し、過硫酸アンモニウム0.5g
を添加した。温度60℃で約3時間撹拌を続け、青白色
の外観を呈する粘度340センチポイズ(25℃)の重
合体溶液の懸濁分散剤A(固形分約10%)を得た。
【0022】ポリエステル1 フマル酸0.12モル部、テレフタル酸2.24モル
部、ポリオキシプロピレン−(2,4)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン0.94モル部、
ポリオキシエチレン−(2,4)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン0.46モル部とエチレ
ングリコール1.65モル部を、重合触媒としての三酸
化アンチモン0.12重量部と重合禁止剤としてのハイ
ドロキノン0.05重量部と共に、撹拌機および蒸留塔
を備えた反応容器に投入し、十分に混合した後、撹拌回
転数を200rpmとして、反応容器内の温度を260
℃まで昇温し、反応系から水を流出させエステル化反応
を行った。水の流出が始まってから約3時間後にエステ
ル化反応を終了させた。次いで、反応容器内の温度を2
45℃に保ち、反応系内の圧力を2mmHgまで減圧
し、反応系からエチレングリコールを流出させ縮合反応
を行った。ジオール成分の流出が始まってから約4時間
後、反応系内の圧力を常圧に戻し縮合反応を終了させ
た。その後、反応容器から樹脂を取出し水で急冷し、乾
燥させた。得られたポリエステル重合体の組成分析の結
果および物性の測定結果を表1に示した。
【0023】ポリエステル2 フマル酸1.16モル部、テレフタル酸1.15モル
部、ネオペンチルグリコール0.46モル部、ポリオキ
シプロピレン−(2,4)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン1.38モル部とエチレングリ
コール1.16モル部を、重合触媒としての三酸化アン
チモン0.12重量部、酢酸亜鉛0.02重量部と重合
禁止剤としてのハイドロキノン0.05重量部と共に、
撹拌機および蒸留塔を備えた反応容器に投入し、ポリエ
ステル1の製造方法と同一条件でエステル化反応および
縮合反応を行った。得られたポリエステル重合体の組成
分析の結果および物性の測定結果を表1に示した。
【0024】ポリエステル3 フマル酸3.4モル部、ネオペンチルグリコール2.0
3モル部、ポリオキシエチレン−(2,4)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.02モル
部とエチレングリコール1.4モル部を、重合触媒とし
ての三酸化アンチモン0.17重量部、酢酸亜鉛0.0
3重量部、テトラブチルチタネート0.01重量部と重
合禁止剤としてのハイドロキノン0.05重量部と共
に、撹拌機および蒸留塔を備えた反応容器に投入し、ポ
リエステル1の製造方法と同一条件でエステル化反応お
よび縮合反応を行った。得られたポリエステル重合体の
組成分析の結果および物性の測定結果を表1に示した。
【0025】ポリエステル4 フマル酸3.4モル部、ポリオキシエチレン−(2,
4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン3.4モル部とエチレングリコール0.34モル部
を、重合触媒としての三酸化アンチモン0.17重量部
と重合禁止剤としてのハイドロキノン0.05重量部と
共に、撹拌機および蒸留塔を備えた反応容器に投入し、
ポリエステル1の製造方法と同一条件でエステル化反応
および縮合反応を行った。得られたポリエステル重合体
の組成分析の結果および物性の測定結果を表1に示し
た。
【0026】ポリエステル5 フマル酸3.4モル部とエチレングリコール4.0モル
部を、重合触媒としての三酸化アンチモン0.17重量
部と重合禁止剤としてのハイドロキノン0.05重量部
と共に、撹拌機および蒸留塔を備えた反応容器に投入
し、ポリエステル1の製造方法と同一条件でエステル化
反応および縮合反応を行った。得られたポリエステル重
合体の組成分析の結果および物性の測定結果を表1に示
した。
【0027】ポリエステル6 フマル酸3.4モル部、ポリオキシエチレン−(2,
4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン3.4モル部とエチレングリコール0.34モル部
を、重合触媒としての三酸化アンチモン0.17重量部
と共に、撹拌機および蒸留塔を備えた反応容器に投入
し、ポリエステル1の製造方法と同一条件でエステル化
反応および縮合反応を行った。得られたポリエステル重
合体の組成分析の結果および物性の測定結果を表1に示
した。
【0028】
【表1】
【0029】なお、表1中に示した樹脂組成の記号は、
それぞれ以下の通りである。 FA :フマル酸 TPA :テレフタル酸 NPG :ネオペンチルグリコール EG :エチレングリコール BPP :ポリオキシプロピレン−(2,4)−2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン BPE :ポリオキシエチレン−(2,4)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン 実施例1〜14 脱イオン水2000重量部、ポリアクリル酸ソーダ(固
形分3.3%)3.3重量部、分散剤A4.4重量部と
硫酸ナトリウム5重量部とを混合し、冷却管、撹拌機な
らびに温度計を備えた反応容器に投入した。次いで、表
2に示した組成で(A)〜(D)成分および触媒を混合
し反応容器内に投入した。撹拌回転数を350rpmに
保持し、反応容器の外部から温水で加熱して反応容器内
の温度を88℃まで昇温し懸濁重合を始めた。反応容器
内の温度が88℃に到達後、約2時間で内温と外温が逆
転した。その後、内温を88℃に約1時間保持し重合を
終了した。反応容器の冷却管を蒸留塔に交換して、マン
トルヒーターにより反応容器内の温度を100℃まで昇
温し、脱イオン水に対して20%蒸留した。さらに、反
応容器内の温度を90℃に保ち、苛性ソーダを5重量部
投入して約30分間保持した。その後、約40℃まで水
冷し、乾燥して白色透明の樹脂を得た。得られたトナー
用樹脂の特性を表3に示した。
【0030】得られた樹脂95重量部とカーボンブラッ
ク5重量部を、二軸押出機を用いて150℃で溶融混練
(実施例3では180℃で溶融混練)し、ジェットミ
ル、分級機により粒径10〜20μmのトナーを得た。
得られたトナーの特性を表3に示した。
【0031】比較例1〜8 表2に示した組成で(A)〜(D)成分および触媒を混
合した以外は実施例と同一の方法で樹脂を得た。得られ
た樹脂の特性を表3に示した。また、得られた樹脂を用
いて、実施例に従ってトナーを得た。得られたトナーの
特性を表3に示した。
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】なお、表中に示した樹脂組成の記号は、そ
れぞれ以下の通りである。 St :スチレン n-BA :アクリル酸n−ブチル n-BMA :メタアクリル酸n−ブチル DEAEMA:メタアクリル酸ジエチルアミノエチル PA-2 :ε−カプロラクトン/2−ヒドロキシエチルメ
タアクリル酸のモル比が2のカプロラクトン変性2−ヒ
ドロキシエチルメタアクリル酸 PA-4 :ε−カプロラクトン/2−ヒドロキシエチルメ
タアクリル酸のモル比が4のカプロラクトン変性2−ヒ
ドロキシエチルメタアクリル酸 PA-6 :ε−カプロラクトン/2−ヒドロキシエチルメ
タアクリル酸のモル比が6のカプロラクトン変性2−ヒ
ドロキシエチルメタアクリル酸 PEs-1 :表1に示したポリエステル1 PEs-2 :表1に示したポリエステル2 PEs-3 :表1に示したポリエステル3 PEs-4 :表1に示したポリエステル4 PEs-5 :表1に示したポリエステル5 PEs-6 :表1に示したポリエステル6 BPO :過酸化ベンゾイル V-59 :2,2−アゾビス2−メチルブチロニトリル 表3からも明らかなように、本発明の樹脂を用いたトナ
ーである実施例1〜14では、いずれも優れた定着性、
非オフセット性ならびに耐ブロッキング性を示した。こ
れに対して、比較例1〜4のトナーはオフセット発生温
度が低く最低定着温度との差が小さく非オフセット性に
劣り、比較例2、6および8のトナーは最低定着温度が
高く定着性が不良であり、比較例5のトナーは最低定着
温度が高く定着性に劣ると共に耐湿性にも劣り画像濃度
が安定せず、比較例7のトナーは耐ブロッキング性に劣
るものであった。
【0035】
【発明の効果】 本発明のトナー用樹脂は、定着性、非
オフセット性ならびに耐ブロッキング性に極めて優れた
トナーを提供できるものであり、またコピーマシン、プ
リンター等での印刷の高速化を可能とできるものであ
る。
【0036】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−87973(JP,A) 特開 昭59−45447(JP,A) 特開 昭57−171345(JP,A) 特開 昭58−198049(JP,A) 特開 平3−296066(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/087

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン成分(A)、アクリル酸エステ
    ル成分および/またはメタアクリル酸エステル成分
    (B)、(A)〜(C)成分の総量に対して0.5〜1
    5重量%のカプロラクトン変性ヒドロキシアルキルアク
    リル酸エステル成分および/またはそのカプロラクトン
    変性ヒドロキシアルキルメタアクリル酸エステル成分
    (C)と、不飽和二塩基酸を含む1種あるいは2種以上
    の2価カルボン酸成分と芳香族ジオール成分を含む1種
    あるいは2種以上のジオール成分より得られ、(A)〜
    (C)成分の総量に対して0.1〜20重量%のポリエ
    ステル重合体成分(D)とを重合して得られた重合体か
    なり、ゲル分率が0.5〜60%、ガラス転移温度が
    50〜68℃、軟化温度が100〜190℃であること
    を特徴とするトナー用樹脂。
  2. 【請求項2】 ポリエステル重合体成分(D)が、全酸
    成分中1〜100モル%の不飽和二塩基酸、全酸成分中
    0〜99モル%の飽和二塩基酸、全酸成分に対して20
    〜70モル%の芳香族ジオール成分および全酸成分に対
    して30〜80モル%の脂肪族ジオール成分から得られ
    ことを特徴とする請求項1記載のトナー用樹脂。
  3. 【請求項3】 ポリエステル重合体成分(D)が、重量
    平均分子量が2000〜30000、軟化温度が80〜
    130℃であることを特徴とする請求項1記載のトナー
    用樹脂。
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