JP3014006B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

Info

Publication number
JP3014006B2
JP3014006B2 JP2340151A JP34015190A JP3014006B2 JP 3014006 B2 JP3014006 B2 JP 3014006B2 JP 2340151 A JP2340151 A JP 2340151A JP 34015190 A JP34015190 A JP 34015190A JP 3014006 B2 JP3014006 B2 JP 3014006B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
electrode
area
impurity density
band gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2340151A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04207086A (ja
Inventor
正男 牧内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2340151A priority Critical patent/JP3014006B2/ja
Priority to EP91105732A priority patent/EP0452801B1/en
Priority to DE69123280T priority patent/DE69123280T2/de
Priority to US07/684,394 priority patent/US5107318A/en
Priority to US07/793,998 priority patent/US5185272A/en
Publication of JPH04207086A publication Critical patent/JPH04207086A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3014006B2 publication Critical patent/JP3014006B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [概要] 受光素子を含む半導体装置に関し、 p側電極とn側電極とが同一平面に形成でき、かつ応
答速度の早いホトダイオードを含む半導体装置を提供す
ることを目的とし、 基板と、基板の上に形成され、比較的広いバンドギャッ
プと第1の導電型の不純物密度を有するキャリア供給層
と、キャリア供給層の上に形成され、比較的狭いバンド
ギャップと厚さの大部分が容易に空乏化される低い不純
物密度を有する光吸収層と、光吸収層の上に形成され、
第2の導電型の不純物密度を有し、大きな面積と小さな
面積を有する少なくとも2個の電極領域と、大きな面積
を有する電極領域の下を逆バイアスし、小さな面積を有
する電極領域の下を順バイアスするバイアス手段とを有
するように構成する。
[産業上の利用分野] 本発明は半導体装置に関し、特に受光素子を含む半導
体装置に関する。
近年、光通信、情報処理の技術の発展に伴い、高速動
作できる小型の受光素子が要望されている。特に受光素
子を電子回路と一体に集積化した半導体装置への要望が
強い。
[従来の技術] 従来より、半導体受光装置としてp型領域とn型領域
の間にi型領域を挾んだpinホトダイオードやそのi型
領域内でアバランシェブレークダウンを生じさせるアバ
ランシェホトダイオード(APD)が知られている。これ
らの受光素子は、その構造中に光を吸収する光吸収層を
含んでいるが、光通信の使用波長と共に光吸収層他の構
成材料は変化する。
近年の1μm帯(波長1.3μmや1.5μmの光を対象と
したもの)の光通信を対象とした受光素子を図面を参照
して説明する。
第4図(A)に従来の技術によるpin型ホトダイオー
ドを示す。半絶縁性InP基板51の上にn型領域であるn+
型InP層52が形成され、その上に光吸収を行なうi型領
域であるアンドープのInGaAs層53が形成され、その上に
n-型InP領域54が形成されている。n-型InP層54の中に、
Znを拡散したp領域であるp+型領域55が形成され、pin
構造を形成している。n+型InP層52は、たとえば厚さ2
μmであり、その上のInGaAs層53は、たとえば厚さ1.7
μm、その上のn-型InP層54は、たとえばSiを1×1015c
m-3程度ドープした厚さ約1μmの層である。n-型InP層
54およびその下のInGaAs層53は、選択的にエッチングさ
れ、その下のn+型InP層52の表面を露出している。n+型I
nP層52の上には、たとえばAuGe/Auからなるn側電極57
が形成され、Znを拡散したp+型領域55上には、AuZn/Au
で形成されたp側電極58が形成される。光吸収層となる
InGaAs層53の両側は、バンドギャップの広いInPで形成
されているため、入射光は上面からも下面からも入射す
ることができる。上面から入射する時には、p側電極58
の中央部59を開口する。
このような構成のpinホトダイオードに、所定の逆バ
イアスを印加すると、光吸収層であるInGaAs層53はほぼ
空乏化される。空乏層内の電界が、光によって生成され
る電子・正孔対を加速し、速やかにp側電極、n側電極
に到達させる。
第4図(B)は、同一平面上からp側電極およびn側
電極を取り出すように構成したラテラルpinホトダイオ
ードを示す。
半絶縁性InP基板51の上にバッファ層としてアンドー
プのInP層61を形成し、その上に光吸収層としてアンド
ープのInGaAs層62を形成し、その上にn-型InP層63を形
成している。n-型InP層63の中に、選択的にZnを拡散
し、p型領域64を形成している。
InP層61およびInGaAs層62は、共に1×1015cm-3以下
の不純物濃度を有するほぼ真性な半導体で形成され、そ
れぞれ厚さ約1μm、約1.7μmを有する。n-型InP層63
は、たとえばSiを約1×1015cm-3程度ドープした厚さ約
0.3μmの層で形成される。Znを拡散したp型領域64の
上にAuZn/Auで形成したp側電極68を形成し、n-型InP層
63の上にAuGe/Auで形成したn側電極67を形成する。
このように形成した構造に対して、p側電極、n側電
極から逆バイアス電圧を印加すると、p型領域64の周囲
のpin接合は逆バイアスされ、その周囲に空乏層65が拡
がる。この空乏層が発達した領域に光が入射し、電子・
正孔対が発生すれば、これらのキャリヤは電界によって
加速され、電極67、68から取出される。
第4図(C)は、金属−半導体−金属(MSM)型ホト
ダイオードを示す。半絶縁性InP基板51の上にバッファ
層としてのInP層61、光吸収層としてのInGaAs層62が形
成される点は第4図(B)と同様である。InGaAs層62の
上にショットキ接触を形成するためのアンドープのInAl
As層71を厚さ0.1μm形成してある。このInAlAs層71の
上に、直接Al等で形成されたショットキ電極72、73が形
成されている。これらの電極72、73は、たとえば相互に
かみ合った櫛形のインターデジタル型に配置されてい
る。電極72、73に図示のように負電圧、正電圧を印加す
ると、正電極73から負電極72に向かって、光吸収層62を
貫ぬいて矢印で示すような電界が生じる。InGaAs層62に
光が入射し、光吸収によって電子・正孔対が発生する
と、これらのキャリアは電界によって加速され、電極7
2、73から取出される。
[発明が解決しようとする課題] 第4図(A)に示す従来技術によるpinホトダイオー
ドにおいては、同一面上にp側電極およびn側電極を形
成することが困難であり、電子素子との集積化が困難で
ある。
第4図(B)に示す従来技術によるラテラルpinホト
ダイオードにおいては、一方の電極(図示の構成の場合
正電圧を印加するn側電極67)の下に空乏層を発展させ
ること難しい。したがって、空乏層が発達していない電
界の弱い領域で光吸収が生じると、発生したキャリアは
高速で移動することができず、素子の応答速度を低下さ
せる。
第4図(C)に示すMSMホトダイオードにおいてはシ
ョットキバリアを形成するためのInAlAs層と、光吸収を
起こすInGaAs層との間のヘテロ界面にバリアが発生し、
キャリアトラップを形成する。このため、ショットキ接
触を形成するためのInGaAs層71の組成をコントロールし
て、光吸収層であるInGaAs層62との界面ではその組成が
InGaAsに近くなるようにしないと、十分な応答が得にく
い。また、電極直下に電界を発達させにくい領域が発生
する。ここにキャリアが発生すると、素子の応答速度を
低下させる。
本発明の目的は、p側電極とn側電極とが同一平面上
に形成でき、かつ応答速度の速いホトダイオードを含む
半導体装置を提供することである。
本発明の他の目的は、電子素子との集積化が容易で応
答の速いホトダイオードを含む半導体装置を提供するこ
とである。
[課題を解決するための手段] 本発明の半導体装置は、半絶縁性基板上に電子素子形
成用の第1の積層構造と光素子形成用の第2の積層構造
とを形成した光・電子集積回路を構成する半導体装置で
あって、第2の積層構造が比較的広いバンドギャップと
第1の導電型の不純物密度を有するキャリア供給層と、
キャリア供給層の上に形成され、比較的狭いバンドギャ
ップと厚さの大部分が容易に空乏化される極めて低い不
純物密度を有する光吸収層と、光吸収層の上に形成さ
れ、光吸収層の不純物濃度より高い第1の導電型の低不
純物密度を有し、光吸収層より広いバンドギャップを有
する半導体層とを有する。
[作用] キャリア供給層の上に光吸収層が形成されるため、界
面近傍の光吸収層内に2次元キャリアガスが形成され
る。2次元キャリアガスは、高不純物濃度領域と同様の
低抵抗率の領域を形成する。
この2次元キャリアガスは、表面上の電極に印加した
電圧によって引き寄せられたり離れたりする。逆バイア
スを印加された電極の下においては、2次元キャリアガ
スは押し退けられ、電界の発達した広い感光領域が形成
される。順バイアスを印加された電極の下においては、
2次元キャリアガスが引き寄せられ、電極との間に抵抗
の低い接続を形成する。すなわち、順バイアス電極から
光吸収層下部に延びる良導電性領域が形成される。この
ため、空乏層が発達した領域の両端に低抵抗でp側電極
およびn側電極が接続され、速い応答が可能となる。ま
た、これらのp側電極およびn側電極はほぼ同一平面上
に形成することが容易である。
電子素子形成用の積層構造と、上述のようなホトダイ
オード形成用の積層構造とを基板上に重ねて形成するこ
とにより、電子素子等との集積化が容易となる。
[実施例] 以下図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図(A)、(B)は本発明の実施例によるホトダ
イオードを含む半導体装置を示す。
第1図(A)において、たとえばFeドープの半絶縁性
InP基板1の上にバッファ層としてアンドープInP層2が
形成され、その上にバンドギャップが広く、不純物濃度
の高いn+型InAlAs層3がキャリア供給層として形成され
る。たとえば、キャリア供給層3はSiを約1×1018cm-3
ドープされた厚さ約1000Åの層である。このキャリア供
給層3の上によりバンドギャップの狭いInGaAsで形成さ
れたアンドープの光吸収層4が、たとえば厚さ約1.7μ
m形成される。InGaAs層は、InAlAs層よりも狭いバンド
ギャップを有し、InAlAs層からキャリア(電子)の供給
を受ける。このため、アンドープInGaAsで形成された光
吸収層4とキャリア供給層3との界面近傍には2次元キ
ャリアガス10が形成される。InGaAsで形成された光吸収
層4の上にバンドギャップの広いn-型InPで形成された
ウインド層5が形成される。ウインド層5は、たとえば
Si濃度約1×1016cm-3、厚さ約0.3μmを有する。この
ウインド層5の中に、選択的にZnが拡散され、p+型InP
領域6、7が形成される。このp+型InP領域6、7は、
その面積に大小の関係が形成され、領域6は広く、領域
7は狭く形成されている。これらのp型領域6、7の上
にAuZn/Auで形成されたオーミック電極が形成される。
広いp+型InP領域6の上に広い電極8が形成され、狭いp
+型InP領域7の上に狭い電極9が形成される。バイアス
源20から広い電極8には逆バイアス(負電圧)が印加さ
れ、狭い電極9には順バイアス(正電圧)が印加され
る。
このような状態におけるホトダイオード内の動作機構
を第1図(B)に示す。負電圧を印加された広い電極8
(およびそれにオーミック接触をするp+型InP領域6)
の下には、逆バイアスによって空乏層が広く形成され
る。このため、2次元キャリアガス10はキャリア供給層
3との境界付近に押しやられる。
一方、正電圧を印加された狭い電極9(およびその下
のオーミック接触をするp+型InP領域7)は、順バイア
スを印加されているため、空乏層は発達せず、逆適性で
ある2次元電子ガス10を引き寄せる。このため、2次元
電子ガス10は正電圧を印加された電極9の下で図示のよ
うにp+型InP領域7に近付く。
このようにして、逆バイアスされた広い電極8の下に
は、表面に対してほぼ垂直方向の界面が発達した空乏層
が広く形成され、入射光によって電子正孔対が発生した
時はそれ等のキャリアを電界によって高速に移動させ
る。
また、正電圧を印加された電極9の下においては、2
次元キャリアガス10が引き寄せられるため、電極9と2
次元電子ガス10との間が低抵抗で接続される。2次元電
子ガス10は中間電極として作用する。
このようにして、光吸収層4内において、広い領域で
電界が上下に発達し、高速応答領域を作る。また、2次
元電極ガスは良導電性なので、光吸収が生じた時にキャ
リア輸送が遅い領域が排除される。このため、ホトダイ
オードの応答が速くなる。
第1図(A)、(B)に示した構造においては、表面
に形成されたp+領域に正電極および負電極がオーミック
接触で接続された。
第2図(A)、(B)は、ショットキ接触を利用した
MSM型ホトダイオードの実施例を示す。
第2図(A)において、半絶縁性InP基板1の上に、
バッファ層としてInP層2が形成され、その上にn+型InG
aAsで形成されたキャリア供給層3が形成され、その上
にアンドープのInGaAsで形成された光吸収層4が配置さ
れている。この光吸収層4の上には、ショットキ接触を
形成するためのn-型InAlAsで形成されたショットキ接触
取出層12が、たとえば厚さ約200Å形成されている。こ
のショットキ接触取り出し層12の上に、アルミニウムで
形成された広い面積を有するショットキ電極14および狭
い面積を有するショットキ電極15が形成されている。キ
ャリア供給層3は、たとえばSiを約1×1018cm-3ドープ
した厚さ約1000Åのn+型層であり、光吸収層4は、たと
えば厚さ約1.7μmを有し、ショットキ接触取り出し層1
2は、たとえば厚さ約200Åである。
このような構成とすると、第1図の実施例同様、キャ
リア供給層3から光吸収層4にキャリアが供給され、そ
の界面付近に2次元電子ガス10を形成する。すなわち、
これらの2次元電子ガスは低抵抗であり、ショットキ電
極14、15と対向し、その間に光吸収層4を挾む構成とな
る。
第2図(B)は、第2図(A)に示す構成に電圧を印
加した動作状態を示す。広い面積を有するショットキ電
極14に逆バイアスとなる負電圧を印加し、狭い面積を有
するショットキ電極15に順バイアスとなる正電圧を印加
する。2次元電子ガス10は正電圧を印加されたショット
キ電極15の下においては正電圧によって引き上げられ、
ショットキ電極15の近くまで分布する。一方、負電圧を
印加されたショットキ電極14の下においては、2次元電
子ガスは排斥され、広い空乏層が形成される。このよう
にして、光吸収層4は空乏層および低抵抗領域によって
占められるようになる。したがって、入射光が光吸収層
において吸収され、電子・正孔対が発生した時は、これ
らのキャリアは速やかに両電極14、15に引き出される。
なお、第1図、第2図の実施例においてキャリア供給
層としてInAlAsを用いたが、代りにInP等のバンドギャ
ップが広く、且つ光吸収層と格子整合する材料を用いる
こともできる。
このようなホトダイオードの電気的特性を、第3図を
参照して説明する。
第3図(A)は、表面上に形成する電極8、9、14、
15のパターンの1種であるインターデジタル型電極の構
成を示す。
広い面積の歯を有する櫛型電極16と狭い面積の歯を有
する櫛型電極17が互いにその歯を噛み合わせる形状で対
向し、インターデジテル型電極を構成している。広い面
積の歯を有する電極16に逆バイアスを印加し、狭い面積
の歯を有する電極17に順バイアスを印加すると、広い面
積の歯の下に広く空乏層が形成され、感光領域が形成さ
れる。
第3図(B)は、電極パターンの他の例である中央電
極を周辺電極が取り囲む形状を示す。
狭い面積を有する電極19の周囲を広い面積を有する電
極18が取り囲んでいる。この場合、電極19の部分を受光
部とするので、広い面積を有する電極18に順バイアスを
印加し、狭い面積を有する電極19に逆バイアスを印加す
る。また、逆に電極18に逆バイアスを印加し、且つ電極
19に順バイアスを印加すれば受光部は電極18の領域にな
る。このことは、第3図(A)のインターデジタル型で
も同様である。
第3図(C)は、このような面積に差のある電極を用
いたホトダイオードの等価回路を示す。
第3図(A)に示すように、広い面積を有する電極部
分が3個、狭い面積を有する電極部分が2個ある場合を
例として示す。
広い面積を有するダイオード22a、22b、22cと、狭い
面積を有すダイオード23a、23bが並列に接続されてい
る。これらのダイオードの内部抵抗をそれぞれ24a、24
b、24cおよび25、25bで示す。順バイアスを印加される
ダイオードにおいては、2次元キャリアガスが電極近傍
まで引き寄せられるため、その内部抵抗25a、25bは小さ
く、広く面積を有するダイオードにおいては、2次元キ
ャリアガスが逆バイアスによって排斥されるため、高い
内部抵抗24a、24b、24cを有する。
したがって、狭い面積を有するダイオード部分におい
ては、順バイアスを印加されたダイオード23a、23bと、
小さな抵抗25a、25bがほぼ電極としての役割を果たし、
共通接続点に接続される。このようにして、実質的に大
きな面積を有するダイオード22a、22b、22cの部分が従
来のpinホトダイオードと同様に動作する。
以上説明した実施例の構成によれば、同一平面上に同
一プロセスで正電極、負電極を形成できる。このため、
プロセスが容易化でき、集積化が促進できる。
また、光吸収層内に高抵抗率で電界の弱い(応答の遅
い)領域を作ることなく動作させることができ、高速動
作が促進される。
なお、第1図、第2図に示したホトダイオードは、光
吸収層4の両側によりバンドギャップの広い材料のみが
存在する。このため、入射光は上面から入射しても、下
面から入射してもよい。
次に、このようなホトダイオードを集積化した半導体
装置について説明する。
第5図(A)、(B)は、光電子集積回路装置を形成
するのに適した基板構造を示す。
第5図(A)においては、半絶縁性InP基板1の上に
アンドープInPから形成されたバッファ層2が形成さ
れ、その上にHEMT素子を形成することのできる電子素子
作成用積層33が形成され、その一部を共用してさらにそ
の上にホトダイオードを形成することのできるホトダイ
オード作成用積層34が形成され、その上にアンドープIn
AlAsから形成された保護用のカバー層30が形成されてい
る。
電子素子作成用積層33は、光電子移動度トランジスタ
(HEMT)を作成する場合は、たとえば電子走行層となる
アンドープInGaAs層27、電子供給層となるn+型InGaAs層
28、アンドープInAlAs層29および電極取り出し層となる
n+型InP層3を含む。アンドープInAlAs層29は省略して
もよい。また、電極取り出し層3はn+型InAlAsで形成す
ることもできる。
また、ホトダイオード作成用積層34は、ホトダイオー
ド中では電子供給層となるn+型InP層3、光吸収層とな
るアンドープInGaAs層4およびn-型InP層5を含む。な
お、n+型InP層3の代わりにn+型InAlAs層を用いてもよ
い。
HEMT作成用積層33のアンドープInGaAs層27には、n+
InAlAs層28との界面付近に2次元電子ガス31が形成され
る。また、ホトダイオード作成用積層34のアンドープIn
GaAs層4には、n+型InP層3との界面付近に2次元電子
ガス10が形成される。
第5図(B)は、光電子集積回路装置を形成するため
の他の基板構造を示す。この構造においては、第5図
(A)のn+型InP層3の代わりに、n+型InGaAs層31とn+I
nP層3とが用いられている。この結果、HEMT作成用積層
33とホトダイオード作成用積層34とは、共用部分のない
構造となる。
なお、第5図(A)、(B)の構造において、表面の
InGaAs保護層を除去し、n-型InP層5にZnを拡散し、p
型領域を形成することにより、第1図に示したホトダイ
オード構造を形成することができる。また、このn-型In
P層5に代えて、組成を徐々に変化させたInAlGaAs層を
用いることもできる。たとえば、厚さ約200ÅのInAlGaA
s層を用い、組成を光吸収層InGaAsからInAlAsに変化さ
せ、保護層30としてたとえば厚さ約300ÅのInAlAsを用
いることもできる。
光吸収層を構成するInGaAsとInPとは、選択的エッチ
ングが可能である。たとえば、H2O2:H2SO4:H2O=5:1:1
の溶液を用いてInGaAsを選択的にエッチングすることが
できる。
第5図(A)に示す構造の例として、たとえばアンド
ープInGaAs層27は、厚さ約200〜1000Åの2次元電子ガ
スを走行させるチャネル層であり、n+InAlAs層28は、不
純物濃度約1×1018〜1×1019cm-3、厚さ約200〜1000
Åを有する電子供給層であり、n+型InP層3は、不純物
濃度約1×1017〜1×1019cm-3、厚さ約0.05〜0.5μm
を有する層であり、光吸収層であるInGaAs層4は、厚さ
約1〜2μmを有し、n-型InP層5は不純物濃度1×10
16cm-3、厚さ約0.1〜0.5μmを有する。これらの層は、
半絶縁性InP基板1の上に、バッファ層2を介して、順
次エピタキシャル成長を行なうことによって形成するこ
とができる。
第6図に他の基板構成を示す。
半絶縁性InP基板1の上に、バッファ層としてアンド
ープInAlAs層41を形成し、その上にチャネル層となるア
ンドープInGaAs層27を成長する。このチャネル層27の上
には、スペーサ層として機能するアンドープInAlAs層43
を介して、電子供給層となるn型InAlAs層44が形成さ
れ、さらにショットキゲート形成のためのアンドープIn
AlAs層45が形成される。これらの層がHEMT作成用積層33
を形成する。
アンドープInAlAs層45の上に、エッチストッパとして
機能するアンドープInP層46が、たとえば厚さ約1000Å
形成され、その上に光吸収層のアンドープInGaAs層4
が、たとえば厚さ約1.5μm形成され、さらにたとえば
厚さ約200ÅのInAlGaAs組成勾配層48を介して、たとえ
ば厚さ約300Åのバリア層となるInAlAs層49が形成され
ている。このInAlAs層49の上には、Al等のショットキ電
極が形成できる。InAlAs層49からn型InAlAs層44までの
層がMSMホトダイオード作成用積層を形成する。
アンドープInGaAsとアンドープInPとは、エッチング
特性が異なるので、InP層46をエッチストッパとしてInG
aAs層4のみを、たとえばH2O2:H2SO4:H2O=5:1:1のエッ
チャントで選択的にエッチングすることができる。
第6図の構成を用いてMSMホトダイオード作成用積層3
4にMSMホトダイオードを、上部の層を除去してHEMT作成
用積層33にHEMTを形成することができる。
第7図(A)、(B)は、第5図、第6図に示すよう
な積層構造を用いて光電子集積回路装置を構成した例を
示す。
第7図(A)において、図中左側にはホトダイオード
作成用積層34を用いて受光素子35が形成され、図中右側
部分にはHEMT作成用積層33を用いて電子素子36が形成さ
れ、これらの間を配線メタル37が接続している。
なお、受光素子35下部にあるHEMT作成用積層33は、異
なる下地構造として物理的指示の役割を果たしている。
なお、第7図(A)右側部分においては、HEMT作成用
積層33の上に形成されたホトダイオード作成用積層34の
部分はエッチングによって除去されている。
第7図(B)は、表面の平坦化を計った構造例を示
す。
この構造においては、ホトダイオード35を作成する領
域においては、予め基板1を選択的にエッチングによっ
てへこませてある。このため、エピタキシャル成長によ
って形成されたHEMT作成用積層33、ホトダイオード作成
用積層34の積重ね構造の上面が、近傍の基板表面と同等
のレベルになるようにされている。なお、図中身代側部
分には、第7図(A)と同様の電子素子36が形成されて
いる。
ホトダイオードを含む受光素子35の周囲の凹部には、
ポリイミド等の充填物38が充填され、平坦な表面を作成
している。
なお、電子素子36と受光素子35とが近接配置される時
には、これらの表面がほぼ同一レベルとなるように図示
の場合よりも基板の凹部を浅くしてもよい。
以上説明したようなHEMT層と、電子素子層とを積層し
た構造を用い、プレーナ構造の光電子集積回路装置を形
成することができる。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこ
れらに制限されるものではない。たとえば、種々の変
更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明で
あろう。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、正電極と負電
極とを同一平面に作成することができる。効率の高い受
光素子を形成することができる。
2次元電子ガスを有効に利用することにより、順バイ
アス電圧を印加する電極を、逆バイアス電圧を印加する
電極と同一平面に配置しても効率を低下させることが防
止できる。
また、順バイアスを印加する電極は逆バイアスを印加
する電極と比べ、狭い面積でよい。このため、面積あた
りの利用率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)、(B)は、本発明の実施例を説明するた
めの断面図であり、第1図(A)は構成を説明するため
の断面図、第1図(B)は動作を説明するための断面
図、 第2図(A)、(B)は、本発明の他の実施例を説明す
るための断面図であり、第2図(A)は構成を示す断面
図、第2図(B)は動作を説明するための断面図、 第3図(A)、(B)、(C)は、第1図、第2図に示
した実施例の電気的特性を説明するための図であり、第
3図(A)、(B)は電極パターンを示す平面図、第3
図(C)は等価回路、 第4図(A)、(B)、(C)は、従来の技術による受
光素子を示す断面図、 第5図(A)、(B)は、本発明の他の実施例による光
電子集積回路装置を形成するのに適した基板構造を示す
概略図、 第6図は、本発明の他の実施例による光電子集積回路装
置を形成するのに適した基板構造を示す概略図、 第7図(A)、(B)は、第5図(A)、(B)、第6
図に示すような積層構造を用いて作成した光・電子集積
回路装置の構造例を示す断面図である。 図において、 1……基板、2……バッファ層 3……キャリア供給層 4……光吸収層 6、7……拡散領域 8、9……電極 10……2次元キャリアガス 12……ショットキ接触取出し層 14、15……ショットキ電極 22……ホトダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/10 - 31/119

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、 基板の上に形成され、比較的広いバンドギャップと第1
    の導電型の不純物密度を有するキャリア供給層と、 キャリア供給層の上に形成され、比較的狭いバンドギャ
    ップと厚さの大部分が容易に空乏化される低い不純物密
    度を有する光吸収層と、 光吸収層の上に形成され、第2の導電型の不純物密度を
    有し、大きな面積と小さな面積を有する少なくとも2個
    の電極領域と、 大きな面積を有する電極領域の下を逆バイアスし、小さ
    な面積を有する電極領域の下を順バイアスするバイアス
    手段と を有する半導体装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の半導体装置において、前記
    電極領域の代りに大きな面積と小さな面積を有する少な
    くとも2つのショットキ電極領域を備えた半導体装置。
  3. 【請求項3】半絶縁性基板上に電子素子形成用の第1の
    積層構造と光素子形成用の第2の積層構造とを形成した
    光・電子集積回路を構成する半導体装置であって、 第2の積層構造が比較的広いバンドギャップと第1の導
    電型の不純物密度を有するキャリア供給層と、 キャリア供給層の上に形成され、比較的狭いバンドギャ
    ップと厚さの大部分が容易に空乏化される極めて低い不
    純物密度を有する光吸収層と、 光吸収層の上に形成され、光吸収層の不純物濃度より高
    い第1の導電型の低不純物密度を有し、光吸収層より広
    いバンドギャップを有する半導体層と、 該半導体層内の前記光吸収層上に形成され、第2の導電
    型の不純物密度を有し、大きな面積と小さな面積を有す
    る少なくとも2個の電極領域と、大きな面積を有する電
    極領域の下を逆バイアスし、小さな面積を有する電極領
    域の下を順バイアスするバイアス手段と を有する半導体装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の半導体装置であって、前記
    第2の積層構造のキャリア供給層と光吸収層の両者は直
    接接触する層であり、且つ、異なるエッチング特性を有
    する半導体装置。
JP2340151A 1990-04-16 1990-11-30 半導体装置 Expired - Lifetime JP3014006B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2340151A JP3014006B2 (ja) 1990-11-30 1990-11-30 半導体装置
EP91105732A EP0452801B1 (en) 1990-04-16 1991-04-10 Semiconductor device having light receiving element and method of producing the same
DE69123280T DE69123280T2 (de) 1990-04-16 1991-04-10 Halbleitervorrichtung mit lichtempfindlichem Element und Verfahren zu deren Herstellung
US07/684,394 US5107318A (en) 1990-04-16 1991-04-12 Semiconductor device having light receiving diode element with capacitance
US07/793,998 US5185272A (en) 1990-04-16 1991-11-18 Method of producing semiconductor device having light receiving element with capacitance

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2340151A JP3014006B2 (ja) 1990-11-30 1990-11-30 半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04207086A JPH04207086A (ja) 1992-07-29
JP3014006B2 true JP3014006B2 (ja) 2000-02-28

Family

ID=18334220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2340151A Expired - Lifetime JP3014006B2 (ja) 1990-04-16 1990-11-30 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3014006B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2008072688A1 (ja) * 2006-12-14 2010-04-02 日本電気株式会社 フォトダイオード
JP6295693B2 (ja) * 2014-02-07 2018-03-20 ソニー株式会社 撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04207086A (ja) 1992-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3988167A (en) Solar cell device having improved efficiency
JP4609430B2 (ja) アバランシェフォトダイオード
US6326654B1 (en) Hybrid ultraviolet detector
US5075750A (en) Avalanche photodiode with adjacent layers
JP2002151730A (ja) 半導体受光素子
JP2942285B2 (ja) 半導体受光素子
US5185272A (en) Method of producing semiconductor device having light receiving element with capacitance
JP2001144278A (ja) 受光素子アレイ
US5107318A (en) Semiconductor device having light receiving diode element with capacitance
JP2014003083A (ja) フォトダイオードアレイ
JP3014006B2 (ja) 半導体装置
JP4109159B2 (ja) 半導体受光素子
JP4985298B2 (ja) アバランシェフォトダイオード
JP2675574B2 (ja) 半導体受光素子
JPH05343731A (ja) 受光素子
JPH01196182A (ja) フォトダイオード
JP4137826B2 (ja) 半導体受光素子
JP3608772B2 (ja) 半導体受光素子
JPH1074974A (ja) 半導体受光素子
JP2711055B2 (ja) 半導体光検出器およびその製造方法
EP0966046B1 (en) Semiconductor photodetector with an increased photo receiving area and exhibiting high speed performances
JPH06132511A (ja) 受光集積素子
JPH08186240A (ja) 化合物半導体集積回路装置
KR940006713B1 (ko) 고속응답용 쇼트키 베리어 수광소자
JPS6129180A (ja) 半導体受光素子