JPH08186240A - 化合物半導体集積回路装置 - Google Patents

化合物半導体集積回路装置

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JPH08186240A
JPH08186240A JP6338059A JP33805994A JPH08186240A JP H08186240 A JPH08186240 A JP H08186240A JP 6338059 A JP6338059 A JP 6338059A JP 33805994 A JP33805994 A JP 33805994A JP H08186240 A JPH08186240 A JP H08186240A
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layer
transistor
integrated circuit
photodiode
circuit device
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JP6338059A
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English (en)
Inventor
Takehiko Nomura
剛彦 野村
Norio Okubo
典夫 大久保
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォトダイオード(PD)とトランジスタと
を共通の基板に形成する光電子集積回路のPDの光吸収
層の厚みを小さくしてトランジスタ及びPDの動作性能
の向上を図る。 【構成】 ヘテロバイポーラトランジスタ(HBT)1
1のサブコレクタ層102、コレクタ層103、ベース
層104と、p-i-n型PD112のn層102、光吸収
層103、p層104とを夫々共通の層として形成す
る。p-i-n型PDを端面入射型PDとして構成すると、
高速性能を低下させることなく光吸収層103の厚みを
小さくすることが出来る。このように、端面入射型PD
の光吸収層とトランジスタの機能層の一部とを共通の半
導体層で形成することにより、トランジスタの性能が高
く維持できる。PDと電界効果トランジスタ(FET)
との組合も可能であり、p-i-n型PDとMESFET又
はHEMT、及び、金属−半導体−金属(MSM)型P
DとHEMTの各組合せが挙げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化合物半導体集積回路
装置に関し、特に、光通信、光インターコネクション等
に用いられる、化合物半導体の光電子集積回路装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】光電子集積回路(Optoelectric Integra
ted Circuits:OEIC)は、フォトディテクタ、レー
ザダイオード等の受発光素子と、増幅回路、駆動回路等
の電子回路とを同一基板上にモノリシック集積化した回
路として知られている。OEICは、受発光素子及び電
子回路を夫々ディスクリートに構成した回路に比べて、
寄生リアクタンスの低減による性能の向上、光素子と電
子回路のモノリシック化によるパッケージコストの削
減、種々の機能を有する電子回路を含むことによる高機
能化等の利点を持つ。
【0003】特にフォトディテクタとプリアンプとを集
積化した受光系OEICは、ギガビット帯の高速光通信
システムに重要な役割を果たすことが期待されており、
p-i-n 型若しくはMSM型(ショットキ接合)フォトダ
イオードと、電界効果トランジスタ(Field Effect Tra
nsistor :FET)若しくはヘテロバイポーラトランジ
スタ(Heterojunction Bipolar Transistor :HBT)
とを集積化した受光系OEICが、活発に研究、開発さ
れている。この受光系OEICの一つとして、p-i-n型
フォトディテクタ(p-i-nPD)とHBTとを集積化し
たp-i-nPD/HBT集積回路、或いは、p-i-nPD又は
MSM型PDと高電子移動度トランジスタ(High Elect
ron Mobility Transistor:HEMT)とを集積化したp-
i-nPD/HEMT、MSMPD/HEMT等が特に注
目されている。
【0004】HBTは、同程度の高周波特性を持つFE
Tに比較して、リソグラフィの分解能をさほど必要とせ
ず、光リソグラフィによる1〜2μmのデザインルール
で、数十GHz以上の遮断周波数を得ることができる。
また、HBTはFETに比べて相互コンダクタンス及び
電流供給能力が大きく、HBTを用いたプリアンプは、
雑音性能の面でも、FETと同等の感度が得られるもの
と期待されている。さらに、p-i-nPD/HBTにおい
ては、HBTのベース・コレクタ間p−n接合と、p-i-
n型PDの接合とを共通のエピタキシャル成長層として
形成することができる。
【0005】図5は、従来のp-i-nPD/HBT光電子
集積回路の断面図である。この例では、p-i-n型PD5
12は裏面入射型であり、HBT511のコレクタ層
(n-−InGaAs)503等がp-i-n型PDの光吸収層
503等と共通に形成されている。このように構成する
ことにより、HBT511の機能層とp-i-n型PD51
2の吸収層等とを別々に積層した場合よりも、エピタキ
シャル構造が簡単になる利点がある。またHBTのプロ
セスとp-i-n型PDのプロセスとはコンパチブルであ
り、作製プロセスを簡単化することも可能である。な
お、p-i-n型PDは、表面入射型として構成することも
出来る。
【0006】一方、HEMTは、FETの一種であり、
電子供給層(ドナー層)と電子走行層(チャネル層)と
を空間的に分離することによって、電子がドナーイオン
による散乱を受けることなく走行するので、通常のFE
Tに比して高速且つ低雑音という特長を持つ。このた
め、HEMTは、超低雑音高周波増幅素子としての利用
が期待されている。
【0007】図6は、従来のp-i-nPD/HEMT光電
子集積回路の断面図である。この集積回路は、半絶縁性
InP基板601上にエピタキシャル成長によってInP
バッファ層602を形成し、その上にHEMT616及
びp-i-n型PD617を結晶成長したエピタキシャル構
造を有する。HEMT616は、アンドープInGaAs
層(i−InGaAs)603から成る電子走行層、不純
物ドープInAlAs層(n−InAlAs層)604から成
る電子供給層、i−InAlAsショットキコンタクト層
605、及び、n+−InGaAsキャップ層606から成
る活性層を有する。p-i-n型PD617は、HEMT6
16の活性層と同じ層を有し、且つ、その上に、n−I
nP層607、光吸収層を成すi−InGaAs層60
8、及び、p−InP層609を有する。この光電子集
積回路の製造は、各層のエピタキシャル成長、メサエッ
チングによるp-i-n型PD617とHEMT616との
分離、層間絶縁膜614の堆積、オーミック電極61
0、612及びショットキ電極611の形成、並びに、
素子間配線形成の順に行なわれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】光電子集積回路装置で
は、p-i-n型PDで光吸収を十分に行なうために、光吸
収層を成す真性層(i層)又は低濃度拡散層の厚みを大
きくすることが好ましい。しかし、図5に示した構造の
p-i-nPD/HBT光電子集積回路においては、p-i-n型
PDの光吸収層503は、HBTのコレクタ層503と
同じ成長層として形成されるので、光吸収層503の厚
みを大きくすれば、HBTのコレクタ層も必然的に厚く
なる。この場合、コレクタ層503での電子走行時間が
増大し、p-i-n型PDの高周波特性のみならず、HBT
の高周波特性も低下するという問題があった。
【0009】また、図6に示したp-i-n/HEMT光電
子集積回路においては、光吸収層608の厚みを充分
に、例えば、1μm以上確保すると、p-i-n型PD部分と
HEMT部分とで構造上の段差が1〜2μmと大きくな
り、フォトリソグラフィ時のパターン形成不良や配線の
断線を生ずる等の不具合が生ずるおそれがある。また、
これに鑑み、図6の構造に代えて、p-i-n型PD上にH
EMTを積層する構造も考えられるが、この場合には、
HEMT直下のp-i-n型PDの寄生容量のために、同様
にHEMTの高周波特性が損われる。
【0010】本発明は、上記に鑑み、トランジスタ及び
フォトディテクタの高周波特性を犠牲にすることなく、
フォトディテクタで十分な光吸収量が得られるように改
良された光電子集積回路として構成される化合物半導体
集積回路装置を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明は、フォトディテクタ部分と
トランジスタ部分との間で構造上の段差を小さくするこ
とが出来る化合物半導体集積回路装置を提供することを
も目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の化合物半導体集
積回路装置は、第1の視点において、フォトダイオード
及びトランジスタを共通の半絶縁性基板上に形成した化
合物半導体集積回路装置において、前記フォトダイオー
ドの少なくとも光吸収層と前記トランジスタの少なくと
も一部の機能層とが共通の化合物半導体層から形成さ
れ、前記フォトダイオードが、前記光吸収層の端面から
光を受ける端面入射型フォトダイオードとして構成され
ることを特徴とする。
【0013】ここで、上記化合物半導体集積回路装置に
おけるトランジスタは、いかなる種類の化合物トランジ
スタでもよく、典型的には、FET又はヘテロバイポー
ラトランジスタである。また、フォトダイオードもいか
なる種類の半導体フォトダイオードでもよく、典型的に
は、p-i-n型フォトダイオード、或いは、MSM型フォ
トダイオードとして構成される。
【0014】用語「トランジスタの機能層」とは、一般
的に、キャリアが存在又は移動する層をいい、FETで
はソース・ドレイン拡散領域を含む或いは含まないチャ
ネル層、ドナー層及びコンタクト層をいい、バイポーラ
トランジスタではエミッタ層、ベース層、コレクタ層及
びコンタクト層をいう。
【0015】また、本発明の化合物半導体集積回路装置
は、第2の視点において、フォトダイオード及びトラン
ジスタを共通の半絶縁性基板上に形成した化合物半導体
集積回路装置において、前記半絶縁性基板上に順次形成
された、n導電型の第1の半導体層と、前記第1の半導
体層のバンドギャップより小さなバンドギャップを有す
るノンドープの第2の半導体層と、前記第2の半導体層
と異なるエッチング特性を有するノンドープの第3の半
導体層と、前記第2の半導体層の組成と実質的に同じ組
成を有する第4の半導体層と、p導電型の第5の半導体
層とを備え、前記フォトダイオードが、前記第1の半導
体層から成るn層、前記第2乃至第4の半導体層の少な
くとも一部から成る光吸収層、及び、前記第5の半導体
層からなるp層から構成される端面光入射型のフォトダ
イオードとして構成され、前記トランジスタが、前記第
1乃至第3の半導体層から成る機能層を有し、前記第1
の半導体層に接続されたソース/ドレイン電極と、前記
第3の半導体層上部に形成されたゲート電極とを備える
ことを特徴とする。
【0016】ここで、上記フォトダイオードとトランジ
スタの組合せの好適な例としては、p-i-n型フォトダイ
オードと高電子移動度電界効果トランジスタ(HEM
T)、p-i-n型フォトダイオードとショットキゲート電
界効果トランジスタ、及び、MSM型フォトダイオード
とHEMTの各組合せが挙げられる。
【0017】
【作用】本発明の第1の視点の化合物半導体集積回路装
置では、トランジスタと共に集積化するフォトダイオー
ド(PD)を、導波路構造の端面入射型PDとして構成
する。端面入射型のPDでは、光吸収層を構成する導波
路長を長くすることによって、光吸収層の厚みを大きく
することなく、入射光を十分に吸収することが可能にな
る。したがって、フォトダイオード及びトランジスタの
一部の層を共通の層として形成しても、トランジスタ及
びPDの高速性を犠牲にすることはなく、十分な量の光
吸収が可能なPDをトランジスタと共通の基板上にモノ
リシック集積化することを可能にする。
【0018】本発明の第2の視点の化合物半導体集積回
路装置では、フォトダイオードのn層、光吸収層及びp
層を、トランジスタの各機能層と共通の層として形成で
きるので、層形成における工程数が削減できる。
【0019】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の化合物半導体集
積回路装置を成す光電子集積回路の断面図である。本実
施例の光電子集積回路は、半絶縁性InP基板101上
にHBT111及びp-i-n型PD112をエピタキシャ
ル成長法により集積形成する。各エピタキシャル層とし
て、HBT111のサブコレクタ層及びp-i-n型PD1
12のn層を構成するn+−InP層102、HBT11
1のコレクタ層及びp-i-n型PD112の光吸収層を構
成するn-−InGaAs層103、HBT111のベース
層及びp-i-n型PD112のp層を構成するp+−InGa
As層104、HBT111のエミッタ層を構成するn
−InP層105、HBT111のキャップ層を構成す
るn+−InGaAs層106をこの順に結晶成長してい
る。エピタキシャル構造の積層順序は、図5に示した従
来の光電子集積回路の積層順序と同じとしてある。エピ
タキシャル成長法としては、例えば、MOCVD法、M
BE法が採用される。
【0020】各層の厚みは、例えば、n+−InP層10
2が100nm、n-−InGaAs層103が300n
m、p+−InGaAs層104が100nm、n−InP
層105が200nm、n+−InGaAs層106が10
0nmである。
【0021】HBT111のサブコレクタ層102、及
び、p-i-n型PDのn層102の各露出面、並びに、H
BT111のキャップ層106の露出面には、夫々Au
Ge/Au電極107がパターン形成され、また、HBT
111のベース層104の露出面にはAu電極108が
パターン形成されている。更に、p-i-n型PD112の
p層104上には、AuZn/Au電極109がパターン
形成されている。これら電極は、各対応する半導体層と
オーミックコンタクトする。
【0022】上記光電子集積回路の製造工程は、エピタ
キシャル層の成長工程、素子間分離工程、HBT及びp-
i-n 型PDの各素子の形成工程、素子間の配線形成工程
の順に行なわれる。HBT111のベース層104の表
面の露出とp-i-n型PDのp層104の表面の露出、並
びに、HBTのサブコレクタ層102の表面の露出とp-
i-n型PDのn層102表面の露出とは、それぞれ同時
にエッチングによって行うことができる。このように、
双方の工程を統合することにより、HBT111及びp-
i-n型PD112の集積化に伴うプロセス工程の増加は
少く抑えられる。
【0023】入射光110は、p-i-n型PD112の端
面部分から光吸収層を成すn-−InGaAs層103内に
入射する。本実施例の光電子集積回路では、n-−InG
aAsコレクタ層103の厚みを1μm以下と小さくして
も、p-i-n型PD112の光吸収層103の導波路長を
十分に確保することにより、入射したレーザ光を効率よ
く吸収することができる。従って、HBT111及びp-
i-n型PD112の高速性を損なうことなく、p-iーn型P
Dにおける光吸収効率を高めることが出来る。
【0024】本実施例においては、端面入射型の導波路
型p-i-n型PDを採用している。この型式のp-i-n型PD
は、光カップラー及び光スイッチ等の光部品と同一基板
上に集積化することが特に容易であるため、本実施例の
化合物半導体集積回路装置は、波長分割多重通信、コヒ
ーレント光通信等のシステムに適用しやすい光電子集積
回路として構成することが可能となる。
【0025】なお、上記実施例では、光通信で主として
用いられる、1.3〜1.5μm帯のレーザ光への適用
を考えて、InP系のp-i-nPD/HBTについて述べた
が、GaAs系のp-i-nPD/HBTにおいても同じよう
な効果が期待できる。GaAs系の場合には、0.8μm
帯のレーザ光への適用が可能であり、特に、光インター
コネクション等への応用が期待される。
【0026】図2は、本発明の第2の実施例の光電子集
積回路を示す。本実施例は、共通の半絶縁性InP基板
201上に、HEMT214及びp-i-n型PD215を
結晶成長した例である。半絶縁性InP基板201上
に、InPバッファ層202、n−InAlAs層203、
i−InGaAs層204、i−InAlAs層205、i−
InGaAs層206、p−InP層207をこの順にエピ
タキシャル成長法で形成している。
【0027】各層の厚みは、例えば、InPバッファ層
202が100nm、n-−InAlAs層203が500
nm、i−InGaAs層204が20nm、i−InAlAs
層205が5nm、i−InGaAs層206が40nm、
p−InP層207が500nmである。
【0028】HEMT214は、InPバッファ層20
2上に形成されたn−InAlAs層203から成る電子
供給層、及び、i−InGaAs層204から成る電子走
行層を備えたメサ構造に形成されている。HEMT21
4には、電子供給層204上にエッチストップ層を成す
i−InAlAs層205が形成されている。Ti/Pt/
Au電極209は、絶縁膜212の開口を介してi−In
AlAs層205とコンタクトし、ここにショットキ接合
が形成される。また、電子走行層203上には、絶縁膜
212を貫通してAuGeNi/Auから成るソース/ドレ
イン電極208がオーミック電極として形成されてい
る。
【0029】p-i-n型PD215は、InPバッファ層
202上に形成されたn−InAlAs層203から成る
n層と、i−InGaAs層204、i−InAlAs層
205及びi−InGaAS層206から成る真性層と、
p−InP層207から成るp層とを備えており、HE
MTと同様にメサ構造に形成される。n−InAlAs層
203には、絶縁膜212を貫通するAuGeNi/Auか
ら成るn電極211がオーミック電極として接続され、
また、p−InP層207には、AuZn/Auから成るp
電極210が同様にオーミック電極として接続されてい
る。入射光213は、光吸収層206の端面から光吸収
層206に入射する。
【0030】上記実施例の光電子集積回路の製造では、
各エピタキシャル層の成長工程、p-i-n型PD部分を規
定するための、p−InP層207及びi−InGaAs層
206のエッチング工程、p-i-n型PD215及びHE
MT214のn−オーミックコンタクト部の露出のため
の、i−InAlAs層205、i−InGaAs層204の
エッチング工程、素子分離のためのn−InAlAs層2
03及びInPバッファ層202のエッチング工程、電
極形成工程、層間絶縁膜堆積工程、及び、配線パターン
形成工程がこの順で行われる。
【0031】i−InAlAs層205は、HEMTのチ
ャネル層の厚みを正確に制御するためのエッチストップ
層として利用されるものであるから、光吸収層を成すi
−InGaAs層204及び206での光吸収に影響を与
えないないように、10nm以下の厚みにすることが望
ましい。また、エッチストップ層を成すバンドギャップ
の大きなi−InAlAs層205は、HEMT214の
I−V特性においてリーク電流が増大する「リーキー」
な特性になることを防ぐための、ショットキ・エンハン
ス層としての作用を行なう。
【0032】第2の実施例では、n−InAlAs層20
3をHEMT214の電子供給層及びp-i-n型PD21
5のn層に用いたが、これに用いる化合物半導体材料
は、光吸収層を成すi−InGaAs層204及び206
のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する
半導体であればよく、InAlAs層に限るものではな
い。例えば、n−InPを用いることもできる。また、
i−InAlAs層205も、i−InGaAs層206との
選択エッチングが可能ならば、他の材料から成る半導体
層を用いてもよい。
【0033】端面入射型のフォトディテクタは、更に、
光カップラー、光スイッチ等の光部品と同一基板上に集
積化することが可能である。これらの光部品との集積化
により、波長分割多重通信、コヒーレント光通信等のシ
ステムに適用することもできる。
【0034】本実施例では、端面入射型のp-i-n型PD
を用い、p-i-n型PDのi層の一部及びn層を、HEM
Tの電子供給層及び電子走行層として夫々用いる。端面
入射型のp-i-n型PDにおいては、光吸収層の導波路長
を大きくすることによって、光吸収層の厚みを特に大き
くすることなく十分な光吸収を得ることが可能である。
従って、表面入射型又は裏面入射型のp-i-n型PDに比
べて薄い層構造が可能になり、p-i-n型PDの一部をH
EMTの活性層と共用することとあわせて、p-i-n型P
D部分とHEMT部分との間で段差の小さなp-i-nPD
/HEMT構造を得ることが可能になる。また、従来に
比してエピタキシャル構造も簡単化される。
【0035】図3は、本発明の第3の実施例の光電子集
積回路の断面図である。本実施例の光電子集積回路は、
半絶縁性基板を成すInP基板301上に、ショットキ
ゲート電界効果トランジスタ(金属・半導体電界効果ト
ランジスタ:MESFET)312と、p-i-n型PD3
13とを形成した例である。MESFET312は、バ
ッファ層を成すi−InAlAs層302、チャネル層を
成すn−InGaAs層303、及び、i−InAlAs層3
04から構成される。層間絶縁膜307の開口を介して
n−InGaAs層303とコンタクトするソース/ドレ
イン電極309は、AuGeNi/Au電極で構成され、ま
た、ゲート電極310は、i−InAlAs層304とシ
ョットキ接合を形成するTi/Pt/Au電極から成る。
本実施例では、このi−InAlAs層304がエッチス
トップ層として作用する。
【0036】p-i-n型PD313は、MESFET31
2の各層と夫々共通の層を構成するi−InAlAsバッ
ファ層302、n−InGaAs層303及びi−InAl
As層304と、その上に順次形成された、i−InGa
As層305及びp−InP層306とから構成される。
p電極308はp−InP層306とオーミックコンタ
クトし、また、n電極309はn−InGaAs層303
とオーミックコンタクトする。ここで、p-i-n型PD3
13の入射光311は、i−InGaAs層305の端面
から入射する。
【0037】図4は、本発明の第4の実施例の光電子集
積回路の断面図である。本実施例の光電子集積回路は、
半絶縁性基板であるInP基板401上に、HEMT4
11及び金属−半導体−金属フォトダイオード(Metal-
Semiconductor-Metal PD:MSM型PD)412を形成
した例である。HEMT411は、半絶縁性基板401
上に形成された、バッファ層を成すi−InAlAs層4
02と、電子走行層を成すi−InGaAs層403と、
エッチストップ層を成すi−InGaP層404と、電子
供給層を成すn−InAlAs層405と、キャップ層を
成すn+−InGaAs層406とから構成される。キャッ
プ層406には、AuGeNi/Auから成るソース/ドレ
イン電極409が絶縁膜407の開口を介してオーミッ
クコンタクトし、また、Ti/Pt/Auから成るゲート
電極408は、n−InAlAs層405とショットキ接
合を形成する。
【0038】MSM型PDは、i−InAlAsバッファ層
402上に形成され、フォトディテクタとしての活性層
を成すi−InGaAs層403及びエッチストップ層を
成すi−InGaP層404とを有し、i−InGaP層4
04とTi/Pt/Au電極408とがショットキ接合を
形成する。入射光410は、光吸収層を成すi−InGa
As層403の端面から入射する。信号電流は、一対の
櫛形のショットキ電極を構成するTi/Pt/Au電極4
08から取り出される。
【0039】上記各実施例では、何れもp-i-n型PD及
びMSM型PDの光吸収層の端面から信号光を入射する
構成を採用したので、光吸収層の厚みを小さく抑えなが
ら光吸収効率を高めることが可能になる。
【0040】ここで、第1の実施例の構成を採用する場
合には、光吸収層の厚みを小さく抑えることにより、光
吸収層と共通の層として形成されるトランジスタのコレ
クタ層の厚みも小さく抑えることが出来るので、トラン
ジスタの高速性能を高く維持することが出来る。
【0041】また、第2乃至第4の実施例では、光吸収
層の厚みを小さく抑えることにより、PD部分とトラン
ジスタ部分との間の段差を小さく抑えることが可能とな
り、良好なトランジスタ特性及び配線の信頼性を確保す
ることが出来る。更にエピタキシャル層の一部にエッチ
ストップ層を形成したことにより、その下層のエピタキ
シャル層の厚みの正確な制御が可能になり、トランジス
タ部分におけるしきい値電圧の正確な制御も良好に行な
われる。
【0042】以上、本発明の化合物半導体集積回路装置
をその好適な実施例に基づいて説明したが、本発明の化
合物半導体集積回路装置は、上記実施例の構成にのみ限
定されるものではなく、上記実施例の構成から種々の修
正及び変更を施したものも本発明の化合物半導体集積回
路装置に含まれる。
【0043】
【発明の効果】本発明の第1の視点の化合物半導体集積
回路装置によれば、トランジスタの高速性を損うことな
く、或いは、良好なトランジスタ特性を維持すると共に
信頼性が高い配線の形成を可能にしつつ、充分な光吸収
効率を有するフォトディテクタを実現する光電子集積回
路を得ることが出来る。
【0044】本発明の第2の視点の化合物半導体集積回
路装置によれば、トランジスタ部分とフォトダイオード
部分との間の段差を小さく抑え、良好な特性を有するフ
ォトダイオード及びトランジスタを備えた光電子集積回
路装置を少ない工程数で製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の化合物半導体集積回路
装置の断面図。
【図2】本発明の第2の実施例の化合物半導体集積回路
装置の断面図。
【図3】本発明の第3の実施例の化合物半導体集積回路
装置の断面図。
【図4】本発明の第4の実施例の化合物半導体集積回路
装置の断面図。
【図5】従来の化合物半導体集積回路装置の一例である
p-i-nPD/HBTの断面図。
【図6】従来の化合物半導体集積回路装置の一例である
p-i-nPD/HEMTの断面図。
【符号の説明】
101 半絶縁性InP基板 102 n+−InP層 103 n-−InGaAs層 104 p+−InGaAs層 105 n−InP層 106 n+−InGaAs層 107 AuGe/Au電極 108 Au電極 109 AuZn/Au電極 110 入射光 111 HBT 112 p-i-n型PD 201 半絶縁性InP基板 202 InPバッファ層 203 n−InAlAs層 204 i−InGaAs層 205 i−InAlAs層 206 i−InGaAs層 207 p−InP層 208 AuGeNi/Au電極 209 Ti/Pt/Au電極 210 AuZn/Au電極 211 AuGeNi/Au電極 212 層間絶縁膜 213 入射光 214 HEMT 215 p-i-n型PD 301 半絶縁性InP基板 302 i−InAlAsバッファ層 303 n−InGaAs層 304 i−InAlAs層 305 i−InGaAs層 306 p−InP層 307 層間絶縁膜 308 AuZn/Au電極 309 AuGeNi/Au電極 310 Ti/Pt/Au電極 311 入射光 312 MESFET 313 p-i-n型PD 401 半絶縁性基板 402 i−InAlAsバッファ層 403 i−InGaAs層 404 i−InGaP層 405 n−InAlAs層 406 n+−InGaAs 407 層間絶縁膜 408 Ti/Pt/Au電極 409 AuGeNi/Au電極 410 入射光 411 HEMT 412 MSM型PD

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトダイオード及びトランジスタを共
    通の半絶縁性基板上に形成した化合物半導体集積回路装
    置において、 前記フォトダイオードの少なくとも光吸収層と前記トラ
    ンジスタの少なくとも一部の機能層とが共通の化合物半
    導体層から形成され、 前記フォトダイオードが、前記光吸収層の端面から光を
    受ける端面入射型フォトダイオードとして構成されるこ
    とを特徴とする化合物半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 前記フォトダイオードがp-i-n型フォト
    ダイオード又はショットキ接合型ダイオードである、請
    求項1に記載の化合物半導体集積回路装置。
  3. 【請求項3】 前記トランジスタがヘテロ接合バイポー
    ラトランジスタ又は電界効果トランジスタである、請求
    項1又は2に記載の化合物半導体集積回路装置。
  4. 【請求項4】 フォトダイオード及びトランジスタを共
    通の半絶縁性基板上に形成した化合物半導体集積回路装
    置において、 前記半絶縁性基板上に順次形成された、n導電型の第1
    の半導体層と、前記第1の半導体層のバンドギャップよ
    り小さなバンドギャップを有するノンドープの第2の半
    導体層と、前記第2の半導体層と異なるエッチング特性
    を有するノンドープの第3の半導体層と、前記第2の半
    導体層の組成と実質的に同じ組成を有する第4の半導体
    層と、p導電型の第5の半導体層とを備え、 前記フォトダイオードが、前記第1の半導体層から成る
    n層、前記第2乃至第4の半導体層の少なくとも一部か
    ら成る光吸収層、及び、前記第5の半導体層からなるp
    層から構成される端面光入射型のフォトダイオードであ
    り、 前記トランジスタが、前記第1乃至第3の半導体層から
    なる機能層を有し、前記第1の半導体層に接続されたソ
    ース/ドレイン電極と、前記第3の半導体層上部に形成
    されたゲート電極とを備えることを特徴とする化合物半
    導体集積回路装置。
  5. 【請求項5】 前記フォトダイオードがp-i-n型フォト
    ダイオードであり、前記トランジスタが高電子移動度電
    界効果トランジスタである、請求項4に記載の化合物半
    導体集積回路装置。
  6. 【請求項6】 前記フォトダイオードがp-i-n型フォト
    ダイオードであり、前記トランジスタがショットキゲー
    ト電界効果トランジスタである、請求項4に記載の化合
    物半導体集積回路装置。
  7. 【請求項7】 前記フォトダイオードが金属−半導体−
    金属型フォトダイオードであり、前記トランジスタが高
    電子移動度電界効果トランジスタである、請求項4に記
    載の化合物半導体集積回路装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100444820B1 (ko) * 2001-08-08 2004-08-18 한국전자통신연구원 광검출기와 이종접합 바이폴라 트랜지스터가 집적된 장파장 반도체 광수신 칩
KR100698829B1 (ko) * 2005-03-11 2007-03-23 한국과학기술원 광 수신기 제조 방법
CN114566560A (zh) * 2020-11-27 2022-05-31 江苏宜兴德融科技有限公司 一种砷化镓激光光伏电池及其制备方法

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