JP3013627B2 - 減衰力可変式ショックアブソーバの減衰力制御装置 - Google Patents

減衰力可変式ショックアブソーバの減衰力制御装置

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JP3013627B2
JP3013627B2 JP24000892A JP24000892A JP3013627B2 JP 3013627 B2 JP3013627 B2 JP 3013627B2 JP 24000892 A JP24000892 A JP 24000892A JP 24000892 A JP24000892 A JP 24000892A JP 3013627 B2 JP3013627 B2 JP 3013627B2
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shock absorber
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、減衰力可変式ショック
アブソーバに係り、更に詳細には減衰力可変式ショック
アブソーバの減衰力制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】減衰力可変式ショックアブソーバの減衰
力制御装置の一つとして、例えば特開昭63−1141
0号公報に記載されている如く、車体の上下方向の振動
周期を判定する周期判定手段と、振動周期が車体の固有
振動数近傍の周期範囲内にある間車体の上下方向の振動
回数を求める振動回数算出手段と、振動回数がしきい値
以上になったとき減衰力を増大させる制御手段と、車速
が高いときには車速が低いときよりもしきい値を小さく
設定するしきい値設定手段とを有する減衰力制御装置が
従来より知られている。
【0003】かかる減衰力制御装置によれば、ショック
アブソーバの減衰力を増大させるか否かの判断基準とな
る振動回数についてのしきい値が車速が高いときには車
速が低いときよりも小さく設定されるので、しきい値が
一定である場合に比して車輌の低速域より高速域まで広
い範囲に亘り車輌の乗り心地性を向上させることができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】周知の如く、ショック
アブソーバに於てはピストンのシールバンドの如く樹脂
にて構成された部品が使用されており、これらの部品は
車輌が例えば数万キロメートル以上走行すると摩耗劣化
するため減衰力制御弁を迂回して流れるオイルの流量が
増大し、そのためショックアブソーバの減衰力制御弁が
正常に制御されても実際に発生する減衰力が所望の値よ
りも低くなり、これに起因して車輌の操縦安定性が悪化
することがある。
【0005】しかるに上述の如き従来の減衰力制御装置
に於てはショックアブソーバの部品の摩耗劣化等に起因
する減衰力の低下の補償は制御対象外であるため、上述
の如き従来の減衰力制御装置によってはショックアブソ
ーバの実際の減衰力が低下することに起因する操縦安定
性の悪化を解消することができない。
【0006】本発明は、従来の減衰力制御装置に於ける
上述の如き問題に鑑み、ショックアブソーバの構成部品
に摩耗劣化等の経時変化が生じても、ショックアブソー
バの減衰力を所望の減衰力に制御して車輌の良好な操縦
安定性を確保することができるよう改良された減衰力可
変式ショックアブソーバの減衰力制御装置を提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、図1に示されている如く、車輌の走行状態
に応じて目標減衰力を設定する目標減衰力設定手段M1
と、目標減衰力に応じて減衰力制御弁M0を制御する制
御手段M2とを有する減衰力可変式ショックアブソーバ
の減衰力制御装置にして、車体の上下方向の加速度を検
出する加速度検出手段M3と、検出された加速度に基き
前記ショックアブソーバの劣化を判定する劣化判定手段
M4と、前記ショックアブソーバの劣化が判定されたと
きには前記目標減衰力を増大補正する補正手段M5とを
有することを特徴とする減衰力可変式ショックアブソー
バの減衰力制御装置によって達成される。
【0008】
【作用】上述の如き構成によれば、加速度検出手段M3
により検出された車体の上下方向の加速度に基き劣化判
定手段M4によりショックアブソーバの劣化が判定さ
れ、ショックアブソーバの劣化が判定されたときには補
正手段M5により目標減衰力が増大補正されるので、シ
ョックアブソーバの構成部品に摩耗劣化等の経時変化が
生じてもショックアブソーバの減衰力が低下することが
確実に補償され、これにより長期間に亘り減衰力を所望
の値に制御して車輌の良好な操縦安定性を確保すること
が可能になる。
【0009】
【実施例】以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施
例について詳細に説明する。
【0010】図2はショックアブソーバのピストンロッ
ドに内蔵され本発明の制御装置によって制御されること
により減衰力制御弁を駆動するステップモータの一例を
示す縦断面図、図3は図2に示されたストッパ部材を示
す拡大平面図、図4は図2に示されたロータコアを示す
拡大底面図である。
【0011】図2に於て、10はショックアブソーバの
ピストンロッドを示している。ピストンロッド10の下
端にはロッドエンド部材12がねじ込みにより固定され
ており、図には示されていないがロッドエンド部材12
には減衰力発生弁を有するピストン本体が固定されてい
る。ピストンロッド10はその軸線14に沿って延在す
るステップモータ収容孔16を有しており、該収容孔に
はステップモータ18が配置されている。ステップモー
タ18はステータ組立体20と、該ステータ組立体に嵌
合し軸線14の周りに回転するロータ22とよりなって
いる。
【0012】ステータ組立体20は環状のストッパ部材
24と、一端(下端)にてストッパ部材24に固定され
軸線14に沿って延在する円筒体26と、円筒体26の
周りに二対にて互いに対向して配置された複数個のステ
ータ磁極部材28〜34と、円筒体26と共働して各対
のステータ磁極部材28及び30、32及び34を一体
に保持する樹脂製のボビン36及び38と、これらのボ
ビンに導線が巻回されることにより形成されたコイル4
0及び42と、図にて最も下側のステータ磁極部材34
とストッパ部材24のフランジ部24との間に介装され
た環状のスペーサ44とを有している。
【0013】図示の実施例に於ては、ストッパ部材24
はロッドエンド部材12の上端の円筒部に嵌合により固
定されており、円筒体26の一端はストッパ部材24の
上端の円筒部に嵌合し溶接によりストッパ部材に固定さ
れている。また図1には詳細には示されていないが、各
ステータ磁極部材は軸線14に垂直に軸線の周りに環状
に延在するフランジ状部分と該フランジ状部分より軸線
に沿って延在し互いに周方向に隔置された複数個のステ
ータ極歯とよりなっている。
【0014】図2に示されている如く、ロータ22はロ
ータコア46を含み、ロータコア46は軸線14に沿っ
て互いに隔置された軸受48及び50により軸線14の
周りに回転可能に支持されている。軸受48はストッパ
24に担持されており、軸受50は円筒体26の上端に
溶接により固定されたガイド部材52の中央突部52a
に担持されている。ロータコア46の外周面にはそれぞ
れステータ磁極部材28及び30、32及び34に整合
して周方向に互いに隔置され且二列にて配列された複数
個の永久磁石54及び56が固定されており、各永久磁
石の径方向外周面は円筒体26の内周面より僅かに径方
向内方へ隔置されており、これによりロータ22はコイ
ル40及び42に電流が通電されると後述の如く軸線1
4の周りに所定の角度回転され位置決めされるようにな
っている。
【0015】図2及び図3に示されている如く、ストッ
パ部材24は径方向内方へ突出し軸線14に沿って延在
する実質的に平断面扇形の板状の固定ストッパ24aを
有している。同様に図2及び図4に示されている如く、
ロータコア46は下端より下方へ突出し軸線14に対し
半径方向に延在する実質的に平断面扇形の板状のストッ
パ46aを有している。これらのストッパは後に詳細に
説明する如く、互いに共働してステータ組立体20に対
するロータ22の軸線14の周りの初期位置を郭定する
と共に、ロータ22が所定の最大回転角度以上回転する
ことを防止するようになっている。
【0016】図2に示されている如く、ロータコア46
内にはボールねじ装置58が配置されている。ボールね
じ装置58は軸線14に沿って延在し外周面に複数個の
ボール60を受入れる螺旋溝を有するボールねじシャフ
ト62と、外周面にてロータコア46の内周面に固定さ
れ内周面に複数個のボール60を受入れる螺旋溝を有す
るアウタレース部材64とを有している。シャフト62
はその上端に断面矩形の突起62aを一体に有し、該突
起はガイド部材52の中央突部52aに設けられた断面
矩形の孔66に軸線14に沿って往復動可能に嵌入して
おり、これによりロータコア46が回転するとその回転
方向に応じてシャフト62が回転することなく軸線14
に沿って図にて上方又は下方へ移動するようになってい
る。
【0017】シャフト62はその下端より軸線14に沿
って下方へ延在する小径部62bを一体に有し、該小径
部にはピストン及びロッドエンド部材12に設けられた
図には示されていないバイパス通路の実効通路断面積を
制御する減衰力制御弁の弁要素68が連結されている。
かくしてロータ22が軸線14の周りに回転すると、そ
の回転運動がボールねじ装置58によりシャフト62の
軸線14に沿う往復運動に変換され、これにより弁要素
68が駆動されて減衰力が増減されるようになってい
る。
【0018】尚ピストンに設けられた減衰力発生弁及び
減衰力制御弁は本発明の要旨をなすものではないので、
それらの詳細な説明を省略するが、必要ならば例えば本
願出願人と同一の出願人の出願にかかる特願平3−24
8276号又は特願平3−253066号の明細書及び
図面を参照されたい。
【0019】図5に解図的に示されている如く、ロータ
コア46のストッパ46aがストッパ部材24の固定ス
トッパ24aの一方の側面に当接するステップをステッ
プ0とし、ストッパ46aがストッパ24aの他方の側
面に当接する仮想のステップをステップ17とすると、
図示の実施例のステップモータ18はそのコイル40及
び42に通電されていないときにはステップ0〜17の
何れかに於て停止し、ショックアブソーバの通常の作動
時にはステップ1〜16の何れかに位置決めされ、ステ
ップの増大につれて減衰力が漸次増大するようになって
いる。
【0020】図2には示されていないが、ステップモー
タ18のコイル40、42はそれぞれコイルA及び
A′、コイルB及びB′よりなっており、ステップモー
タは何れの一つのコイルに通電されるかに応じて下記の
表1に示されたステップ(1相励磁による停止位置)に
位置決めされ停止され、何れの二つのコイルに通電され
るかに応じて下記の表2に示されたステップ(2相励磁
による回転位置)に回動され位置決めされるようになっ
ている。
【0021】
【表1】
【表2】 励磁されるコイル ステップモータのステップ A及びB′ 0.5 4.5 8.5 12.5 16.5 A及びB 1.5 5.5 9.5 13.5 A′及びB 2.5 6.5 10.5 14.5 A′及びB′ 3.5 7.5 11.5 15.5
【0022】上述の如く構成されたステップモータは、
図示の実施例に於ては、車速Vを検出する車速センサ7
0、操舵角θを検出する操舵角センサ72、車体の上下
加速度Gを検出する加速度センサ74、ショックアブソ
ーバのベースとなる減衰力を低減衰力(ノーマルモード
Mn )又は中減衰力(スポーツモードMs )に設定する
モード選択スイッチ(SW)76よりの信号に基き、本
発明の制御装置の一つの実施例である図6に示された電
子制御装置82によって後述の如く各輪同時に制御され
るようになっている。
【0023】尚図示の実施例に於ては、ステップモータ
18はモード選択スイッチ76がノーマルモードに設定
されるとステップ1を基本ステップとしてステップ1以
上に位置決めされ、モード選択スイッチがスポーツモー
ドに設定されるとステップ5を基本ステップとしてステ
ップ5以上に位置決めされるようになっている。
【0024】電子制御装置82は図6に示されている如
く、マイクロコンピュータ84を有している。マイクロ
コンピュータ84は図6に示されている如き一般的な構
成のものであってよく、中央処理ユニット(CPU)8
6と、リードオンリメモリ(ROM)88と、ランダム
アクセスメモリ(RAM)90と、入力ポート装置92
と、出力ポート装置94とを有し、これらは双方向性の
コモンバス96により互いに接続されている。
【0025】入力ポート装置92には車速センサ70に
より検出された車速Vを示す信号、操舵角センサ72に
より検出された操舵角θを示す信号、加速度センサ74
により検出された車体の上下加速度Gを示す信号、モー
ド選択スイッチ76により設定されたモードMを示す信
号が入力されるようになっている。
【0026】入力ポート装置92はそれに入力された信
号を適宜に処理し、ROM88に記憶されているプログ
ラムに基くCPU86の指示に従い、CPU及びRAM
90へ処理された信号を出力するようになっている。R
OM88は図7乃至図11に示された制御プログラム及
び図12〜図14に示されたグラフに対応するマップを
記憶している。CPU86は図7乃至図11に示された
制御プログラムに基き後述の如く種々の演算及び信号の
処理を行うようになっている。出力ポート装置94はC
PU86の指示に従い、図6には一組しか図示されてい
ないが駆動回路98を経て各ショックアブソーバ100
の減衰力制御弁102を駆動するステップモータ18の
コイルへ制御信号を出力するようになっている。
【0027】次に図7に示されたフローチャートを参照
して第一の実施例に於ける減衰力制御のメインルーチン
について説明する。尚図7に示されたルーチンは図には
示されていないイグニッションスイッチの閉成により開
始される。また図7に示されたフローチャートに於て、
フラグFi はステップモータの初期設定が行われている
途上にあるか否かに関するものであり、1は初期設定が
行われている途上にあることを示している。
【0028】まず最初のステップ100に於てはステッ
プモータの駆動回数Nが0にリセットれ、ステップ11
0に於ては車輌の走行開始時のステップモータの初期設
定、即ちステップモータに対する指令ステップとステッ
プモータの実際のステップとを一致させる処理が行われ
る。尚このステップモータの初期設定自体は本発明の要
旨をなすものではないのでその詳細な説明を省略する
が、この初期設定の詳細については例えば本願出願人と
同一の出願人の出願にかかる特願平4−(整理番号AT
−4841)号、特に図7のステップ110〜180を
参照されたい。
【0029】ステップ120に於てはフラグFi が0で
あるか否かの判別が行われ、Fi =0ではない旨の判別
が行われたときにはステップ120が繰返し実行され、
Fi=0である旨の判別が行われたときにはステップ1
30に於てアンチロール及びアンチバウンシングのため
に加算されるステップ数の最大値Ssmaxが演算され、ス
テップ140に於てはステップモータの瞬時目標ステッ
プSaiが車速に応じたベースステップSb とステップ1
30に於て演算された加算ステップ数の最大値Ssmaxと
ショックアブソーバの劣化推定に基く加算ステップ数S
g との合計に設定され、しかる後ステップ120へ戻
る。
【0030】アンチロールのための加算ステップ数Ss
r、アンチバウンシングのための加算ステップ数Ssb及
び劣化推定に基く加算ステップ数Sg 、ベースステップ
Sb はそれぞれ図8乃至図10に示されたルーチンに従
って演算される。尚図8乃至図10に示されたルーチン
はそれぞれ例えば2ms、4ms、8ms毎に割込みにより実
行される。
【0031】図8に示されている如く、アンチロール加
算ステップ数Ssrの演算ルーチンに於ては、ステップ3
00に於て車速V及び操舵角θの読込みが行われ、ステ
ップ310に於てはこれらの値に基き図12に示された
グラフに対応するマップよりアンチロールのための加算
ステップ数Ssrが演算される。
【0032】同様に図9に示されたアンチバウンシング
加算ステップ数Ssbの演算ルーチンに於ては、ステップ
400に於て車速V及び車体の上下加速度Gの読込みが
行われ、ステップ410に於てはこれらの値に基き図1
3に示されたグラフに対応するマップよりアンチバウン
シングのための加算ステップ数Ssbが演算される。
【0033】ステップ420に於ては車体の上下加速度
の絶対値|G|が基準値Ge (正の定数)以上であるか
否かの判別が行われ、|G|≧Ge ではない旨の判別が
行われたときにはステップ400へ戻り、|G|≧Ge
である旨の判別が行われたときにはステップ430に於
て車体の上下加速度の時間積分値Gt がGt +|G|に
従って演算される。
【0034】ステップ440に於ては車体の上下加速度
の時間積分値Gt が基準値Gte(正の定数)以上である
か否かの判別が行われ、Gt ≧Gteではない旨の判別が
行われたときにはステップ400へ戻り、Gt ≧Gteで
ある旨の判別が行われたときにはステップ450に於て
時間積分値Gt が0にリセットされ、時間積分値Gtが
基準値以上になった回数Gm が1インクリメントされ
る。
【0035】ステップ460に於ては回数Gm が基準値
Gme(正の定数)以上であるか否かの判別が行われ、G
m ≧Gmeではない旨の判別が行われたときにはステップ
400へ戻り、Gm ≧Gmeである旨の判別が行われたと
きにはステップ470に於てショックアブソーバの劣化
推定に基く加算ステップ数Sg が1インクリメントさ
れ、回数Gm が0にリセットされ、しかる後ステップ4
00へ戻る。
【0036】図10に示された車速感応ベースステップ
Sb の演算ルーチンに於ては、ステップ500に於て車
速V及びモード選択スイッチ76により設定されたモー
ドMの読込みが行われ、ステップ510に於てはこれら
の値に基き図14に示されたグラフに対応するマップよ
り車速感応ベースステップSb が演算される。
【0037】ステップ520に於ては目標ステップSa
が瞬時目標ステップSaiと同一であるか否かの判別が行
われ、Sa =Saiである旨の判別が行われたときにはス
テップ500へ戻り、Sa =Saiではない旨の判別が行
われたときにはステップ530に於てステップモータの
駆動回数Nが100以上であるか否かの判別が行われ
る。N≧100ではない旨の判別が行われたときにはス
テップ540に於て駆動回数Nが1インクリメントさ
れ、ステップ550に於て目標ステップSa が瞬時目標
ステップSaiに設定され、ステップ560に於て図11
に示されたモータ駆動ルーチンへジャンプし、しかる後
ステップ500へ戻る。
【0038】ステップ530に於てN≧100である旨
の判別が行われたときにはステップ570に於て駆動回
数Nが0にリセットされ、ステップ580に於て例えば
前述の特願平4−(整理番号AT−4841)号の図1
0のステップ580〜620と同様の要領にて車輌の走
行中に於けるステップモータの初期設定が行われる。ス
テップ590に於てはフラグFi が0であるか否かの判
別が行われ、Fi =0ではない旨の判別が行われたとき
にはステップ590が繰返し実行され、Fi =0である
旨の判別が行われたときにはステップ500へ戻る。
【0039】次に図11に示されたフローチャートを参
照して図示の実施例に於けるモータ駆動ルーチンについ
て説明する。尚図11に示されたルーチンは例えば2.
5ms毎に割込みにて実行される。
【0040】まずステップ700に於ては、ステップモ
ータの現在のステップSn が目標ステップSa と同一で
あるか否かの判別が行われ、Sn =Sa ではない旨の判
別が行われたときにはステップ710に於て現在のステ
ップSn が目標ステップSaよりも大きいか否かの判別
が行われる。ステップ710に於てSn >Sa ではない
旨の判別が行われたときにはステップ720に於て現在
のステップSn が整数であるか否かの判別が行われ、S
n が整数である旨の判別が行われたときにはステップ7
50へ進む。
【0041】ステップ720に於て現在のステップSn
が整数ではない旨の判別が行われたときにはステップ7
30に於てSn が目標ステップSa −0.5であるか否
かの判別が行われ、Sn =Sa −0.5ではない旨の判
別が行われたときにはステップ740に於て現在のステ
ップSn がSn +1にセットされ、Sn =Sa −0.5
である旨の判別が行われたときにはステップ750に於
て現在のステップSnがSn +0.5にセットされる。
【0042】ステップ710に於てSn >Sa である旨
の判別が行われたときにはステップ760に於て現在の
ステップSn が整数であるか否かの判別が行われ、Sn
が整数である旨の判別が行われたときにはステップ78
0へ進む。ステップ760に於て現在のステップSn が
整数ではない旨の判別が行われたときにはステップ77
0に於てSn が目標ステップSa +0.5であるか否か
の判別が行われ、Sn=Sa +0.5ではない旨の判別
が行われたときにはステップ790に於て現在のステッ
プSn がSn −1にセットされ、Sn =Sa +0.5で
ある旨の判別が行われたときにはステップ780に於て
現在のステップSn がSn −0.5にセットされる。
【0043】ステップ800に於てはステップ740、
750、780又は790に於て演算された現在のステ
ップSn に基き上述の表1又は表2に示された励磁パタ
ーンにてステップモータのコイル40若しくは42が励
磁される。ステップ810に於てはフラグFi が1であ
るか否かの判別が行われ、Fi =1である旨の判別が行
われたときにはステップ850に於てステップ700へ
戻るまでの時間が例えば20msの如きTinitにセットさ
れ、しかる後ステップ700へ戻る。
【0044】ステップ810に於てFi =1ではない旨
の判別が行われたときにはステップ820に於て現在の
ステップSn が目標ステップSa と同一であるか否かの
判別が行われ、Sn =Sa ではない旨の判別が行われた
ときにはステップ830に於てステップ700へ戻るま
での時間が例えば2.5msの如きTrun にセットされ、
Sn =Sa である旨の判別が行われたときにはステップ
840に於てステップ700へ戻るまでの時間が例えは
15msの如きTholdにセットされる。
【0045】ステップ700に於てSn =Sa である旨
の判別が行われたときにはステップ860に於てステッ
プモータの各コイルへの通電が停止され、ステップ87
0に於てフラグFi が0にリセットされ、しかる後ステ
ップ700へ戻る。
【0046】図15は本発明による減衰力制御装置の第
二の実施例に於ける減衰力制御のメインルーチンを示す
フローチャート、図16は第二の実施例に於けるアンチ
ロールのための加算ステップ数演算ルーチンを示すフロ
ーチャート、図17は第二の実施例に於けるアンチバウ
ンシングのための加算ステップ数演算ルーチンを示すフ
ローチャートである。尚図15乃至図17に於て、それ
ぞれ図7乃至図9に示されたステップに対応するステッ
プには図7乃至図9に於て付されたステップ番号と同一
のステップ番号が付されている。
【0047】図15に示されている如く、この実施例に
於ける減衰力制御のメインルーチンは、そのステップ1
40に於てステップモータの瞬時目標ステップSaiが車
速に応じたベースステップSb とステップ130に於て
演算された加算ステップ数の最大値Ssmaxとの合計に設
定される点を除き実施例1に於けるメインルーチンと同
一である。
【0048】また図16に示されたアンチロール加算ス
テップ数の演算ルーチンに於ては、ステップ320に於
て車速V及び操舵角の絶対値|θ|が図12の破線部以
上であるか否かの判別が行われ、破線部以上ではない旨
の判別が行われたときにはステップ300へ戻り、破線
部以上である旨の判別が行われたときにはステップ33
0に於てアンチロールのための加算ステップ数SsrがS
sr+Sg に補正され、しかる後ステップ300へ戻る。
【0049】更に図17に示されたアンチバウンシング
加算ステップ数の演算ルーチンに於ては、ステップ48
0に於て車速V及び車体の上下加速度の絶対値|G|が
図13の破線部以上であるか否かの判別が行われ、破線
部以上ではない旨の判別が行われたときにはステップ4
00へ戻り、破線部以上である旨の判別が行われたとき
にはステップ490に於てアンチロールのための加算ス
テップ数SsrがSsr+Sg に補正され、しかる後ステッ
プ400へ戻る。
【0050】かくして上述の二つの実施例によれば、図
9のステップ420〜470に於て車体の上下加速度の
絶対値|G|が基準値Ge 以上であるか否かの判別が行
われ、|G|≧Ge であるときには車体の上下加速度の
時間積分値Gt が演算され、その積分値Gt が基準値G
te以上であるか否かの判別が行われ、Gt ≧Gteである
ときにはその回数Gm が1カウントアップされ、回数G
m が基準値Gme以上であるか否かの判別が行われ、Gm
≧Gmeであるときにはショックアブソーバの劣化を補償
するための加算ステップ数Sg が1カウントアップされ
る。
【0051】そして第一の実施例に於ては図7に示され
たメインルーチンのステップ140に於てステップモー
タの瞬時目標ステップSaiが車速に応じたベースステッ
プSb とステップ130に於て演算された加算ステップ
数の最大値Ssmaxとショックアブソーバの劣化を補償す
るための加算ステップ数Sg との合計として演算される
ことにより、また第二の実施例に於ては図16に示され
たアンチロール加算ステップ数の演算ルーチンに於てア
ンチロールのための加算ステップ数SsrがSsr+Sg に
補正され且図17に示されたアンチバウンシング加算ス
テップ数の演算ルーチンに於てアンチバウンシングのた
めの加算ステップ数SsbがSsb+Sgに補正され、これ
らの何れか高い方の値が図15のステップ130に於て
加算ステップ数の最大値Ssmaxとして演算されることに
より、ショックアブソーバの劣化が生じた場合に於ける
減衰力の低下が確実に補償される。
【0052】特に第一の実施例によれば、ショックアブ
ソーバの劣化が生じた場合には車輌の走行状態に拘らず
ステップモータのステップがSg 増大されるので、ショ
ックアブソーバの劣化に起因する車輌の操縦安定性の悪
化を確実に防止することができる。他方第二の実施例に
よれば、比較的急激な旋回が行われる場合及び車体の上
下加速度が比較的高い場合にみステップモータのステッ
プがSg 増大されるので、車輌の乗り心地性の悪化を確
実に回避しつつ車体の姿勢変化が大きくなり易い場合の
車体の姿勢変化を効果的に抑制することができる。
【0053】また上述の二つの実施例によれば、ショッ
クアブソーバの劣化の進行につれてショックアブソーバ
の劣化を補償するための加算ステップ数Sg が1ずつ増
大されるので、ショックアブソーバの劣化が生じた場合
にステップモータのステップが1回しか増大されない場
合やステップモータのステップが1度に2以上増大され
る場合に比して、車輌の乗り心地性の悪化を確実に回避
しつつ長期間に亘り減衰力の低下を確実に補償すること
ができる。
【0054】また上述の二つの実施例によれば、ステッ
プモータの駆動回数が100以上になると図10のステ
ップ530に於てイエスの判別が行われ、ステップ58
0〜630が実行されることによって車輌の走行中にも
ステップモータの初期設定が行われるので、イグニッシ
ョンスイッチが閉成された直後にのみ初期設定が行われ
る場合に比して、ステップモータの初期設定を高頻度に
て行うことができ、ステップモータのステップずれの累
積に起因してショックアブソーバの減衰力が不正確に制
御される虞れを低減することができる。
【0055】また上述の各実施例によれば、ステップモ
ータに脱調が生じていない場合にはロータのストッパが
固定ストッパに衝当することなく初期設定が行われるの
で、ロータのストッパを固定ストッパに衝当させること
により初期設定が行われる従来のステップモータ制御装
置の場合に比して、初期設定時に於ける異音の発生を低
減しステップモータの耐久性を向上させることができ、
また初期設定時のステップモータの回動速度を大きく低
減する必要がないので初期設定を能率よく実施すること
ができる。
【0056】更に上述の各実施例によれば、図11のス
テップ830〜850に於てステップモータが回転駆動
される時間間隔がショックアブソーバの減衰力制御時に
は短く、ステップモータの初期設定時には長く、ステッ
プモータの回転停止時には比較的長くなるよう可変設定
されるので、ショックアブソーバの減衰力を応答性よく
制御することができ、ステップモータの初期設定時にロ
ータのストッパが固定ストッパに激しく衝当することを
回避してステップモータの耐久性を向上させることがで
き、更にはステップモータを確実に目標ステップに割出
しし停止させることができる。
【0057】以上に於ては本発明を特定の実施例につい
て詳細に説明したが、本発明はかかる実施例に限定され
るものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例
が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0058】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明によれば、加速度検出手段M3により検出された車体
の上下方向の加速度に基き劣化判定手段M4によりショ
ックアブソーバの劣化が判定され、ショックアブソーバ
の劣化が判定されたときには補正手段M5により目標減
衰力が増大補正されるので、ショックアブソーバの構成
部品に摩耗劣化等の経時変化が生じてもショックアブソ
ーバの減衰力が低下することを確実に補償することがで
き、これにより長期間に減衰力を所望の値に制御して車
輌の良好な操縦安定性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるステップモータ制御装置の構成を
特許請求の範囲の記載に対応させて示す説明図である。
【図2】ショックアブソーバのピストンロッドに内蔵さ
れ本発明の制御装置によって制御されることにより減衰
力制御弁を駆動するステップモータの一例を示す縦断面
図である。
【図3】図2に示されたストッパ部材を示す拡大平面図
である。
【図4】図2に示されたロータコアを示す拡大底面図で
ある。
【図5】ステップモータのストッパの位置とステップ
(回転位置)との間の関係を示す解図である。
【図6】本発明による減衰力制御装置の一つの実施例と
しての電子制御装置を示すブロック線図である。
【図7】本発明による減衰力制御装置の第一の実施例に
於ける減衰力制御のメインルーチンを示すフローチャー
トである。
【図8】第一の実施例に於けるアンチロールのための加
算ステップ数演算ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図9】第一の実施例に於けるアンチバウンシングのた
めの加算ステップ数演算ルーチンを示すフローチャート
である。
【図10】車速に応じたベースステップ数演算ルーチン
を示すフローチャートである。
【図11】ステップモータ駆動ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図12】車速Vと操舵角の絶対値|θ|とアンチロー
ルのための加算ステップ数との関係を示すグラフであ
る。
【図13】車速Vと上下加速度の絶対値|G|とアンチ
バウンシングのための加算ステップ数との関係を示すグ
ラフである。
【図14】車速Vとベースステップと設定モードとの関
係を示すグラフである。
【図15】本発明による減衰力制御装置の第二の実施例
に於ける減衰力制御のメインルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図16】第二の実施例に於けるアンチロールのための
加算ステップ数演算ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図17】第二の実施例に於けるアンチバウンシングの
ための加算ステップ数演算ルーチンを示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
10…ピストンロッド 18…ステップモータ 20…ステータ組立体 22…ロータ 40、42…コイル 58…ボールねじ装置 68…弁要素 82…電子制御装置 84…マイクロコンピュータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輌の走行状態に応じて目標減衰力を設定
    する目標減衰力設定手段と、目標減衰力に応じて減衰力
    制御弁を制御する制御手段とを有する減衰力可変式ショ
    ックアブソーバの減衰力制御装置にして、車体の上下方
    向の加速度を検出する加速度検出手段と、検出された加
    速度に基き前記ショックアブソーバの劣化を判定する劣
    化判定手段と、前記ショックアブソーバの劣化が判定さ
    れたときには前記目標減衰力を増大補正する補正手段と
    を有することを特徴とする減衰力可変式ショックアブソ
    ーバの減衰力制御装置。
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