JP3013514B2 - 内燃エンジンの空燃比制御方法 - Google Patents

内燃エンジンの空燃比制御方法

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JP3013514B2
JP3013514B2 JP3168270A JP16827091A JP3013514B2 JP 3013514 B2 JP3013514 B2 JP 3013514B2 JP 3168270 A JP3168270 A JP 3168270A JP 16827091 A JP16827091 A JP 16827091A JP 3013514 B2 JP3013514 B2 JP 3013514B2
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所謂リーン燃焼を行わ
せて排気ガス特性や燃費を向上させる内燃エンジンの空
燃比制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の排気ガス特性の向上や燃費の改
善のために、内燃エンジンに供給される混合気の空燃比
を理論空燃比より燃料希薄(燃料リーン)側の空燃比
(例えば、空燃比22)に制御してリーン燃焼させる、
内燃エンジンの空燃比制御方法が知られている。この空
燃比制御方法では、エンジンを常時リーン燃焼させる
と、エンジンの特定の運転状態、例えば、急発進時や急
加速時に出力が不足するので、このような特定の運転状
態では空燃比を理論空燃比近傍に制御するようにしてい
る。
【0003】このような空燃比制御方法では、加速終了
後には空燃比を燃料リーン側の値に戻すことになるが、
その時、運転者はアクセルペタルを操作していないこと
が多いので、燃料のみを減量することによりリーン燃焼
が行われる。このように燃料の供給量を急減させること
により空燃比をリーン化すると、出力が急に低下してシ
ョックが感じられ、ドライバビリティを阻害することに
なる。
【0004】燃料により空燃比を急激に変化させると、
燃料の発熱量の急変を伴うので出力を急激に変化させる
ことになる。そこで、このようなエンジン出力の急変を
防止するために、スロットル弁をバイパスするバイパス
通路を設け、リーン燃焼時にはこのバイパス通路を開成
し、理論空燃比燃焼時にはバイパス通路を閉成すること
により空燃比を制御する方法が知られている。この方法
によれば、燃料供給量を一定にして吸入空気量を増減さ
せるのでエンジン出力の急変が防止でき、上述のような
不快なショックの発生を防止することができるという利
点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、バイ
パス通路方式により吸入空気量を増減させるには、バイ
パス通路は、メインの吸気通路と略同程度の通路形状の
ものを必要とし、大きなスペースを必要とする外、任意
の空燃比に適用できないという問題がある。また、バイ
パス通路を開閉するバイパス弁を、スロットル弁下流の
吸気通路内に発生する負圧を利用してこれに応動する負
圧応動弁で構成すると、排気ガスを吸気通路に大量に循
環させる高EGR運転域では、吸気負圧が小となり、バ
イパス弁が作動せず十分な空気量をエンジンに供給でき
ないという問題も生じる。
【0006】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、バイパス通路を設けることなく吸入
空気量の増減を行うことができ、空燃比の変更時におけ
る不快なショックの防止を図った内燃エンジンの空燃比
制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に依れば、内燃エンジンの特定の運転状
態時に、エンジンに供給する混合気を理論空燃比近傍の
第1の空燃比に制御する一方、前記特定の運転状態以外
の運転時に、前記第1の空燃比より燃料希薄側の、運転
状態に応じた第2の空燃比に制御する内燃エンジンの空
燃比制御方法において、前記特定の運転状態時にのみ作
動し、吸気通路途中に配設されるスロットル弁を、運転
者のアクセル操作に関わらず、アクセル操作量に対応す
るスロットル弁開度より閉弁方向にのみ駆動可能であ
り、非作動時には運転者のアクセル操作量に応じた量だ
けスロットル弁が回動駆動される駆動装置を設け、運転
者のアクセル操作量、吸入空気流量、およびエンジン回
転数を検出し、前記特定の運転状態時に、検出したアク
セル操作量とエンジン回転数とから、検出したアクセル
操作量に対応する位置にスロットル弁を開弁させた場合
の吸入空気量および第2の空燃比に制御した場合の目標
空燃比を演算し、演算した吸入空気流量および目標空燃
比と前記第1の空燃比とから目標吸入空気量を演算し、
演算した目標吸入空気量と検出した吸入空気量との偏差
に応じてスロットル弁の目標弁開度を設定し、前記駆動
装置を作動させてスロットル弁を前記目標弁開度にフィ
ードバック制御することを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の内燃エンジンの空燃比制御方法は、第
2の空燃比(リーン燃焼運転)から第1の空燃比(リッ
チ燃焼運転)への制御切り換え時に、リーン燃焼で得ら
れるエンジン出力を変化させずに、駆動装置を駆動して
吸入空気量を変化させ、空燃比を第1の空燃比に制御し
ようとするものである。
【0009】例えば、運転者がアクセルペタルを大きく
踏み込んで急加速をしようとする特定の運転状態時に、
運転者のアクセル操作量とエンジン回転数とからそのア
クセル操作量に対応する位置にスロットル弁を開弁した
場合の吸入空気量を予測することができ、この吸入空気
量とエンジン回転数とにより、第2の空燃比に制御した
場合(リーン燃焼運転時)の目標空燃比を設定すること
ができる。次に、運転者が操作したアクセル操作量にお
いて、エンジン出力を変化させずに第1の空燃比で運転
するには、上述のようにして求めた第2の空燃比運転を
行った場合の吸入空気量および目標空燃比と第1の空燃
比とから目標吸入空気量が演算することができ、この目
標吸入空気量をエンジンに供給すると、運転者が踏み込
んだアクセル操作量でのリーン燃焼運転時のエンジン出
力と略同じ出力が、リッチ燃焼運転により得られる。
【0010】なお、リッチ燃焼運転の終了後に第1の空
燃比から第2の空燃比に戻す場合には、上述の駆動装置
により閉じ方向に駆動されたスロットル弁を所定の割合
で徐々に元の位置、すなわち、運転者のアクセル操作量
に対応するスロットル弁開度位置に戻される。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。先ず、本発明方法が適用されるガソリンエ
ンジンの空燃比制御装置の概略を図1に基づき説明す
る。エンジンEにおける各気筒の燃焼室1には、吸気通
路2および排気通路3が接続されており、吸気通路2と
各燃焼室1とは吸気弁4によって連通制御されるととも
に、排気通路3と各燃焼室1とは排気弁5によって連通
制御されるようになっている。なお、図において、1a
は点火栓である。
【0012】また、吸気通路2には、上流側から順にエ
アクリーナ6、スロットル弁7および燃料噴射弁8が設
けられており、排気通路3には、その上流側から順に排
ガス浄化用触媒コンバータ(三元触媒)9および図示し
ないマフラ(消音器)が設けられている。なお、吸気通
路2には、サージタンク2aが設けられている。燃料噴射
弁8は吸気マニホルド部分に気筒数だけ設けられてい
る。
【0013】次に、スロットル弁7を回転駆動するため
の機構を図2および図3に示す。スロットル弁7は吸気
通路2に介装されたスロットルボデー70内に設けられ
ているが、このスロットル弁7には、スロットルシャフ
ト71が一体に取り付けられていて、このスロットルシ
ャフト71がスロットルボデー70を貫通して吸気通路
外へ延在している。そして、このスロットルシャフト7
1の吸気通路外への延在部分には、アクセルレバー72
と、スロットルレバー73とが同軸的に嵌合されてい
る。なお、アクセルレバー72の方がスロットルレバー
73よりもスロットルシャフト71の外端寄りに嵌合さ
れている。
【0014】ここで、アクセルレバー72は車室内のア
クセルペダル100にアクセル索101を介して接続さ
れており、これによりアクセルレバー72はアクセルペ
ダル100の踏込量(アクセル開度) に応じて回動する
ようになっているが、このアクセルレバー72はスロッ
トルシャフト71に対しては遊嵌されている。即ち、ス
ロットルシャフト71の外端部には、スペーサ74およ
び樹脂リング75を介してアクセルレバー72の円筒部
72bが嵌合されており、樹脂リング75とスペーサ7
4との間が相対摺動可能となっている。
【0015】また、スロットルレバー73はスロットル
シャフト71と一体に取り付けられており、これにより
スロットルレバー73を回転駆動すると、スロットルシ
ャフト71ひいてはスロットル弁7も一体回転するよう
になっている。なお、スロットルレバー73には、アク
セルレバー72側へ延びた係合アーム部73aが形成さ
れており、この係合アーム部73aがアクセルレバー7
2側のストッパ部72aと係合できるようになってい
る。
【0016】ここで、アクセルレバー72とスロットル
レバー73とが係合するのは、スロットルレバー73が
スロットル弁開方向へ回動していったとき、あるいはア
クセルレバー72がスロットル弁閉方向へ回動していっ
たときである。さらに、スロットルボデー70とスロッ
トルレバー73との間には、スロットルレバー73の係
合アーム部73aがアクセルレバー72のストッパ部7
2aに係合するように、即ち図3において矢印A方向
(スロットル弁開方向)に付勢するリターンスプリング
76が装填されている。なお、このリターンスプリング
76は、コイルスプリングとして構成されて、スロット
ルシャフト71の外周に嵌装されており、このリターン
スプリング76はその一端がスロットルボデー70に係
止されるとともにその他端がスロットルレバー73に係
止されている。また、このリターンスプリング76の各
端部とスロットルシャフト71との間には、リターンス
プリング76の収縮を許容しうるように間隔をあけて配
設された樹脂リング77,78が介装されている。
【0017】なお、スロットルボデー70とアクセルレ
バー72との間には、リターンスプリング76とは反対
方向(スロットル弁閉方向)に付勢しアクセルペダル1
00に対してディテント感を付与するリターンスプリン
グ79が装填されている。このリターンスプリング79
は、アクセルレバー72の円筒部72bの外側から樹脂
リング80を介してスロットルシャフト71に嵌合され
ており、このリターンスプリング79はその一端がスロ
ットルボデー70に係止されるとともにその他端がアク
セルレバー72に係止されている。
【0018】また、図2において、72cはアクセルレ
バー72と一体に形成されてスロットル弁7が全閉位置
より更に全閉側となるのを規制する全閉ストッパで、こ
の全閉ストッパ72cはアクセルレバー72がスロット
ル弁全閉位置まで回動してくると、スロットルボデー部
分70aに当接して、アクセルレバー72のそれ以上の
スロットル弁閉方向への回動を阻止するようになってい
る。
【0019】さらに、図1〜図3(但し、図1には、図
面の煩雑化を避けるため、アクセルレバー72はその図
示を省略されている)に示すごとく、スロットルレバー
73には、ロッド90を介してアクチュエータ(ブース
トモータ)91が連結されている。ここで、アクチュエ
ータ91は、ケーシング本体91aとダイアフラム91
bとで形成される圧力室91cをそなえており、この圧
力室91c内には、2つのソレノイド弁92,93で調
圧された圧力が制御通路94を介して供給されるように
なっている。
【0020】また、アクチュエータ91の圧力室91c
内には、リターンスプリング91dが装填されており、
このリターンスプリング91dは前述のリターンスプリ
ング76と同様スロットルレバー73とアクセルレバー
72とを接続してスロットルレバー73をアクセルレバ
ー72に追従させるよう付勢する。ここで、リターンス
プリング76,91dによる付勢力は、リターンスプリ
ング79による付勢力よりも弱くなるように設定されて
いる。
【0021】2つのソレノイド弁92,93は、一方9
2がバキューム制御用の常閉型ソレノイド弁で、他方9
3がベンチレーション制御用の常開型ソレノイド弁であ
って、バキューム制御用ソレノイド弁92は、バキュー
ムタンク95(このバキュームタンク95は省略可)お
よびチェック弁96を介して、スロットル弁配設部分よ
り下流側の吸気通路2に接続されており、ベンチレーシ
ョン制御用ソレノイド弁93はフィルタ97を介して大
気側に連通している。
【0022】各ソレノイド弁92,93には、後述する
電子制御ユニット(ECU)23からデューティ制御の
ための信号が供給されるようになっている。そして、バ
キューム制御用ソレノイド弁92はデューティ率100
%で全開、デューティ率0%で全閉となり、ベンチレー
ション制御用ソレノイド弁93はデューティ率100%
で全閉、デューティ率0%で全開となる。
【0023】したがって、各ソレノイド弁92,93に
ついてデューティ率100%とすると、アクチュエータ
91の圧力室91c内が吸気マニホールド圧となり、各
ソレノイド弁92,93についてデューティを小さくし
ていくと、圧力室91c内の圧力が大きくなっていき、
各ソレノイド弁92,93についてデューティ率を0%
にすると、圧力室91c内の圧力は大気圧になる。これ
により、ソレノイド弁92,93についてデューティ率
100%とすると、ロッド90はリターンスプリング9
1d, 76の付勢力に抗して矢印a方向に駆動され、そ
の結果、スロットルレバー73を矢印B方向(第3図)
に回動させアクセルレバー72から切り離した状態でス
ロットル弁7を閉側へ回転駆動させることができる。一
方、ソレノイド弁92,93についてデューティを小さ
くしていくと、ロッド90はリターンスプリング91
d,76によって徐々に矢印b方向に駆動されていくよ
うになっている。これにより、このアクチュエータ91
は、スロットルレバー73をアクセルレバー72から切
り離した状態で、即ちアクセルペダル100で設定され
るスロットル弁開度よりも小さいスロットル弁開度範囲
でスロットル弁7を回転駆動することによりエンジンE
に供給される吸入空気量を制御するアクチュエータを構
成する。
【0024】なお、ソレノイド弁92,93についてデ
ューティ率を0%にすると、スロットルレバー73はそ
の係合アーム部73aがリターンスプリング91d, 7
6によってアクセルレバー72のストッパ部72aに当
接してスロットルレバー73がアクセルレバー72に追
従するようになる。したがって、アクセルペダル100
によってスロットル弁7の弁開度を制御するには、ま
ず、ソレノイド弁92,93についてデューティ率を0
%にした状態(アクチュエータ91の圧力室91c内を
大気圧状態にした状態)で、アクセルペダル100を操
作する。これにより、アクセルペダル100を踏み込む
と、アクセル索101が矢印C方向(第3図)にひっぱ
られ、アクセルペダル100に連動してアクセルレバー
72が矢印A方向に駆動され、更にはこれに連動してリ
ターンスプリング76, 91cによってアクセルレバー
72に追従しているスロットルレバー73も矢印A方向
に駆動されて、スロットル弁7が開く。逆に、アクセル
ペダル100から足を離すと、リターンスプリング79
によってアクセル索101が矢印C方向とは逆の方向に
ひっぱられ、これによりアクセルペダル100に連動し
てアクセルレバー72が矢印B方向に駆動され、更には
これに連動してスロットルレバー73も矢印B方向に駆
動されて、スロットル弁7が閉じる。その結果スロット
ル弁7がアクセルペダル100の操作量に応じた量だけ
回転駆動されることになる。
【0025】一方、アクセルペダル100の操作量とは
別にアクチュエータ91によってスロットル弁7の弁開
度を制御するには、詳細は後述するように、目標吸入空
気量A/Ns と実吸入空気量A/Nm との偏差ΔA/N
に応じて目標スロットル開度θtが設定され、実スロッ
トル開度θrがこの目標スロットル開度θt近傍になる
ように、ソレノイド弁92,93をデューティ率制御し
てアクチュエータ91を駆動させればよい。これによ
り、スロットルレバー73がアクセルレバー72から切
り離された状態で、即ちアクセルペダル100で設定さ
れるスロットル弁開度よりも閉じ側に、スロットル弁開
度範囲でスロットル弁7が回転駆動される。その結果、
吸入空気量が制御され、空気量を増減することにより空
燃比を理論空燃比近傍に制御されることになる。
【0026】このような構成により、スロットル弁7の
開度に応じ、エアクリーナ6を通じて吸入された空気が
吸気マニホルド部分で燃料噴射弁8からの燃料と所定の
空燃比となるように混合され、燃焼室1内で点火栓1a
で点火させることにより、燃焼せしめられて、エンジン
トルクを発生させる。なお、各燃料噴射弁8へは燃料ポ
ンプからの燃料が供給されるようになっているが、この
燃料ポンプからの燃料圧は図示しない燃圧レギュレータ
によって調整されるようになっている。
【0027】さらに、このエンジンEについては、上述
のスロットル弁制御の他に、燃料供給制御等、種々の制
御が実行されるが、これらの制御は前述した電子制御ユ
ニット(ECU)23により実行される。そして、この
ような制御を行うために、以下に説明するような種々の
センサが設けられている。まず、吸気通路2側には、吸
入空気量をカルマン渦情報から検出するエアフローセン
サ11,大気圧を検出する大気圧センサ26,吸入空気
温度を検出する吸気温センサ12が設けられている。
【0028】また、吸気通路2におけるスロットル弁配
設部分には、スロットルレバー73などからスロットル
弁7の弁開度を検出するポテンショメータ式のスロット
ルセンサ14,アイドリング状態を検出するアイドルス
イッチ15,アクセルレバー72などからアクセルペダ
ル100のアクセル開度(踏込量)Apを検出するポテ
ンショメータ式のアクセルセンサ18が設けられてい
る。このように、スロットルセンサ14およびアクセル
センサ18を別個に設けるのは、スロットル弁7の弁開
度とアクセルペダル100のアクセル開度Ap とは必ず
しも対応しない場合があり、別個に検出する必要がある
からである。
【0029】さらに、排気通路3側における触媒コンバ
ータ9の上流側部分には、排ガス中の酸素濃度(O2
度)を検出するO2 センサ17が設けられている。ま
た、その他のセンサとして、図1および図4に示すごと
く、エンジン冷却水温を検出する水温センサ19が設け
られるほかに、クランク角度を検出することによってエ
ンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ21
等が電子制御装置23の入力側に接続されている。
【0030】そして、これらのセンサからの検出信号
は、図4に示すごとく、電子制御装置23へ入力される
ようになっている。ここで、電子制御装置23は、その
主要部としてCPUを備えており、CPUの入力ポート
へは、上記の各センサからの信号が適宜の入力インタフ
ェースを介してあるいは直接的に入力されるようになっ
ている。さらに、CPUは、バスラインを介して、プロ
グラムデータや固定値データを記憶するROM,更新し
て順次書き替えられるRAM、バッテリが接続されてい
る間はその記憶内容が保持されるバッテリバックアップ
RAM(BURAM)等の記憶装置との間でデータの授
受を行なうようになっている。また、電子制御装置23
のCPUからの各種の制御信号は適宜の出力インタフェ
ースを介して燃料噴射弁8、スロットル弁開度制御用の
ソレノイド92b,93b等へ出力されるようになって
いる。
【0031】次に、図5および図6を参照しながら、電
子制御装置23が実行する空燃比制御の制御手順を説明
する。図5および図6は、スロットル制御ルーチンのフ
ローチャートであり、エンジンEの暖機の完了等の条件
が成立した場合に所定の周期で実行される。電子制御装
置23は、先ず、ステップS10においてエンジンEが
アイドル運転状態にあるか否かを判別する。この判別
は、例えば、アイドルスイッチ15がオン信号を出力し
ているか否かで行なわれ、肯定(Yes)の場合には、
当該ルーチンを終了してアクチュエータ91を待機位置
で待機させる。このアクチュエータ91の待機位置で
は、ソレノイド92b,93bはいずれも消成されてお
り(いずれもデューティ率0%)、バキューム制御用ソ
レノイド弁92は全閉、ベンチレーション制御用ソレノ
イド弁93は全開にされる。
【0032】ステップS10の判別結果が否定(No)
の場合には、ステップS12に進み、エンジンEが特定
の運転状態にあるか、すなわち、理論空燃比運転領域
(ストイキオ運転領域)で運転されているか否かを判別
する。エンジンEを理論空燃比で運転すべき場合として
は、急発進時や急加速時であり、これらは、例えば、ア
クセルセンサ18の信号変化等により判別される。この
判別が否定の場合には、当該ルーチンを終了してアクチ
ュエータ91を前述の待機位置で待機させる。
【0033】ここで、エンジンEへ燃料を供給する燃料
噴射弁8の開弁時間Tinj の演算方法を説明すると、こ
の開弁時間Tinj は、電子制御装置23により次式
(1)に基づいて演算される。 Tinj =A/Nm ÷λ×K1×K2+To ……(1) ここに、A/Nm は、エアフローセンサ11が検出する
カルマン渦周波数fとエンジン回転数センサ21が検出
するエンジン回転数Neとから一吸気行程当たりに気筒
に吸入される空気量であり、λは目標とする空燃比、K
1は燃料流量を開弁時間に換算するための係数、K2は
エンジン運転状態を表す種々のパラメータによって設定
される補正係数値であり、これには、例えばエンジン水
温センサ19が検出するエンジン水温Twに応じて設定
される水温補正係数値、O2 センサ17が検出する排気
ガス中の酸素濃度(O2 濃度)に応じて設定されるO2
フィードバック補正係数値、大気圧センサ26によって
検出される大気圧Paに応じて設定される大気補正係数
値等が含まれる。Toは、バッテリー電圧等により設定
される補正値である。
【0034】アクチュエータ91が待機位置で待機して
いる場合の目標空燃比λは、例えば、上述した実吸入空
気量A/Nm とエンジン回転数Neとにより運転状態に
応じた値に設定される。そして目標空燃比λは、電子制
御装置23が内蔵する記憶装置に記憶されたマップから
読み出され、これらの値は、理論空燃比λo より大きい
値、すなわちリーン側の値に設定されている。なお、リ
ーン燃焼時の空燃比は、上述のように吸入空気量A/N
m とエンジン回転数Neとに応じ、エンジンの運転状態
に応じた値に設定することが好ましいが、簡略な方法と
しては、固定値であってもよいし、例えばエンジン回転
数Neだけの関数として設定するようにしてもよい。
【0035】電子制御装置23は、上述のようにして演
算した開弁時間Tinj に応じた駆動信号を燃料噴射弁8
に供給し、開弁時間Tinj に対応する燃料量を、今回供
給すべき気筒の吸入ポートに噴射供給して、リーン燃焼
を行わせる。図5のステップS12に戻り、このステッ
プにおける判別結果が肯定、すなわち、エンジンEが理
論空燃比運転領域で運転されていると判定されると、ス
テップS14以下の各ステップが実行され、理論空燃比
(リッチ燃焼)運転におけるスロットル制御が実行され
ることになる。なお、リッチ燃焼運転では、上述の開弁
時間Tinj の演算式(1)における空燃比λの値は、理
論空燃比近傍の所定値λs (理論空燃比であってもよい
し、その近傍値であってもよい。例えば、14.7)に
設定され、各気筒に供給される混合気は理論空燃比近傍
値λs に制御される。
【0036】ステップS14では、アクセルセンサ18
が検出するアクセル開度Apとエンジン回転数Neとに
より、運転者が操作したアクセル開度(アクセル操作
量)Apに対応する位置にスロットル弁7を開弁させた
場合の吸入空気量A/NL を、前述の記憶装置に予め記
憶されたマップから読み出す。次いで、読み出した吸入
空気量A/NL とエンジン回転数Neとにより、リーン
燃焼させた場合の、エンジンEの運転状態に応じた目標
空燃比λを、同じく記憶装置に予め記憶されたマップか
ら読み出す(ステップS16)。そして、上述のように
して求めたリーン燃焼させた場合の吸入空気量A/NL
および目標空燃比λと、リッチ燃焼させた場合の設定空
燃比λs とから、理論空燃比運転(リッチ燃焼)時の目
標吸入空気量A/Ns を次式(2)により演算する(ス
テップS18)。
【0037】 A/Ns =A/NL ÷λ×λs …… (2) このようにして求められた吸入空気量は、運転者がアク
セルペタル100を踏み込んで操作したアクセル開度A
pにおいて、リーン燃焼させた場合のエンジントルクと
略同じトルクをリッチ燃焼で得るために必要な空気量を
意味している。言い換えれば、エンジンEに供給する燃
料供給量を略一定にし、空気量だけを調整してリーン燃
焼からリッチ燃焼に切り換えるのである。このようにす
れば、切り換え時におけるエンジンショックを防止する
ことができる。
【0038】以上のようにして目標吸入空気量A/Ns
が求まると、今度は、目標吸入空気量A/Ns が得られ
るスロットル開度θs を、空気量A/Ns とエンジン回
転数Neとから求める(ステップS20)。このスロッ
トル開度θs も前述した記憶装置に予め記憶されている
マップから読み出される。次に、求めたスロットル開度
θs に対して、フィードバック補正量Δθを求める。先
ず、ステップS22においては、目標吸入空気量A/N
s と検出される実吸入空気量A/Nm との偏差ΔA/N
を求め、次いで、ステップS24において、次式(3)
から、偏差ΔA/Nに応じた補正量Δθを演算する。
【0039】 Δθ=KP ・ΔA/Nn +KD ・(ΔA/Nn −ΔA/Nn-1 )……(3) ここに、ΔA/Nn およびΔA/Nn-1 はそれぞれ今回
および前回演算された吸入空気量の偏差である。また、
P およびKD はそれぞれフィードバック比例項ゲイン
および微分項ゲインである。なお、これらのゲインは、
例えばエンジン回転数Neに応じた値に設定するように
してもよい。また、補正量Δθの演算方法は上述の方法
以外にも種々のものが考えられ、式(3)に限定するも
のではない。
【0040】上述のようにしてフィードバック補正量Δ
θが求まると、この補正量Δθとスロットル開度θs と
から目標スロットル開度θt を次式(4)により演算す
る。(ステップS26)。 θt =θs +Δθ ……(4) 電子制御装置23は、上述のようにして求めた目標スロ
ットル開度θt に対して、ソレノイド弁92,93の各
デューティ率を設定し、駆動信号をこれらのソレノイド
弁92,93に出力する(ステップS28)。このと
き、スロットル弁7は、運転者のアクセル操作量に対応
するスロットル開度より閉弁方向に駆動されることにな
り、吸入空気量を調整することにより、理論空燃比近傍
の所定空燃比λs でリッチ燃焼運転が実現されることに
なる。電子制御装置23はエンジンEが理論空燃比運転
領域で運転される限り、アクチュエータ91を作動さ
せ、リッチ燃焼を運転を継続させる。
【0041】次に、エンジンEの運転状態がリッチ燃焼
運転からリーン燃焼運転に移行した場合(ステップS1
2の判別が肯定から否定に変化した場合)、電子制御装
置23は、開弁時間Tinj の演算式(1)に適用される
空燃比λを、再び各エンジン運転領域に設定してある値
(リーン燃焼のための空燃比)に設定すると共に、検出
されるアクセル開度Ap に対応するスロットル弁開度に
近づけるように開弁方向に、アクチュエータ91を所定
開度ずつ駆動し、吸入空気量を増加させる。スロットル
センサ14により検出されるスロットル弁開度が、検出
されるアクセル開度Ap に対応するスロットル弁開度と
これより僅かに小さい値とで規定される範囲内(不感帯
内)に到達すると、ソレノイド弁92,93への駆動信
号を停止(デューティ率0%)してスロットル制御を終
了する。このようにして、リッチ燃焼からリーン燃焼へ
の移行時のショックを防止する。
【0042】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
内燃エンジンの空燃比制御方法に依れば、内燃エンジン
の特定の運転状態時に、エンジンに供給する混合気を理
論空燃比近傍の第1の空燃比に制御する一方、特定の運
転状態以外の運転時に、第1の空燃比より燃料希薄側
の、運転状態に応じた第2の空燃比に制御する内燃エン
ジンの空燃比制御方法において、特定の運転状態時にの
み作動し、吸気通路途中に配設されるスロットル弁を、
運転者のアクセル操作に関わらず、アクセル操作量に対
応するスロットル弁開度より閉弁方向にのみ駆動可能
あり、非作動時には運転者のアクセル操作量に応じた量
だけスロットル弁が回動駆動される駆動装置を設け、運
転者のアクセル操作量、吸入空気流量、およびエンジン
回転数を検出し、特定の運転状態時に、検出したアクセ
ル操作量とエンジン回転数とから、検出したアクセル操
作量に対応する位置にスロットル弁を開弁させた場合の
吸入空気量および第2の空燃比に制御した場合の目標空
燃比を演算し、演算した吸入空気流量および目標空燃比
と前記第1の空燃比とから目標吸入空気量を演算し、演
算した目標吸入空気量と検出した吸入空気量との偏差に
応じてスロットル弁の目標弁開度を設定し、駆動装置を
作動させてスロットル弁を前記目標弁開度にフィードバ
ック制御することを特徴とするものである。
【0043】従って、バイパス通路を設けることなく吸
入空気量の増減を行うことができ、この吸入空気量の増
減によって、リーン燃焼時とリッチ燃焼時のエンジント
ルクが略同じになり、空燃比の変更時における不快なシ
ョックを防止することができる。また、駆動装置によ
り、スロットル弁が閉弁方向にのみ駆動されるので、何
らかの原因により駆動装置が異常作動しても、スロット
ル弁は安全側に駆動されることになり、エンジンは暴走
することがない。さらに、空燃比制御のための吸入空気
量の増減は、スロットル弁の弁開度の調整により行なわ
れるので、エンジンの運転領域の全域で制御が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃エンジンの空燃比制御方法が適用
される空燃比制御装置の概略構成図である。
【図2】空燃比制御装置のスロットル弁駆動装置の詳細
構成図である。
【図3】空燃比制御装置のスロットル弁駆動装置の概略
構成図である。
【図4】空燃比制御装置の電子制御系の構成を示すブロ
ック図である。
【図5】図4に示す電子制御装置23が実行するスロッ
トル制御の制御手順を示すフローチャートの一部であ
る。
【図6】スロットル制御の制御手順を示すフローチャー
トの残部である。
【符号の説明】
E 内燃エンジン 7 スロットル弁 8 燃料噴射弁 11 エアフローセンサ 14 スロットルセンサ 18 アクセルセンサ 21 エンジン回転数センサ 23 電子制御装置(ECU) 91 アクチュエータ(駆動装置) 92 バキューム制御用ソレノイド弁(駆動装置) 93 ベンチレーション制御用ソレノイド弁(駆動装
置)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/14 F02D 9/02 F02D 11/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃エンジンの特定の運転状態時に、エ
    ンジンに供給する混合気を理論空燃比近傍の第1の空燃
    比に制御する一方、前記特定の運転状態以外の運転時
    に、前記第1の空燃比より燃料希薄側の、運転状態に応
    じた第2の空燃比に制御する内燃エンジンの空燃比制御
    方法において、前記特定の運転状態時にのみ作動し、
    気通路途中に配設されるスロットル弁を、運転者のアク
    セル操作に関わらず、アクセル操作量に対応するスロッ
    トル弁開度より閉弁方向にのみ駆動可能であり、非作動
    時には運転者のアクセル操作量に応じた量だけスロット
    ル弁が回動駆動される駆動装置を設け、運転者のアクセ
    ル操作量、吸入空気流量、およびエンジン回転数を検出
    し、前記特定の運転状態時に、検出したアクセル操作量
    とエンジン回転数とから、検出したアクセル操作量に対
    応する位置にスロットル弁を開弁させた場合の吸入空気
    量および第2の空燃比に制御した場合の目標空燃比を演
    算し、演算した吸入空気流量および目標空燃比と前記第
    1の空燃比とから目標吸入空気量を演算し、演算した目
    標吸入空気量と検出した吸入空気量との偏差に応じてス
    ロットル弁の目標弁開度を設定し、前記駆動装置を作動
    させてスロットル弁を前記目標弁開度にフィードバック
    制御することを特徴とする内燃エンジンの空燃比制御方
    法。
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