JP3013147U - プリペイドカード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 偽造防止手段を設けたプリペイドカードであ
る。 【構成】 カ−ド基材２の面上に励起光の波長と蛍光波
長とが赤外線領域内にある蛍光体を含む蛍光インキを設
け、透過で可視光の一部を吸収する隠蔽層４を蛍光イン
キ上に被せて構成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、偽造防止手段を設けたプリペイドカードに関する。

【０００２】

【従来の技術】

現金に代わる支払い手段として利用されているプリペイドカード等のカードに 偽造防止手段を設け、このカードが正規の偽造されたものであるかを識別する手 段が数多く提案されている。

【０００３】 例えば、磁気カード等のプリペイドカードに可視光領域において光学的に読み 取り可能とする偽造防止用もしくは識別用のマークやバーコードを設け、これを 光学的に読み取って偽造の有無を識別する方式や偽造防度を高めるために、赤外 線領域において赤外光を吸収するインキによりマークやバーコードを印刷すると 共に、その上面に赤外線を吸収するインキにより隠蔽して目視不可能となしたカ ードを構成し、そのバーコードを赤外線領域において光学的読み取りを行なって 偽造の有無を識別する手段が提案されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術によれば、目視不可能であっても、既存の赤外線反射型フォトカプ ラを用いてカード上を走査することにより、偽造防止もしくは識別用のマークや バーコードを簡単に捜し出すことができる他、これらカード上にマークやバーコ ードを容易に捜し出すことができるという問題があった。

【０００５】 また、この種のカードを製造するには、赤外光による読み取り可能なマーク又 はバーコードを隠蔽用インキにより隠蔽して目視不可能とするためには、赤外線 吸収インキ自体の明度が低いため、隠蔽用のインキ層を厚くして印刷する必要が あり、そのために印刷工程数が増加するという問題がある。

【０００６】 本考案は、上記した問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、 正規のカードと同一のカードを製造することを極めて困難にすると共に、印刷工 程数が少なく、しかも信頼性の高い検出を可能にする新規な構成のプリペイドカ ードを提供するところにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、基材と、この基材の少なくとも一方の面に設けられた励起光の波長 と蛍光波長とが各々赤外線領域内にある蛍光体が含有された蛍光インキと、前記 基材面に前記上記励起光の波長と蛍光波長を透過させ得るとともに可視光の一部 を吸収させ得る隠蔽層とを設けて構成したものである。

【０００８】 また、基材少なくとも一方の面に蛍光インキを少なくとも１か所の領域を持っ たマ−クとして設けたものである。

【０００９】

【作用】

本考案のプリペイドカードは基材と、この基材の少なくとも一方の面に設けら れた励起光の波長と蛍光波長とが各々赤外線領域内にある蛍光体が含有された蛍 光インキと、前記基材面に前記上記励起光の波長と蛍光波長を透過させ得るとと もに可視光の一部を吸収させ得る隠蔽層とを設けて構成したものであり、また、 基材少なくとも一方の面に蛍光インキを少なくとも１か所の領域を持ったマ−ク として設けて蛍光体の励起光を照射することにより蛍光波長を発生させる。

【００１０】 また、蛍光体を励起する波長を有する光をプリペイドカードに照射することで 発生された蛍光波長を受光し、その受光出力の有無、もしくは受光出力パターン と基準パターンの一致の有無を識別して正規のプリペイドカードであるか否かを 判別させることができる。

【００１１】

【実施例】

以下に、本考案のプリペイドカードの実施例を図面により説明する。図１及び 図２は本考案のプリペイドカードの実施例を示すもので、カード基材２の一方の 面には、励起波長と蛍光波長の両波長が共に赤外線領域にある蛍光材を含有する 蛍光インキを用いて、偽造防止用もしくは識別用のバーコード３が形成されてい る。

【００１２】 図２に示すように、この蛍光インキ層よりなるバーコード３が設けられたカー ド基材２に、励起波長ならびに蛍光波長の両波長を透過可能とし、かつ可視光を 一部吸収する分光特性を有すると共に、バーコード３を目視により確認し得ない ような不透明性を呈する隠蔽用インキにより隠蔽層４を設けてプリペイドカード １を構成する。

【００１３】 上記実施例によるプリペイドカード識別の手段を説明すると、プリペイドカー ド１が図示しない搬送装置により矢印５の方向に搬送され、図示しない発光素子 から発光される励起光によりプリペイドカード１を照射すると、プリペイドカー ド１が矢印５の方向に搬送されることにより蛍光インキにて構成されたバーコー ド３が励起光により順次走査され、これによりバーコード３から蛍光が次々に発 生され、この波長の蛍光のみを受光する図示しない受光素子により検出され、電 気的パルス信号となって図示しない判別装置に入力されることでパルス信号の有 無、もしくは基準パターンとの比較を行ってその一致の有無から正規のプリペイ ドカードか否かが判定される。

【００１４】

【考案の効果】

本考案によれば、励起光の波長と蛍光波長とが共に赤外線領域にある蛍光体を 含有するインキを、カード基材の面に、あるいはカード基材の少なくとも一方の 面の全面に設けたり、またはこの面に少なくとも１つの領域のマークを設け、も しくはこの領域のマークを複数個並べてパターンを形成すると共に、このカード 基材面に上記した両波長を透過可能とし、可視光を一部吸収する隠蔽層を設けて なるプリペイドカードを構成する。

【００１５】 蛍光体の有する励起光により励起されて蛍光波長を発生させるようにしたので 、プリペイドカードに蛍光体が設けられているという認識と、この蛍光体が蛍光 体の有する励起光にて励起されるという認識と、プリペイドカードから蛍光波長 を受光するという認識との何れかを欠く限り、プリペイドカードを製造すること が不可能となる。

【００１６】 このため正規のプリペイドカードを偽造することが極めて困難となるばかりで はなく、蛍光インキを形成する蛍光材はカーボン系の材料に比べて再現、入手が 困難であるため、プリペイドカードの偽造が一層困難となる。

【００１７】 また、蛍光材の中には赤外線吸収インキとは異なって明度の高いものがあるた め、目視不可能とするための隠蔽印刷を薄くすることが可能となり、このため印 刷工程が少なくてすみ、製造コストを低減することができる。

【００１８】 これらの点を解決して製造した上でなければ正規のプリペイドカードのマーク 等の読み出しをすることが出来ず、これによりプリペイドカードの偽造に対する 安全性をより向上させることが可能になる。更に、赤外領域の光学を利用するた め、プリペイドカードの表面の汚れに関係なく、信頼性の高い信号の検出を行う ことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のプリペイドカードの実施例を示す平面
図である。

【図２】図１の断面図である。

【符号の説明】

１ プリペイドカード ２ カード基材 ３ 蛍光インキにより形成されたバーコード ４ 隠蔽層

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ４１Ｍ 3/14 Ｇ０６Ｋ 19/00 19/10 19/06 Ｇ１１Ｂ 19/04 ５２１ 7525−5Ｄ Ｇ０６Ｋ 19/00 Ｃ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基材と、この基材の少なくとも一方の面
   に設けられた励起光の波長と蛍光波長とが各々赤外線領
   域内にある蛍光体が含有された蛍光インキと、前記基材
   面に前記上記励起光の波長と蛍光波長を透過させ得ると
   ともに可視光の一部を吸収させ得る隠蔽層とを設けて構
   成したことを特徴とするプリペイドカード。
2. 【請求項２】 基材の少なくとも一方の面に蛍光インキ
   を少なくとも１か所の領域を持ったマ−クとして設けた
   ことを特徴とする請求項１記載のプリペイドカード。