JP3013122B2 - 電子スチルカメラ - Google Patents

電子スチルカメラ

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JP3013122B2
JP3013122B2 JP3299594A JP29959491A JP3013122B2 JP 3013122 B2 JP3013122 B2 JP 3013122B2 JP 3299594 A JP3299594 A JP 3299594A JP 29959491 A JP29959491 A JP 29959491A JP 3013122 B2 JP3013122 B2 JP 3013122B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子シャッタ機能を
有する固体撮像素子と、その電子シャッタ機能と撮影光
路に配置された絞り機構とで露出制御する電子スチルカ
メラに関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、固体撮像素子の画像信号に応じ
て絞り機構をフィ−ドバック制御する電子スチルカメラ
の回路構成例を示したブロック図である。このカメラ
は、被写体光10が撮影レンズ11と絞り機構12とを
通って固体撮像素子であるCCD13に入射し、このC
CD13からアナログ画像信号が出力する。この画像信
号は画像信号処理回路15に送られ、色調整や記録コ−
ド処理等が行なわれる。
【0003】また、絞り駆動回路16は、画像信号処理
回路15から画像信号に応じた絞り信号を入力し、画像
信号のレベルにしたがってモ−タ17を駆動させて絞り
機構12をフィ−ドバック制御する。なお、絞り機構1
2は閉成勢力を有するアイリス絞りとなっており、被写
体が明るく画像信号レベルが高いときには開口度合いを
小さく(絞り値大)、被写体が暗く画像信号レベルが低
いときは開口度合いを大きく(絞り値小)に制御され
る。
【0004】さらに、シャッタ時間演算回路(または、
CCD駆動回路)18は、ホワイトバランスセンサ19
より輝度信号を入力し、被写体の明るさにしたがってシ
ャッタ時間を演算し、この演算値にしたがってCCD1
3の露出時間を制御する。
【0005】また、撮影制御回路20は、シ−ケンス制
御回路、マイクロコンピュ−タ、メモリコントロ−ラな
どを備えたカメラの総体的な制御回路で、レリ−ズ信号
回路21よりシャッタ釦の半押しレリ−ズ信号と全押し
レリ−ズ信号を入力する。半押しレリ−ズ信号を入力し
たときは、各回路に給電し、撮影準備動作の制御を行な
い、全押しレリ−ズ信号を入力したときは、画像信号処
理回路15から記録コ−ドを出力させ記録媒体22にメ
モリさせる制御となる。記録媒体22には、磁気カ−
ド、磁気フロッピ−ディスクが使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したカメラは、絞
り駆動回路16が画像信号に応じた絞り信号を入力して
絞り機構12をフィ−ドバック制御する構成であるため
に、絞り機構12の絞り動作が安定するまでに時間がか
かると言う問題がある。
【0007】図5(A)は被写体が明るい場合にCCD
13から出力される画像信号を示す。この図から分かる
如く、CCD13の露出開始から目標値SLに達するま
での時間T11の間に画像信号が数回脈動を繰り返した
後に安定する。なお、T12はCCD13の電気的な立
上り時間を示す。
【0008】上記のような画像信号にしたがってフィ−
ドバック制御される絞り機構12は、図5(B)に示す
ように、画像信号の脈動にしたがって開閉振動した後に
所定の絞り値(この場合、絞り値大)で安定するため、
この絞り機構12の応答時間が時間T13のように長く
なる。
【0009】図6(A)は被写体が比較的に暗い場合に
CCD13から出力される画像信号を示す。この場合
は、画像信号は脈動しないが、目標値SLが低くなるた
め、この目標値SLに達するまでの時間がT14のよう
に長くなる。なお、T15はCCD13の電気的な立上
り時間である。したがって、絞り機構12が所定の絞り
値(この場合、絞り値小)までフィ−ドバック制御され
て安定する応答時間が時間T16のように長くなる。
【0010】このように絞り機構12の応答速度が遅い
ために高速シャッタ撮影時の露出制御が困難となった
り、また、適正露光とならないことがある。
【0011】また、この種のカメラのように、ホワイト
バランスセンサ19を外部測光素子として、その輝度信
号にしたがってシャッタ時間を演算しCCD13の露出
時間をセットする構成では、ズ−ムレンズ等の倍率が高
くなったときに、被写体の明るさに対する測光値に誤差
が生ずるという問題がある。
【0012】本発明は上記した実情にかんがみ、絞り機
構の応答時間を可能なるかぎり早くすること、撮影レン
ズを通った被写体光の測光値にしたがってシャッタ時間
制御を可能にすることを目的とした電子スチルカメラを
開発することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明では、電子シャッタ機能を有する固体撮像
素子の入射光路に配置された絞り機構と、この絞り機構
を固体撮像素子が出力する画像信号に応じてフィ−ドバ
ック制御する絞り駆動回路とを備えた電子スチルカメラ
において、固体撮像素子の露出開始に合せて絞り駆動回
路を制御し絞りを全開させる絞り全開制御回路と、撮影
レンズを通った被写体光を測光する測光素子を含み、測
光値にしたがい固体撮像素子が正常な撮像動作に移る前
に上記絞り全開制御回路による絞り全開制御を終了させ
る測光回路と、この測光回路の測光値に応じて固体撮像
素子の露出時間を制御するシャッタ時間演算回路とを備
えたことを特徴とする電子スチルカメラを提案する。
【0014】
【作用】固体撮像素子の露出開始と共に絞り全開制御回
路が絞り駆動回路を制御し絞り機構を全開放させる。ま
た、測光素子がその露出開始によって測光動作し、測光
回路の測光値にしたがって絞り全開制御回路が絞り全開
制御を所定時間の間に終了させる。
【0015】つまり、被写体が明るいときには、絞りを
駆動させるための絞り信号が高いレベルの目標値に設定
されるから、絞り全開時間を早く終了させるように絞り
全開制御回路が働く。この結果、絞り機構が自己の持つ
閉成勢力により全開放から閉成する方向に動作するが、
この閉成動作過程で固体撮像素子が立上り時点に達し、
絞り駆動回路によるフィ−ドバック制御が加わり、絞り
機構が絞り値大の所定の開放状態となる。このことか
ら、絞り機構の振動が極めて少なく速やかに安定する。
【0016】被写体が比較的に暗いときには、絞り駆動
するための絞り信号が低いレベルの目標値に設定される
から、絞り全開時間を長くするように絞り全開制御回路
が働く。ただ、絞りの全開制御は固体撮像素子の立上り
前には終了する構成となっているため、絞り全開時間の
経過によって直ちに絞り駆動回路によるフィ−ドバック
制御が加わり、絞り機構が絞り値大の所定の開放状態で
安定する。これより、絞り機構の応答時間が早められ
る。
【0017】また、シャッタ時間演算回路が測光回路の
測光値にしたがって固体撮像素子の露出時間を制御す
る。測光回路の測光素子は撮影レンズを通った被写体光
を測光するので、固体撮像素子の露出時間が正確に定め
られる。
【0018】
【実施例】次に、本発明の一実施例について図面に沿っ
て説明する。図1は本発明に係る電子スチルカメラの回
路構成例を示したブロック図である。なお、図4に示し
た従来例と同じ回路及び部材については同符号を付して
その説明を省略する。
【0019】図示する如く、この電子スチルカメラは、
撮影レンズ11と絞り機構12との間にビ−ムスプリッ
タ23を備え、CCD13により反射された被写体光1
0の反射光を絞り機構12を通してこのビ−ムスプリッ
タ23に入射させるようにしてある。また、ビ−ムスプ
リッタ23に入射した反射光はこのスプリッタ23のミ
ラ−により反射され集光レンズ24を介して測光回路2
5の測光素子(図示省略)に受光される。
【0020】測光回路25の測光信号はシャッタ時間演
算回路(または、CCD駆動回路)26に送られ、この
演算回路26が測光値にしたがって露出時間を演算し、
CCD13の露出時間をセットする。
【0021】また、測光回路25の測光信号は絞り全開
制御回路27に送られる。この絞り全開制御回路27
は、シャッタ釦の半押しレリ−ズ信号が発生した時点
で、絞り機構12を全開させるように絞り駆動回路16
を制御する。さらに、この絞り全開制御回路27は、測
光回路25の測光値にしたがって絞り全開を終了させる
ように絞り駆動回路16を制御する。
【0022】つまり、絞り全開制御回路27の制御は、
被写体が明るいときには、絞り全開時間を短くし、被写
体が比較的に暗いときには、絞り全開時間を長くする。
ただ、このように行なわれる絞り全開制御は、CCD1
3の電気的な立上り前に終了させる構成としてある。
【0023】なお、この実施例の電子スチルカメラで
は、ホワイトバランスセンサ19の輝度信号により、画
像信号の色調整のみが行なわれる。
【0024】このように構成した電子スチルカメラは、
シャッタ釦の半押し操作にしたがって、その半押しレリ
−ズ信号が撮影制御回路20に入力し、これより、各回
路が給電され予備測光が行なわれる。つまり、絞り全開
制御回路27より図2(B)に示すような制御信号を出
力させることにより、絞り駆動回路16が絞り機構12
を全開放させる。(図2(C)参照) また、測光回路25の測光素子が絞り機構12の全開放
下におけるCCD13の反射光を受光し、この測光回路
25から被写体の明るさに応じた測光信号がシャッタ時
間演算回路26に送られ、この演算回路26によってC
CD13の露出時間がセットされる。これより、CCD
13の露出が開始する。
【0025】上記の予備測光でCCD13の露出時間が
セットされた後に本測光が行なわれ、絞り制御される。
被写体が明るい場合には、被写体10を受光したCCD
13が図2(A)に示すような画像信号を出力し、この
画像信号が画像信号処理回路15に送られる。
【0026】また、絞り全開制御回路27は、測光回路
からの測光信号によって図2(B)の時間T24の間に
測光値を検出し、この測光値に応じた制御時間T25を
定める。これより、制御時間T25の経過で絞り駆動回
路16による絞り機構12の駆動が解放され、絞り機構
12が自己の閉成勢力で閉成方向に動作する。
【0027】絞り機構12のこの閉成動作過程で、CC
D13が立上り、絞り駆動回路16が画像信号に応じた
絞り信号によるフィ−ドバック制御に移り、絞り機構1
2を図2(C)に示すような所定の絞り値(この場合、
絞り値大)に制御する。この結果、絞り機構12の振動
が少なく素速く安定状態となり、応答時間が時間T23
のように短縮される。なお、図2(A)の時間T21は
画像信号が目標値SLに達するまでの時間、時間T22
はCCD13の電気的な立上り時間を示す。
【0028】また、この本測光で被写体が比較的に暗い
場合には、CCD13から図3(A)に示すような画像
信号が出力される。この場合、絞り全開制御回路27は
測光値に応じて図3(B)のように、制御時間をT26
のように長く定める。したがって、制御時間T26の経
過後直ちにCCD13が立上り、絞り駆動回路16が画
像信号に応じた絞り信号によるフィ−ドバック制御に移
り、絞り機構12を図3(C)に示すように所定の絞り
値(この場合、絞り値小)に制御する。この結果、絞り
機構12の応答時間が図3(C)の時間T23のように
早くなる。
【0029】このように、絞り機構12のフィ−ドバツ
ク制御とCCD13の露出時間セットによって露出制御
が行なわれた後、シャッタ釦を全押し操作する。この全
押し操作で、全押しレリ−ズ信号が撮影制御回路20に
入力し、画像信号処理回路15から出力された記録コ−
ドが記録媒体22にメモリされる。
【0030】上記した電子スチルカメラは、測光値にし
たがって閃光発光器の発光が必要か否かの判断機能をシ
ャッタ時間演算回路26に備えることができる。このよ
うに構成した場合、発光の必要がないと判断したときに
は上記したように露出制御と撮影が行なわれる。
【0031】発光の必要がありと判断したときは、CC
D13の露出時間を、例えば、1/60(秒)にセット
すると共に、絞り全開制御回路27の制御指示によって
絞り機構12を全開放に保持させる。そして、閃光発光
撮影によって入射した被写体光を測光回路25の測光素
子によって測光し、その測光値にしたがって閃光発光器
を自動調光する構成とする。
【0032】上記した実施例では、シャッタ釦の半押し
信号に応じて予備測光と本測光とを行なう構成とした
が、シャッタ釦に手を触れることでこのような測光を行
ない、シャッタ釦の押下操作で撮影に移る構成とするこ
ともできる。
【0033】
【発明の効果】上記した通り、本発明に係る電子スチル
カメラは、絞り機構が素速く応答するフィ−ドバック制
御となるので、高速シャッタ制御には極めて有利とな
る。また、撮影レンズを通った被写体光を測光して、そ
の測光値に応じて固体撮像素子の露出時間がセットされ
るため、高い性能の露出制御となり、また、シャッタ時
間演算回路と絞り全開制御回路とが1つの測光回路を兼
用する構成としたので、構成の簡単化とロ−コスト化に
有利な電子スチルカメラとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子スチルカメラの回路構成例を
示したブロック図である。
【図2】被写体が明るいときの絞り機構の動作説明図で
ある。
【図3】被写体が比較的に暗いときの絞り機構の動作説
明図である。
【図4】従来例として示した電子スチルカメラの回路構
成例を示したブロック図である。
【図5】従来の電子スチルカメラにおいて、被写体が明
るいときの絞り機構の動作説明図である。
【図6】従来の電子スチルカメラにおいて、被写体が比
較的に暗いときの絞り機構の動作説明図である。
【符号の説明】
11 撮影レンズ 12 絞り機構 13 CCD 15 画像信号処理回路 16 絞り駆動回路 20 撮影制御回路 21 レリ−ズ信号回路 22 記録媒体 23 ビ−ムスプリッタ 25 測光回路 26 シャッタ時間演算回路 27 絞り全開制御回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子シャッタ機能を有する固体撮像素子
    の入射光路に配置された絞り機構と、この絞り機構を固
    体撮像素子が出力する画像信号に応じてフィ−ドバック
    制御する絞り駆動回路とを備えた電子スチルカメラにお
    いて、固体撮像素子の露出開始に合せて絞り駆動回路を
    制御し絞りを全開させる絞り全開制御回路と、撮影レン
    ズを通った被写体光を測光する測光素子を含み、測光値
    にしたがい固体撮像素子が正常な撮像動作に移る前に上
    記絞り全開制御回路による絞り全開制御を終了させる測
    光回路と、この測光回路の測光値に応じて固体撮像素子
    の露出時間を制御するシャッタ時間演算回路とを備えた
    ことを特徴とする電子スチルカメラ。
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