JP3013062B2 - 岩盤またはコンクリートの破砕方法 - Google Patents

岩盤またはコンクリートの破砕方法

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JP3013062B2
JP3013062B2 JP4016561A JP1656192A JP3013062B2 JP 3013062 B2 JP3013062 B2 JP 3013062B2 JP 4016561 A JP4016561 A JP 4016561A JP 1656192 A JP1656192 A JP 1656192A JP 3013062 B2 JP3013062 B2 JP 3013062B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は岩盤またはコンクリート
の掘削、解体等に適用される岩盤またはコンクリートの
破砕方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、岩盤やコンクリートの静的破砕工
法(無発破工法)としては、油圧楔や油圧ブレーカを用
いる手法、或いは石灰と水の化学反応による膨脹力を利
用する方法がある。しかしながら液圧式破砕装置を用い
る方法は、静的に掘削することは可能であるが、破砕に
より生じた亀裂幅を十分に拡幅することは困難で、ブレ
ーカ等を用いて二次的な破砕を行う必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように液圧式破砕
装置を用いる方法は、破砕により生じた亀裂幅を拡幅す
ることは困難で、ブレーカ等を用いて二次的な破砕を行
う必要があり、騒音、振動が発生するという問題があっ
た。
【0004】本発明は前記の問題点に鑑み提案するもの
であり、その目的とする処は、二次的な破砕により発
生する騒音、振動を極力低減することができ、掘削効
率を向上でき、作業性に優れ、工期を短縮できて、工
費を節減でき、無発破工法のため、安全性が高い岩盤
またはコンクリートの破砕方法を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明の岩盤またはコンクリートの破砕方法は、
破砕すべき岩盤またはコンクリートの所定位置に複数の
削孔部を碁盤の目状に設け、次いでこれら削孔部のうち
一列に並ぶ複数の削孔部に亀裂発生用破砕装置を夫々挿
入し、同各亀裂発生用破砕装置を作動して、同各削孔部
の周辺にこれらの削孔部を結ぶ方向の初期亀裂を発生さ
せ、次いで初期亀裂の発生した各削孔部に亀裂拡幅用破
砕装置を夫々挿入し、同時に亀裂の生じていない他の列
の複数の削孔部に亀裂発生用破砕装置を夫々挿入し、同
各亀裂発生用破砕装置と同各亀裂拡幅用破砕装置とを同
時に作動して、初期亀裂の発生と亀裂の拡幅とを併せ行
うことを特徴としている(請求項1)。
【0006】また前記請求項1記載の岩盤またはコンク
リートの破砕方法において、各破砕装置を共通の液圧ユ
ニットにより同時に作動することを特徴としている(請
求項2)。
【0007】
【作用】破砕すべき岩盤またはコンクリートの所定位置
に複数の削孔部を碁盤の目状に設け、次いでこれら削孔
部のうち一列に並ぶ複数の削孔部に亀裂発生用破砕装置
を夫々挿入し、同各亀裂発生用破砕装置を作動して、同
各削孔部の周辺部にこれらの削孔部を結ぶ方向の初期亀
裂を発生させ、次いで初期亀裂の発生した各削孔部に亀
裂拡幅用破砕装置を夫々挿入し、同時に亀裂の生じてい
ない他の列の複数の削孔部に亀裂発生用破砕装置を夫々
挿入し、同各亀裂発生用破砕装置と同各亀裂拡幅用破砕
装置とを同時に作動して、初期亀裂の発生と亀裂の拡幅
とを併せ行う。
【0008】
【実施例】次に本発明の岩盤またはコンクリートの破砕
方法を図示の実施例により説明する。破砕すべき岩盤ま
たはコンクリートAの所定位置に複数の削孔部1を碁盤
の目状に設ける(図1参照)。
【0009】次いでこれら削孔部1のうち一列に並ぶ複
数の削孔部1に亀裂発生用破砕装置aを夫々挿入する。
同亀裂発生用破砕装置aは、図6及び図7に示すように
筐状の鋼製載荷板aと、同載荷板aに封入されたゴ
ムチューブaとの間に硬質ゴム楔aを填装し、送液
管aを介して液圧ユニット(図示せず)より圧液をゴ
ムチューブaに圧入し、同チューブaを膨脹するこ
とにより、岩盤またはコンクリートAに設けた削孔部1
の周辺部に前記楔aを介して初期亀裂cを発生させ
る。この初期亀裂cは一列に並ぶ複数の削孔部1を結ぶ
方向に発生する(図2参照)。
【0010】次いで初期亀裂の発生した各削孔部1に亀
裂拡幅用破砕装置bを夫々挿入し、同時に亀裂の生じて
いない他の列の複数の削孔部1に亀裂発生用破砕装置a
を夫々挿入し、共通の液圧ユニットにより前記各破砕装
置a,bを同時に作動して、亀裂の拡幅と初期亀裂cの
発生とを併せ行う。図中dは拡幅された亀裂である(図
3参照)。
【0011】なお前記亀裂拡幅用破砕装置bの詳細は本
出願人の出願に係る特願平4−16170号明細書に詳
述されている。図8及び図9によりその概略を説明する
と、高剛性反力台bに複数のジャッキピストンb
支持され、同各ピストンbは上端に載荷板bがねじ
を介して固着され、前記共通の液圧ユニットに接続
された液圧配管bに接続された共通の配管bに圧液
を供給することにより、各ジャッキピストンbが上昇
して、削孔部内壁面が加圧されるようになっており、各
ジャッキピストンbの上部には圧力ガス充填部b
設けられ、同各ジャッキピストンbによる加圧作業が
終了すると、前記配管bによる圧液の供給が止められ
て、各ピストンbピストンbが一挙に旧位の復帰す
るようになっている。
【0012】以下、前記各破砕装置a,bを併用して図
3の作業を反復し、所定の掘削量の破砕が完了した時点
で、ブレーカ等を用いて破砕した岩盤またはコンクリー
トを除去する(図4参照)。それからも以上の作業を反
復して、岩盤またはコンクリートを破砕する。なお図5
は図4の工程を斜面掘削に適用した場合の実施例を示し
ている。
【0013】
【発明の効果】本発明の岩盤またはコンクリートの破砕
方法は前記のように破砕すべき岩盤またはコンクリート
の所定位置に複数の削孔部を碁盤の目状に設け、次いで
これら削孔部のうち一列に並ぶ複数の削孔部に亀裂発生
用破砕装置を夫々挿入し、同各亀裂発生用破砕装置を作
動して、同各削孔部の周辺部にこれらの削孔部を結ぶ方
向の初期亀裂を発生させ、次いで初期亀裂の発生した各
削孔部に亀裂拡幅用破砕装置を夫々挿入し、同時に亀裂
の生じていない他の列の複数の削孔部に亀裂発生用破砕
装置を夫々挿入し、同各亀裂発生用破砕装置と同各亀裂
拡幅用破砕装置とを同時に作動して、初期亀裂の発生と
亀裂の拡幅とを併せ行うので、二次的な破砕を最小限に
抑えることができて、二次的な破砕により発生する騒
音、振動を極力低減することができる。また掘削効率を
向上できる上に、作業性に優れ、工期を短縮できて、工
費を節減でき、さらに無発破工法のため、安全性が高
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の岩盤またはコンクリートの破砕方法の
削孔工程を示す平面図である。
【図2】亀裂発生用破砕装置による初期亀裂の発生工程
を示す平面図である。
【図3】亀裂発生用破砕装置と亀裂拡幅用破砕装置とを
併用した工程を示す平面図である。
【図4】前記各破砕装置を併用した掘削工程を示す平面
図である。
【図5】図4の工程を斜面掘削に適用した状態を示す縦
断面図である。
【図6】亀裂発生用破砕装置の一実施例を示す縦断側面
図である。
【図7】図6の矢視イ−イ図である。
【図8】亀裂拡幅用破砕装置の一実施例を示す一部縦断
側面図である。
【図9】図8の平面図である。
【符号の説明】
A 岩盤またはコンクリート 1 削孔部 a 亀裂発生用破砕装置 b 亀裂拡幅用破砕装置 c 亀裂 d 拡幅された亀裂
フロントページの続き (72)発明者 末木 英雄 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目6番15号 株式会社フジタ内 (56)参考文献 特開 昭62−86292(JP,A) 特開 平3−21788(JP,A) 特開 平4−41892(JP,A) 特開 平1−116190(JP,A) 実開 昭60−58692(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21C 37/08 E21C 37/10 E04G 23/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 破砕すべき岩盤またはコンクリートの所
    定位置に複数の削孔部を碁盤の目状に設け、次いでこれ
    ら削孔部のうち一列に並ぶ複数の削孔部に亀裂発生用破
    砕装置を夫々挿入し、同各亀裂発生用破砕装置を作動し
    て、同各削孔部の周辺部にこれらの削孔部を結ぶ方向の
    初期亀裂を発生させ、次いで初期亀裂の発生した各削孔
    部に亀裂拡幅用破砕装置を夫々挿入し、同時に亀裂の生
    じていない他の列の複数の削孔部に亀裂発生用破砕装置
    を夫々挿入し、同各亀裂発生用破砕装置と同各亀裂拡幅
    用破砕装置とを同時に作動して、初期亀裂の発生と亀裂
    の拡幅とを併せ行うことを特徴とした岩盤またはコンク
    リートの破砕方法。
  2. 【請求項2】 前記各破砕装置を共通の液圧ユニットに
    より同時に作動する請求項1記載の岩盤またはコンクリ
    ートの破砕方法。
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JP5969832B2 (ja) * 2012-06-20 2016-08-17 株式会社熊谷組 発破によるコンクリート破砕方法
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