JP3012769B2 - 自動車のハイマウントストップランプ - Google Patents

自動車のハイマウントストップランプ

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JP3012769B2
JP3012769B2 JP16483494A JP16483494A JP3012769B2 JP 3012769 B2 JP3012769 B2 JP 3012769B2 JP 16483494 A JP16483494 A JP 16483494A JP 16483494 A JP16483494 A JP 16483494A JP 3012769 B2 JP3012769 B2 JP 3012769B2
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hologram
light
lens
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holograms
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典正 山本
秀昭 薩川
智則 青山
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Koito Manufacturing Co Ltd
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Koito Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等の車両に用いら
れるハイマウントストップランプ(以下、HMSLと略
称する)に関し、特にホログラムを用いたHMSLに関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車のHMSLは後続車に対してブレ
ーキを明瞭に確認させる上で有効であり、特に近年では
後続車に対するブレーキの確認効果を高めるために、ホ
ログラムを利用したものが提案されている。例えば、先
に本出願人が特開平3−65448号公報で提案してい
るものは、ホログラム像が記録されたホログラムを自動
車のリアウインドガラス等に設けるとともに、このホロ
グラムに対向して再生光源を設け、この再生光源から射
出される再生光をホログラムに照射することで、自動車
の後方に向けてホログラム像を再生して後続車に視認さ
せるようにしたものである。このHMSLでは、従来の
HMSLに用いられるレンズステップ像をホログラムに
記録させておき、再生光に赤色光を用いれば、後続車か
らは赤色のレンズステップ像を視認することができ、H
MSLとして有効に機能することができる。
【0003】例えば、図10はその概略構成を示す斜視
図であり、自動車のリアウインドガラス2の内面にフィ
ルム状に形成したホログラム3’を貼り付けておき、こ
のホログラム3に対向するリアパーセルシェルフ5に再
生光源10’を配置している。そして、この再生光源1
0’から射出される再生光をホログラム3’に照射させ
ることにより、リアウインドガラス2の外部にホログラ
ム像Iを再生させる。また、このホログラムを用いたH
MSLでは、リアウインドガラスを透した運転者の後部
視界を遮ることなく再生光源10を配置でき、後部視界
を広げることが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このHMS
Lについて本発明者が詳細に検討したところ、再生光源
から射出されてホログラムに照射される再生光は、その
多くはホログラムによって回折されて後続車の方向、即
ち自車の後方に向けられるが、他の一部は再生光源の光
軸に沿ってホログラムを透過する。この光軸に沿って射
出される光(以下、これを直接透過光と称する)はホロ
グラムによって回折されてはいないため、この直接透過
光が後続車の運転者の目に入ると、この運転者にはホロ
グラム像が視認されることはなく、逆にこの直接透過光
の光強度によっては後続車の運転者を眩惑することにな
り、安全交通の点で好ましくないという問題が生じるお
それがある。
【0005】例えば、直接透過光が車外に射出される
と、図11(a)のように、後続車の車高が高い場合に
は、直接透過光Lxが後続車の運転者の眼に入って眩惑
を生じることになる。このため、直接透過光が自動車の
上方に向けられるように光源の傾斜角度αを大きくする
ことが考えられているが、ホログラムにおいて回折を行
わせるためにはその傾斜角度αの増大には限りがあるた
め、ホログラムによって再生される像を後続車に対して
有効な角度に向けることが難しくなり、結果としてホロ
グラムによる像再生が劣化され、視認性が低下されると
いう問題が生じる。また、傾斜角度αが大きくできた場
合でも、図11(b)のように、山岳道路等の坂道にさ
し掛かかったような場合には、結果として後続車に対す
る実質的な傾斜角度が低下されることになり、後続車の
運転者を眩惑してしまうことになる。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、ホログラムを用いたH
MSLにおける後続車両の運転者に対する眩惑を防止し
たHMSLを提供することにある。また、本発明の他の
目的は、ホログラムによる像再生を改善して視認性を高
めたHMSLを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のHMSLは、ホ
ログラムに対して光を照射する再生光源には、光を拡散
させる拡散レンズを設け、かつホログラムは拡散された
各光線のそれぞれに対して入射光角度が設定される複数
の細分化されたホログラムを集合した構成とする。
【0008】例えば、拡散レンズは上下又は左右方向に
凹面状に形成されて再生光源からの光を拡散させる凹レ
ンズで構成し、ホログラムは細分化ホログラムをその曲
率方向に配列する。また、拡散レンズは上下又は左右方
向に複数個のかまぼこステップを配列したレンズで構成
し、ホログラムは細分化ホログラムをステップの配列方
向に配列する。或いは、拡散レンズは上下又は左右方向
に複数個の楔型ステップを配列しホログラムは細分化ホ
ログラムをそのステップに正対するように配列する。ま
た、拡散レンズは上下方向に光を拡散させるレンズと、
左右方向に光を拡散させるレンズとを組み合わせた構成
とし、ホログラムは細分化ホログラムを上下及び左右方
向に配列した枡目状に構成する。
【0009】
【作用】再生光源からの光は拡散された状態でホログラ
ムに照射されるため、ホログラムを透過する直接透過光
の光軸に沿う光強度を低減させ、直接透過光による後続
車に対する眩惑を防止する。また、ホログラムは細分化
されることで、拡散された光のそれぞれに対して好適な
入射光角度に設定され、良好な像再生が可能となり、そ
の視認性が改善される。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明のHMSLの第1実施例の概略構成
を示す斜視図、図2はそのA−A線に沿う拡大断面図で
ある。これらの図において、HMSL1は、自動車に装
着されたリアウインドガラス2の中央部分の下縁に沿っ
た位置の内面に、横に細長いフィルムとして形成された
ホログラム3が一体に貼り付けられている。このホログ
ラム3の周囲にはセラミック等のように光を透過しない
素材からなるマスク膜4(図2参照)が形成されてお
り、このマスク膜4によってホログラム3の領域を区画
している。
【0011】一方、前記ホログラム3に対向する位置の
リアパーセルシェルフ5には再生光源10が配設され
る。この再生光源10は、図3に部分分解構造を示すよ
うに、全体が横に細長く形成された漏斗状のボディ11
と、このボディ11の正面の開口部に取着される赤色レ
ンズ12とでハウジングが構成される。ここでは、ボデ
ィ11の開口縁には全周にわたって周縁溝11aを形成
し、この周縁溝11aに赤色レンズ12の周縁部12a
を挿入し、開口11bとランス12bとで嵌合を行って
いる。
【0012】また、前記ボディ11の一底面には電球挿
通孔13が開設され、この電球挿通孔13には電球14
を支持したソケット15を嵌入させ、前記電球14をボ
ディ内の所要位置に配置している。この電球14に対し
て上側に位置されるボディ11の内面には金属板等から
なるプロテクタ16が支持されており、電球14で発生
される熱によりボディ11が損傷を受けるのを防止す
る。
【0013】前記ボディ11の背面は、上下方向及び横
方向の各断面形状は放物面とされ、その内面にアルミニ
ウム等の金属膜が形成されてリフレクタ17として構成
され、電球14からの光をボディ開口部に向けて平行光
として反射させる。また、前記ボディ11の開口部の内
側位置には前記赤色レンズの内側に上下拡散レンズ18
が配置され、リフレクタ17で反射された光を上下方向
に向けて拡散状態に屈折させる。ここでは、上下拡散レ
ンズ18として上下方向の断面が凹面状をした横に細長
い構成の凹レンズが採用され、これによりリフレクタ1
7で反射されて平行光とされた電球14からの光を上下
に拡散させた状態で前記赤色レンズ12を透過させ、か
つ前記ホログラム3に照射させる。
【0014】また、ボディ11の外側の両側面にはそれ
ぞれ両側方向に突出するように取付フランジ19が一体
に形成されている。この取付フランジ19にはボディ1
1を自動車に取り付けるためのボルト挿通孔19aが開
設される。そして、前記再生光源10は、リアパーセル
シェルフ(車体パネル)5に開設した矩形の穴内に内装
され、図2に破線で示されるように、ボルト6を利用し
て取付フランジ19がリアパーセルシェルフ5に取着さ
れ、ボディ11がリアパーセルシェルフ5の水平面に対
して後方に傾斜された状態で取着される。このとき、再
生光源の開口部の赤色レンズ12はリアウインドガラス
2に設けたホログラム3に対向され、かつリアウインド
ガラス2とは多少の寸法で離された状態とされる。
【0015】なお、前記リアパーセルシェルフ5には、
前記再生光源10からの光がリアウインドガラス2やホ
ログラム3に照射され、かつこれらによって反射された
際に、その反射光が自車の運転車に向けて照射されて運
転車を眩惑することがないように、再生光源10のボデ
ィ11の上面に沿って後方に傾斜された遮蔽壁7を立設
している。この遮蔽壁7はその上縁部をリアウインドガ
ラス2の内面にまで延長させており、これにより前記反
射光が車室内に向けて投射されることが防止される。こ
の場合、遮蔽壁7の表面は車室内から見て美感を損なう
ことがないような装飾が施されることが好ましい。
【0016】一方、前記ホログラム3は、図2及び図3
に示したように、全体を上下方向に複数領域(ここでは
5つの領域)に分割した構成とされている。即ち、上下
方向に細分化されて横方向に極めて細いホログラム31
〜35を上下方向に複数本配列し、これらを一体化して
1つのホログラム3を構成している。各細分化ホログラ
ム31〜35はその所定の入射光角度がそれぞれ異なる
ように形成されており、ここでは再生光源から射出され
る拡散性の光に対応するように各入射光角度が設定され
ている。
【0017】即ち、図4(a)に一般的なホログラム
3”の入射光角度と像再生特性の関係を示すように、ホ
ログラム3”は、その面に垂直な方向に対して所定の入
射光角度θINで入射される光に対して所定の出射光角
度θOUTで像再生を行うため、この入射光角度θIN
で像再生の効率が最大となり、この入射光角度θINか
らずれると、所定の出射光角度θOUTの方向での像の
明るさが低減され、HMSLの規格を満たさなくなるお
それがある。
【0018】そこで、図4(b)に断面構成を示すよう
に、前記ホログラム3では、中央に位置される細分化ホ
ログラム33をこれまでと同じ所定の入射光角度θIN
に設定し、この中央の細分化ホログラム33を中心とし
て上下に配置される各細分化ホログラム32,34と3
1,35の入射光角度をそれぞれ前記ホログラム33に
おける入射光角度θINに対してマイナス或いはプラス
方向に角度−θ1,+θ1,−θ2,+θ2のように順
次大きくしている。
【0019】このようなホログラムを形成するには、予
めそれぞれ異なる入射光角度で形成した複数枚のホログ
ラムを細分化し、各異なるホログラムから一対の細分化
ホログラムを取り出してこれらを中心の細分化ホログラ
ムの上下にそれぞれ配置した上で、共通の透明ベース板
に貼り付ける等して一体化する方法がある。或いは、一
枚のホログラムを作成する際に、細いスリット状のマス
クを用い、これを移動させながらその入射光角度を順次
変化させながら順次露光させる方法がある。
【0020】以上の構成のHMSL1によれば、再生光
源においては、電球14で発光された光は直接、或いは
リフレクタ17で反射され、凹レンズ18と赤色レンズ
12を透過される。このとき、光は凹レンズ18により
上下方向に拡散され、かつ赤色レンズ12により着色さ
れることにより、全体として再生光源から射出される光
は、左右方向には平行であるが上下方向には拡散された
状態の赤色光として射出される。そして、この赤色光は
ホログラム3に投射されることにより、像再生が行わ
れ、リアウインドガラス2の後方からは赤色のホログラ
ム像を観察することが可能となり、HMSLとして機能
することになる。
【0021】このとき、ホログラム3は、図4(b)に
示したように、各細分化ホログラム31〜35が、光軸
を中心にしてそれぞれ入射光角度が異なる特性に形成さ
れているため、再生光源10からの光が拡散性の光とし
て各細分化ホログラム31〜35に入射される光の角度
が相違されても、これらの異なる角度の入射光は各細分
化ホログラム31〜35の入射光角度に一致されること
になるため、結果として各細分化ホログラム31〜35
からは等しい出射光角度で光が出力され、ホログラム3
全体として所定角度での光出射が実現され、この出射光
角度で再生されたホログラム像を明るくし、所定のHM
SLの基準を満たし、視認性を高めることが可能とな
る。
【0022】一方、再生光源10から射出された赤色光
の一部はホログラム3において像再生のために回折され
ることなく直接透過光Lxとしてホログラム3を透過さ
れ、図2に示すようにリアウインドガラス2を透して外
部に投射される。しかしながら、ここでは再生光源10
に設けた凹レンズ18によって光は上下方向に拡散され
ているため、ホログラム3を直接に透過される光の量、
即ち再生光源10とホログラム3を結ぶ光軸に沿う光の
強度は低減されることになる。
【0023】因みに、図5(a)は、図9に示した従来
のHMSLにおいてホログラム3’を透過した直接透過
光の光軸方向に対する光強度分布であり、光軸に沿った
方向に光強度の大きなピークが存在していることが判
る。これに対し、この実施例のHMSL1では、再生光
源10からの光は凹レンズ18によって上下方向に拡散
されるため、光軸に沿った方向の光が低減され、光軸に
おける光強度のピークが緩和される。したがって、図1
1において説明したような後続車の運転者に対する眩惑
を緩和することが可能となる。
【0024】図6は本発明の第2実施例を示す図であ
り、その主要部の図3と等価な部分には同一符号を付し
てある。この実施例では第1実施例の凹レンズ18に代
えて、再生光源からの光を左右方向に拡散させる左右拡
散レンズ18Aを再生光源10のボディ11内に設けて
いる。また、これに対応させてホログラム3Aは左右方
向に細分化した複数の細分化ホログラム3A1〜3A8
で構成している。前記左右拡散レンズ18Aは、上下方
向に伸びる複数のかまぼこ型ステップを左右方向に配列
した構成とされ、リフレクタ17で反射された電球から
の平行光を各かまぼこ型ステップで左右方向に一旦集光
させ、集光後に再び光を拡散させるように構成する。ま
た、ホログラム3Aを構成する複数の細分化ホログラム
3A1〜3A8は、それぞれの入射光角度が左右方向に
異なるように形成されており、それぞれは左右に拡散さ
れる光に対して各細分化ホログラム3A1〜3A8の入
射光角度が設定されている。換言すれば、各細分化ホロ
グラム3A1〜3A8は第1実施例のホログラム3を9
0度回転させた入射光角度となるように設定されてい
る。
【0025】したがって、この第2実施例のHMSLに
おいては、再生光源10からの光は左右拡散レンズ18
Aによって左右方向に拡散された状態でホログラム3A
に照射され、ホログラム3Aにおいて光の回折による像
再生が行われる。このため、ホログラム3Aを光軸方向
に透過する直接透過光は低減され、光軸方向の光強度を
低下させて後続車の運転車に対する眩惑を防止すること
ができる。この際の光強度分布は、図5(b)に示した
第1実施例の特性と略同じとなる。また、その一方で、
左右に拡散された光はそれぞれ細分化ホログラム3A1
〜3A8に好適な入射角度で入射されるため、第1実施
例の場合と同様に良好な像の再生が可能となり、HMS
Lの視認性を高めることができる。
【0026】なお、左右拡散レンズ18Aは、図7
(a)に斜視図を、(b)にそのB−B線断面図を示す
左右拡散レンズ18Bのように、断面が楔型をしたレン
ズステップ18aを配列して全体の断面形状が中心を軸
として対称に配置された鋸歯状のレンズとして構成して
もよい。この左右拡散レンズ18Bによれば、各レンズ
ステップ18aをホログラム3の各細分化ホログラム3
A1〜3A8に対応させることができるため、各細分化
ホログラムにおける再生効率を高めることが可能とな
る。
【0027】図8は本発明の第3実施例を示す図であ
り、ここでは再生光源10においては、第1実施例の上
下拡散レンズ18と第2実施例の左右拡散レンズ18A
を組み合わせることにより、再生光源10から射出され
る光を上下、左右のそれぞれに拡散させるように構成し
ている。また、ホログラム3Bは上下、左右に枡目状に
配列された多数の細分化ホログラム3B1〜で構成し、
各細分化ホログラム3B1〜はそれぞれの入射光角度を
前記再生光源10から射出される上下、左右に拡散され
た光に対応させるようにしたものを配列している。
【0028】この構成では、再生光源10の電球からの
光は、左右拡散レンズ18Aによって左右方向に拡散さ
れ、更に上下拡散レンズ18によって上下方向に拡散さ
れる。したがって、再生光源からの光は全体として上
下、左右にそれぞれ拡散されてホログラム3Bの各細分
化ホログラム3B1…に入射される。各細分化ホログラ
ム3B1…はそれぞれの入射光角度を各レンズ18,1
8Aの拡散に合わせて設定しているため、各細分化ホロ
グラム3B1…における像再生により、ホログラム3B
の全体として良好な像再生が可能となり、HMSLの視
認性を高めることができる。
【0029】また、この第3実施例では、再生光源の光
を上下、左右の2次元方向に光を拡散させることによ
り、図5(c)のように、再生光源10からの光のう
ち、光軸に沿った方向の光強度のピークを更に緩和する
ことが可能となる。これにより、第1、第2実施例に比
較して後続車の運転者に対する眩惑を更に緩和すること
が可能となる。また一方では、ホログラム3Bに対して
は、各細分化ホログラム3B1…のそれぞれに好適な入
射光角度で光を入射させるため、良好な像の再生を可能
とし、視認性を高めることができる。
【0030】ここで、第1実施例のように再生光源の光
を上下方向に拡散させるレンズとしては、第1実施例で
示した凹レンズ以外にも、例えば上下方向に凸状に形成
された凸レンズや、上下方向の断面が凹状のフレネル構
造に形成されたものが利用できる。同様に、第2実施例
のように再生光源の光を左右方向に各線させるレンズと
しては、第2実施例に示したかまぼこ型のレンズ18A
以外にも、図7に示したレンズ18Bが使用でき、更に
光を左右方向に拡散させるレンズであれば他の構成のレ
ンズが利用できる。
【0031】更に、第3実施例のように再生光源の光を
上下、左右に拡散させるレンズとしては、図9(a)に
示すように多数個の球面レンズを配列した、いわゆる魚
眼レンズ18Cとして構成したものを用いることも可能
である。或いは、図9(b)に示すように、仮想線で示
す凹レンズの曲面にならって上下方向に凹レンズ状の曲
面として構成され、左右方向には凹状のフレネル状に形
成されたレンズ18Dを用いてもよい。また、これとは
逆に左右方向に凹レンズ状の曲面とされ、上下方向にフ
レネル状に形成されるレンズでもよい。更に、図9
(c)のように、上下方向及び左右方向に向けてそれぞ
れ凹状のフレネル状に形成されたレンズ18Eを用いて
もよい。この場合、上下方向及び左右方向に凸状のフレ
ネル状に形成することも可能である。なお、前記した以
外にも図示は省略するが、上下、左右に光を拡散させる
レンズであれば同様に適用することができる。
【0032】また、前記各実施例では、ホログラムを自
動車のリアウインドガラスに貼り付けた例を示している
が、ホログラムを再生光源と一体化した構成としてもよ
い。例えば、ホログラムを赤色レンズの表面に貼り付け
た構成としてもよい。但し、このように構成する場合に
は再生光源に設けた拡散レンズとホログラムとの間に、
光が拡散されるに十分な間隔を保持することが必要であ
る。このように、ホログラムを再生光源と一体化すれ
ば、ホログラムをリアウインドガラスに装着する必要が
ないため、HMSLを独立して自動車に装備することが
可能であり、しかもリアウインドガラスの傾斜角度が車
種によって異なる場合でも、再生光源の取付角度を一定
角度に保って装備すれば、所望の規格のHMSLを構成
することが可能となる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ホログラ
ムに対して光を照射する再生光源に光を拡散させる拡散
レンズを設け、かつホログラムは拡散された各光線のそ
れぞれに対して入射光角度が設定される複数の細分化さ
れたホログラムを集合した構成としているので、再生光
源からの光は拡散された状態でホログラムに照射される
ため、ホログラムを透過する直接透過光の光軸に沿う光
強度が低減され、直接透過光による後続車に対する眩惑
を防止することができる。また、ホログラムは細分化さ
れることで、拡散された光のそれぞれに対して好適な入
射光角度に設定され、良好な像再生が可能となり、その
視認性が改善される。
【0034】また、拡散レンズは上下又は左右方向に凹
面状に形成された凹レンズで構成し、ホログラムはこの
凹レンズの曲率方向に配列した複数の細分化ホログラム
で構成することで、再生光源の光を凹レンズによって拡
散させ、ホログラムの直接透過光を低減して眩惑を防止
するとともに、ホログラムにおける良好な像再生を確保
してその視認性を改善する。
【0035】或いは、拡散レンズは上下又は左右方向に
複数個のかまぼこステップを配列した構成とし、ホログ
ラムはこのステップの配列方向に配列した複数の細分化
ホログラムで構成することで、再生光源の光をかまぼこ
ステップによって拡散させ、ホログラムの直接透過光を
低減して眩惑を防止するとともに、ホログラムにおける
良好な像再生を確保してその視認性を改善する。
【0036】また、拡散レンズは、上下又は左右方向に
楔型のステップを配列することで、各ステップをホログ
ラムに設けた細分化ホログラムのそれぞれに1対1で正
対させることができ、細分化ホログラムにおける像再生
の効率を一層高めることが可能となる。
【0037】更に、拡散レンズは上下方向に光を拡散さ
せるレンズと、左右方向に光を拡散させるレンズとを組
み合わせて上下、左右に光を拡散させる構成とし、ホロ
グラムは上下及び左右に複数の細分化ホログラムを配列
した枡目状に形成することで、ホログラムにおける直接
透過光を更に低減して眩惑を一層有効に防止するととも
に、ホログラムにおける良好な像再生を確保して視認性
を高めることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のHMSLを装備した自動車を背面方向
からみた概略斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿う拡大断面図である。
【図3】図1のHMSLの部分分解斜視図である。
【図4】細分化ホログラムにおける像再生動作を説明す
るための図である。
【図5】直接透過光の光強度分布を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例の要部の部分分解斜視図で
ある。
【図7】本発明の第2実施例の変形例に用いるレンズを
示す斜視図とそのB−B線断面図である。
【図8】本発明の第3実施例の要部の部分分解斜視図で
ある。
【図9】本発明の他の実施例におけるレンズの変形例を
示す斜視図である。
【図10】従来のホログラムを用いたHMSLの一例の
斜視図である。
【図11】従来のHMSLにおける後続車への眩惑を説
明するたぬの図である。
【符号の説明】
1 HMSL(ハイマウントストップランプ) 2 リアウインドガラス 3,3A,3B ホログラム 5 リアパーセルシェルフ 10 再生光源 11 ボディ 12 赤色レンズ 14 電球 17 リフレクタ 18,18A〜18C 拡散レンズ 31〜35,3A1〜3A8,3B1… 細分化ホログ
ラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−224837(JP,A) 特開 平3−65448(JP,A) 特開 平5−338488(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60Q 1/44 G02B 5/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照射された光を回折してホログラム像を
    再生するホログラムと、このホログラムに光を照射する
    再生光源とを備える自動車のハイマウントストップラン
    プにおいて、前記再生光源には光を拡散させる拡散レン
    ズを設け、前記ホログラムは拡散された各光線のそれぞ
    れに対して入射光角度が設定される複数の細分化された
    ホログラムを集合して構成したことを特徴とする自動車
    のハイマウントストップランプ。
  2. 【請求項2】 拡散レンズは上下又は左右方向に凹面状
    に形成された凹レンズであり、ホログラムは細分化され
    た複数のホログラムを前記凹面の曲率方向に配列してな
    る請求項1の自動車のハイマウントストップランプ。
  3. 【請求項3】 拡散レンズは上下又は左右方向に複数個
    のかまぼこステップを配列したレンズであり、ホログラ
    ムは細分化された複数のホログラムを前記ステップ配列
    方向に配列してなる請求項1の自動車のハイマウントス
    トップランプ。
  4. 【請求項4】 拡散レンズは上下又は左右方向に複数個
    の楔型ステップを配列したレンズであり、ホログラムは
    細分化された複数のホログラムを前記ステップに正対す
    るように配列してなる請求項1の自動車のハイマウント
    ストップランプ。
  5. 【請求項5】 拡散レンズは上下方向に光を拡散させる
    レンズと、左右方向に光を拡散させるレンズとを組み合
    わせてなり、ホログラムは細分化された複数のホログラ
    ムを上下及び左右方向に枡目状に配列してなる請求項1
    ないし4のいずれかの自動車のハイマウントストップラ
    ンプ。
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