JP3012398U - 魚貝類の生息と小動物の昇降可能水路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、農業圃場地又は、山間部を縦設す
る水路に魚貝類の生息と水路に落ちる小動物を助けると
同時に水路の維持管理に人間も昇降出来る製品の提供を
目的としている。 【構成】普通水路の縦設途中の要所に、この水路より大
きく広く深く構築した静水池を設け、ここに、泥溜が出
来る魚貝類の生息場所と小動物や人間の昇降出来る手段
を構成してなるコンクリート水路。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、農業圃場地又は、山間部の水路に魚貝類の生息と水路に落ちる小動物 を助けるために静水池と昇降手段を設けてなるコンクリート水路に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来の水路に魚貝類の生息と小動物の昇降を考慮したものには、本考案者の考案 したる実用新案登録願 平５ー６３７１２号や実用新案登録願 平６−１３９４ ５号等の製品が有ったが、水路途中を大きく広く深く構築したものやバイパス構 築してなるものは無かった。

【０００３】 そこで、本考案者は、これらの製品の設計、製造、施工に従事しながら、水路 に落ちて死んでいる小動物も確認しながら本考案製品の解決課題を次の様にした ものである。

【０００４】

【考案の解決課題】 縦設される普通水路の途中を大きく広く深く構築するかバイパスを設けて、 ここに静水池を構築した製品とする。

【０００５】 魚貝類の生息出来る製品とすると共に水路に落ちた小動物や管理の為に水路 に下りる人間も昇降出来る製品とする。

【０００６】 加えて住宅地を流れる水路に於いては、自然環境をも考慮した製品とする。

【０００７】 以上の課題をもとに本考案の解決手段を次の様にしたもので有る。

【０００８】

【考案が解決しょうとする手段】 普通水路の縦設途中の要所に、この水路より大きく広く深く構築した静水池水路 を設け、ここに、泥溜が出来る魚貝類の生息場所と小動物や人間も昇降出来る手 段を構築した製品とする。 これを、実施例の図面で説明する。

【０００９】

【考案の実施例】

図１．は、本考案の普通水路の途中に静水池と成る泥溜を兼ねた深場を構築した 水路とし、ここに魚貝類の生息や小動物又は、人間も昇降出来る様にした農業圃 場地又は山間部の製品の施工概要斜視図である。

【００１０】 まず、一定断面を有する用水又は排水の普通コンクリート３面水路Ａ．の水路 縦断勾配を有して縦設する要所要所に一段深く（標準２５〜３０cm）、巾も広く （標準片側３０cm）した静水池水路Ｂ．を設け、この静水池水路Ｂ．の底版と接 する側壁低部１．１．には魚貝類の貫通孔２．を複数個（小魚が外敵から襲われ た時に逃げられる様に、又中に入った水が還流する様に少なくとも２個以上、標 準３個）設け、この側壁１．１．の外壁盛土下には、魚貝類生息ボックスＣ．（ 図２．の様な普通のＵ字溝を横取り付けでも良い）をボルト等の取り付け手段を 設けて合設し、更に静水池の隅にはスベリ止め手段３．（粗面凹凸採石肌かポリ 系ネット又はサンドマットを装着する）を構築したスロープブロックＤ．を組み 合わせて成る魚貝類の生息と小動物の昇降可能水路としたものである。

【００１１】 次に、請求項２の製品を図２．で説明する。 普通水路Ａ．の側壁１−１．を天端までの前面開孔（普通人間が通れる巾５０ cm以上）又は、天端合渠（普通２０〜２５cm）を有する大きな開孔部２−２．と し、その背後に普通水路Ａ．より深く（普通２０〜３０cm）した泥溜と水生植物 植栽出来る構造としたバイパス土留側壁ブロックＦ．を法面傾斜させて設け、そ のバイパス側壁１−２．の低部には、魚貝類貫通孔２．を複数個設け、この傾斜 外壁土留盛土下には、魚貝類生息ボックスＣ．をも設け、さらに、その要所に上 記如くの小動物の昇降スベリ止手段３．を構築してなる魚貝類の生息と小動物の 昇降を可能にした自然にやさしいバイパス水路としたものである。 本考案製品をこの様にする事により、次の様な作用、効果がある。

【００１２】

【考案の作用、効果】 静水池として深く広く構築されているので、水路縦断勾配が有っても流速が 緩和され泥溜がここに構築出来る。 従来のオープン用排水路に落ちたおびただしい野に生息するイナゴ、コウロ ギ、螻蛄（ケラムシ）、蛙、山間水路では貂、兎、鼬の墓場で有った水路が本考 案では、水中小動物の生息と同時にこれらの小動物が昇降出来る構造と成ってい るので、人間の求する一つの目的の為の水路で無く、より自然生態系を考慮した 自然にやさしいと言える。

【００１３】 加えて、図２．の様な環境を考慮した側壁面の傾斜バイパス水路とする事に より、見る人々に潤いと安らぎを与えられる本考案製品である。

【図面の簡単な説明】

【図１】途中を静水池とした本考案製品の施工概要斜視
図。

【図２】環境側壁を有してバイパス構築とした本考案製
品の施工概要斜視図。

【図３】小動物の昇降と人間の昇降を水路の側壁に突出
させてなる製品の断面概要斜視図。

【符号の説明】

Ａ 普通水路 Ｂ 静水池水路 Ｃ 魚貝類生息ボックス Ｄ 小動物昇降スロープブロック Ｅ 魚道ブロック Ｆ バイパス土留側壁ブロック １．１．静水池製品の側壁 １−１ 普通製品の側壁 １−２ バイパス側壁 ２ 魚貝類の貫通孔 ２−２ 開孔部 ３ 小動物のスベリ止手段（人間も昇降可能） ４ 凸部ブロック（自然石又は擬石） ５ ステップ ６ 泥溜

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 農業圃場地又は山間部のコンクリート水
   路に於いて、一定断面を有する普通３面水路Ａ．の縦設
   する要所要所に一段深く、巾も広くした静水池水路Ｂ．
   を設け、この静水池水路Ｂ．の側壁低部１．１．には魚
   貝類の貫通孔２．を複数個設け、この側壁１．１．の外
   壁盛土下には、魚貝類生息ボックスＣ．を設け、更に静
   水池の隅にはスベリ止め手段３．を構築したスロープブ
   ロックＤ．を組み合わせて成る魚貝類の生息と小動物の
   昇降可能水路。
2. 【請求項２】 普通水路Ａ．の側壁１−１．を前面開孔
   又は、天端合渠を有する大きな開孔部２−２．とし、そ
   の背後に普通水路Ａ．より深く構築するバイパス土留側
   壁ブロックＦ．を設け、そのバイパス側壁１−２．の低
   部には、魚貝類貫通孔２．を複数個設け、この傾斜外壁
   土留盛土下には、魚貝類生息ボックスＣ．をも設け、さ
   らに、その要所に小動物の昇降スベリ止手段３．を構築
   してなる魚貝類の生息と小動物の昇降を可能にした自然
   にやさしいバイパス水路。