JP3009019B2 - 電気接続箱の内部回路切替え構造 - Google Patents

電気接続箱の内部回路切替え構造

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JP3009019B2
JP3009019B2 JP6182399A JP18239994A JP3009019B2 JP 3009019 B2 JP3009019 B2 JP 3009019B2 JP 6182399 A JP6182399 A JP 6182399A JP 18239994 A JP18239994 A JP 18239994A JP 3009019 B2 JP3009019 B2 JP 3009019B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電線を圧接する圧接タ
ブを変更することにより、内部回路の切替えを行うこと
のできる電気接続箱の内部回路切替え構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図4、図5は特開平4−62768号公
報に記載のものと類似の電気接続箱の内部回路切替え構
造の構成図、図6は同構造の回路図である。
【0003】図4、図5において、絶縁板1上には、第
1の選択回路を構成する3つの圧接タブ1a、1b、1
cと、第2の選択回路を形成する3つの圧接タブ1d、
1e、1fが突設されている。
【0004】圧接タブ1aと圧接タブ1bは、圧接タブ
1cに対して択一的に選択するもので、圧接タブ1cに
対して横に並んでいる。圧接タブ1dと圧接タブ1e
は、圧接タブ1fに対して択一的に選択するもので、圧
接タブ1fに対して横に並んでいる。そして、切替えを
行う側の圧接タブ1a、1b、1d、1eは、ピッチm
1、m2、m3で横一列に並び、それに対向した位置に
圧接タブ1c、1fが並んでいる。
【0005】図6の回路図に示すように、これらの圧接
タブ1a〜1fは、2系統の選択回路を構成するもの
で、電線3aにより圧接タブ1aと圧接タブ1cを結線
する場合と、電線3bにより圧接タブ1bと圧接タブ1
cを結線する場合とのいずれかを選択することで、一方
の選択回路の切替えを行い、同様に、電線3dにより圧
接タブ1dと圧接タブ1fを結線する場合と、電線3e
により圧接タブ1eと圧接タブ1fを結線する場合との
いずれかを選択することで、他方の選択回路の切替えを
行うようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の構造
では、図5に示すように一定の幅Lの絶縁板1上に布線
できる本数は、布線ピッチ、つまり切替え側の圧接タブ
1a,1b,1d,1eのピッチの合計(m1+m2+
m3+…)で決まり、切替え可能な圧接タブの数が多く
なると、その配置スペースが横に広がって、占有スペー
スが大きくなるので、それだけ布線本数が少なくなっ
て、電線で切替えられる選択回路の数が限定されてしま
うという問題があった。
【0007】本発明は、上記事情を考慮し、一つの選択
回路の占有スペースを小さくして、多数の選択回路を展
開することのできる電気接続箱の内部回路切替え構造を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】 請求項1の発明は、絶
縁板上に配された第1の圧接タブおよび複数の第2の圧
接タブと、前記第2の圧接タブのうちの一つと前記第1
の圧接タブとに圧接されることにより両圧接タブを導通
する電線とを備え、前記電線を圧接する第2の圧接タブ
を一以上選択して切替えることにより、内部回路の切替
えを行う電気接続箱の内部回路切替え構造において、
記絶縁板は、少なくとも前記第2の圧接タブの基端側が
配された下部絶縁板と、その上部に積層された上部絶縁
板とからなり、前記第1の圧接タブと複数の第2の圧接
タブとを前記下部絶縁板に一直線上に配置し、前記下部
絶縁板に基端側が配されかつ起立した状態の前記第2の
圧接タブの先端部が、前記上部絶縁板に形成した孔を通
して上方に突出し、前記第1の圧接タブと、選択した第
2の圧接タブとを前記絶縁板上に起立した状態で形成す
ると共に、残りの第2の圧接タブを倒れた状態に形成
し、前記起立した状態の第2の圧接タブと前記第1の圧
接タブとに電線を圧接させることにより、両圧接タブを
電気的に接続したことを特徴とする。
【0009】 請求項2の発明は、請求項1記載の電気
接続箱の内部回路切替え構造であって、 前記下部絶縁
板が、上層の第1の下部絶縁板と、その下層の第2の下
部絶縁板とからなり、前記第2の下部絶縁板上に基端側
が配置されかつ起立させられた前記第2の圧接タブの先
端が、前記第1の下部絶縁板の孔および前記上部絶縁板
の孔を共に通して上方に突出させられていることを特徴
とする。
【0010】 請求項3の発明は、請求項2記載の電気
接続箱の内部回路切替え構造であって、 前記第1の圧
接タブと前記複数の第2の圧接タブと前記電線とからな
る選択回路が複数組設けられており、少なくとも一つの
組の第2の圧接タブの基端側が前記第1の下部絶縁板上
に配置され、残りの組の第2の圧接タブの基端側が前記
第2の下部絶縁板上に配置されていることを特徴とす
る。
【0011】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かに記載の電気接続箱の内部回路切替え構造であって、
前記第2の圧接タブが、それぞれ異なるブスバー回路の
一部に形成されていることを特徴とする。
【0012】
【0013】
【作用】請求項1の発明では、選択しようとする第2の
圧接タブのみを予め起立した状態に形成しておき、その
第2の圧接タブと第1の圧接タブとに電線を圧接するこ
とにより、選択しようとする第2の圧接タブに関わる内
部回路を成立させることができる。別の内部回路を成立
させたい場合は、その内部回路に関わる別の第2の圧接
タブのみを同様に起立した状態に形成しておき、その第
2の圧接タブと第1の圧接タブとに電線を圧接すること
により、当該内部回路を成立させることができる。この
場合、第2の圧接タブは、選択するものも、そうでない
ものも、第1の圧接タブと同一直線上に位置しているの
で、第2の圧接タブが横(前記電線の布線方向に対して
交差する方向)に広がる形で存在せず、横方向の占有ス
ペースが小さくてすむ。また、電線を圧接すべき第2の
圧接タブの先端が、上部絶縁板の孔を通して上方に突出
しているので、突出した第2の圧接タブの先端が確実に
支持される。また、その第2の圧接タブの基端側と、残
りの第2の圧接タブが全て上部絶縁板の下に隠れる。
【0014】請求項2の発明では、下部絶縁板を2枚配
したので、それぞれの下部絶縁板に第2の圧接タブの基
端側を配置することができる。
【0015】請求項3の発明では、第1,第2の亜kぶ
絶縁板にそれぞれ別の組の選択回路を構成する第2の圧
接タブを配置したので、各下部絶縁板毎に回路を整然と
形成することができる。
【0016】請求項4の発明では、電線を圧接する第2
の圧接タブを切替えることによりブスバー回路が切替え
られる。
【0017】
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0019】図1は本発明の一実施例の一部の構成を示
す分解斜視図、図2は全体平面図、図3は斜視図であ
る。
【0020】図において、10は絶縁板であり、絶縁板
10は上部絶縁板11と、その下層の第1の下部絶縁板
12と、さらにその下層の第2の下部絶縁板13との3
層構造として構成されている。
【0021】図1に示すように、第1の下部絶縁板12
の上面には、切替え用の第2の圧接タブとして2つの圧
接タブ21a、21bが配置され、第2の下部絶縁板1
3の上面には、切替え用の第2の圧接タブとして2つの
圧接タブ21d、21eが配置されている。
【0022】第1の下部絶縁板12上の第2の圧接タブ
21a、21bは、第1の選択回路を構成するためのも
のであり、第1の下部絶縁板12上に展開されたブスバ
ー回路の一部として形成され、第2の圧接タブ21a、
21bの基端部20a、20bがブスバー回路に連続し
ている。
【0023】また、第2の下部絶縁板13上の第2の圧
接タブ21d、21eは、第2の選択回路を構成するた
めのものであり、第2の下部絶縁板13上に展開された
ブスバー回路の一部として形成され、第2の圧接タブ2
1d、21eの基端部20d、20eがブスバー回路に
連続している。
【0024】図2、図3に示すように、各選択回路に属
する第1の圧接タブ21c、21fは,第1の下部絶縁
板12または第2の下部絶縁板13上に配置され、起立
した状態に形成されて、先端が上部絶縁板11の孔15
c、15dから上方に突出している。
【0025】一方の選択回路に属する第2の圧接タブ2
1a、21bと第1の圧接タブ21cは同一直線上に配
置されており、選択すべき第2の圧接タブ(この場合、
第2の圧接タブ21a)のみが起立した状態に形成され
て、先端が上部絶縁板11の孔15aから上方に突出し
ている。選択しない方の第2の圧接タブ21bは倒れた
状態に形成され、上部絶縁板11の下に隠されている。
【0026】また、他方の選択回路に属する第2の圧接
タブ21d、21eと第1の圧接タブ21fは、前記圧
接タブ21a、21b、21cの並ぶ直線と平行な直線
上に配置されており、選択すべき第2の圧接タブ(この
場合、第2の圧接タブ21d)のみが起立した状態に形
成されて、先端が第1の下部絶縁板12の孔17dおよ
び上部絶縁板11の孔15dを通して上方に突出してい
る。選択しない方の第2の圧接タブ21eは倒れた状態
に形成され、第1の下部絶縁板12の下に隠れている。
【0027】なお、図示例では、第2の圧接タブ21a
を起立させ、第2の圧接タブ21bを倒れた状態にした
が、選択する方が逆の場合は、第2の圧接タブ21bを
起立させ、その先端を上部絶縁板11の孔15bを通し
て上方に突出させ、選択しない方の第2の圧接タブ21
aは倒れた状態に形成して、上部絶縁板11の下に隠
す。
【0028】同様に、他方の選択回路側は、第2の圧接
タブ21eを起立させ、その先端を第1の下部絶縁板1
2の孔17eおよび上部絶縁板11の孔15eを通して
上方に突出させ、選択しない方の第2の圧接タブ21d
は倒れた状態に形成して、第1の下部絶縁板12の下に
隠す。
【0029】このように第2の圧接タブ21a、21
b、21d、21eを起立した状態に形成するか、倒し
た状態に形成するかは、プレス装置のコマを変えて、図
1に示す各折曲部23で折曲するかどうかを決定するこ
とにより、容易に対応可能である。
【0030】そして、一方の選択回路については、この
ように絶縁板10上に突出した第1の圧接タブ21cと
第2の圧接タブ21aに電線3aを圧接することによ
り、予定した内部回路を成立させることができる。ま
た、他方の選択回路については、絶縁板10上に起立し
た第1の圧接タブ21fと第2の圧接タブ21dに電線
3dを圧接することにより、予定した内部回路を成立さ
せることができる。
【0031】この場合、第2の圧接タブ21a、21
b、21d、21eは、選択するものも、そうでないも
のも、第1の圧接タブ21c、21fと同一直線上に位
置しているので、第2の圧接タブ21a、21b、21
d、21eが横に広がる形で展開せず、横方向の占有ス
ペースが小さくてすむ。図2に示すSの部分が空きスペ
ースとなる。従って、この領域Sに別の選択回路に属す
る圧接タブを配置することができ、選択回路の数を増や
すことができる。
【0032】また、電線3a、3dの布線時には、圧接
すべき第2の圧接タブ21a、21dしか絶縁板10上
に起立していないので、布線の間違いが無い。さらに、
突出した第2の圧接タブ21a、21b、21d、21
eおよび第1の圧接タブ21c、21fは、起立した状
態で、孔15a〜f、17d、17eにより支持される
ので、支持強度が高く、曲りにくい。
【0033】また、各圧接タブ21a、21b、21
c、21d、21e,21fの基端部と、倒れた状態の
第2の圧接タブ21b、21dは、全て上部絶縁板11
の下に隠れるので、布線時の誤接触のおそれがない。ま
た、各選択回路に属する第2の圧接タブ21a、21
b、21d、21eを、それぞれ第1の下部絶縁板12
と第2の下部絶縁板13に分けて配置したので、各系統
のブスバー回路を絶縁を確保した状態で整然と構成する
ことができる。
【0034】なお、上記実施例においては、切替え側の
第2の圧接タブの数が2個の場合を示したが、より数多
く設けてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、第2の圧接タブを起立した状態に形成するか、
倒した状態に形成するかにより、内部回路を選択できる
ようにし、第2の圧接タブを第1の圧接タブと共に同一
直線上に配置したから、複数の第2の圧接タブを横に展
開して配置する必要がなくなり、横方向のスペース占有
率を小さくできる。そのため、多数の選択回路を絶縁板
上に展開することができる。また、第2の圧接タブを起
立した状態に形成するか、倒れた状態に形成するかは、
第2の圧接タブを含む導体板の型取りを済ませた後で、
プレス装置のコマを変えるだけで簡単に対応できる。ま
た、電線の布線時には、圧接すべき第2の圧接タブしか
絶縁板上に起立していないので、布線の間違いを無くす
ことができる。また、圧接する対象の第2の圧接タブを
確実に保持することができる上、使わない第2の圧接タ
ブは上部絶縁板の下に隠すことができるので誤接触のお
それがない。
【0036】請求項2の発明によれば、下部絶縁板を2
枚積層し、それぞれの下部絶縁板に第2の圧接タブの基
端側を配置することができるようにしたので、各下部絶
縁板に配した第2の圧接タブを確実に絶縁することがで
でき、下部絶縁板毎に回路を使い分けることができる。
【0037】請求項3の発明によれば、第1、第2の下
部絶縁板に別の組の選択回路を構成する第2の圧接タブ
を配置したので、各層毎に整然とした回路構成をとるこ
とができる。
【0038】請求項4の発明によれば、電線を圧接する
第2の圧接タブを切替えることにより、ブスバー回路の
回路変更を行うことができる。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の一部の構成を示す分解斜視
図である。
【図2】本発明の一実施例の平面図である。
【図3】本発明の一実施例の斜視図である。
【図4】従来例の斜視図である。
【図5】従来例の平面図である。
【図6】従来例の回路図である。
【符号の説明】
3a,3d 電線 10 絶縁板 11 上部絶縁板 12 第1の下部絶縁板 13 第2の下部絶縁板 15a〜15f,17d,17e 孔 20a,20b,20d,20e 基端部 21a,21b,21d,21e 第2の圧接タブ 21c,21f 第1の圧接タブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 3/08 - 3/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁板上に配された第1の圧接タブおよ
    び複数の第2の圧接タブと、 前記第2の圧接タブのうちの一つと前記第1の圧接タブ
    とに圧接されることにより両圧接タブを導通する電線と
    を備え、 前記電線を圧接する第2の圧接タブを一以上選択して切
    替えることにより、内部回路の切替えを行う電気接続箱
    の内部回路切替え構造において、前記絶縁板は、少なくとも前記第2の圧接タブの基端側
    が配された下部絶縁板と、その上部に積層された上部絶
    縁板とからなり、 前記第1の圧接タブと複数の第2の圧接タブとを前記下
    部絶縁板に一直線上に配置し、 前記下部絶縁板に基端側が配されかつ起立した状態の前
    記第2の圧接タブの先端部が、前記上部絶縁板に形成し
    た孔を通して上方に突出し、 前記第1の圧接タブと、選択した第2の圧接タブとを前
    記絶縁板上に起立した状態で形成すると共に、 残りの第2の圧接タブを倒れた状態に形成し、 前記起立した状態の第2の圧接タブと前記第1の圧接タ
    ブとに電線を圧接させることにより、両圧接タブを電気
    的に接続したことを特徴とする電気接続箱の内部回路切
    替え構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気接続箱の内部回路切
    替え構造であって、 前記下部絶縁板が、上層の第1の下部絶縁板と、その下
    層の第2の下部絶縁板とからなり、 前記第2の下部絶縁板上に基端側が配置されかつ起立さ
    せられた前記第2の圧接タブの先端が、前記第1の下部
    絶縁板の孔および前記上部絶縁板の孔を共に通して上方
    に突出させられていることを特徴とする電気接続箱の内
    部回路切替え構造。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電気接続箱の内部回路切
    替え構造であって、 前記第1の圧接タブと前記複数の第2の圧接タブと前記
    電線とからなる選択回路が複数組設けられており、 少なくとも一つの組の第2の圧接タブの基端側が前記第
    1の下部絶縁板上に配置され、残りの組の第2の圧接タ
    ブの基端側が前記第2の下部絶縁板上に配置されている
    ことを特徴とする電気接続箱の内部回路切替え構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の電気接
    続箱の内部回路切替え構造であって、 前記第2の圧接タブが、それぞれ異なるブスバー回路の
    一部に形成されていることを特徴とする電気接続箱の内
    部回路切替え構造。
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