JP3008528U - 加工用包装パック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 別の皿等を必要とせず、又人や衣服その周囲
を汚すことなく容易且つ確実に汁を食品にかける食品加
工方法及び加工用包装パックを提供する。 【構成】 汁３を封入し、袋体５の一部が外部圧力によ
り破壊される汁収納袋４を、下面半面に複数の穴８を開
口した穴開口面を有する中袋７内に収納し、この穴開口
面が対向するように食品２の上に載置した状態で受皿１
１に載置し、食品２と、汁収納袋４を収納した中袋７と
を外袋１０内に収納した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、揚げた魚・肉等を汁につけた南蛮づけや、メン類につゆをかけた冷 し中華ソバ、飯類・魚貝類・野菜類等に水溶き片栗粉と具を混ぜ合せたあんをか けたあんかけ、又カレーライス等の料理において、汁・つゆ・あん・ルー等の汁 （以下明細書中汁と総称する）を分離して収納した魚貝類・肉・メン類・飯類・ 野菜類等の食品（以下明細書中食品と総称する）にかける加工用包装パックに関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、市販のものや、一般の食堂、又は学校・病院・福祉施設等の食堂に供給 される南蛮づけ・冷し中華ソバ・あんかけ等は、見栄えの減退、食感の変化等を 防止するため、それぞれ食品と汁とを分離した状態で包装して供給し、食すると きに食品を包装から取り出し別の容器に移し、汁包装袋を破って汁を食品にかけ て調理していた。 このように、食品を一度移す別の皿を必要としたり、又、別の皿に食品を移す 手間と食品に汁をかける手間がかかり、更には汁で人・衣服が汚れるという問題 点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする課題は従来のこれらの問題点を解消し、別の皿等を 必要とせず、又人や周囲を汚すことなく容易且つ確実に汁を食品にかける加工用 包装パックを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

かかる課題を解決した本考案の構成は、 １）食品にかける汁を封入し袋体の一部が外部からの加圧により破壊される汁収 納袋と、上記食品とを受皿に載置して外袋内に収納したことを特徴とする加工用 包装パック ２）複数の穴を開口した穴開口面を有する袋体内部を外部からの加圧により破壊 される仕切壁で仕切った汁収納袋の、仕切壁で区画される密閉された側の空間に 食品にかける汁を封入し、更に同汁収納袋と、上記食品とを穴開口面を同食品に 対向させた状態で受皿に載置して外袋内に収納したことを特徴とする加工用包装 パック ３）食品にかける汁を封入し袋体の一部が外部からの加圧により破壊される汁収 納袋を、複数の穴を開口した穴開口面を設けた中袋内に収納し、同穴開口面を食 品に対向させた状態で汁収納袋を収納した中袋と上記食品とを受皿に載置して外 袋内に収納したことを特徴とする加工用包装パックにある。 本明細書中での汁を食品にかけるということは、汁を食品に漬け込んだり、汁 を食品に和えることを含んでいる。

【０００５】

【作用】

請求項１記載の本考案では、食品と汁収納袋とを受皿に載置して外袋内に収納 した加工用包装パックであり、手や器具等を使って汁収納袋を外袋の外側から外 部加圧し、外袋内で汁収納袋の一部を破壊して開口させれば、汁収納袋内に封入 した汁がこの開口部を通って流出し、食品に移動する。 又、汁を受皿が受けるので汁の量を多くすれば受皿上において汁に食品を漬け た状態になることも出来る。

【０００６】 請求項２、３記載での本考案の加工用包装パックは、食品と汁収納袋又は汁収 納袋を収納した中袋と食品とを外袋内に収納したものであり、食品と汁とは分離 した状態である。 このため、汁収納袋内へ封入した汁を食品にかけるには、手や器具を使って汁 収納袋を外袋の外側から加圧し、汁収納袋の袋体の一部又は仕切壁を破壊して開 口し、この開口から汁収納袋内に封入した汁を流出させる。 流出した汁は、破壊された仕切壁と穴開口面とを通過して食品へ移動し、汁を 外袋内且つ受皿上で食品にかけることが出来る。 又、汁収納袋を中袋内に収納した場合では、破壊された汁収納袋から流出する 汁が中袋の穴開口面の穴を通過して食品へ移動し、汁を受皿上の食品にかけるこ とが出来る。

【０００７】 前記同様汁を受皿が受けるので、汁の量を多くすれば受皿において汁に食品を 漬けた状態にすることが出来る。 このように、人・衣服や周りを汚すことなく外袋内で汁を食品にかけることが 出来る。 汁のかかりが不十分であれば外袋の外側から手や器具等を使って揉みほぐすよ うにすれば汁をまんべんなく食品にかけることが出来る。 更に、流出した汁は受皿に受け止められ受皿内にたまった状態であるので、外 袋の開封時に汁がこぼれて人・衣服や周りを汚すことはなく、外袋内も汁で汚れ ることはない。 汁のかけ終った食品は外袋を開封して取出し皿に盛り合わせればよい。 又、受皿を食品と共に食する人に提供すれば盛合せ用の皿が不要となる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１は実施例１の平面図、図２は図１でのＡ−Ａ断面図、図３は実施例１の使 用状態を示す説明図、図４は実施例１での汁収納袋を収納した状態の中袋を示す 平面図、図５は実施例２を示す縦断面図、図６は実施例３を示す縦断面図、図７ は実施例４を示す縦断面図、図８は実施例５を示す縦断面図、図９は実施例６を 示す縦断面図、図１０は実施例７を示す縦断面図、図１１は実施例８を示す縦断 面図、図１２は実施例９を示す縦断面図である。

【０００９】 図中１は加工用包装パック、２は食品、３は同食品２にかける汁、４は同汁３ を封入し外部からの加圧で袋体の一部が破壊されるビニール製の汁収納袋、５は 同汁収納袋４の袋体、６は同汁収納袋４の破損部分、７は同汁収納袋４を収納し 下面の半面に複数の穴８を開口して穴開口面を設けた中袋、８は同中袋７の穴、 １０はビニール製で破れにくい外袋、１１は食品２と汁収納袋４とを載置した受 皿、１３は同汁３を封入し外部からの加圧で袋体５の一部に複数の穴１５が開口 する穴開口面を設けた汁収納袋、１５は同穴開口面を形成する複数の穴、１７は 袋体５の一部に複数の穴２０を開口した穴開口面に汁３が流れ込まないように外 部からの加圧で破壊される仕切壁１８で内部を仕切り密閉された空間に汁３を封 入した汁収納袋、１８は同汁収納袋１７の仕切壁、２０は同汁収納袋１７の穴で ある。

【００１０】 図１〜４に示す実施例１では、汁３として酢・塩に唐辛子を入れた南蛮汁を封 入した汁収納袋４を図４に示すように中袋７に収納し、中袋７の穴開口面９を食 品２の上方に載置し、汁収納袋４をこの食品２の横に配置させた状態で受皿１１ に載置し、食品２と汁収納袋４を収納した中袋７とを受皿１１と共に外袋１０内 に真空包装により収納した加工用包装パック１である。 このように、食品２と汁３とを分離状態で収納した加工用包装パック１を冷凍 して一般の食堂・又は学校・病院・福祉施設等の食堂に供給し、供給先の調理人 がこの加工用包装パック１を解凍し加工用包装パック１に収納した食品２を食す る際に行う汁３を食品２にかける作業は、調理人が未開封の外袋１０の外側から 汁収納袋４を手で加圧する。この加圧で図４に示すように汁収納袋４の破損部分 ６が破壊され、この破損部分６から汁３が中袋７内に流出し、中袋７の穴開口面 の複数の穴８より汁３が流出して、穴開口面と対向する食品２にかかる。 食品２間を通り抜け落ちた汁３は食品２を載置した受皿１１により受け止めら れて、受皿１１内にたまるので、汁３が外袋１０内で片寄り食品２と接触しない ということなく汁３を食品２に漬けた状態となる。 又、汁３のかかりかたが不十分であれば、調理人が外袋１０の外側から揉みほ ぐしてやれば、汁３を十分に食品２にかけることが出来、調理人自身や衣服、そ の周りを汚すことなく食品２を汁３につけることが出来る。 これにより流出した汁を受皿１１が受け止めるので、外袋１０を開封した際に 汁３がこぼれ落ちることがなく、調理人自身や衣服等を汚すことはない。 又、汁３に漬けた状態の食品２を受皿１１と共に食する人に提供すれば、盛合 せ用の皿が不要となる。 外袋１０内に食品２と汁収納袋４とを収納する場合は真空包装に限定せず簡易 包装でもよい。又、保存手段は、常温・チルド・冷凍いずれでもよい。 更に、加工用包装パック１を予め加熱して、外部からの加圧で汁収納袋４の破 損部分６を破壊し、汁３を食品２にかけてもよい。

【００１１】 図５，６に示す実施例２は下面半面に外部からの加圧により開口する穴開口面 を設け前記実施例１と同じ汁３を封入した汁収納袋１３の穴開口面を前記実施例 １と同じ食品２上面に載置し、又、汁収納袋１３の残り半面を食品２の横に載置 した状態で受皿１１に載置して、受皿１１と共に食品２と汁収納袋１３とを外袋 １０内に真空包装した加工用包装パック１の例である。 汁３を食品２にかける場合は、前記実施例１同様に、未開封の外袋１０の外側 から汁収納袋１３を手で加圧して穴開口面を開口させれば汁３がこの穴開口面を 形成する穴１５より流出して食品２にかかるものとなる。 その他の構成・符号や作用効果は前記実施例１と同じである。

【００１２】 図７に示す実施例３は、袋体５の下面半面に複数の穴２０を開口した穴開口面 を設けてこの穴開口面に汁３が流れださないように外部からの加圧で破壊される 仕切壁１８で内部を仕切り、汁３を袋体５に封入した汁収納袋１７の穴開口面を 食品２の上面に対向させて載置し、汁３を封入した部分を食品２の横に載置した 状態で受皿１１に載置して、受皿１１と共に食品２と汁収納袋１７とを外袋１０ 内に真空状態で包装した加工用包装パック１の例である。 汁３を食品２にかける場合は、前記実施例１同様に、未開封の外袋１０の外側 から汁収納袋１７を手で加圧して仕切壁１８を破壊すれば、汁３がこの破壊され た仕切壁１８を通過して穴開口面より流出し食品２にかかるものとなる。 その他の構成・符号や作用・効果は前記実施例１と同じである。

【００１３】 図８に示す実施例４は、前記実施例１の汁収納袋４を、下面全面に複数の穴８ を開口した穴開口面を設けた中袋７内に収納し、この中袋７の穴開口面が食品２ と対向するようにして中袋７を食品２の上面に載置した状態で受皿１１に載置し て、食品２と汁収納袋４を収納した中袋７とを外袋１０内に真空包装により収納 した加工用包装パック１の例である。 その他の構成・符号や作用・効果は前記実施例１と同じである。

【００１４】 図９，１０に示す実施例５は袋体５の下面全面に外部からの加圧により開口す る穴開口面を設けた汁３を封入する汁収納袋１３を、穴開口面が食品２と対向す るようにして汁収納袋１３を食品２の上面に載置した状態で受皿１１に載置し、 受皿１１と共に食品２と汁収納袋１３とを外袋１０内に真空包装した加工用包装 パック１の例である。 その他の構成・符号や作用・効果は前記実施例２と同じである。

【００１５】 図１１に示す実施例６は、袋体５の下面全面に複数の穴２０を開口した穴開口 面を設けて、この穴開口面に汁３が流れださないように外部からの加圧で破壊さ れる仕切壁１８で内部を上下に仕切り、汁３を上部の空間に封入した汁収納袋１ ７の穴開口面を食品２に対向するようにして汁収納袋１７を食品２の上面に載置 した状態で受皿１１に載置し、受皿１１と共に食品２と汁収納袋１７とを外袋１ ０内へ真空包装した加工用包装パック１の例である。 その他の構成・符号や作用効果は前記実施例３と同じである。

【００１６】 図１２に示す実施例７は前記実施例１の汁収納袋４を、一方の側面全面に複数 の穴８を開口した穴開口面を設けた中袋７内に収納し、この穴開口面が食品２と 対向するようにして中袋７を食品２の横に載置した状態で受皿１１に載置し、受 皿１１と共に食品２と汁収納袋４を収納した中袋７とを外袋１０内に真空包装に より収納した加工用包装パック１の例である。 その他の構成・符号や作用・効果は前記実施例１と同じである。

【００１７】 図１３に示す実施例８は、袋体５の一方の側面全面に外部からの加圧により開 口する穴開口面を設け汁３を封入した汁収納袋１３を、穴開口面が食品２と対向 するように汁収納袋１３を食品２の横に載置した状態で受皿１１に載置し、受皿 １１と共に食品２と汁収納袋１３とを外袋１０内に真空包装した加工用包装パッ ク１の例である。 その他の構成・符号や作用・効果は前記実施例２と同じである。

【００１８】 図１５に示す実施例９は、袋体５の一方の側面全面に複数の穴２０を開口した 穴開口面を設けて、この穴開口面に汁３が流れださないように外部からの加圧で 破壊される仕切壁１８で内部を左右に仕切り、汁３を密閉された左部に封入した 汁収納袋１７の穴開口面を食品２に対向するようにして汁収納袋１７を食品２の 横に載置した状態で受皿１１に載置し、受皿１１と共に食品２と汁収納袋１７と を外袋１０内に真空包装した加工用包装パック１の例である。その他の構成・符 号や作用・効果は前記実施例３と同じである。

【００１９】

【考案の効果】

以上のように、請求項１記載の本考案の加工用包装パックでは、外袋の外側か らの加圧で外袋内の汁収納袋の一部を破壊し、封入した汁を外袋内に流出させる という大変簡単な作業でありながら、汁を迅速且つ確実に食品にかけることが出 来、又汁の量を多くすれば食品間を通り抜け落ちた汁を受皿でためて、食品を汁 に漬けた状態となり、食品を提供する際に皿や人・衣服その周りを汚すことなく 汁を手早く且つ容易に食品にかけることが出来る。

【００２０】 請求項２、３記載の本考案の加工用包装パックでは、外袋の外側からの加圧で 外袋内の汁収納袋の仕切壁若しくは袋体の一部を破壊し、汁収納袋外へ流出した 汁は、汁収納袋に設けた穴開口面若しくは汁収納袋を収納した中袋に設けた穴開 口面に導びかれ、それぞれの穴開口面から汁を食品へ確実にかけることが出来る ものとなる。 又、汁の量を多くすれば食品間を通り抜け落ちた汁を受皿でためて、食品を汁 に漬けた状態に出来る。 このように、汁を外袋内で流出させて食品にかけ、又、この汁を受皿で受け 止めて受皿にためるので、外袋を開封した際に汁のこぼれ落ちを確実に防止し、 調理人・衣服・周り等を汚すことがなくなる。 又、食品を提供する際に皿や人等周りを汚すことなく汁を手早く且つ容易に食 品にかけることが出来るものとなった 更に、受皿と共に食品を食する人に提供すれば盛合せ用の皿を不要とすること が出来る。

【００２１】

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の平面図である。

【図２】図１でのＡ−Ａ断面図である。

【図３】実施例１の使用状態を示す説明図である。

【図４】実施例１での汁収納袋を収納した状態の中袋を
示す平面図である。

【図５】実施例２を示す縦断面図である。

【図６】実施例２での汁収納袋の破壊状態を示す説明図
である。

【図７】実施例３を示す縦断面図である。

【図８】実施例４を示す縦断面図である。

【図９】実施例５を示す縦断面図である。

【図１０】実施例５での汁収納袋の破壊状態を示す説明
図である。

【図１１】実施例６を示す縦断面図である。

【図１２】実施例７を示す縦断面図である。

【図１３】実施例８を示す縦断面図である。

【図１４】実施例８での汁収納袋の破壊状態を示す説明
図である。

【図１５】実施例９を示す縦断面図である。

【符号の説明】

１ 加工用包装パック ２ 食品 ３ 汁 ４ 汁収納袋 ５ 袋体 ６ 破損部分 ７ 中袋 ８ 穴 ９ 欠番 １０ 外袋 １１ 受皿 １２ 欠番 １３ 汁収納袋 １４ 欠番 １５ 穴 １６ 欠番 １７ 汁収納袋 １８ 仕切壁 １９ 欠番 ２０ 穴

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 食品にかける汁を封入し袋体の一部が外
   部からの加圧により破壊される汁収納袋と、上記食品と
   を受皿に載置して外袋内に収納したことを特徴とする加
   工用包装パック。
2. 【請求項２】 複数の穴を開口した穴開口面を有する袋
   体内部を外部からの加圧により破壊される仕切壁で仕切
   った汁収納袋の仕切壁で区画される密閉された側の空間
   に食品にかける汁を封入し、更に同汁収納袋と、上記食
   品とを穴開口面を同食品に対向させた状態で受皿に載置
   して外袋内に収納したことを特徴とする加工用包装パッ
   ク。
3. 【請求項３】 食品にかける汁を封入し袋体の一部が外
   部からの加圧により破壊される汁収納袋を、複数の穴を
   開口した穴開口面を設けた中袋内に収納し、同穴開口面
   を食品に対向させた状態で汁収納袋を収納した中袋と上
   記食品とを受皿に載置して外袋内に収納したことを特徴
   とする加工用包装パック。