JP3008251U - 遠赤外線放射毛布 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 充分な保温性を保持すると共に、睡眠中の健
康促進及び安眠を図る毛布を提供する。 【構成】 セラミックを合成繊維に練り込み加工させて
綿状に成すと共に、合成樹脂による接着にて形状安定性
を付与した中綿３を、片面起毛の編地から成る２枚の毛
布地間全域に介在し、その周縁部を縫着することによ
り、中綿３が編地から成る毛布地の過大な通気性を抑制
し、毛布に優れた保温性と共に適度な通気性を保持させ
ると共に、中綿３のセラミックによって毛布全体から身
体へ遠赤外線を放射し、かかる遠赤外線放射エネルギー
により身体の筋肉をリラックスさせたり、血液循環を良
好と成すことにより心身ともに安眠をもたらす。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は充分な保温性を保持すると共に、睡眠中の健康促進及び安眠を図る様 にした遠赤外線放射毛布に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、毛布としては経糸に緯糸を打ち込んだジャガード・ドビーと称する織り 毛布、基布に糸を打ち込んだタフティングと称する刺し毛布、ラッセル編機によ るラッセルと称する編み毛布、カールマイヤー編機による２枚の片面起毛の毛布 地を重ね合わせ周縁を縫着したマイヤーと称する重ね合わせ毛布などがあり、特 に重ね合わせ毛布は厚手で高級感があり、この毛布以外に挙げた他の毛布に比し 保温性が優れているも、それでもこの重ね合わせ毛布は毛布地が編地であるため 通気性が過大であり、これが毛布の保温性を損なっており、又上記のいずれの毛 布にあっても保温機能を有するのみで、近年健康管理が叫ばれているにも拘らず 、睡眠中での健康促進及び安眠を積極的に向上させることには何等対応出来ない 欠点を有していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は毛布地が編地から成る重ね合わせ毛布に適度な通気性をもたせて保温 性を向上させると共に、身体の筋肉をリラックスさせたり、血液の循環を良好と 成す様にした遠赤外線放射毛布を提供せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記従来技術に基づく、保温性が充分でなく、積極的な健康促進及び 安眠を行うことが出来ない課題に鑑み、セラミックを合成繊維に練り込み加工さ せて綿状に成すと共に、合成樹脂による接着にて形状安定性を付与した中綿を、 片面起毛の編地から成る２枚の毛布地間全域に介在し、その周縁部を縫着するこ とにより、中綿が編地から成る毛布地の過大な通気性を抑制し、毛布に優れた保 温性と共に適度な通気性を保持させると共に、中綿のセラミックによって毛布全 体から身体へ遠赤外線を放射し、かかる遠赤外線放射エネルギーにより身体の筋 肉をリラックスさせたり、血液循環を良好と成すことにより心身ともに安眠をも たらす様にして、上記欠点を解決せんとしたものである。

【０００５】

【実施例】

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明すると、 １は本考案に係る毛布であり、該毛布１は２枚の毛布地２、2aの間全域に中綿 ３を介在した３層構造と成している。

【０００６】 毛布地２、2aは編地から成る生地４、4aの片面に、毛捌き機等により毛布地２ 、2aの毛出しを行って起毛を形成し、起毛は例えば短毛でやわらかく絹の手触り がするチンチラ仕上げにして成り、毛布地２、2aの起毛面５、5aを夫々外側に配 すると共に、毛布地２、2a間に遠赤外線放射セラミックス練り込み特殊繊維を充 填した中綿３を介在している。

【０００７】 中綿３はセラミックを化繊綿であるポリエステル等の合成繊維に練り込み加工 させて綿状と成すと共に、合成樹脂による綿繊維の接着により、略平板状に形状 安定性を付与したものであり、セラミックとしては珪酸ジルコニウム系セラミッ ク、他に従来のアルミナ、ジルコニウムや、これらに比べ少量でも遠赤外線放射 効果の高い超偏平天然雲母（セリサイト）を使用し、又形状安定性を付与する手 段としては、例えばセラミックを練り込み加工した合成樹脂をカード（梳綿）機 等にてウェブ（展綿）を形成し、該ウェブに樹脂エマルジョンをスプレー状に散 布すると共に、ウェブを重ね合わせて加圧、乾燥する方法等により得ている。

【０００８】 又、中綿３を介在した毛布地２、2aの接合は、毛布地２、2aの周縁部６を中綿 ３と共に縫製したり、或いは帯状生地から成る縁取り布７、7a…にて周縁部６を 挟み込み、これを縁取り布７、7a…と共に縫着したヘム加工を施している。

【０００９】 次に本考案に係る遠赤外線放射毛布の作用について説明すると、 毛布１は編地で成る２枚の毛布地２、2aの間に中綿３を介在した３層構造から 成るため、中綿３により編地から成る毛布地２、2aの過大な通気性を抑制して適 度な通気性をもたせた状態で充分な保温性を維持すると共に、中綿３に練り込み 加工したセラミックが睡眠中の人体にて加温されることにより、セラミックから 遠赤外線（波長７〜14μ) を効率良く身体全体に放射し、この遠赤外線エネルギ ーにより身体を温め、血液循環を良好にし、新陳代謝を促進して、筋肉をリラッ クスさせ、心身ともに安眠をもたらす。

【００１０】

【考案の効果】

要するに本考案は、セラミックを合成繊維に練り込み加工させて綿状に成した 中綿３を２枚の毛布地２、2a間に介在したので、中綿３にセラミックを練り込み 加工していることにより、単にセラミックを付着させたものに比し、遠赤外線の 放射効率を向上させることが出来、中綿３のセラミックが睡眠中の人体にて加温 されることにより、セラミックから遠赤外線（波長７〜14μ）を効率良く放射さ せ、かかる遠赤外線により、皮膚の表面だけ温めるだけでなく、身体の奥深くま で温かさが浸透し、身体を芯から温め、そのため血管が拡張することにより、血 液の循環が良くなり、細胞の働きが活発となり、新陳代謝が促進されるため、睡 眠中筋肉の緊張をときほぐして身体をリラックスさせ、特に肩凝り、腰痛、冷え 性等に有効に作用させられ、心身ともに安眠をもたらし、自然と身体をリフレッ シュすることが出来る。

【００１１】 又、セラミックを合成繊維に練り込み加工させて綿状に成すと共に、合成樹脂 による接着にて形状安定性を付与した中綿３を、片面起毛の編地から成る２枚の 毛布地２、2a間全域に介在し、その周縁部６を縫着したので、従来の毛布と異な り、毛布１は編地で成る２枚の毛布地２、2aの間に中綿３を介在した３層構造か ら成るため、中綿３により編地から成る毛布地２、2aの過大な通気性を抑制して 適度な通気性をもたせた状態で充分な保温性を維持でき、中綿３の肉厚の加減に より適度な通気性の調整も可能とし、しかも上記と同様なる中綿３の遠赤外線効 果も相俟って蒸れずに汗ばむことなく快適な睡眠が出来る。

【００１２】 又、中綿３は樹脂接着によって形状安定性を付与されているため、毛布地２、 2aの任意の部位に片寄ったり、中綿３が部分的に分離して強つくことがなく、従 って中綿３を介在した毛布地２、2aの接合はその周縁部６における縫着で足り、 その接合過程を簡易成らしめ、布団などで見受けられるキルティング、ニードル パンチング等の接合手段を毛布全体に施すことを要せず、かかる接合手段で表面 に表れる接ぎ目の生ずる恐れもないため、毛布１の起毛面５、5aの毛並みが整然 として美麗で肌触りを良好とする等その実用的効果甚だ大なるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る遠赤外線放射毛布の斜視図であ
る。

【図２】図１のＡーＡ断面図である。

【符号の説明】

２、2a 毛布地 ３ 中綿 ６ 周縁部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】セラミックを合成繊維に練り込み加工させ
   て綿状に成した中綿を２枚の毛布地間に介在したことを
   特徴とする遠赤外線放射毛布。
2. 【請求項２】セラミックを合成繊維に練り込み加工させ
   て綿状に成すと共に、合成樹脂による接着にて形状安定
   性を付与した中綿を、片面起毛の編地から成る２枚の毛
   布地間全域に介在し、その周縁部を縫着したことを特徴
   とする遠赤外線放射毛布。