JP3007661B2 - 電池用刃付キャップ状端子板の製造法 - Google Patents

電池用刃付キャップ状端子板の製造法

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    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/30Arrangements for facilitating escape of gases
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    • H01M50/3425Non-re-sealable arrangements in the form of rupturable membranes or weakened parts, e.g. pierced with the aid of a sharp member
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電池の安全弁装置、詳しくはガス排気孔を
有した電池用刃付キャップ状端子板の製造法に関するも
のである。
従来の技術 従来この種の電池の安全弁装置としては、実公昭54−
137734号公報,実公昭59−15398号公報等に示されるも
のがある。すなわち、第5図を用いて説明すると、安全
弁装置を備えた封口板1は、弁孔2aを有する皿板2と、
中央にガス抜孔3aを有し、前記皿板2の屈曲縁部により
カシメられるキャップ状端子板3と、周縁が皿板2と端
子板3とで挟持され、前記弁孔2aを常時閉塞する可撓性
薄板4とにより構成されている。前記キャップ状端子板
3は、その一部を内方に折り曲げて、薄板4に対向する
切刃3bが形成されており、さらに前記封口板1が電極群
5を内挿した端子を兼ねる外装金属ケース6の開口部に
絶縁パッキング7を介して気密封口されている。また、
前記薄板4は、金属板,合成樹脂板,合成ゴム板あるい
はこれらの複合部材により構成されている。
そして、前記電池において、内部短絡,外部充電等に
より、電池の内圧が上昇し、内圧が所定圧に達すると、
弁孔2aを通してガス圧により、薄板4が上方に膨れ、薄
板4が切刃に当るかあるいはガス圧自体で破損され、電
池内のガスが弁孔2aを介して、キャップ状端子板3のガ
ス抜孔3aより大気中に排出され、電池の破壊が未然に防
止される。
しかしながら、この種の電池の製造工程においては、
端子板3の中央部に端子板の一部を開口して切刃3bを兼
ねるガス抜孔3aを有しているため、ガス抜孔より異物の
封口板内への進入が起こり、この異物により薄板4の腐
蝕やピンホール発生による破壊が生じていた。また、特
にこの種の電池を構成する際、電池の正極または負極を
端子を兼ねた皿板2に接続リード片で溶接する時のスパ
ッタによる薄板4の破壊が生じ、安全弁装置の信頼性の
低下の原因となっていた。つまり、外部からの異物の進
入は、端子板3の一部を開口し、切刃3bを兼ねるガス抜
孔3aを設けたことに起因していた。このため第1図に示
すように切刃3bを、キャップ中央部に絞り加工によって
円錐クサビ状に突設した切刃を設けたキャップ状端子板
を用いる試みがあった。
発明が解決しようとする課題 前述したような、キャップ中央部に絞り加工によって
円錐クサビ状に突設した切刃を設ける場合の加工法を第
3図に示すトランスファー方式の例で説明する。
まずは材料を必要寸法だけ円板上に打抜く工程(図示
せず)、工程Aはキャップの突出部3dを概略形状に絞り
加工し、ならびにガス抜孔8を形状する工程、工程Bは
突出部3dを所定形状に形成する工程、工程Cはキャップ
中央部に円錐クサビ状に切刃を絞り加工する前工程とし
て若干の凹部9を形成する工程、工程Dは中央部に円錐
クサビ状に切刃3bを完成させる工程を示す。これらの各
プレス工程において、金属材料を所定形状に絞り加工し
ていく場合、常にオイルを補給しながらプレス作業を行
なうのが常であり、第3図に示すようにキャップ状端子
板の突出部3dを設ける場合、工程Cの段階で形成した凹
部9中に前工程で形成したガス抜孔8を経由してオイル
が溜まっていることが多々あり、最終工程の段階で円錐
クサビ状に切刃を形成する時、前記凹部9に溜まったオ
イルがクサビ状の金型と、金属材料によってとじこめら
れ、プレス時の加圧力によってオイルが圧縮されて、金
属材料の強度的に弱い部分、つまりクサビ状切刃の先端
部3cに圧力が集中し、このためクサビ状切刃の先端部が
破損され穴、あるいは亀裂が生じることが多々あった。
課題を解決するための手段 本発明は前記課題を第2図に示すような工程、つまり
キャップの突出部が常に下方に位置するような工程とす
ることによって解決するものである。あるいは第2図,
第3図に示す工程Dで使用するクサビ状の絞り金型に、
第4図に示すような凹部10を少なくとも1ケ所形成した
金型を使用することによって解決するものである。
作用 前述したような方法でキャップ状端子板をプレス成形
加工することによって、最終工程でキャップ中央部に円
錐クサビ状の切刃を形成する際に、キャップ中央部にガ
ス抜孔8を経由したオイル等が溜まることなく、また従
来の工法で成形加工した場合でも、金型に設けた凹部に
よってエアー抜き(オイル抜き)が行なわれるため、円
錐クサビ状切刃部の先端に圧力集中することがなくな
り、先端部に破れやクラック等の亀裂が生じることはな
い。
実施例 第1図は本発明による安全弁装置を備えた電池の要部
断面図であり、前述した従来例を示す第5図と同一記号
部分は同一物を示している。異なる点は、キャップ状端
子板3のキャップ中央部を本発明の工程で絞り加工され
た円錐状に内方へ突設させた切刃3bを設け、ガス抜孔3a
をキャップ部頂面から取り除き、キャップ部周側面にガ
ス抜孔8を設けた点である。次に第2図に示す本発明の
キャップ状端子板の成形工程について詳述すると、板厚
が0.2〜0.5mm程度のステンレス鋼板(例えば、SUS304,4
30,434,444等)、あるいは同程度の板厚でニッケル,ク
ロム等の耐触性金属メッキを表面に施した冷間,熱間圧
延鋼板を工程A〜Dの手順でキャップの突出部3dが常に
下方に位置するように絞り加工して成形品を得る。ある
いは工程Dにおいて円錐状の絞り金型は第4図に示すよ
うに少なくとも1ケ所に凹部10を形成しているものであ
る。この凹部10の幅としては鋼板の板厚とほぼ同程度、
深さとしては板厚の1/2〜1/3程度のものを設ければ、本
発明の主旨を十分満足するものである。次に本発明によ
る工程により成形加工された刃付キャップ状端子板と、
従来の方法で成形加工されたものとの円錐クサビ状切刃
部分における破れ、ならびに亀裂の発生数量を、3ロッ
ト(1ロット5万個)テストした結果を次の表1に示
す。
なお、本発明品1は第2図に示す工程でキャップを成
形加工したもの、本発明2は第3図に示す従来の工程で
キャップを加工したもので、工程Dにおいて本発明の円
錐状絞り金型で絞り加工を行なったものである。
発明の効果 以上の表より明らかなように本発明によるものは円錐
クサビ状切刃部分に破れ、亀裂などの発生しない刃付キ
ャップ状端子板の成形加工できるものであり、信頼性,
安全性に優れる電池を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明による方法で加工された安全弁装置を備
えた封口板をもつ電池の要部断面図、第2図A〜Dは本
発明の端子板を加工する工程を説明する断面図、第3図
は従来の加工工程を説明する断面図、第4図は本発明の
絞り金型の要部断面図、第5図は従来例の電池の要部断
面図である。 1……封口板、2……皿板、2a……弁孔、3……キャッ
プ状端子板、3b……切刃、4……可撓性薄板、5……電
極群、6……金属ケース、7……絶縁パッキング、8…
…ガス抜孔、9……凹部、10……溝部。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁孔を中央に有する皿板と、凸状のキャッ
    プ部の側面に開口部および頂面に内方へ向け突出する円
    錐クサビ状の切刃を絞り加工により設けたキャップ状端
    子板と、前記弁孔を常時閉塞すると共に前記皿板と端子
    板により挟持された可撓性薄板とを備え、電池ケースの
    開口部を閉塞する封口板部を形成する電池用刃付キャッ
    プ状端子板の製造法であって、キャップ状端子板を形成
    する一連のプレス加工工程を、常にキャップ状端子板の
    凸状部が下方に位置した状態で行うことを特徴とする電
    池用刃付キャップ状端子板の製造法。
  2. 【請求項2】弁孔を中央に有する皿板と、凸状のキャッ
    プ部の側面に開口部および頂面に内方へ向け突出する円
    錐クサビ状の切刃を絞り加工により設けたキャップ状端
    子板と、前記弁孔を常時閉塞すると共に前記皿板と端子
    板により挟持された可撓性薄板とを備え、電池ケースの
    開口部を閉塞する封口板部を形成する電池用刃付キャッ
    プ状端子板の製造法であって、前記キャップ部の頂面に
    円錐クサビ状の切刃を絞り加工にて形成するクサビ状の
    金型に、凹部を金型の斜面方向に少なくとも1カ所形成
    することを特徴とする電池用刃付キャップ状端子板の製
    造法。
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