JP3007470B2 - コンクリート用型枠剥離剤 - Google Patents
コンクリート用型枠剥離剤Info
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- JP3007470B2 JP3007470B2 JP4065657A JP6565792A JP3007470B2 JP 3007470 B2 JP3007470 B2 JP 3007470B2 JP 4065657 A JP4065657 A JP 4065657A JP 6565792 A JP6565792 A JP 6565792A JP 3007470 B2 JP3007470 B2 JP 3007470B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はコンクリート表面に発生
する気泡低減に優れた表面美観改善型のコンクリート用
型枠剥離剤に関する。
する気泡低減に優れた表面美観改善型のコンクリート用
型枠剥離剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、コンクリート用型枠剥離剤は鉱物
油や動植物油を主成分としたもので油性タイプと水性タ
イプの２種類がある。一般に表面気泡の低減に効果のあ
る剥離剤は後者の水性タイプであることはよく知られて
いる。
油や動植物油を主成分としたもので油性タイプと水性タ
イプの２種類がある。一般に表面気泡の低減に効果のあ
る剥離剤は後者の水性タイプであることはよく知られて
いる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】水性タイプの剥離剤は
水で希釈して乳化或いは既に乳化状態にしたものでこれ
らの乳化安定性を良くするために水との親和性（親水
性）を高めている。しかし、高い親和性は打設時のコン
クリートになじみやすくなり、接触角が大きくなるとい
う欠点を持つ。従って、コンクリートの離型性の低下を
招き、剥離が困難になると共に型枠へのコンクリートの
付着が問題となっている。
水で希釈して乳化或いは既に乳化状態にしたものでこれ
らの乳化安定性を良くするために水との親和性（親水
性）を高めている。しかし、高い親和性は打設時のコン
クリートになじみやすくなり、接触角が大きくなるとい
う欠点を持つ。従って、コンクリートの離型性の低下を
招き、剥離が困難になると共に型枠へのコンクリートの
付着が問題となっている。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
に鑑み、コンクリート表面に発生する気泡の低減と、離
型性に優れた水希釈型の剥離剤を得るために鋭意研究し
た結果、撥水性の強い特定のアルキルケテンダイマーを
油成分に可溶化させることで離型皮膜が強固となり、従
来の水性剥離剤の欠点が改善され、しかもコンクリート
表面に発生する気泡の低減が顕著であることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
に鑑み、コンクリート表面に発生する気泡の低減と、離
型性に優れた水希釈型の剥離剤を得るために鋭意研究し
た結果、撥水性の強い特定のアルキルケテンダイマーを
油成分に可溶化させることで離型皮膜が強固となり、従
来の水性剥離剤の欠点が改善され、しかもコンクリート
表面に発生する気泡の低減が顕著であることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【０００５】すなわち本発明は、液状撥水性物質に、該
液状撥水性物質に対して３〜10重量％の下記一般式で示
されるアルキルケテンダイマー及び非イオン性界面活性
剤を配合してなることを特徴とするコンクリート用型枠
剥離剤を提供するものである。
液状撥水性物質に対して３〜10重量％の下記一般式で示
されるアルキルケテンダイマー及び非イオン性界面活性
剤を配合してなることを特徴とするコンクリート用型枠
剥離剤を提供するものである。
【０００６】
【化２】
【０００７】〔式中、R は炭素数12〜22の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基を示す。〕本発明の基油となる液状撥水
性物質とは鉱物油或いは動植物油、油脂、脂肪酸、シリ
コン油、パラフィン油等であり、限定されるものではな
い。
鎖のアルキル基を示す。〕本発明の基油となる液状撥水
性物質とは鉱物油或いは動植物油、油脂、脂肪酸、シリ
コン油、パラフィン油等であり、限定されるものではな
い。
【０００８】前記一般式で示されるアルキルケテンダイ
マーは、脂肪酸クロライドとトリエチルアミンの反応で
得られるもので、R で示す脂肪酸のアルキル基の炭素数
は12〜22で、脂肪酸クロライドの一例を挙げれば、ラウ
リン酸クロライド、ミリスチン酸クロライド、パルミチ
ン酸クロライド、ステアリン酸クロライド、ベヘニン酸
クロライド等が挙げられる。かかるアルキルケテンダイ
マーは、液状撥水性物質に対して３〜10重量％配合する
場合にコンクリートの離型性に優れる。アルキルケテン
ダイマーの配合量が３重量％未満では充分な効果が見ら
れず、また10重量％を越える配合はアルキルケテンダイ
マーを可溶化状態にすることができない。
マーは、脂肪酸クロライドとトリエチルアミンの反応で
得られるもので、R で示す脂肪酸のアルキル基の炭素数
は12〜22で、脂肪酸クロライドの一例を挙げれば、ラウ
リン酸クロライド、ミリスチン酸クロライド、パルミチ
ン酸クロライド、ステアリン酸クロライド、ベヘニン酸
クロライド等が挙げられる。かかるアルキルケテンダイ
マーは、液状撥水性物質に対して３〜10重量％配合する
場合にコンクリートの離型性に優れる。アルキルケテン
ダイマーの配合量が３重量％未満では充分な効果が見ら
れず、また10重量％を越える配合はアルキルケテンダイ
マーを可溶化状態にすることができない。
【０００９】本発明に使用する非イオン性界面活性剤
は、液状撥水性物質とアルキルケテンダイマーを可溶化
状態にして、更に使用時に数倍の水で希釈した時に乳化
するためのものであり、非イオン性界面活性剤の構造は
特に限定するものではない。非イオン性界面活性剤の一
例を挙げれば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビ
タン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル等で、これらの単独使
用、又は２種以上の併用が可能である。また、本発明で
は非イオン性界面活性剤のＨＬＢ値が８〜12の範囲にあ
るものが良好な可溶化状態と水希釈時の乳化状態が得ら
れ、好ましく使用できる。このような非イオン性界面活
性剤の一例を挙げれば、ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル（エチレンオキサイド（以下、EOと略記する）付
加モル数６モル、ＨＬＢ10.5 ）、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル（EO付加モル数８モル、ＨＬＢ
10.5 ）、ソルビタンモノラウレート（ＨＬＢ 8.6）、
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート（EO付加
モル数３モル、ＨＬＢ 9.6）、ポリオキシエチレンソル
ビタントリオレート（EO付加モル数６モル、ＨＬＢ 11.
0 ）等が挙げられる。非イオン性界面活性剤の添加量は
液状撥水性物質に対して３〜８重量％程度であるが、可
溶化状態と乳化状態が得られる範囲であればよく、限定
されない。
は、液状撥水性物質とアルキルケテンダイマーを可溶化
状態にして、更に使用時に数倍の水で希釈した時に乳化
するためのものであり、非イオン性界面活性剤の構造は
特に限定するものではない。非イオン性界面活性剤の一
例を挙げれば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ソルビ
タン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル等で、これらの単独使
用、又は２種以上の併用が可能である。また、本発明で
は非イオン性界面活性剤のＨＬＢ値が８〜12の範囲にあ
るものが良好な可溶化状態と水希釈時の乳化状態が得ら
れ、好ましく使用できる。このような非イオン性界面活
性剤の一例を挙げれば、ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル（エチレンオキサイド（以下、EOと略記する）付
加モル数６モル、ＨＬＢ10.5 ）、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル（EO付加モル数８モル、ＨＬＢ
10.5 ）、ソルビタンモノラウレート（ＨＬＢ 8.6）、
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート（EO付加
モル数３モル、ＨＬＢ 9.6）、ポリオキシエチレンソル
ビタントリオレート（EO付加モル数６モル、ＨＬＢ 11.
0 ）等が挙げられる。非イオン性界面活性剤の添加量は
液状撥水性物質に対して３〜８重量％程度であるが、可
溶化状態と乳化状態が得られる範囲であればよく、限定
されない。
【００１０】本発明のコンクリート用型枠剥離剤は、水
で３〜20倍に希釈して使用するものであるが、原液使用
も可能である。
で３〜20倍に希釈して使用するものであるが、原液使用
も可能である。
【００１１】本発明のコンクリート用型枠剥離剤の型枠
への塗布方法はモップ塗りやスプレーによる塗布方法等
いずれの方法も可能であり、限定されない。また、型枠
の材質も限定されない。
への塗布方法はモップ塗りやスプレーによる塗布方法等
いずれの方法も可能であり、限定されない。また、型枠
の材質も限定されない。
【００１２】本発明のコンクリート用型枠剥離剤を使用
するコンクリートは、土木、建築、二次製品等に限定す
るものではなく、型枠を使用するコンクリートが対象と
なる。コンクリートの種類についても同様で、ゼロスラ
ンプの超硬練りコンクリートから高流動コンクリート、
例えば無振動コンクリート等に使用することができる。
従って、コンクリートの配合条件や材料についても限定
するものではなく、各種の混和材（剤）、例えばフライ
アッシュ、スラグ、シリカヒューム、高性能減水剤、Ａ
Ｅ剤、水溶性高分子等を含むコンクリートに使用するこ
とができる。
するコンクリートは、土木、建築、二次製品等に限定す
るものではなく、型枠を使用するコンクリートが対象と
なる。コンクリートの種類についても同様で、ゼロスラ
ンプの超硬練りコンクリートから高流動コンクリート、
例えば無振動コンクリート等に使用することができる。
従って、コンクリートの配合条件や材料についても限定
するものではなく、各種の混和材（剤）、例えばフライ
アッシュ、スラグ、シリカヒューム、高性能減水剤、Ａ
Ｅ剤、水溶性高分子等を含むコンクリートに使用するこ
とができる。
【００１３】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【００１４】表１又は表２に示す剥離剤を、縦10cm×横
10cm×高さ20cmの鉄製型枠に塗布してコンクリートを打
設する。打設時に3000vpm テーブル型バイブレーターに
て20秒間振動充填する。打設２日後、脱型してコンクリ
ートの表面状態と型枠状態を観察した。用いたコンクリ
ートの材料、配合及び物性、並びに各評価方法を以下に
示す。 (1) コンクリート材料、配合及び物性 材料 セメント（Ｃ）：普通ポルトランドセメント 比重＝3.16 砂（Ｓ）：紀の川産 比重＝2.56 砂利（Ｇ）：宝塚産砕石 比重＝２．６０ 水（Ｗ）：水道水 混和剤：マイティ１５０ （登録商標、花王 (株) 製） 配合 Ｗ／Ｃ×100 ：40％ Ｓ／（Ｓ＋Ｇ）×100 ：40％ Ｃ：400 kg／m3 混和剤：Ｃ×1.2 ％ 物性 スランプ値：10cm（JIS-A-1101法） (2) 表面状態（気泡）の測定 10cm×20cmの 200cm2 中の１mm以上の気泡の個数を測定
した。 (3) 剥離性（型枠の汚れ）の観察 脱型型枠面へのコンクリートの付着状態を観察した。 判定基準 ××…型枠全面に厚く付着 ×…部分的に厚く付着 △…型枠全面に薄く付着 ○…部分的に薄く付着 ◎…付着なし
10cm×高さ20cmの鉄製型枠に塗布してコンクリートを打
設する。打設時に3000vpm テーブル型バイブレーターに
て20秒間振動充填する。打設２日後、脱型してコンクリ
ートの表面状態と型枠状態を観察した。用いたコンクリ
ートの材料、配合及び物性、並びに各評価方法を以下に
示す。 (1) コンクリート材料、配合及び物性 材料 セメント（Ｃ）：普通ポルトランドセメント 比重＝3.16 砂（Ｓ）：紀の川産 比重＝2.56 砂利（Ｇ）：宝塚産砕石 比重＝２．６０ 水（Ｗ）：水道水 混和剤：マイティ１５０ （登録商標、花王 (株) 製） 配合 Ｗ／Ｃ×100 ：40％ Ｓ／（Ｓ＋Ｇ）×100 ：40％ Ｃ：400 kg／m3 混和剤：Ｃ×1.2 ％ 物性 スランプ値：10cm（JIS-A-1101法） (2) 表面状態（気泡）の測定 10cm×20cmの 200cm2 中の１mm以上の気泡の個数を測定
した。 (3) 剥離性（型枠の汚れ）の観察 脱型型枠面へのコンクリートの付着状態を観察した。 判定基準 ××…型枠全面に厚く付着 ×…部分的に厚く付着 △…型枠全面に薄く付着 ○…部分的に薄く付着 ◎…付着なし
【００１５】
【表１】
【００１６】
【表２】
【００１７】
【表３】
【００１８】
【発明の効果】実施例から明らかなように、本発明のコ
ンクリート用型枠剥離剤は表面気泡低減による美観性と
剥離性に優れた効果を示す。従って、表面補修や型枠掃
除に要する工数の省力化が可能となり、品質の向上も期
待される。
ンクリート用型枠剥離剤は表面気泡低減による美観性と
剥離性に優れた効果を示す。従って、表面補修や型枠掃
除に要する工数の省力化が可能となり、品質の向上も期
待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−53916（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−125423（ＪＰ，Ａ) 特開 昭51−28176（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−29352（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−68830（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B28B 7/38 B28B 17/00 C07D 305/12
Claims (2)
- 【請求項１】 液状撥水性物質に、該液状撥水性物質に
対して３〜10重量％の下記一般式で示されるアルキルケ
テンダイマー及び非イオン性界面活性剤を配合してなる
ことを特徴とするコンクリート用型枠剥離剤。 【化１】 〔式中、Rは炭素数12〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル
基を示す。〕 - 【請求項２】 非イオン性界面活性剤のＨＬＢ値が８〜
12の範囲である請求項１記載のコンクリート用型枠剥離
剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4065657A JP3007470B2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | コンクリート用型枠剥離剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4065657A JP3007470B2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | コンクリート用型枠剥離剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05305608A JPH05305608A (ja) | 1993-11-19 |
| JP3007470B2 true JP3007470B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=13293298
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4065657A Expired - Fee Related JP3007470B2 (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | コンクリート用型枠剥離剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3007470B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE19502892A1 (de) * | 1995-01-30 | 1996-08-01 | Henkel Kgaa | Verfahren zur Herstellung von flüssige Alkohole enthaltenden Öl-in-Wasser-Emulsionen |
| JP5022584B2 (ja) * | 2005-09-08 | 2012-09-12 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | フルオロカーボンシラン含有水性エマルジョン並びに水滴転落性および撥水撥油性の被覆物 |
| US10144671B2 (en) | 2014-10-23 | 2018-12-04 | Basf Se | Process for hydrophobization of concrete |
| CN107074670A (zh) | 2014-10-23 | 2017-08-18 | 巴斯夫欧洲公司 | 预制建筑材料的制备方法 |
| JP6674419B2 (ja) * | 2017-07-25 | 2020-04-01 | マウント工業株式会社 | 剥離剤原液、それを利用したコンクリート剥離剤、その剥離剤原液の製造方法、および、そのコンクリート剥離剤の製造方法 |
| CN109082336A (zh) * | 2018-09-21 | 2018-12-25 | 湖南中岩建材科技有限公司 | 混凝土脱模剂及其制备方法 |
-
1992
- 1992-03-24 JP JP4065657A patent/JP3007470B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05305608A (ja) | 1993-11-19 |
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