JP3007116U - 滑り止め用具 - Google Patents

滑り止め用具

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JP3007116U
JP3007116U JP1994010048U JP1004894U JP3007116U JP 3007116 U JP3007116 U JP 3007116U JP 1994010048 U JP1994010048 U JP 1994010048U JP 1004894 U JP1004894 U JP 1004894U JP 3007116 U JP3007116 U JP 3007116U
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金造 山下
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エーピーシー エアロスペシャルティ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 履物の接地面に装着する滑り止め用具におい
て、不時の降雪に備えて、手提げ袋や鞄に収納でき、か
つ必要時に取り出し容易に靴に装着しうる手軽なものと
する。 【構成】 履物の前後方向の中心線に対して傾きかつ中
心線上付近で互いに交叉する少くとも2本の山脈状突条
が一方の面に形成された滑り止め板と、この滑り止め板
の他方の面を履物の接地前部に対向させて履物に固定す
る着脱可能な固定具とを備える。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、靴などの履物の底(接地面)に取付けて、降雪路面あるいは氷結路 面を歩く際の滑りを防止するために用いる滑り止め用具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多降雪地帯においては、雪に対する公共対策として雪よけの屋根を設けた通行 道が設けられたり、雪に対して滑りにくくした雪専用の靴を常用したり、または 伝統的な雪靴などが使用されていた。降雪の頻度の少ない地方においては、通常 の履物で出退勤することが多く、降雪に対する備えは不十分なのが通例である。
【0003】 特に近年老人の人口の増加にともない、老人が雪道で転倒して負傷したり、骨 折することが多い。このような事故は特に都会およびその周辺部において、多く なりつつあり、降雪後の新聞を賑やかす例が少なくない。また新興開発の住宅地 などでは坂道が多く、降雪時のこの種の事故がさらに多くなり、問題の解決が必 要となりつつある。
【0004】 このような事故を防ぐため、底(接地面)にゴルフ・シューズのような金属の 鋲を打込んだ靴を用いることが考えられる。またこの鋲に代えて華道で使う剣山 のような針状の多数の突起を設けることも考えられる。
【0005】
【従来の技術の問題点】
従来より用いられた雪道専用の靴や雪靴は、降雪の頻度の少ない地方では常用 できず、これらを家庭に備えておくのも面倒であった。また金属の鋲や針状の突 起を持った靴も常用することができないばかりでなく、鋲を有する靴では氷結し たアイスバーンでは効果が少なく、針状の突起を有する靴では突起の間に雪や氷 が詰まってしまいやはり効果が少なくなるという問題があった。
【0006】
【考案の目的】
本考案はこのような事情に鑑みなされたものであり、不時の降雪に備えて、手 提げ袋や鞄に収納でき、かつ必要時に取り出し容易に靴に装着しうる手軽な滑り 止め用具を提供することを目的とする。すなわちこの目的は、雪に対する不慣れ により生じる事故や傷害から人を守ることをもって主眼としているが、たとえば 軽度の降雪時に公式会場などに出席するときにおいて二足の履物を用意する必要 がないなどの派生的効果も期待されるものである。
【0007】
【考案の構成】
本考案によればこの目的は、履物の接地面に装着する滑り止め用具において、 前記履物の前後方向の中心線に対して傾きかつ前記中心線上付近で互いに交叉す る少くとも2本の山脈状突条が一方の面に形成された滑り止め板と、この滑り止 め板の他方の面を前記履物の接地面前部に対向させて前記履物に固定する着脱可 能な固定具とを備えることを特徴とする滑り止め用具、により達成される。
【0008】 ここに滑り止め板は、前後方向寸法が足の親指側で短かく小指側で長い略台形 とするのが望ましい。山脈状突条の頂縁は直線状に連続していてもよいし、鋸歯 状にしてもよい。突条は平行な複数本が他の1または平行な複数本の突条に交叉 するようにしてもよい。滑り止め板は金属製、プラスチック製とすることができ 、その厚さは突状の高さを含め約5mm以下とするのがのが望ましい。
【0009】 滑り止め板は固定具にリベットあるいは接着剤によって固定するのが望ましい 。固定具は、爪皮部と掛止部とで形成することができるが、履物の甲部と接地面 とに巻き付けるものであってもよい。また固定具は編組帯で作ることができる。
【0010】
【実施例】
図1は本考案の一実施例である右足用の滑り止め具を靴底から見上げた状態を 示す図、図2はそのII−II線断面図である。図3は他の実施例を示すためのII− II線相当位置の断面図である。図4はこれらの実施例の斜視図、図5は使用状態 を示す側面図である。
【0011】 これらの図で符号10は滑り止め板、12はこれを靴14(図5)に装着する ための固定具である。滑り止め板10は例えばステンレス鋼の鍛造品であり、靴 14の前部底面に入る大きさであって、周囲を円弧状にした略台形の板である。 この板10は、前後方向の寸法が足の親指側で短かく小指側で長い。このため足 裏の荷重が加わる部分に適合した形状とすることができる。
【0012】 この滑り止め板10の一方の面(接地面)には、互いに直交する山脈状突条1 6、18が形成されている。これらの突条16、18は図1に示すように、靴1 4の前後方向の中心線20に対して約45°傾き、それらの交点はほぼこの中心 線20上にある。
【0013】 これらの突条16、18は図2に示すように頂縁22が直線状となり、これら 頂縁22を挾む斜面は頂縁22付近で鋭角となっている。また頂縁22を挾む斜 面の裾野部は大きな曲率半径をもって板10の表面に滑らかに連なっている。図 1の破線24はこの裾野部の外縁を示す。図3に示す滑り止め板10Aの頂縁2 2Aは、鋸歯状に形成されている。このように鋸歯状の頂縁22Aとすることに より、特に硬く氷結した雪道に対して滑り止め効果が増大する。
【0014】 この滑り止め板10(10A)は固定具12により靴14に取付け固定される 。固定具12は図4、5に示すように靴14の前部に前方から被せられる袋状の 爪皮部26と、靴14のかかとに掛け回される掛止部28とを有する。爪皮部2 6と掛止部28とは全体が伸縮性を有する編組帯で作られている。ここに編組帯 は細いゴム糸を布状に編んだものや、細い金属ワイヤを編んで布状としたもので ある。編組帯に代え伸縮性のゴムや樹脂で作ったものであってもよい。
【0015】 前記滑り止め板10(10A)は、爪皮部26の底面に沈頭リベット30によ り固定される。すなわち滑り止め板10(10A)の突条16、18が無い平坦 な面が爪皮部26の底面に当てられ、両者を貫通する4本のリベット30により 固定される。リベット30の頭は皿状であり、滑り止め板10(10A)の皿孔 に係合してリベット30の頭が板10(10A)から突出するのを防止している 。また図2、3で32は幅広ワッシャ、34はリベット30のカシメ部を示す。
【0016】 図6と図7はそれぞれ他の実施例を示す斜視図、図8はその使用状態を示す図 である。図6に示す固定具12Aは、皮製のバンド状であり、靴14(図8)の 甲部と靴底前部とに巻付けて靴14に固定される。図7に示す固定具12Bは、 伸縮可能なゴムや合成樹脂でバンド状に作られ、図6のものと同様に靴14の後 部と靴底前部とを締め付けるように固定される。滑り止め板10(10A)はこ れらの固定具12A、12Bの靴底部分に固定される。
【0017】 滑り止め板10、10Aは金属の場合にはステンレスの鍛造品やチタン、マグ ネシウム合金など軽量なものが望ましい。金属に代えてプラスチックスやセラミ ックスで作ってもよい。例えば繊維強化樹脂(FRP)や、デルリン(デュポン 社の商品名)などであってもよい。滑り止め板10(10A)と固定具12とは リベット30に代えて接着剤で接着したり、ボルト止めとしてもよい、山脈状突 条16、18の高さは数mmであり、滑り止め板10、10Aの全体の厚さは約 5mmを超えないようにするのが望ましい。
【0018】 山脈状突条16、18の数はそれぞれ1本、合計2本に限られるものではなく 、3本以上としてもよい。この場合2本以上を平行とし、これに略直交するよう に他の1または2本以上の突条を平行に配設することができる。突条16、18 の数はあまり多いと目詰まりを発生し易くなるから多すぎないようにすべきであ り、突条16、18はそれぞれ1本ずつ、あるいは2本ずつ設けるのが最も望ま しい。
【0019】
【考案の効果】
請求項1の考案によれば、履物に着脱可能な固定具に滑り止め板を固定したも のであるから、構造が簡単かつ軽量であり、持ち運びが容易である。このため空 模様によりハンドバッグやカバンにこれを入れて外出し、帰りに雪が積もった場 合に、取り出して使用することができる。また滑り止め板には前後方向の中心線 に対して傾きかつこの中心線上付近で交叉する少くとも2本の山脈状突条を設け たので、雪や氷結した雪上でも十分な滑り止め効果が得られ雪上歩行時の安全性 を高めることができる。
【0020】 ここに滑り止め板は、前後方向寸法が足の親指側で短かく小指側で長い略台形 とすれば、歩く際に足裏の荷重が加わる小さい面積の部分に取付けて滑り防止効 果を十分に発揮させることができ、軽量化と小型化に適する(請求項2)。
【0021】 山脈状突条は互いに略直交するように2本設ければ、前後左右の全方向に対し てほぼ均一な滑り防止効果を調整することが可能になる(請求項3)。突条はそ の頂縁を直線状に連続させてもよいが(請求項4)、鋸歯状にすれば特に氷結し た路面に対する効果が大きくなる(請求項5)。
【0022】 山脈状突条の数を増やせば一般には滑り止め効果は増大するが、あまり多いと 雪が目詰まりするから適当な数に止めるべきである(請求項6)。滑り止め板は 鉄、ステンレス、チタン、マグネシウム合金などの金属製としたり、プラスチッ ク製としたり、セラミックス製とすることができるが(請求項7、8)、軽量化 のためにはできるだけ軽い材料で作るのが望ましい。
【0023】 滑り止め板は歩き易くするためにできるだけ薄くするのが望ましく、突条を含 む厚さを約5mm以内にするのがよい(請求項9)。また滑り止め板はリベット や接着剤などにより固定具に固定するが(請求項10、11)、軽量にするため には接着剤が望ましい。固定具は袋状の爪皮部とかかとに掛ける掛止部を有する ものや(請求項12)、バンド状に甲部に巻付けるものとすることができ(請求 項13)、これらは伸縮性を持ったゴム、樹脂、編組帯で作ってもよい(請求項 14)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を靴底側から見上げた状態を
示す図
【図2】そのII−II線断面図
【図3】他の実施例のII−II線相当位置の断面図
【図4】この実施例の斜視図
【図5】その使用状態を示す側面図
【図6】他の実施例の斜視図
【図7】他の実施例の斜視図
【図8】その使用状態を示す側面図
【符号の説明】
10、10A 滑り止め板 12、12A、12B 固定具 14 靴 16、18 山脈状突条 20 中心線 22、22A 頂縁 26 爪皮部 28 掛止部 30 リベット

Claims (14)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 履物の接地面に装着する滑り止め用具に
    おいて、前記履物の前後方向の中心線に対して傾きかつ
    前記中心線上付近で互いに交叉する少くとも2本の山脈
    状突条が一方の面に形成された滑り止め板と、この滑り
    止め板の他方の面を前記履物の接地面前部に対向させて
    前記履物に固定する着脱可能な固定具とを備えることを
    特徴とする滑り止め用具。
  2. 【請求項2】 滑り止め板は、前後方向の寸法が足の親
    指側で短かく小指側で長い略台形に形成されている請求
    項1の滑り止め用具。
  3. 【請求項3】 山脈状突条は互いに略直交するように2
    本形成されている請求項1の滑り止め用具。
  4. 【請求項4】 山脈状突条の頂縁は直線状に連続してい
    る請求項1または3の滑り止め用具。
  5. 【請求項5】 山脈状突条の頂縁は鋸歯状に形成されて
    いる請求項1または3の滑り止め用具。
  6. 【請求項6】 平行な複数の山脈状突条と、これらに略
    直交する平行な1または複数の山脈突条とを有する請求
    項1の滑り止め用具。
  7. 【請求項7】 滑り止め板は金属製である請求項1の滑
    り止め用具。
  8. 【請求項8】 滑り止め板はプラスチック製である請求
    項1の滑り止め用具。
  9. 【請求項9】 滑り止め板は山脈状突条を含む全体の厚
    さが5mm以下である請求項1の滑り止め用具。
  10. 【請求項10】 滑り止め板はリベットにより固定具に
    固定されている請求項1の滑り止め用具。
  11. 【請求項11】 滑り止め板は接着剤により固定具に固
    定されている請求項1の滑り止め用具。
  12. 【請求項12】 固定具は履物の先端部に前方から装着
    されてこの先端部を覆う袋状の爪皮部と、履物のかかと
    に掛け回され前記爪皮部の脱落を防ぐ掛止部とを有する
    請求項1の滑り止め用具。
  13. 【請求項13】 固定具は、履物の甲部と接地面とに巻
    き付けられて固定される請求項1の滑り止め用具。
  14. 【請求項14】 固定具は編組帯で作られている請求項
    12または13の滑り止め用具。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010099101A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Sri Sports Ltd ゴルフ靴

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3098613B2 (ja) * 1992-04-30 2000-10-16 株式会社岡本 有機自硬性鋳型を用いた鋳造法

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