JPS6022801Y2 - 滑り止め具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は凍結路面とか積雪路面などの様な滑り易い路面
上を歩行する際に滑ったり転倒したりすることを防止す
るための滑り止め具に関するものであり、特に通常の路
面や屋内の床面を歩行する際には滑り止め具を簡単に反
転させてヒールに設けられている凹陥部内へ格納可能な
構造とした点に特徴を有するものである。

従来、凍結路面、積雪路面などの様な滑り易い路面を歩
行するための数多くの履物底が提案されているが、それ
らのものは殆んど滑り止め具を履物底に埋め込んで固定
しており、凍結路面や積雪路面などの上を歩行する際に
は滑り止め効果が充分に発揮され好都合であるが、通常
の路面や屋内床面上などを歩行する際には滑り止め具の
尖った先端部が路面や床面に突き刺した様な状態となる
ので履物者に不快感を与えるだけでなく、床面などを損
傷させるなどの欠点を有している。

しかも、この場合の滑り止め具は履物底に埋込固定され
ているので滑り止め具だけを任意に脱着することは不可
能であり滑り止め具が摩滅した場合に取換不能であるな
どの欠点を持っている。

また凍結路面、積雪路面などを歩行する際には履物底に
取付けた滑り止め金具先端の尖った滑り止め部を引き起
こして滑り止め効果を発揮させ、逆に滑り止め効果を必
要としない時には滑り止め部が履物底の接地平面が更に
突出することの無い様にヒールに設けた凹陥部内、或い
は不踏部などへ滑り止め具を格納し得る滑り止め金具が
特開昭４８−２７８５４号公報、実開昭４９−１３１４
８号公報などに公開されている。

前記２件の技術は歩行時に前後方向に対しては滑り止め
効果を有しているが、左右方向に対しては滑り止め効果
を有していないものである。

また滑り止め金具が損傷したり摩滅したりした場合には
該金具の取換えが不可能であるなどの欠点を有している
。

本考案は上記の従来品の有していた欠点を解消せしめた
ものであり、歩行時の前後方向および左右方向の滑り止
め歩行を滑り止め部の配置位置をヒール後端からそれに
続く両側縁にかけての馬蹄型曲線部分とすることによっ
て縦横両方向兼用の滑り止め部としたものである。

本考案は滑り易い路面を歩行する際には滑り止め具本体
を接地面に対向せしめて滑り止め部先端の尖った部分を
氷や雪に突っ込んで滑り止め効果を発揮させる。

しかし通常の路面や室内床面などを歩行する際には滑り
止め具本体を反転させることによって履物底のヒールに
設けた凹陥部へ格納して了うことか出来る様にし、更に
滑り止め具の取換えを可能ならしめる様に装着せしめ得
る滑り止め具を開発したのである。

本考案を図面によって詳細に説明する。

図は本考案に係る滑り止め具の一実施例を示すものであ
り、第１図は本考案に用いる滑り止め具本体の斜視図、
第２図は保持板の斜視図、第３図は保護板の斜視図、第
４図に滑り止め具全体の平面図、第５図は滑り止め効果
を必要とする場合の滑り止め具の状態を示す側面図、第
６図は滑り止め不要時における滑り止め具本体を反転さ
せた格納状態の側面図、第７図は同じくヒール凹陥部内
に滑り止め具を格納した状態の側断面図である。

図中、１は滑り止め具本体であり、帯状の馬蹄型若しく
はＵ字型であり、その形状線部分の縁に前後方向および
左右方向に対しての縦横両方向兼用の滑り止め部２が設
けられており、馬蹄型の直線形状部分に半円形または半
楕円形の端５を有し、直線形状部分に端５寄りに軸孔４
と引掛孔３とを設けである。

６は滑り止め具本体１の保持板であって、その一端の両
側縁に保持板６の平面に対し垂直状の支持部７を有し、
支持部７の中央には軸孔１０を、また支持部７の両端に
は引掛爪８と９とが設けられている。

１１は履物底のヒール凹陥部に滑り止め具を固定するた
めの固定用孔であり、１２に保護板であって平らな部分
に固定用孔１３が穿設されており、保護板の一辺には凸
状形のガード部１４が設けられている。

１５は支持軸、１６は保持板６および保護板１２をヒー
ル凹陥部に固定する固定具である。

なお１ａは滑り止め具本体１の内壁、６ａは保持板に設
けられている孔である。

前記した様な構成に戒る本考案の滑り止め具を用いて滑
り止め作用を行なわせるには、先ず滑り止め具本体１を
保持板６に載せ、支持部７の軸孔１０と滑り止め具本体
１の軸孔４を合わせ軸孔４と１０に支持軸１５を通し、
支持軸１５の両端を支持軸１５が抜は落ちない様にカシ
メ鋲、若しくはネジ、ボルト・ナツトなどで固持させる
。

次に引掛爪８を引掛孔３に引掛けておく。

次いで保護板１２を保持板６にガード部１４が支持軸１
５を覆う様に重ね第４図に示した様に組合わせてヒール
凹陥部内面に固定具１６を用いて固定保持させる。

次に第５図に示す如く滑り止め具本体１の両端を握り締
める如く掴み、引掛爪８から引掛孔３を外すして後、滑
り止め具本体１を支持軸１５を支点として１８０度回転
させてから引掛孔３を引掛爪９に引掛けてヒール接地面
より滑り止め部２の先端を突出させる。

上記の状態で本考案に係る滑り止め具を履物底のヒール
凹陥部１７に固定保持させた履物を履いて凍結路面、積
雪路面などの滑り易い路面を歩行すると、滑り止め部２
の先端が路面に食い込む様になるので歩行時の前後方向
および左右方向に対して滑るのを防止することが出来る
。

滑り止め部２を滑り止め具本体１の馬蹄型若しくはＵ字
形の形状における頂上部を中心とし、その両側部分の縁
に夫々１個ないし５個、即ち左右両側で計２個ないしｗ
個を設けた理由は滑り止め部２が単に１個だけを設けた
場合には滑り止め効果が小さく不確実であり、且つその
１個の滑り止め部２が破損した場合には滑り止め効果が
皆無となって了い不都合であるからである。

通常の路面を歩行する際の様に滑り止め作用が不必要な
場合には滑り止め具本体１の両端部を握り締める如く掴
んで引掛孔３から引掛爪９を外すしなから第６図に示す
如く支持軸１５を支点として滑り止め具本体１の表裏面
を反転させヒール凹陥部１７の前側に格納させる。

その際、引掛孔３に引掛爪８を引掛けて保持させる。

この様に反転倒置させて滑り止め具本体１をヒール凹陥
部１７に格納保持させることによって滑り止め部２が路
面に接しなくなるので不快感がなく、且つ路面を損傷し
ない。

本考案に係る滑り止め具本体１の保持板６への保持は保
持板６に付設されている支持部７の引掛爪８および９に
よって滑り止め具本体１の引掛孔３へ引掛けることによ
って充分保持されるが、引掛爪８または９が引掛孔３よ
り外ずれることを防止するためにヒール凹陥部１７に第
７図の様に保持用凸起１８を設けておくことによって滑
り止め具本体１の曲線部分の内壁１ａを保持用凸起１８
に嵌め込む様にすることによって保持力が相乗されて強
固になり滑り止め具本体１が保持位置から外ずれるのを
防止することができる。

この保持用凸起１８は弾力性に富むものであれはよいの
で履物底のヒール凹陥部１７と一体であってもよいし、
また別体を取付けたものでもよい また滑り止め具本体１を掴む際に滑り止め部２の先端が
鋭く尖っていて尖った部分に指を触れると負傷する場合
もあるし、手袋を嵌めている場合には掴み難いので滑り
止め具本体１の引起こしが困難であり滑り止め具本体１
の曲線状部分にツマミを設けておくと便利である。

勿論、滑り止め具本体１が保持されている時に履物底の
ヒール接地面から突出しない高さに斜めに折り曲げられ
ていてもよいし、平面状であってもよい。

本考案の滑り止め具は固定具によってヒール凹陥部１７
内に固定保持されるのであるが、この場合に用いられる
固定具としては完全固定式のカシメ釘を用いる方式と着
脱自在式にネジ、ボルト・ナツトを用いる方式との両者
を含むものである。

以上詳述した如く本考案に係る滑り止め具をヒール凹陥
部１７に固定保持した履物は凍結路面。

積雪路面などの滑り易い路面を歩行する際には滑り止め
部２をヒール接地面に対向させて配置することにより歩
行の前後方向および左右方向に対して滑り止め効果を発
揮させることができるのであり、また通常の路面や屋内
床面などを歩行する際には滑り止め具本体１を反転倒置
させてヒール凹陥部１７の前側に簡単な操作で格納させ
ることによって通常のヒールと何等変わることなく歩行
を可能ならしめた利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る滑り止め具の一実施例を示すもので
あり、第１図は本考案に用いる滑り止め具本体の斜視図
、第２図は保持板の斜視図、第３図は保護板の斜視図、
第４図は滑り止め具全体の平面図、第５図は滑り止め効
果を必要とする場合の滑り止め具の状態を示す側面図、
第６図は滑り止め不要時における滑り止め具本体を反転
させた格納状態の側面図、第７図は同じくヒール凹陥部
内に滑り止め具を格納した状態の側断面図である。 図中、１・・・・・・滑り止め具本体、１ａ・・・・・
・曲線部分の内壁、２・・・・・・滑り止め部、３・・
・・・・引掛孔、４・・・・・・軸孔、５・・・・・・
端、６・・・・・・保持板、６ａ・・・・・・保持板の
孔、７・・・・・・支持部、８・・・・・・引掛爪、９
・・・・・・引掛爪、１０・・・・・・軸孔、１１・・
・・・・保持板固定用孔、１２・・・・・・保護板、１
３・・・・・・保護板固定用孔、１４・・・・・・ガー
ド部、１５・・・・・・支持軸、１６・・・・・・固定
具、１７・・・・・・ヒール凹陥部、１８・・・・・・
保持用凸起。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 馬蹄型帯状体端部の直線部分に軸孔と引掛孔とを有
   し、形状線部分に縦方向および横方向の両方向兼用の滑
   り止め部が設けられており、該滑り止め部の先端が三角
   形状に尖っている滑り止め具本体を、軸孔および引掛爪
   を有する支持部が保持板の平面に対し直角に保持板の両
   側に２個対向して同一方向に折り曲げられて設けられて
   いる保持板に載せ、滑り止め具本体の軸孔および支持部
   の軸孔に支持軸を貫通させ引掛孔に引掛爪が引掛けられ
   ており、更に保護板のガード部が支持軸に被ふせられて
   保持板および保護板の固定用孔に固定具によって支持軸
   を支点として反転可能に且つ引掛爪を引掛孔に引掛けて
   保持可能に履物底接地面側に設けられているヒール凹陥
   部内に装着され得る構造の滑り止め具。 ２ 滑り止め具本体の形状線部分の一部にツマミが設け
   られている実用新案登録請求の範囲第１項記載の滑り止
   め具。 ３ 滑り止め具本体の支持軸両端がカシメ鋲により完全
   固定されている実用新案登録請求の範囲第１項または第
   ２項記載の滑り止め具。 ４ 滑り止め具本体の支持軸両端が着脱自在に固持され
   ている実用新案登録請求の範囲第１項または第２項記載
   の滑り止め具。