JP3005716B1 - 写真シール払出装置 - Google Patents

Abstract

【要約】 【課題】 １枚の写真シールの区画のレイアウトの種類
と装飾画像の種類との双方を使用者が任意に選択できる
写真シール払出装置を提供する。 【解決手段】 カメラ２２からの被写体の画像に応じた
画像信号と、装飾画像読出手段によって読み出された装
飾画像に応じた画像データと、レイアウト読出手段によ
って読み出されたレイアウトとに基づいて、１枚の写真
シールに印刷すべき画像に応じた画像データを生成す
る、ＣＰＵ３１によって実現される印刷画像データ生成
手段を設けるとともに、印刷画像データ生成手段により
生成された画像データに応じて１枚の写真シールに画像
を印刷するプリンタ２５を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、１枚の写真シール
を複数の区画に区分して、各区画毎に纏まった一単位の
画像を印刷する写真シール払出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、一人あるいは友人同士で撮影した
画像に各種の装飾画像を付加した写真シールを払い出す
写真シール払出装置が、若年層を中心として話題を集
め、各所に設置されている。

【０００３】このような従来の写真シール払出装置は、
ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、およびビデオ
プリンタを内蔵しており、一般に、Ａ６サイズの用紙を
１６分割し、３００ｄｐｉ程度の記録密度で画像を記録
していた。

【０００４】しかし、上記従来の写真シール払出装置で
は、１枚の写真シールの区画のレイアウトの種類と装飾
画像の種類との双方を使用者が任意に選択するというこ
とができないことから、払い出される写真シールの種類
が少なく、面白味に欠けるという課題があった。

【０００５】

【発明の開示】本発明は、上記した事情のもとで考え出
されたものであって、１枚の写真シールの区画のレイア
ウトの種類と装飾画像の種類との双方を使用者が任意に
選択できる写真シール払出装置を提供することを、その
課題とする。

【０００６】上記の課題を解決するため、本発明では、
次の技術的手段を講じている。

【０００７】本発明の第１の側面によれば、１枚の写真
シールを複数の区画に区分して、各区画毎に纏まった一
単位の画像を印刷する写真シール払出装置であって、各
区画は、相互に大きさの異なるものを含んでおり、被写
体を撮像してその画像に応じた画像信号を出力するカメ
ラと、カメラにより撮像された画像に付加することによ
り一単位の画像を形成するための装飾画像に応じた画像
データを複数種類記憶する装飾画像記憶手段と、区画の
レイアウトを複数種類記憶するレイアウト記憶手段と、
使用者による選択操作に基づいて、選択された装飾画像
に応じた画像データを装飾画像記憶手段から読み出す装
飾画像読出手段と、使用者による選択操作に基づいて、
選択されたレイアウトをレイアウト記憶手段から読み出
すレイアウト読出手段と、カメラからの被写体の画像に
応じた画像信号と、装飾画像読出手段によって読み出さ
れた装飾画像に応じた画像データと、レイアウト読出手
段によって読み出されたレイアウトとに基づいて、１枚
の写真シールに印刷すべき画像に応じた画像データを生
成する印刷画像データ生成手段と、印刷画像データ生成
手段により生成された画像データに応じて１枚の写真シ
ールに画像を印刷する印刷手段と、各種の情報を表示画
面上に表示する表示手段と、印刷画像データ 生成手段に
より生成された画像データに応じた画像を、表示手段の
表示画面上に表示させる表示制御手段と、使用者による
指示操作に基づいて、１枚の写真シール上の各区画にお
ける被写体の位置が調整されるように印刷画像データ生
成手段を制御する被写体位置調整手段と、カメラからの
画像信号をクロマキー処理することにより、カメラによ
り撮像された画像から背景画像を除去した被写体画像の
大きさを判断する被写体画像サイズ判断手段と、被写体
画像サイズ判断手段による判断結果と、各区画における
被写体画像の印刷領域の大きさとに基づいて、被写体画
像に対応する画像データに拡縮処理を施す被写体画像拡
縮手段とを設けたことを特徴とする、写真シール払出装
置が提供される。

【０００８】１枚の写真シールの複数の区画は、全てが
同じ大きさであってもよいし、全てが異なる大きさであ
ってもよい。さらには、複数種類の大きさの区画が存在
し、かつ各種類に１または複数の区画が属するように構
成してもよい。

【０００９】一単位の画像は、原則としてカメラにより
撮像された画像を１つ含むが、複数含んでもよい。

【００１０】カメラとしては、ＣＣＤを内蔵したビデオ
カメラを用いることができるが、これに限るものではな
い。

【００１１】装飾画像記憶手段やレイアウト記憶手段と
しては、ハードディスクを用いることができるが、これ
に限るものではなく、ＣＤ−ＲＯＭ（compact disk rea
d only memory ）などを用いてもよい。

【００１２】装飾画像記憶手段とレイアウト記憶手段と
は、同一の記憶媒体により実現してもよいし、互いに異
なる記憶媒体により実現してもよい。

【００１３】装飾画像読出手段、レイアウト読出手段、
および印刷画像データ生成手段は、たとえば所定のプロ
グラムに基づいて動作するＣＰＵにより実現できる。

【００１４】印刷手段としては、昇華型のカラープリン
タを用いることができるが、これに限るものではない。

【００１５】表示手段としては、ＬＣＤ（liquid cryst
al display）を用いることができるが、これに限るもの
ではなく、陰極線管を備えた表示装置を用いてもよい。

【００１６】表示制御手段および被写体位置調整手段
は、たとえば所定のプログラムに基づいて動作するＣＰ
Ｕにより実現できる。

【００１７】被写体画像サイズ判断手段および被写体画
像拡縮手段は、たとえば所定のプログラムに基づいて動
作するＣＰＵにより実現できる。

【００１８】好ましい実施の形態によれば、印刷手段に
よって印刷された１枚の写真シールの印刷面に保護膜を
形成する保護膜形成手段を備えている。

【００１９】保護膜としては、樹脂フィルムを用いるこ
とができるが、これに限るものではない。

【００２０】好ましい他の実施の形態によれば、印刷画
像データ生成手段は、各区画の大きさに応じて、装飾画
像読出手段によって読み出された装飾画像に対応する画
像データに拡縮処理を施す。

【００２１】装飾画像記憶手段に、予め大きなサイズの
装飾画像の画像データを記憶しておき、印刷画像データ
生成手段により各区画の大きさに応じて装飾画像を等倍
あるいは縮小するように構成してもよいし、逆に、装飾
画像記憶手段に、予め小さなサイズの装飾画像の画像デ
ータを記憶しておき、印刷画像データ生成手段により各
区画の大きさに応じて装飾画像を等倍あるいは拡大する
ように構成してもよい。さらには、装飾画像記憶手段
に、予め中間のサイズの装飾画像の画像データを記憶し
ておき、印刷画像データ生成手段により各区画の大きさ
に応じて装飾画像を等倍、拡大、あるいは縮小するよう
に構成してもよい。

【００２２】好ましい他の実施の形態によれば、カメラ
とは別に、可視画像が記録された記録紙を撮像する記録
紙用カメラを備え、印刷画像データ生成手段は、使用者
による選択操作に応じて、カメラからの画像信号と記録
紙用カメラからの画像信号とのうちの一方を選択する。

【００２３】可視画像が記録された記録紙には、プリン
タにより印刷された記録紙を含むことは勿論のこと、商
業印刷に用いる印刷装置により印刷された書籍類や、銀
塩写真なども含む。

【００２４】本発明によれば、１枚の写真シールの区画
のレイアウトの種類と装飾画像の種類との双方を使用者
が任意に選択できる。したがって、払い出される写真シ
ールの種類が多く、同一人が単独であるいは同じ友人同
士で何度も撮像を繰り返しても、飽きることがない。

【００２５】また、写真シール上の各区画における被写
体の位置を使用者が調整できるようにしたので、たとえ
ば装飾画像により自分の顔の一部が隠れてしまうなどの
不都合を避けることができる。

【００２６】また、各区画の大きさに応じて被写体画像
を拡縮できるようにしたので、各区画の大きさに対する
被写体画像の大きさの比率を常に適切に保つことができ
る。

【００２７】また、写真シールの印刷面に保護膜を形成
すれば、耐光性が飛躍的に向上し、従来の写真シールの
ように太陽光によって褪色することがほとんどないの
で、鞄、机、本、車、あるいはバイクなど、直射日光を
受けることがある物の表面に貼着した場合でも、美しい
画像を長期にわたって保持できる。

【００２８】また、各区画の大きさに応じて、装飾画像
読出手段によって読み出された装飾画像に対応する画像
データに拡縮処理を施すようにすれば、同一の装飾画像
の画像データを区画の大きさの種類毎に装飾画像記憶手
段に記憶させておく必要がなく、装飾画像記憶手段の容
量を小さくできる。

【００２９】また、可視画像が記録された記録紙を撮像
する記録紙用カメラを設ければ、使用者が以前に写した
お気に入りの写真などを持参することにより、その写真
を利用した写真シールをその場ですぐに作成することが
できる。

【００３０】本発明のその他の特徴および利点は、添付
図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明
らかとなろう。

【００３１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を、図面を参照して具体的に説明する。

【００３２】図１は、本発明に係る写真シール払出装置
の外観斜視図であって、この写真シール払出装置１は、
払出装置本体部２と、所定色の背景幕を支持するための
背景幕支持部３とを備えており、これら払出装置本体部
２と背景幕支持部３とは、一対の連結ロッド４により互
いに連結されている。払出装置本体部２には、使用者に
各種の情報を提供するための各種の画像を表示する表示
装置５と、使用者が各種の指示を入力するための操作部
６と、使用者が写真などを挿入するための写真挿入口７
と、使用者が所定のコインを投入するためのコイン投入
口８と、写真シールを払い出すための写真シール払出口
１６とが設けられている。操作部６には、使用者が各種
の指示項目を選択するためのジョイスティック１１と、
使用者が指示内容を確定させるための確定用押釦スイッ
チ１２と、使用者が一旦確定した指示内容を取り消すた
めのキャンセル用押釦スイッチ１３と、使用者がカメラ
（図１には表れていない）をズームアップさせるための
ズームアップ用押釦スイッチ１４と、使用者がカメラを
ズームダウンさせるためのズームダウン用押釦スイッチ
１５とが設けられている。

【００３３】図２は、図１に示す写真シール払出装置の
回路ブロック図であって、写真シール払出装置１の払出
装置本体部２には、パーソナルコンピュータ２１、カメ
ラ２２、記録紙用カメラ２３、コインセンサ２４、プリ
ンタ２５、音声発生装置２６、およびスピーカ２７が内
蔵されている。パーソナルコンピュータ２１には、ＣＰ
Ｕ３１、ＲＯＭ３２、ＲＡＭ３３、インターフェイス３
４、ハードディスクドライブ３５、フレキシブルディス
クドライブ３６、およびＣＤ−ＲＯＭドライブ３７が内
蔵されている。ＣＰＵ３１、ＲＯＭ３２、ＲＡＭ３３、
およびインターフェイス３４は、バス線３８により相互
に接続されている。インターフェイス３４には、ハード
ディスクドライブ３５、フレキシブルディスクドライブ
３６、ＣＤ−ＲＯＭドライブ３７、カメラ２２、記録紙
用カメラ２３、コインセンサ２４、ジョイスティック１
１、確定用押釦スイッチ１２、キャンセル用押釦スイッ
チ１３、ズームアップ用押釦スイッチ１４、ズームダウ
ン用押釦スイッチ１５、プリンタ２５、表示装置５、お
よび音声発生装置２６が接続されている。音声発生装置
２６には、スピーカ２７が接続されている。

【００３４】パーソナルコンピュータ２１は、写真シー
ル払出装置１の全体を制御する。

【００３５】カメラ２２は、ＣＣＤを備えており、背景
幕支持部３によって支持された所定色の背景幕を背景と
して、払出装置本体部２と背景幕支持部３との間に立っ
ている使用者などの被写体を撮像する。このカメラ２２
は、ＣＰＵ３１からインターフェイス３４を介して供給
される制御信号に基づいて、ズーム倍率を可変できるよ
うに構成されている。

【００３６】記録紙用カメラ２３は、ＣＣＤを備えてお
り、写真挿入口７に挿入された写真などを撮像する。こ
の記録紙用カメラ２３は、ＣＰＵ３１からインターフェ
イス３４を介して供給される制御信号に基づいて、ズー
ム倍率を可変できるように構成されている。

【００３７】コインセンサ２４は、コイン投入口８に投
入されたコインを検出する。

【００３８】プリンタ２５は、昇華型のカラープリンタ
であって、パーソナルコンピュータ２１から供給される
赤、緑、青各色のそれぞれ８ビットの画像データに基づ
いて、Ａ４サイズの写真シールの用紙上に３００ｄｐｉ
程度の記録密度でカラー画像を印刷し、さらに、印刷面
に樹脂フィルムを貼着する。

【００３９】音声発生装置２６は、ＣＰＵ３１により制
御されて、使用者に対する音声ガイダンスや撮像時のシ
ャッター音などの音声信号を生成し、スピーカ２７に出
力する。

【００４０】スピーカ２７は、音声発生装置２６からの
音声信号により駆動されて、音声ガイダンスやシャッタ
ー音などを出力する。

【００４１】ＣＰＵ３１は、ＣＤ−ＲＯＭからハードデ
ィスクにインストールされてＲＡＭ３３に読み込まれた
プログラムに基づき、ジョイスティック１１、確定用押
釦スイッチ１２、キャンセル用押釦スイッチ１３、ズー
ムアップ用押釦スイッチ１４、あるいはズームダウン用
押釦スイッチ１５からの指示信号に応じて各種の演算処
理を実行する。

【００４２】ＲＯＭ３２は、パーソナルコンピュータ２
１の起動時などにＣＰＵ３１を動作させるプログラムを
格納している。

【００４３】ＲＡＭ３３は、ＣＰＵ３１にワーク領域を
提供し、各種のデータを記憶する。

【００４４】インターフェイス３４は、ＣＰＵ３１と各
種機器との間の通信を制御する。

【００４５】ハードディスクドライブ３５は、ＣＰＵ３
１により制御されて、ハードディスクに対してデータを
読み書きする。ハードディスクには、ＣＤ−ＲＯＭに格
納されているプログラムや装飾画像などの各種のデータ
がインストールされる。

【００４６】フレキシブルディスクドライブ３６は、Ｃ
ＰＵ３１により制御されて、フレキシブルディスクに対
してデータを読み書きする。

【００４７】ＣＤ−ＲＯＭドライブ３７は、ＣＰＵ３１
により制御されて、ＣＤ−ＲＯＭからデータを読み出
す。

【００４８】すなわち、カメラ２２は、被写体を撮像し
てその画像に応じた画像信号を出力するカメラを構成し
ている。

【００４９】ハードディスクドライブ３５によりアクセ
スされるハードディスクは、カメラにより撮像された画
像に付加することにより一単位の画像を形成するための
装飾画像に応じた画像データを複数種類記憶する装飾画
像記憶手段を構成している。

【００５０】ハードディスクドライブ３５によりアクセ
スされるハードディスクは、さらに、区画のレイアウト
を複数種類記憶するレイアウト記憶手段を構成してい
る。

【００５１】ＣＰＵ３１は、ハードディスクにインスト
ールされたプログラムに基づいて動作することにより、
使用者による選択操作に基づいて、選択された装飾画像
に応じた画像データを装飾画像記憶手段から読み出す装
飾画像読出手段を実現している。

【００５２】ＣＰＵ３１は、さらに、ハードディスクに
インストールされたプログラムに基づいて動作すること
により、使用者による選択操作に基づいて、選択された
レイアウトをレイアウト記憶手段から読み出すレイアウ
ト読出手段を実現している。

【００５３】ＣＰＵ３１は、さらに、ハードディスクに
インストールされたプログラムに基づいて動作すること
により、カメラからの被写体の画像に応じた画像信号
と、装飾画像読出手段によって読み出された装飾画像に
応じた画像データと、レイアウト読出手段によって読み
出されたレイアウトとに基づいて、１枚の写真シールに
印刷すべき画像に応じた画像データを生成する印刷画像
データ生成手段を実現している。

【００５４】プリンタ２５は、印刷画像データ生成手段
により生成された画像データに応じて１枚の写真シール
に画像を印刷する印刷手段を実現している。

【００５５】プリンタ２５は、さらに、印刷手段によっ
て印刷された１枚の写真シールの印刷面に保護膜を形成
する保護膜形成手段を構成している。

【００５６】表示装置５は、各種の情報を表示画面上に
表示する表示手段を構成している。

【００５７】ＣＰＵ３１は、さらに、ハードディスクに
インストールされたプログラムに基づいて動作すること
により、印刷画像データ生成手段により生成された画像
データに応じた画像を、表示手段の表示画面上に表示さ
せる表示制御手段を実現している。

【００５８】ＣＰＵ３１は、さらに、ハードディスクに
インストールされたプログラムに基づいて動作すること
により、使用者による指示操作に基づいて、１枚の写真
シール上の各区画における被写体の位置が調整されるよ
うに印刷画像データ生成手段を制御する被写体位置調整
手段を実現している。

【００５９】ＣＰＵ３１は、さらに、ハードディスクに
インストールされたプログラムに基づいて動作すること
により、カメラからの画像信号をクロマキー処理するこ
とにより、カメラにより撮像された画像から背景画像を
除去した被写体画像の大きさを判断する被写体画像サイ
ズ判断手段を実現している。

【００６０】ＣＰＵ３１は、さらに、ハードディスクに
インストールされたプログラムに基づいて動作すること
により、被写体画像サイズ判断手段による判断結果と、
各区画における被写体画像の印刷領域の大きさとに基づ
いて、被写体画像に対応する画像データに拡縮処理を施
す被写体画像拡縮手段を実現している。

【００６１】記録紙用カメラ２３は、可視画像が記録さ
れた記録紙を撮像する記録紙用カメラを構成している。

【００６２】次に動作を説明する。使用者が払出装置本
体部２と背景幕支持部３との間に立ち、コイン投入口８
に所定のコインを投入すると、コインセンサ２４が投入
されたコインを検出し、検出信号をインターフェイス３
４を介してＣＰＵ３１に出力する。ＣＰＵ３１は、コイ
ンセンサ２４からの検出信号に基づいて、コイン投入口
８に所定のコインが所定数投入されたことを検知する
と、ハードディスクドライブ３５を制御してハードディ
スクからレイアウトパターンのデータを読み出させ、さ
らに表示装置５を制御して、表示画面上にレイアウトパ
ターンを表示させる。

【００６３】レイアウトパターンは、図３に示すように
たとえば４種類用意されており、これらを一括して表示
装置５の表示画面上に表示してもよいし、あるいは使用
者がジョイスティック１１を操作することにより表示装
置５の表示画面上に１つずつ順次表示するようにしても
よい。レイアウトＡは、１枚の写真シール４１を６区画
に区分した例である。レイアウトＢは、１枚の写真シー
ル４１を９区画に区分した例である。レイアウトＣは、
１枚の写真シール４１を１１区画に区分した例である。
レイアウトＤは、１枚の写真シール４１を６区画に区分
した例である。写真シール４１の大きさはＡ４サイズで
あり、従来のＡ６サイズの写真シールと比較して４倍の
面積があるので、大小様々な区画を任意にレイアウトで
きる。写真シール４１の各区画には、カメラ２２によっ
て撮像された使用者の画像と装飾画像とが合成された１
つの纏まった画像が印刷される。もちろん、区画数は任
意であり、１枚の写真シール４１を２区画に区分したレ
イアウトパターンや、１枚の写真シール４１を１区画に
区分したレイアウトパターンを選択できるように構成し
てもよい。

【００６４】使用者がジョイスティック１１を操作して
レイアウトＡ〜Ｄのうちの所望のレイアウトを１つ選択
し、確定用押釦スイッチ１２を押下してレイアウトを確
定させると、ＣＰＵ３１が、確定されたレイアウトの種
類をＲＡＭ３３に記憶させる。そしてＣＰＵ３１が、イ
ンターフェイス３４を介して音声発生装置２６を制御
し、撮像のための音声ガイダンスをスピーカ２７から出
力させる。これにより使用者は、必要に応じてズームア
ップ用押釦スイッチ１４あるいはズームダウン用押釦ス
イッチ１５を押下して、カメラ２２のズーム倍率を調整
する。たとえば、使用者が一人で撮像する場合、ズーム
倍率を大きくし、複数人で撮像する場合、人数に応じて
ズーム倍率を小さくする。このとき、カメラ２２によっ
て撮影されている被写体画像が表示装置５の表示画面上
に表示されているので、使用者は、払出装置本体部２と
背景幕支持部３との間で表示装置５の表示画面に向かっ
て立ち、表示画面を見ながらズームアップ用押釦スイッ
チ１４あるいはズームダウン用押釦スイッチ１５を押下
すればよい。カメラ２２による撮像は、たとえば２秒毎
に６回行われ、撮像の瞬間には各回毎にスピーカ２７か
らシャッター音が出力される。この６回の撮像による画
像データは、ＲＡＭ３３に記憶される。すなわち、カメ
ラ２２から常時出力されている赤、緑、青各色の画像信
号を、２秒毎に１フレームずつディジタルの画像データ
に変換して、６フレーム分の画像データをＲＡＭ３３に
取り込むのである。背景幕支持部３には所定色の背景幕
が支持されているので、撮像された使用者の背景は所定
色になる。

【００６５】６回の撮像が終了すると、ＣＰＵ３１が、
ＲＡＭ３３に記憶させた６フレーム分の画像データを読
み出し、インターフェイス３４を介して表示装置５に出
力し、表示装置５の表示画面上に表示させる。これによ
り使用者は、ジョイスティック１１と確定用押釦スイッ
チ１２とを操作して、表示装置５の表示画面上に表示さ
れた６枚の画像のうち、好みの画像を３枚選択する。Ｃ
ＰＵ３１は、使用者により選択された３枚の画像が６枚
のうちのいずれであったかをＲＡＭ３３に記憶させる。

【００６６】そしてＣＰＵ３１が、ハードディスクドラ
イブ３５を制御して、ハードディスクから全ての種類の
装飾画像のデータを読み出し、既に使用者により選択さ
れているレイアウトに応じて、各区画に装飾画像を配置
して、装飾画像の種類毎に表示装置５の表示画面上に表
示させる。このとき、全種類を同時に表示してもよい
し、使用者によるジョイスティック１１の操作に応じて
１種類ずつ順次表示してもよい。装飾画像の種類として
は、有名なアニメーションの各種キャラクタが考えられ
るが、これに限らず、たとえば花などの自然物をモチー
フとしたものであってもよい。同一種類に属する様々な
装飾画像の各区画への割り付けに際しては、ＣＰＵ３１
が、各区画の大きさに応じて適宜画像データに縮小処理
を施す。すなわち、使用者がレイアウトの種類と装飾画
像の種類との双方を任意に選択できるので、全ての組み
合わせについてそれぞれ画像データを予めハードディス
クに記憶しておくと、データ量が膨大になってしまうこ
とから、１種類の装飾画像についての画像数を予め決め
ておき、各画像毎に最大区画に嵌め込む画像データを保
持しておいて、最大区画よりも小さな区画に嵌め込むと
きは、画像データに縮小処理を施すのである。

【００６７】これにより使用者は、ジョイスティック１
１と確定用押釦スイッチ１２とを操作して、表示装置５
の表示画面上に表示された複数種類の装飾画像のうち、
好みの装飾画像を１つ選択する。ＣＰＵ３１は、使用者
により選択された装飾画像がいずれであったかをＲＡＭ
３３に記憶させる。

【００６８】そしてＣＰＵ３１が、使用者によって選択
されたレイアウトに基づいて、使用者により選択された
装飾画像と、カメラ２２によって撮像されて使用者によ
って選択された３枚の被写体画像とを合成し、各区画に
嵌め込む。このとき、装飾画像中の被写体領域の大きさ
は、各区画の大きさなどによって様々に異なるので、Ｃ
ＰＵ３１が、クロマキー処理により被写体画像から背景
画像を除去し、撮像された被写体の大きさを判断して、
被写体領域の大きさに適合するように被写体の画像デー
タに適宜拡縮処理を施す。このために、背景幕支持部３
を設けて、所定色の背景幕を使用者の背後に支持してい
るのである。各区画における装飾画像中の被写体領域の
相対的な位置は、予め決まっているので、ＣＰＵ３１に
より正確に被写体画像を被写体領域に嵌め込むことがで
きる。なお、使用者によって選択された種類の装飾画像
のうちのいずれの装飾画像をいずれの区画に割り着ける
かということと、使用者によって選択された３枚の被写
体画像をそれぞれいずれの区画に割り着けるかというこ
ととは、プログラムによって予め決められている。ま
た、クロマキー処理によって除去された被写体の背景色
は、プログラムによって予め決められた色に置き換えら
れる。もちろん、写真シール用紙の地色のままの場合も
ある。

【００６９】以上のようにして合成された１枚の写真シ
ール４１を印刷するための赤、緑、青各色８ビットのカ
ラー画像データは、インターフェイス３４を介してプリ
ンタ２５に供給される。これによりプリンタ２５は、
赤、緑、青各色のカラー画像データを、たとえばシア
ン、マゼンタ、イエロー各色の印刷用のカラー画像デー
タに変換し、Ａ４サイズの写真シール用紙上に印刷し
て、さらに印刷面に透明な樹脂フィルムをコーティング
し、写真シール払出口１６から払出装置本体部２の外部
に払い出す。この写真シール４１は、裏面側のカバー紙
を剥がすことにより、糊面があらわれ、任意のものに貼
付することができる。もちろん、各区画毎に鋏などで切
ってもよいし、そのままでもよい。

【００７０】使用者が図３のレイアウトＡを選択し、か
つ装飾画像として動物キャラクタを選択した場合、たと
えば図４に示すような写真シール４１が払い出される。
もちろん、装飾画像には文字が含まれていてもよい。図
４からも明らかなように、装飾画像中の被写体領域４２
の形状は様々であり、使用者の顔の一部などが装飾画像
のキャラクタなどによって隠れてしまう場合があること
から、既述のように使用者により被写体画像の位置を微
調整できるようにしているのである。なお図４に示す例
では、１つの区画に１つの被写体領域４２を配置してい
るが、複数の被写体領域４２を配置した区画があっても
よい。たとえば、１つの区画に、被写体領域４２を含む
同一の装飾画像を複数配置してもよい。

【００７１】もちろん、カメラ２２により撮像された被
写体画像の代わりに、記録紙用カメラ２３により撮像さ
れた写真などを被写体領域４２に嵌め込んだ写真シール
４１を払い出すこともできる。すなわち使用者が、写真
挿入口７にたとえば写真を挿入し、ジョイスティック１
１および確定用押釦スイッチ１２を操作して記録紙用カ
メラ２３による撮像を選択すると、表示装置５の表示画
面上に記録紙用カメラ２３による映像が表示されるの
で、必要に応じて使用者が写真の配置位置を調整すると
ともに、ズームアップ用押釦スイッチ１４あるいはズー
ムアップ用押釦スイッチ１４を押下してズーム倍率を調
整する。調整後、使用者が確定用押釦スイッチ１２を押
下することにより、記録紙用カメラ２３からの１フレー
ム分の画像信号がディジタルの画像データに変換されて
ＣＰＵ３１によりＲＡＭ３３に格納され、既述のカメラ
２２からの画像データと同様に処理される。記録紙用カ
メラ２３による撮像の場合、もちろんクロマキー処理は
行えないので、被写体画像データの拡縮処理は行わな
い。なお、６枚の写真を撮像してそのうちの３枚を使用
者が選択するようにしてもよいし、３枚あるいは１枚の
写真を撮像して使用者による選択を行わないようにして
もよい。

【００７２】かくして得られた写真シール４１は、各区
画毎に切り分けるか、あるいはそのままの大きな状態
で、様々なものに貼り付けて楽しむことができる。ま
た、写真シール４１は、Ａ４サイズであり、大きいの
で、たとえば装飾画像として紙飛行機などの模型や箱の
展開図を選択することにより、展開図を切り取って組み
立てれば、美しいオリジナル模様の模型や箱を作成でき
る。また、本の表紙に貼り付けることにより、ブックカ
バーとして利用できる。

【００７３】このように、１枚の写真シール４１の区画
のレイアウトの種類と装飾画像の種類との双方を使用者
が任意に選択できる。したがって、払い出される写真シ
ール４１の種類が多く、同一人が単独であるいは同じ友
人同士で何度も撮像を繰り返しても、飽きることがな
い。

【００７４】また、写真シール４１の印刷面に樹脂シー
トにより保護膜を形成したので、耐光性が飛躍的に向上
し、従来の写真シールのように太陽光によって褪色する
ことがほとんどないことから、鞄や机や本など、直射日
光を受けることがある物の表面に貼着した場合でも、美
しい画像を長期にわたって保持できる。

【００７５】また、写真シール４１上の各区画における
被写体領域４２内の被写体の位置を使用者が調整できる
ので、たとえば装飾画像により自分の顔の一部が隠れて
しまうなどの不都合を避けることができる。

【００７６】また、各区画の大きさに応じて被写体画像
を拡縮するので、各区画の大きさに対する被写体画像の
大きさの比率を常に適切に保つことができる。

【００７７】また、各区画の大きさに応じて、装飾画像
に対応する画像データに適宜拡縮処理を施すので、同一
の装飾画像の画像データを区画の大きさの種類毎にハー
ドディスクに記憶させておく必要がなく、ハードディス
クの使用容量を小さくできる。

【００７８】また、写真などを挿入する写真挿入口７
と、それに挿入された写真などを撮像する記録紙用カメ
ラ２３とを設けたので、使用者が以前に写したお気に入
りの写真などを持参することにより、その写真を利用し
た写真シールをその場ですぐに作成することができる。
しかも、従来のようにカラースキャナではなくて記録紙
用カメラ２３により画像を撮像するので、画像データの
取り込みを迅速に行え、したがって写真シール４１の作
成時間を短縮できる。

【００７９】なお、上記実施形態においては、装飾画像
の画像データを、表示用と印刷用とで共用したが、表示
用の装飾画像データと印刷用の装飾画像データとを個別
にハードディスクに記憶させておいてもよい。

【００８０】また、上記実施形態においては、使用者が
装飾画像の種類を選択することにより、その種類に属す
る様々な装飾画像が各区画に自動的に割り付けられるよ
うに構成したが、各区画の装飾画像を区画毎に使用者が
選択できるように構成してもよい。

【００８１】また、上記実施形態においては、カメラ２
２により被写体を６回撮像し、そのうちの３枚を使用者
が選択するように構成したが、カメラ２２による撮像枚
数や使用者による選択枚数は、もちろん任意である。た
とえば、３回撮像して１枚選択するとか、３回撮像して
使用者による選択を無くすとか、１回だけ撮像すると
か、自由に構成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る写真シール払出装置の外観斜視図
である。

【図２】図１に示す写真シール払出装置の回路ブロック
図である。

【図３】図１に示す写真シール払出装置により得られる
写真シールにおける区画のレイアウトの説明図である。

【図４】図１に示す写真シール払出装置により得られた
写真シールの説明図である。

【符号の説明】

１ 写真シール払出装置 ２ 払出装置本体部 ３ 背景幕支持部 ５ 表示装置 ６ 操作部 ７ 写真挿入口 ８ コイン投入口 １１ ジョイスティック １２ 確定用押釦スイッチ １３ キャンセル用押釦スイッチ １４ ズームアップ用押釦スイッチ １５ ズームダウン用押釦スイッチ １６ 写真シール払出口 ２１ パーソナルコンピュータ ２２ カメラ ２３ 記録紙用カメラ ２４ コインセンサ ２５ プリンタ ３１ ＣＰＵ ３３ ＲＡＭ ３５ ハードディスクドライブ ３７ ＣＤ−ＲＯＭドライブ ４１ 写真シール ４２ 被写体領域

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １枚の写真シールを複数の区画に区分し
   て、各区画毎に纏まった一単位の画像を印刷する写真シ
   ール払出装置であって、前記各区画は、相互に大きさの異なるものを含んでお
   り、 被写体を撮像してその画像に応じた画像信号を出力する
   カメラと、 前記カメラにより撮像された画像に付加することにより
   前記一単位の画像を形成するための装飾画像に応じた画
   像データを複数種類記憶する装飾画像記憶手段と、 前記区画のレイアウトを複数種類記憶するレイアウト記
   憶手段と、 使用者による選択操作に基づいて、選択された装飾画像
   に応じた画像データを前記装飾画像記憶手段から読み出
   す装飾画像読出手段と、 使用者による選択操作に基づいて、選択されたレイアウ
   トを前記レイアウト記憶手段から読み出すレイアウト読
   出手段と、 前記カメラからの被写体の画像に応じた画像信号と、前
   記装飾画像読出手段によって読み出された装飾画像に応
   じた画像データと、前記レイアウト読出手段によって読
   み出されたレイアウトとに基づいて、前記１枚の写真シ
   ールに印刷すべき画像に応じた画像データを生成する印
   刷画像データ生成手段と、 前記印刷画像データ生成手段により生成された画像デー
   タに応じて前記１枚の写真シールに画像を印刷する印刷
   手段と、各種の情報を表示画面上に表示する表示手段と、 前記印刷画像データ生成手段により生成された画像デー
   タに応じた画像を、前記表示手段の表示画面上に表示さ
   せる表示制御手段と、 使用者による指示操作に基づいて、前記１枚の写真シー
   ル上の各区画における前記被写体の位置が調整されるよ
   うに前記印刷画像データ生成手段を制御する被写体位置
   調整手段と、 前記カメラからの画像信号をクロマキー処理することに
   より、前記カメラにより撮像された画像から背景画像を
   除去した被写体画像の大きさを判断する被写体 画像サイ
   ズ判断手段と、 前記被写体画像サイズ判断手段による判断結果と、前記
   各区画における被写体画像の印刷領域の大きさとに基づ
   いて、被写体画像に対応する画像データに拡縮処理を施
   す被写体画像拡縮手段とを 設けたことを特徴とする、写
   真シール払出装置。
2. 【請求項２】 前記印刷手段によって印刷された前記１
   枚の写真シールの印刷面に保護膜を形成する保護膜形成
   手段を備えた、請求項１に記載の写真シール払出装置。
3. 【請求項３】 前記印刷画像データ生成手段は、前記
   各区画の大きさに応じて、前記装飾画像読出手段によっ
   て読み出された装飾画像に対応する画像データに拡縮処
   理を施す、請求項１または２に記載の写真シール払出装
   置。
4. 【請求項４】 前記カメラとは別に、可視画像が記録さ
   れた記録紙を撮像する記録紙用カメラを備え、 前記印刷画像データ生成手段は、使用者による選択操作
   に応じて、前記カメラからの画像信号と前記記録紙用カ
   メラからの画像信号とのうちの一方を選択する、請求項
   １ないし３のいずれかに記載の写真シール払出装置。