JP3005679U

JP3005679U - 木製椅子

Info

Publication number: JP3005679U
Application number: JP1994008683U
Authority: JP
Inventors: 利生鈴木
Original assignee: マスセット株式会社
Priority date: 1994-06-25
Filing date: 1994-06-25
Publication date: 1995-01-10
Anticipated expiration: 2000-06-25

Abstract

(57)【要約】【目的】この考案は、高さ調整がスムーズに行え、安
定性を高めた木製椅子を提供することにある。【構成】木製椅子１は、板状の背当て部２と、上部が
上記背当て部２の左右両側に固設された左右一対の背当
て支持枠３、３と、板状の座部４と、該座部４の左右両
側に固設されると共に上記背当て支持枠３、３の下部に
固設された左右一対の座部支持枠５、５と、該座部支持
枠５の中途位置に設けられた左右一対の支脚部６とから
なっている支脚部６は、上部支脚構成片１０と、下部
支脚構成片２０とからなって、上部支脚構成片１０には
その広面側に隆起部１１と固定用の孔部１２が形成され
ており、下部支脚構成片２０にはその広面側に溝部２１
が上下に延びその両側に高さ位置調整用の孔部２２が貫
通形成されており、上記高さ調整用の孔部６と固定用の
孔部８とを整合させ、ボルト等の固定具を貫挿して、支
脚部３０を所望高さに調整しうる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、高さ調節が可能な木製椅子に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、木製椅子では支脚部が一体であるため、使用する者の座高に合わせて高さ調整することができない。また、支脚部を上下に二分割して重ね合わせる高さ調整可能な椅子もあるが、強度上問題が生じたり、重合する接触面が狭く安定性や高さ調整の操作性が悪い等の欠点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、上記事情に鑑みて鋭意研究の結果創案されたものであって、その主たる課題は、安定性が高く、かつ高さ調整も容易に行えることができる木製椅子を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は前記課題を解決し、目的を達成するために次のような技術的な手段を講じた。

【０００５】板状の背当て部と、上部が上記背当て部の左右両側に固設された左右一対の背当て支持枠と、板状の座部と、該座部の左右両側に固設されると共に上記背当て支持枠の下部に固設された左右一対の座部支持枠と、該座部支持枠の中途位置に設けられた左右一対の支脚部とからなる木製椅子において、支脚部が幅広の板片からなって、一対の座部支持枠にそれぞれ上部が固着された一対の上部支脚構成片と、該一対の座部支持枠乃至上部支脚構成片間に横架されると共に前記座部に上端が衝合する上部横架部材と、下端に前後に延びる脚台を有し少なくとも一部で上記支脚構成片と厚み方向で内外に重なる下部支脚構成片とからなる、上部支脚構成片と下部支脚構成片との重合部分で、いずれか一方に上下に延びる断面凹状の溝部を形成し、他方に上記凹部に嵌合しスライド可能な断面凸状の隆起部を形成する、上部支脚構成片と下部支脚構成片との重合部分で上記溝部または隆起部が配置された外側で、一方に所定間隔で上下に複数連続して設けられた高さ調整用の孔部を穿設し、他方に上記孔と整合可能な固定用の孔部を穿設して、所望高さ位置で上記高さ調整用の孔部と固定用の孔部とを整合してボルトやピン等の固定具で着脱可能に固定してなる、という技術的手段を講じている。また、請求項３の考案では、上記構成に加えて、背当て支持枠と座部支持枠と上部支脚構成片の同一面に設定された内壁に、該内壁と表面が同一となるように剛性を有する補強板が一連に固設しており、該補強板は、縦に延びて背当て支持枠の内側に嵌め込まれる第１補強部と、第１補強部から屈曲して横に延び更に下向きに屈曲して座部支持枠の内側に嵌め込まれる第２補強部と、該第２補強部の下向きに屈曲する部分から下方に延出し、上部支脚構成片の内側に嵌め込まれる第３補強部とからなっている、という技術的手段を講じている。

【０００６】

【作用】

上記のように構成されたこの考案の木製椅子は、次のような作用を有している。上部支脚構成片と下部支脚構成片との重合部分は、溝部と隆起部が凹凸係合した状態で上下にスライドして支脚部の高さを調整することができる。そこで、最適の高さを設定した状態で、高さ調整用の孔部と固定用の孔部とを整合してボルトやピン等の固定具で上部支脚構成片と下部支脚構成片とを固定する。この際に、上部支脚構成片と下部支脚構成片とは広面で重なり合っているので衝合面積が広い。また凹凸係合により前後方向へも拘束されてガタつきを抑えることができる。更に補強板を設けることによって、背当て支持枠と座部支持枠と上部支脚構成片とを一体的に強固に連結することができる。

【０００７】

【実施例】

以下に、この考案の木製椅子の好適実施例について図面を参照しつつ説明する。図１から図３に示す木製椅子１は、板状の背当て部２と、上部が上記背当て部２の左右両側に固設された左右一対の背当て支持枠３、３と、板状の座部４と、該座部４の左右両側に固設されると共に上記背当て支持枠３、３の下部に固設された左右一対の座部支持枠５、５と、該座部支持枠５の中途位置に設けられた左右一対の支脚部６とからなっているここで、背当て部２や座部４は、身体の形状に合わせて適宜湾曲させ、また座部４には着座位置に沿わせて窪み等を成形することができる。

【０００８】次ぎに、支脚部６は、幅広の積層成形材板からなって、上部支脚構成片１０と、下部支脚構成片２０とからなっている。上部支脚構成片１０はその上部が座部支持枠５、５に固着されており、また固定された座部支持枠５と上部支脚構成片１０に上部横架部材７の一側が固着されて対向する座部支持枠５と上部支脚構成片１０に固着されて、両者間に横架されており、該上部横架部材７の上端が前記座部４の底面の略中央に衝合するように配置されている。

【０００９】また、下部支脚構成片２０は、下端に前後に延びる脚台３０を固着して、左右一対に設けられており、該一対の脚台３０、３０間には、その中央で下部横架部材８が横架されて連接されている。本実施例では、更に、背当て支持枠３と座部支持枠５と上部支脚構成片１０の同一面に設定された内壁に、該内壁と表面が同一となるようにそれぞれの部材３、５、１０に形成された受部（図示省略）に嵌め込まれる補強板９が一連に固設されている。

【００１０】該補強板９は、縦に延びて背当て支持枠３の内壁に嵌め込まれる第１補強部９ａと、第１補強部９ａから屈曲して横に延び更に下向きに屈曲して座部支持枠５の内壁に嵌め込まれる第２補強部９ｂと、該第２補強部９ｂの下向きに屈曲する部分から下方に延出し、上部支脚構成片１０の内壁に嵌め込まれる第３補強部９ｃとからなっている。これによって、それぞれ別部材からなる背当て支持枠３と座部支持枠５と上部支脚構成片１０とが、一体的に固着されて強度が向上する。

【００１１】次ぎに、図４に示すように、下部支脚構成片２０は、外表面の広面の上方部分に、中央で上下に延びる断面凹状の溝部２１を形成している。この下部支脚構成片２０の溝部２１が配置された両外側で、所定間隔で溝部２１に沿って上下に複数連続して設けられた高さ調整用の孔部２２を穿設している。

【００１２】また、上部支脚構成片１０には、その広面の中央で上下に延びて、前記溝部２１の凹部に嵌合しスライド可能な断面凸状の隆起部１１が突設されている。そして、上部支脚構成片１０の隆起部１１が配置された個所を避けた両外側で、上記高さ調整用の孔部２２と整合可能な固定用の孔部１２を穿設している。図示例では、固定用の孔部１２は上下２段に設けられ、その間隔は高さ調整用の孔部２２の２つの間隔と同じに設定されている。

【００１３】上記構成からなっているので、上部支脚構成片１０を上下させて、所望高さ位置で上記高さ調整用の孔部２２と固定用の孔部１２とを整合させ、ボルト等の固定具を貫挿して両者を固定する。これによって、支脚部６は所望高さに設定され、座部４乃至背当て部３が最適位置にセットすることができる。

【００１４】上記実施例では、上部支脚構成片１０を外側とし、下部支脚構成片２０を内側に重合する構成を例示したが、逆に配置する構成であってもよい。また、溝部２１と隆起部１１は、いずれの側に形成してもよい。その他、要するにこの考案の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案では、上部支脚構成片と下部支脚構成片とが広面で重なり合っているので衝合面積が広く、また凹凸係合により拘束されると共に上下にスライドする際のガイドになるので、スムーズに上下動させて高さ調整を行うことができ、またガタつきもなく安定した椅子を得ることができ、極めて有益である。また、背当て支持枠３と座部支持枠５と上部支脚構成片１０の同一面に設定された内壁に補強板を設けることによって、これらの部材を一体的に強固に固着することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】木製椅子の側面図である。

【図２】木製椅子の正面図である。

【図３】木製椅子の底面図である。

【図４】支脚部の高さ調整構造を示す要部斜視図であ
る。

【符号の説明】

１木製椅子２背当て部３背当て支持枠４座部５座部支持枠６支脚部７上部支脚部９補強板１１隆起部１２固定用の孔部２０下部支脚部２１隆起部２２高さ調整用の孔部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】板状の背当て部と、上部が上記背当て部
の左右両側に固設された左右一対の背当て支持枠と、板
状の座部と、該座部の左右両側に固設されると共に上記
背当て支持枠の下部に固設された左右一対の座部支持枠
と、該座部支持枠の中途位置に設けられた左右一対の支
脚部とからなる木製椅子において、支脚部が幅広の板片からなって、一対の座部支持枠にそ
れぞれ上部が固着された一対の上部支脚構成片と、該一
対の上部支脚構成片間に横架されると共に前記座部に上
端が衝合する上部横架部材と、下端に前後に延びる脚台
を有し少なくとも一部で上記支脚構成片と厚み方向で内
外に重なる下部支脚構成片とからなっており、上部支脚構成片と下部支脚構成片との重合部分で、いず
れか一方に上下に延びる断面凹状の溝部を形成し、他方
に上記凹部に嵌合しスライド可能な断面凸状の隆起部を
形成し、上部支脚構成片と下部支脚構成片との重合部分で上記溝
部または隆起部が配置された外側で、一方に所定間隔で
上下に複数連続して設けられた高さ調整用の孔部を穿設
し、他方に上記孔と整合可能な固定用の孔部を穿設し
て、所望高さ位置で上記高さ調整用の孔部と固定用の孔
部とを整合してボルトやピン等の固定具で着脱可能に固
定してなることを特徴とする木製椅子。
【請求項２】板状の背当て部と、上部が上記背当て部
の左右両側に固設された左右一対の背当て支持枠と、板
状の座部と、該座部の左右両側に固設されると共に上記
背当て支持枠の下部に固設された左右一対の座部支持枠
と、該座部支持枠の中途位置に設けられた左右一対の支
脚部とからなる木製椅子において、支脚部が幅広の板片からなって、一対の座部支持枠にそ
れぞれ上部が固着された一対の上部支脚構成片と、該一
対の上部支脚構成片間に横架されると共に前記座部に上
端が衝合する上部横架部材と、下端に前後に延びる脚台
を有し少なくとも一部で上記支脚構成片と厚み方向で内
外に重なる下部支脚構成片と、該一対の下部支脚構成片
間に横架される下部横架部材とからなっており、下部支脚構成片の広面の上方部分に中央で上下に延びる
断面凹状の溝部を形成し、上部支脚構成片の広面の下方
部分に上記凹部に嵌合しスライド可能な断面凸状の隆起
部を中央に形成し、下部支脚構成片の溝部が配置された両外側で所定間隔で
溝部に沿って上下に複数連続して設けられた高さ調整用
の孔部を穿設し、上部支脚構成片の隆起部が配置された両外側で上記高さ
調整用の孔と整合可能な固定用の孔部を穿設して、所望
高さ位置で上記高さ調整用の孔部と固定用の孔部とを整
合してボルトやピン等の固定具で着脱可能に固定してな
ることを特徴とする木製椅子。
【請求項３】背当て支持枠と座部支持枠と上部支脚構
成片の同一面に設定された内壁に、該内壁と表面が同一
となるように剛性を有する補強板が一連に固設してお
り、該補強板は、縦に延びて背当て支持枠の内側に嵌め
込まれる第１補強部と、第１補強部から屈曲して横に延
び更に下向きに屈曲して座部支持枠の内側に嵌め込まれ
る第２補強部と、該第２補強部の下向きに屈曲する部分
から下方に延出し、上部支脚構成片の内側に嵌め込まれ
る第３補強部とからなっていることを特徴とする請求項
１または２に記載の木製椅子。