JP3004919U - 枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 仰向けに寝た場合にも横臥にも良好な落着き
具合が得られる枕を提供する。 【構成】 布製の側に粒状の充填材を詰めて形成された
枕において、仕切りにより左右に画された第１の部分と
少なくとも１つの第２の部分とを具有しており、前記第
１の部分が仰向けに寝た時の頭の高さに対応する厚みと
され、前記第２の部分が横臥時の頭の高さに対応する厚
みとされ、該第２の部分の左右の側壁が低伸長性のテー
プ或いは紐状の結合部材により結合されている枕。。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は布製の側に粒状の充填材を詰めて形成された枕に関する。

【０００２】 本明細書において、本考案に関し「粒状の充填材」とは、実用新案登録請求の 範囲の項を含め明細書全体を通じ、従来、枕の充填材に充てられている文字通り の、蕎麦殻その他の殻を指す。枕を用いて寝る場合、仰向けと横臥状態とでは床 面からの頭の高さが異なる。

【０００３】

【従来の技術】

従来の枕において、仰臥と横臥とに良好な落着き具合が得られるものは見られ ない。因みに、従来の枕は全体として実質上、一様な厚みになっており、これに よっては仰臥にも横臥にも良好な枕勝手は得られない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、仰向けに寝た場合にも横臥にも良好な落着き具合が得られる 枕を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の枕は、前記課題を解決するため、布製の側に粒状の充填材を詰めて形 成された枕において、仕切りにより左右に画された第１の部分と少なくとも１つ の第２の部分とを具有しており、前記第１の部分が仰向けに寝た時の頭の高さに 対応する厚みとされ、前記第２の部分が横臥時の頭の高さに対応する厚みとされ 、該第２の部分の左右の側壁が低伸長性のテープ或いは紐状の結合部材により結 合されている。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例につき添付図面を参照しつつ説明する。図１は、本考案 実施例に係る枕の斜視図、図２は、図１のＡＡ線の縦断面図、図３は図１のＢＢ 線の縦断面図、図４は枕の横断面図である。

【０００７】 枕１は、布製の側に蕎麦殻等の公知の粒状の充填材を詰めて形成され、図１に 示すように、枕の長手方向の中央部に、仰向けに寝たときの頭の高さに対応する 厚みの第１の部分２が設けられている。また、第１の部分２を挟んでその左右両 側には、横臥時における頭の高さに対応する厚みの第２の部分３、４が各々設け られている。

【０００８】 第２の部分３の左右の側壁は、低伸縮性のテープ或いは紐状の結合部材３０に より結合されている。第２の部分４の左右の側壁にも伸縮性の同様な結合部材４ ０により結合されている。したがって、第２の部分３、４は、頭を載せても外方 に膨らむことは殆どなく、厚みが減少することは殆どない。

【０００９】 前記結合部材としては、木綿、麻、化繊などによるものを採用できる。該結合 部材の端部は前記第２の部分の左右側壁の内面に各々縫付けられている。

【００１０】 第１の部分２は、図１及び図３に示すように、その上面２０が枕前後方向へ後 頭部の輪郭に対応した形状に湾曲する態様の、全体として断面ほぼ山形状に形成 され、仰向きに寝た時の頭に対する枕勝手の良化が図られている。

【００１１】 第１の部分２の内部には、使用時、上面２０からの荷重により、該内部の充填 材が押されて横に拡散され、第１の部分２が形崩れしないように、枕前後方向に 間隔をおいて竪に仕切り２２が設けられ、該仕切りにより該内部が数個の区画室 に区切られている。仕切り２２は前記結合部材３０と同様な材料によるものを充 てることができ、上下方向の各端部は、上面２０、底面２１に縫付られている。 更に、仕切り２２の一部には、小孔もしくはスリット等の狭い開口ａが形成さ れ、前記区画室に詰められている充填材を他の区画室へ移すことができる。図４ に示す例では、開口ａは仕切り２２の左右両端に設けられている。充填材を他の 区画室に移すには、枕１の底面に設けられたファスナー付の開閉部（図示しない ）を開けて行なえばよい。

【００１２】 前記第１の部分の他の実施形態を図５に示す。該図において、第１の部分２´ の内部は、開口ａが両端に設けられた仕切り２２と、中央部に設けられた仕切り ２２´との交互配置で、前後方向に数個に区画されている。この形式では開口ａ は同一線上に位置しないから、枕１´の使用につれ生じる充填材の移動をより効 果的に防止できる。

【００１３】 以上の構成を有する枕１は、仰向けに寝るときには第１の部分２を用い（図６ ）、横臥するときには第２の部分３、４を充てる（図７）とよい。第１の部分２ は仰臥時の頭の高さに対応する厚み、第２の部分３、４は横臥時の頭の高さに対 応する厚みになっているから、それぞれにおいて枕勝手は良好である。

【００１４】 図８は本考案の他の実施例に係る、より好ましい枕の平面図、図９、図１０は 各々、枕の使用状態を示す側面図及び平面図である。枕１″は、中央に在る第１ の部分２″と、その左右両側に形成された第２の部分３″、４″を具有し、該第 ２の部分は各々、第１の部分２″に対し屈折又は湾曲する形にて第１の部分２″ に連ねられている方がよい。これは、前記枕１を実際に使用して得られた結果に 基づく知見である。すなわち、横臥状態では掛布団が仰臥時より高く持ち上げら れ、身体上部の前及び／又は後と掛布団との間に比較的大きな隙間が生じ、多く の場合その隙間を埋めるべく、枕１の使用者は第２の部分３又は４を身体側へ引 寄せ、即ち、枕１全体としてその長手方向軸線が枕１の前後へ傾斜した状態で使 用していることが確認された。

【００１５】 枕１″の場合、第２の部分３″、４″の第１の部分２″に対し屈曲又は湾曲し た側の端部ｂ、ｂ´（図１０の斜線部）により、横臥状態での前記隙間が埋めら れるので落ち着いた枕勝手の使用感が得られる。

【００１６】

【考案の効果】

上記のように、本考案によれば、仰向けに寝た場合にも横臥にも良好な落ち着 き具合が得られる枕を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例に係る枕の斜視図である。

【図２】図１のＡＡ線の縦断面図である。

【図３】図１のＢＢ線の縦断面図である。

【図４】第１の部分の内部を示す横断面図である。

【図５】他の実施例の枕の第１の部分の内部を示す横断
面図である。

【図６】図１の枕の使用状態の説明図である。

【図７】図１の枕の別の使用状態の説明図である。

【図８】更に他の実施例の枕の斜視図である。

【図９】図８の枕の使用状態を示す側面図である。

【図１０】同使用状態の平面図である。

【符号の説明】

１、１´、１″ 枕 ２ 第１の部分 ３、４ 第２の部分 ３０、４０ 結合部材 ２２、２２´ 仕切り ａ 開口

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 布製の側に粒状の充填材を詰めて形成さ
   れた枕において、仕切りにより左右に画された第１の部
   分と少なくとも１つの第２の部分とを具有しており、前
   記第１の部分が仰向けに寝た時の頭の高さに対応する厚
   みとされ、前記第２の部分が横臥時の頭の高さに対応す
   る厚みとされ、該第２の部分の左右の側壁が低伸長性の
   テープ或いは紐状の結合部材により結合されている枕。
2. 【請求項２】 第１の部分が、その上面が枕前後方向へ
   湾曲する、全体として断面ほぼ山形状に形成され、該第
   １の部分の内部が枕の前後に数個の区画室に区切られ、
   その隣り合う区画室が狭い開口により連通されている請
   求項１記載の枕。
3. 【請求項３】 枕長手方向において、第１の部分が中央
   に、その両側に第２の部分が各々形成され、該第２の部
   分が前記第１の部分に対し前又は後方へ屈折又は湾曲し
   て連ねられている請求項１又は２記載の枕。