JP3004322B2 - 湿式排煙脱硫装置の制御方法 - Google Patents

湿式排煙脱硫装置の制御方法

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JP3004322B2
JP3004322B2 JP2184143A JP18414390A JP3004322B2 JP 3004322 B2 JP3004322 B2 JP 3004322B2 JP 2184143 A JP2184143 A JP 2184143A JP 18414390 A JP18414390 A JP 18414390A JP 3004322 B2 JP3004322 B2 JP 3004322B2
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祐司 国広
剛 大川
利夫 勝部
隆則 中本
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バブコツク日立株式会社
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は湿式排煙脱硫装置に係り、特に吸収塔循環ポ
ンプの省エネ運転を可能にし、負荷追従性に好適な該ポ
ンプの運転制御方法に関するものである。
[従来の技術] 第4図に従来技術になる湿式排煙脱硫装置の系統図を
示す。ボイラからの排ガスは脱硫ファン21で昇圧され、
煙道22を経て吸収塔23に導入され、ここで吸収塔循環ポ
ンプ25で昇圧されたのち吸収塔循環配管26を経て循環供
給される吸収液との気液接触により、排ガス中の硫黄酸
化物(以後SOxという。)は吸収除去される。SOxを吸収
除去された排ガス、すなわち、脱硫された排ガスは煙道
24から排出される。一方吸収塔23へは、流入するSOx量
に応じて吸収剤スラリが供給され、吸収塔23からはSOx
を吸収し反応したスラリが抜き出される。
上記のような構成からなる脱硫装置の改善すべき点と
して、吸収塔循環ポンプ25の運転動力が大きすぎること
である。通常、吸収塔循環ポンプ25の運転動力は脱硫装
置全体の運転動力の50%を占めている。そのために特開
昭60−21720号の「湿式排煙脱硫装置の制御装置」なる
発明に次のような装置が開示されている。
すなわち、上記発明は第4図に示す吸収塔23への吸収
液供給量は脱硫装置の流入排ガス量、SOx濃度等による
運用条件によって変えることが可能であることに着目
し、ガス流量計27で測定される流入ガス量が低い場合
や、SOx濃度計28で測定される入口SOx濃度が低い場合は
吸収塔循環液量を低減しようというものである。そのた
め脱硫装置への入口ガス条件を入口信号として循環吸収
液量を演算器29で計算し、複数台設置された循環ポンプ
25の運転台数もしくは各ポンプの回転数を制御すること
によって、ポンプの運転動力費を低減するものである。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来技術の項に記載した制御装置
の発明を大容量火力発電所向けの排煙脱硫装置に適用し
ようとすると次のような問題がある。すなわち、前記制
御装置では部分負荷で循環ポンプ減台運転を行うことか
ら、その後の負荷上昇変化に対して、吸収塔23の入口流
入ガス条件変化量を検出し循環ポンプ25の運転台数を増
加することになる。そのため、出力変化率が速いプラン
トでは、応答遅れにより必要な吸収液量を供給すること
ができなく、安定した脱硫率が確保できないことがあ
る。また、停止中の循環ポンプ25にはポンプ出口弁等が
設置されており、脱硫装置が大容量化した場合、配管弁
類も大きくなるため、ポンプ起動後、その出口弁を開け
るための操作時間がかかり、無視できない流動遅れの要
因になる。
このように、前記従来技術は部分負荷での吸収塔循環
ポンプの減台運転をしているときに、増負荷変化要求が
あり高負荷変化率の運用を行う必要が生じても、吸収塔
循環液量の供給が追従できないおそれがある。
そこで本発明の目的は、高負荷変化率があっても安定
した負荷追従性のある循環液量を吸収塔に供給できる複
数台の吸収塔循環ポンプを有する湿式排煙脱硫装置の制
御方法を提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明の上記目的は次の構成により達成される。
すなわち、ボイラの燃焼排ガス中の硫黄酸化物を吸収
除去するための吸収塔と該吸収塔に吸収液を供給するた
めの複数台の吸収塔循環ポンプと吸収塔への流入ガス条
件により吸収塔循環ポンプの必要台数を演算する手段と
を有する湿式排煙脱硫装置において、 ボイラ負荷側の出力目標値と該出力変化幅と、該出力
変化率と、吸収塔運転条件とを検出し、前記検出値に基
づき到達目標負荷での吸収塔循環流量ディマンドを算出
し、該吸収塔循環流量ディマンドに基づいて先行的に必
要吸収塔循環ポンプ台数を起動させる湿式排煙脱硫装置
の制御方法、または、 前記先行的に算出される必要ポンプ台数と、吸収塔流
入ガス条件と、吸収塔運転条件とで算出される吸収塔循
環流量ディマンドから求められる必要ポンプ台数と、両
必要ポンプ台数の算出値の内、いずれか必要ポンプ台数
の多い方を実際の起動吸収塔循環ポンプ台数として選択
する湿式排煙脱硫装置の制御方法、 である。
[作用] 部分負荷では脱硫装置の運転条件により吸収塔循環ポ
ンプの減台制御は従来通り可能である。また、吸収塔循
環ポンプの減台運転中に負荷上昇があると、出力目標値
信号、出力変化幅信号および出力変化率信号によりあら
かじめ到達負荷での入口ガス条件(入口排ガス量、SOx
濃度)を予想し、負荷変化開始とほぼ時期を同じくして
ポンプの増台制御が可能となる。そのため、例えば発電
設備の高負荷変化率運用に対しても、吸収液量の供給遅
れによる脱硫率の低下現象が生ずることはなくなる。
[実施例] 以下本発明の実施例を図面とともに説明する。
実施例1 第1図に本実施例による制御ブロック図を示す。通常
運転条件下での吸収塔循環ポンプ運転台数は、入口SOx
濃度信号1、入口排ガス流量信号2、吸収塔pH信号3、
脱硫率設定信号4と脱硫装置性能パメータにより演算処
理装置5で実測運転条件下での必要ポンプ運転台数を演
算する。なお、第1図に示すポンプ台数(R)算出のた
めの計算式におけるBTU、RTUSO2、RTUpHはそれぞれ基準
の脱硫率の関数、入口SO2濃度の関数、pHの関数を表
す。
他方、出口目標値信号6により関数発生器8、9によ
って、目標負荷に対する入口SOx濃度および入口排ガス
流量(各々静特性の値)をそれぞれ作成する。また、発
電機出力指令信号7を微分器11により出力変化率信号と
して、さらに関数発生器12により出力変化率とオーバー
シュート率の関係の信号を作成する。なお、発電機出力
指令信号7は発電機の負荷要求があると時間おくれなく
その要求値信号が出力されるのに対して、出力目標値信
号6は出力目標値を一定の時間おくれを持たせ、負荷変
化率を考慮して出力する信号である。
関数発生器12の信号および関数発生器8、9により作
成された信号に基づき、それぞれ乗算器13、14を介して
到達目標負荷でのオーバーシュート量を考慮した最大排
ガス流量および入口SOx濃度予測値をそれぞれ演算す
る。さらに、出力目標値信号6と発電機出力指令信号7
に基づき減算器10により出力変化幅の信号として取り出
し、また、該出力変化幅信号を関数発生器15により出力
変化幅とオーバーシュート率補正信号の関係の信号とし
て作成する。そして、該関数発生器15の出力信号によ
り、到達目標負荷における入口SOx濃度および入口排ガ
ス流量予測値の補正を乗算器16、1、7でそれぞれ行
う。こうして、得られた入口SOx濃度および入口排ガス
流量予測値信号を実プロセス信号1〜4とともに演算処
理装置18に入力させ、該演算処理装置18で出力目標値に
対する予想必要ポンプ台数信号を減算する。演算処理装
置18で得られた予想必要ポンプ台数信号と実プロセス信
号1〜4に基づき、演算処理装置5で得られた必要台数
信号とを信号選択器19を通して常に台数の多い値を選択
させ、この信号を用いてポンプの台数制御を行う。
第2図に負荷変化率とオーバーシュート率の関係の概
略図を示し、第3図に負荷変化幅とオーバーシュート率
の関係の概略図を示す。
第1図に示す本実施例の制御ブロックにより、出力変
化開始と同時に出力目標値に相当するガス流量、SOx濃
度に関する流入ガス条件がオーバーシュート量を考慮し
た上で予測できる。そのため、本信号によりポンプ台数
を増大することにより、あらかじめ必要な吸収液の供給
が可能となり、高負荷変化率の運用に対しても追従遅れ
がない吸収液循環量制御できる。また、負荷減少時に
は、実プロセス条件による必要ポンプ台数が、予測信号
に対して高い信号として演算されることになるため、ポ
ンプ台数が負荷減少に見合って減台される制御が可能と
なる。
したがって、部分負荷でのポンプ減台運転による省エ
ネ運転が実現でき、かつ、負荷変化運用に対する脱硫制
御の追従性も向上する。
[発明の効果] 本発明により、湿式脱流装置における吸収塔循環ポン
プの台数制御で、部分負荷での減台による省エネ運転が
可能となり、かつ高負荷変化率での負荷上昇変化に対し
ても、ポンプ出口弁の開時間等の吸収液供給遅れなくポ
ンプの増台制御が可能となり負荷追従性の向上が図れ
る。そのため、本発明は大容量発電設備向け湿式脱硫装
置に特に有利に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の制御ブロック図、第2図は、第3図
は本発明にかかる出力変化率とオーバーシュート率およ
び出力変化幅とオーバーシュート率補正信号を示す図、
第4図は従来技術の系統図を示す。 1……入口SOx濃度、2……入口排ガス流量、 3……吸収塔pH、4……脱硫率設定値、 6……出力目標値、7……発電機出力指令、 10……出力変化幅信号作成用減算器、 23……吸収塔、25……循環ポンプ
フロントページの続き (72)発明者 中本 隆則 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日 立株式会社呉工場内 (56)参考文献 特開 昭62−298428(JP,A) 特開 昭59−199021(JP,A) 特開 昭59−199020(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/50,53/77

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボイラの燃焼排ガス中の硫黄酸化物を吸収
    除去するための吸収塔と該吸収塔に吸収液を供給するた
    めの複数台の吸収塔循環ポンプと吸収塔への流入ガス条
    件により吸収塔循環ポンプの必要台数を演算する手段と
    を有する湿式排煙脱硫装置において、 ボイラ負荷側の出力目標値と該出力変化幅と該出力変化
    率と吸収塔運転条件とを検出し、前記検出値に基づき到
    達目標負荷での吸収塔循環流量ディマンドを算出し、該
    吸収塔循環流量ディマンドに基づいて先行的に必要吸収
    塔循環ポンプ台数を起動させることを特徴とする湿式排
    煙脱硫装置の制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の先行的に算出される必要ポ
    ンプ台数と、吸収塔流入ガス条件と、吸収塔運転条件と
    で算出される吸収塔循環流量ディマンドから求められる
    必要ポンプ台数と、両必要ポンプ台数の算出値の内、い
    ずれか必要ポンプ台数の多い方を実際の起動吸収塔循環
    ポンプ台数として選択することを特徴とする湿式排煙脱
    硫装置の制御方法。
  3. 【請求項3】吸収塔への流入ガス条件は流入排ガス量お
    よび該流入排ガス中の硫黄酸化物濃度であり、吸収塔運
    転条件は吸収液pHと脱硫率設定値であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の湿式排煙脱硫装置の制御方
    法。
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