JP3003922U - 部品収納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大型部品の整理した収納と取り出し易さを可
能とし、作業スペースの有効利用と作業効率を向上す
る。 【構成】 部品の載置可能な複数の支持杆８を具備する
横梁２の複数段が横設されている支持枠１を、支柱４に
昇降制御可能に設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車等の車両の整備・再組立てや事故車の修理作業を能率良く行う のに好適な部品収納装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

車両の修理工場等では、取り外したバンパー、シート、エンジンフード等の大 型部品は、棚やラック等の上に載せるのが一般的であり、その上げ降しにはフォ ークリフトやホイストが使われている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

車両の修理工場等において、自動車から取り外した大型部品は形状が様々であ るため、棚や平らなラックの上に載せた場合には広いスペースを必要とし、積み 上げられれば乱雑になりがちである。

【０００４】 又、これらの部品は重量のあるものが多いので、棚やラックへ積み上げ積み降 しをする際に多大の労力を必要とすることが多い。

【０００５】 本考案はこれらの問題点を解消し、作業能率が向上する部品収納装置を提供す ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成すべく本考案は、部品を載置可能な複数の支持杆を具備する横 梁の複数段が横設されている支持枠を支柱に昇降制御可能に設けたことを特徴と する。

【０００７】

【作用】

請求項１の部品収納装置において、これを車両整備工場等の現場に設置し、収 納すべき大型部品を支持杆上に載置する。支持杆を取り付けた横梁は複数段あり 、複数段に部品を載置可能であり、又、これら部品を載置した支持枠全体を支柱 に沿って昇降可能である。

【０００８】 請求項２の部品収納装置において、載置部品の大きさ形状に合わせて横梁の上 下間隔の調整及び支持杆の左右間隔の調整を行うことが可能である。

【０００９】 請求項３の部品収納装置において、前記の支持杆を受部で前記横梁の一側に抱 持し当接部で該横梁の他側に当接することにより該支持杆を該横梁に対して容易 に取付け取り外しができる。

【００１０】 請求項４の部品収納装置において、前記支持枠の昇降を昇降駆動装置からの昇 降チェーン又はロープとによって行っているので、人力によらず支持枠の昇降が できる。

【００１１】 請求項５の部品収納装置において、前記支柱の下方部の前方に移動式部品収納 ケースの収納部を形成したので、スペースを取ることなく部品の収納もできる。

【００１２】

【実施例】

本考案の１実施例を図面により説明する。

【００１３】 １は支持枠を示し、該支持枠１は所定の間隔の複数段の横梁２とこれら横梁２ を固定する縦梁３とからなり、両側端において左右の支柱４に係合して該左右の 支柱４に昇降自在に設けた。

【００１４】 又、該左右の支柱４の上端の連結梁５上に電動モータとウオーム及びウオーム ホイールからなる昇降駆動装置６を設け、該昇降駆動装置６からの昇降チェーン 或いはロープ７の下端に前記支持枠１の上端を結着し、該昇降駆動装置６の正逆 回転駆動により該支持枠１を昇降制御可能にした。

【００１５】 ８は支持杆を示し、該支持杆８は薄い鋼板製で、先端部において鋭角状に曲折 しており、その上板部の根部をコ字状に曲折して横梁２の１側面の受部８ａに形 成し、その下板部の根部を略直角に曲折して該横梁２の他側面の当接部８ｂに形 成し、また上板部と下板部の先端連設部を鋭角に保つために上板部の下面にリブ ８ｃが溶接してある。

【００１６】 ９は移動式部品収納ケースを示し、該移動式部品収納ケース９は支持杆８の全 長にほぼ等しい奥行き寸法を持つ部品かご９ａと、前面に張り付けた意匠パネル ９ｂを有し、且つ底部には移動のためのキャスター（図示省略）が取り付けられ ており、前記支柱４の下方部の前方に収納できるようになっている。

【００１７】 次に前記部品収納装置による部品の収納について説明する。

【００１８】 先ず収納予定のバンパー等の大型部品に応じて各横梁２に支持杆８を複数個そ れぞれの間隔を存して取付ける。そして部品収納ケース９を支柱４の近傍の所定 位置から移動して該支柱４の下方部に空間を形成し、昇降駆動装置６を逆転駆動 して支持枠１を降下し、最下段の支持杆８が床面と略接触状態にする。この状態 において各横梁２の支持杆８に大型部品をそれぞれ載置してから昇降駆動装置６ を正転駆動して支持枠１を上昇させ、この上昇により生じた支柱４の下方部の空 間に、小型部品を収納した収納ケース９を移動して収納する。かくて大型部品及 び小型部品が小スペースに効率的に収納される。

【００１９】 ここで各支持杆８は横梁２に片持梁の状態で係止されるので大型部品の重量に よっても外れることがない。

【００２０】 尚、図４に示すように支持杆８の下板部を手で下向きに引っ張れば鋭角部の角 度が開いて支持梁２との係合を簡単に外すことができる。又、前記実施例では各 横梁２を縦梁３に固定した例を示したが、各横梁２を支持枠１の縦梁に位置を調 整して係止する構造にしてもよい。また昇降駆動装置として電動モータの代りに 手巻きウインチ等の手段により手動で駆動してもよい。

【００２１】

【考案の効果】

このように本考案の部品収納装置によれば、支柱に支持枠を昇降制御可能に設 け、該支持枠の複数段の横梁に、部品を載置可能な複数の支持杆を具備するよう にしたので、大型部品を支持枠の支持杆上に多段に整理して収納し、これを装置 の上方に昇揚させ、その下部に空間を作ることによってスペースの有効活用が図 れ、また、支持枠を降ろせば、カート等で運んで来た重量のある部品を容易に支 持杆の上に移すことができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の部品収納装置の１実施例の全体斜視図
である。

【図２】部品収納装置の支持杆の拡大斜視図である。

【図３】同支持杆の側面図である。

【図４】同支持杆の横梁から取り外す状態を示す斜視図
である。

【符号の説明】

１ 支持枠 ２ 横梁 ４ 支柱 ６ 昇降駆動装置 ７ 昇降チェーン ８ 支持杆 8a 受部 8b 当接部 ９ 移動式部品収納ケース

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 高須 弘安 埼玉県大宮市中釘2257番地 株式会社共和 製作所内

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 部品を載置可能な複数の支持杆を具備す
   る横梁の複数段が横設されている支持枠を支柱に昇降制
   御可能に設けたことを特徴とする部品収納装置。
2. 【請求項２】 前記横梁の上下複数段を前記支持枠に上
   下位置調整可能に設け、前記支持杆を横梁に左右位置調
   整可能に設けたことを特徴とする請求項１に記載の部品
   収納装置。
3. 【請求項３】 前記横梁はその断面形状を正方形又は矩
   形とし、前記支持杆は先端部において開角度可変の鋭角
   状に曲折した帯状板からなり、その上板部の根部をコ字
   状に曲折して前記横梁の１側面の受部に形成すると共
   に、前記帯状板の下板部の根部を略直角に曲折して該横
   梁の他側面の当接部に形成したことを特徴とする請求項
   １に記載の部品収納装置。
4. 【請求項４】 前記支柱の頂部に昇降駆動装置を設け、
   該昇降駆動装置から昇降チェーン或いはロープの下端を
   前記支持枠の上端に連結したことを特徴とする請求項１
   に記載の部品収納装置。
5. 【請求項５】 前記支柱の下方部の前方に移動式部品収
   納ケースの収納部を形成したことを特徴とする請求項１
   に記載の部品収納装置。