JP3003805B2 - 電気掃除機の送風機モータ駆動制御装置 - Google Patents

電気掃除機の送風機モータ駆動制御装置

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JP3003805B2 JP3010984A JP1098491A JP3003805B2 JP 3003805 B2 JP3003805 B2 JP 3003805B2 JP 3010984 A JP3010984 A JP 3010984A JP 1098491 A JP1098491 A JP 1098491A JP 3003805 B2 JP3003805 B2 JP 3003805B2
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孝浩 柳田
浩二 蓮
明弘 岩原
正史 長田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般家庭において使
用する電気掃除機の送風機モータ駆動制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図12は、例えば特開平2−24312
5号公報に記載された従来の電気掃除機を示す断面図で
あり、電気掃除機は、ブラシ部(1)に交流電源(E)
に接続されて交流電源(E)の電圧を回転ブラシモータ
(2)に供給する電源コントロール素子(トライアッ
ク)(3)、車輪(4)の回転を検出する回転センサ
(5)の出力を受けて電源コントロール素子(3)を制
御するコントロール信号発生回路(6)、および交流電
源(E)から回転ブラシモータ(2)に供給される電流
を検出する電流センサ(7)を備えており、かつ本体内
に交流電源(E)の電圧を制御して送風機モータ(8)
に供給する電源コントロール素子(トライアック)
(9)、および電流センサ(7)と手元コントロール部
(10)との出力を受けて電源コントロール素子(9)
を制御するコントロール信号発生回路(11)を備えて
いる。
【0003】次に動作について説明する。
【0004】ブラシ部(1)が清掃面に接触し、使用者
がブラシ部(1)を移動させると、車輪(4)が回転
し、これにより回転センサ(5)がコントロール信号発
生回路(6)へ信号を出力する。
【0005】そして、コントロール信号発生回路(6)
は、回転センサ(5)の出力を受けて電源コントロール
素子(3)へ駆動信号を出力し、電源コントロール素子
(3)は、その駆動信号を受けて交流電源(E)の電圧
を回転ブラシモータ(2)に供給する。
【0006】これにより、回転ブラシモータ(2)が回
転し、パワーブラシが回転する。
【0007】それから、回転ブラシモータ(2)へ交流
電源(E)から供給される電流が電流センサ(7)によ
り検出され、電流センサ(7)の出力がコントロール信
号発生回路(11)に入力されると、コントロール信号
発生回路(11)は電源コントロール素子(トライアッ
ク)(9)に駆動信号を出力する。
【0008】更に、電源コントロール素子(トライアッ
ク)(9)は手元コントロール部(10)で設定された
回転速度で送風機モータ(8)を駆動する。
【0009】また、ブラシ部(1)を清掃面上に停止す
ると、車輪(4)が停止するので、回転センサ(5)の
出力は停止し、回転センサ(5)の出力の停止によりコ
ントロール信号発生回路(6)は、所定時間(5〜15
秒)内に回転センサ(5)からの信号がない場合、電源
コントロール素子(3)への駆動信号を停止する。
【0010】これにより、電源コントロール素子(3)
は回転ブラシモータ(2)への出力を停止し、コントロ
ール信号発生回路(11)は電源コントロール素子(ト
ライアック)(9)への駆動信号を停止し、送風機モー
タ(8)は停止する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の電気掃除機の駆
動制御装置は、以上のように構成されており、回転セン
サ(5)からの信号はブラシ部(1)が移動しているか
否かの判断にしか使用されておらず、回転センサ(5)
からの信号が有効に利用されていなかった。
【0012】そこで、この課題を解決するものとしてブ
ラシ部の移動を検出するブラシ移動センサの他にブラシ
部の移動方向を検出する移動方向センサを設け、移動方
向センサとブラシ移動センサとの信号によりブラシ部の
ストローク(1移動距離)毎の移動距離、移動速度等を
算出し、その算出結果により送風機モータを駆動制御す
るものがある。
【0013】しかし、このものでは、ブラシ部の移動を
検出するブラシ移動センサの他にブラシ部の移動方向を
検出する移動方向センサを必要とするため、コストアッ
プになるという課題があった。
【0014】この発明は、上記のような課題を解消する
ためになされたもので、コストアップになることなくブ
ラシ部の移動速度および移動距離を用いて送風機モータ
を制御できる電気掃除機の送風機モータ駆動制御装置を
得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる電気掃
除機の送風機モータ駆動制御装置は、吸引力を発生する
送風機モータを内蔵する掃除機本体と、掃除機本体に接
続されたホース部の先端に接続されたブラシ部と、ブラ
シ部に設けられブラシ部の移動にともない回転する車輪
と、車輪の回転をパルス数に変換して検出するブラシ移
動センサと、ブラシ移動センサからのパルス信号により
ブラシ部の移動速度および移動速度変化を検出するブラ
シ部移動速度検出手段と、ブラシ移動センサからのパル
ス信号によりブラシ部の移動の加速と減速のパターンか
らストロークの区切り位置を検出する反転検出手段と、
方向が反転したことを検出する反転検出手段と、を備え
ることを特徴とするものである。
【0016】
【作用】この発明における電気掃除機の送風機モータ駆
動制御装置は、ブラシ部の移動にともない回転する車輪
の回転をブラシ移動センサによりパルス数に変換して検
出し、ブラシ移動センサからのパルス信号によりブラシ
部の移動の加速と減速のパターンからストロークの区切
り位置を反転検出手段にて検出し、検出された区切り位
置から直近で検出された前区切り位置までをブラシ部の
1ストロークとし、ストローク毎のブラシ部の移動距離
を算出できるので、ブラシ部の移動速度および移動距離
に基づき送風機モータの駆動をファジー制御できる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。
【0018】掃除機(41)は、図5に示すように、本
体(12)内に商用電源から電力を供給される送風機モ
ータ(8)を有しており、送風機モータ(8)の排気側
には排気口が本体(12)に開設されている。
【0019】そして、送風機モータ(8)の上流側には
集塵室が形成されており、集塵室の前部には吸気口(4
3)が開設されており、吸気口(43)には可撓性のホ
ース(44)の基端部が接続されるようになっている。
【0020】そして、ホース(44)の先端には手元コ
ントロール部(15)が設けられており、手元コントロ
ール部(15)には延長パイプ(45)が連通されるよ
うになっており、延長パイプ(45)の先端にはブラシ
部(1)が接続されている。また、電気掃除機は、図1
に示すように、本体部(12)に入力電力が可変な送風
機モータ(8)を備えており、送風機モータ(8)には
商用電源(13)の電圧を所定電圧に制御する電源コン
トロール素子としてのトライアック(14)により電力
が供給されるようになっている。
【0021】そして、手元コントロール部(15)は、
交流電源(13)からの電力の電圧を所定値に変換する
定電圧電源回路(16)を備えており、定電圧電源回路
(16)からマイコン等へ電力が供給されるようになっ
ている。
【0022】更に、手元コントロール部(15)は、各
部の動作を制御するCPU(17)を有しており、CP
U(17)には、トライアック(14)を制御するBC
R駆動回路(18)、表示器(19)、スイッチ(2
0)、ブラシ部(1)への電圧を所定電圧に制御する電
源コントロール素子としてのトライアック(21)を制
御するBCR駆動回路(22)、および端子aが接続さ
れている。
【0023】そして、端子aには、端子bを介してブラ
シ部(1)の移動を検出するブラシ移動センサ(23)
が接続されており、またブラシ部(1)にはトライアッ
ク(21)により電源コントロールされるブラシモータ
(24)が配置されている。また、CPU(17)は、
図2に詳示するように、ブラシ移動センサ(23)から
の信号によりブラシ部(1)の移動の加速と減速のパタ
ーンからストロークの区切り位置を検出する反転検出手
段(27)、およびブラシ部(1)の移動速度Vまたは
ストローク毎の移動距離Lを算出する演算手段(25)
を有しており、演算手段(25)には、演算手段(2
5)が算出した移動速度Vまたは移動距離Lに基づき送
風機モータ(8)を駆動制御する駆動制御手段(26)
が接続されている。
【0024】なお、駆動制御手段(26)は、ブラシ移
動センサ(23)によりブラシ部(1)が移動している
場合にパワーブラシを駆動するようにブラシモータ(2
4)を制御するようになっている。
【0025】一方、ブラシ部(1)には、図3に詳示す
るように、ブラシ部本体(28)の移動を容易にする2
個の前車輪(29)と2個の後車輪(30)とが設けら
れており、一方の後車輪(30)には、車輪(30)の
回転を検出ことによりブラシ部(1)の移動を検出する
ブラシ移動センサ(23)が設けられている。
【0026】また、ブラシ部(1)には、ブラシモータ
(24)が配設されており、かつパワーブラシ(31)
が回転自在に支持されており、パワーブラシ(31)と
ブラシモータ(24)との軸にはベルト(32)が巻回
されており、これによりブラシモータ(24)の駆動力
がパワーブラシ(31)に伝達されるようになってい
る。
【0027】更に、ブラシ移動センサ(23)は、図4
(a)に示すように、ブラシ部本体(28)の溝部(2
8a)に軸受(33)により回転自在に支持された回転
軸(34)を有しており、回転軸(34)には床面と接
触して回転する車輪(30)が固定されている。
【0028】そして、回転軸(34)の一端には複数の
遮光板(35a)を有する図4(b)のスリット円板
(35)が固定されており、スリット円板(35)に臨
んでスリット円板(35)の遮光板(35a)によりO
NまたはOFFする透過型の光学センサ(36)が配置
されている。
【0029】ついで、本実施例の作用について説明す
る。
【0030】ブラシ部(1)が清掃面に接触し、使用者
がブラシ部(1)を移動させると、車輪(30)が回転
し、これによりブラシ移動センサ(23)はパルス信号
(図7参照)をCPU(17)の演算手段(25)へ出
力する。
【0031】そして、演算手段(25)は、ブラシ移動
センサ(23)の出力100msec中のパルスカウン
ト数により所定長100msec毎のブラシ部(1)の
移動速度Vを算出し(図7参照)、駆動制御手段(2
6)へ出力する。
【0032】また、反転検出手段(27)は、ブラシ移
動センサ(23)から出力されるパルス信号(図7参
照)のパターンの疎になる箇所すなわちストロークの区
切り位置を検出し、疎になる箇所間がブラシ部(1)の
1ストロークであると判断し、そのストロークの区切り
位置を演算手段(25)へ出力する。
【0033】それから、演算手段(25)は、ストロー
ク毎の移動距離Lを算出して駆動制御手段(26)へ出
力する。
【0034】更に、駆動制御手段(26)は、演算手段
(25)が算出したブラシ部(1)の移動速度Vに基づ
き、予めメモリ(26a)に記憶されている移動速度V
と送風機モータ(8)の入力との関係(図8参照)に従
い送風機モータ(8)を駆動制御する。
【0035】この際、床面の種類によっては図9に示す
ように速度により集塵量が変化し、移動速度Vが早くな
ると集塵量が低下するため、送風機モータ(8)の入力
を増大して集塵量の一定化すなわち掃除効率の一定化を
図っている。
【0036】または、駆動制御手段(26)は、演算手
段(25)が算出したブラシ部(1)のストローク毎の
移動距離Lに基づき、予めメモリ(26a)に記憶され
ている移動距離Lと送風機モータ(8)の入力との関係
(図10参照)に従い送風機モータ(8)を駆動制御す
る。
【0037】なお、駆動制御手段(26)は、ブラシ部
(1)の移動速度Vとストローク毎の移動距離Lに基づ
きファジイ制御することも可能である。
【0038】次いで、ストロークの区切り位置検出の動
作を、図6のフローチャートに沿って説明する。
【0039】反転検出手段(27)は、ブラシ移動セン
サ(23)から出力される1サイクル(100mse
c)毎のパルス信号のパルス数PがP=0か否かを判断
し(ステップS1)、P=0すなわちブラシ部(1)が
停止中であると判断した場合、ブラシ部移動停止処理を
行う(ステップS2)。
【0040】そして、P=0ではない、すなわちブラシ
部(1)が移動中であると判断した場合、反転検出手段
(27)は、ΔPOLD >0すなわち前サイクルにおいて
ブラシ部(1)のスピードが加速中か否かを判断し(ス
テップS3)、ΔPOLD >0すなわち前サイクルにおい
てブラシ部(1)のスピードが加速中であると判断した
場合(図11(a)参照)、ΔP>0すなわち現サイク
ルにおいてブラシ部(1)のスピードが加速中か否か判
断する(ステップS4)。
【0041】更に、ΔP>0すなわち現サイクルにおい
てブラシ部(1)のスピードが速中であると判断した
場合、反転検出手段(27)は、前サイクルのPを読み
その値をPとし(ステップS5)、PがPmax OLD (現
ストローク中のPの最大値)の半分以下か否かすなわち
ブラシ部(1)がストロークの区切り位置にあるか否か
判断する(ステップS6)。
【0042】それから、PがPmax OLD (現ストローク
中のPの最大値)の半分以下すなわちブラシ部(1)が
反転したと判断した場合、反転検出手段(27)は、現
サイクル位置は反転位置から1サイクルの位置に位置し
ているので、現在のストローク位置から前サイクルのP
であるPOLD を引いた位置を反転位置とするようにデー
タを補正する(ステップS7)。
【0043】また、PにΔPを加え、現サイクルのPに
(ステップS8)。
【0044】なお、前述ステップS3において前サイク
ルではブラシ部(1)のスピードが加速中でないと判断
した場合、前述ステップS4において現サイクルではブ
ラシ部(1)のスピードが加速中でないと判断した場
合、および前述ステップS6においてPがPmax OLD
(現ストローク中のPの最大値)の半分以下でないすな
わちブラシ部(1)がストロークの区切り位置にいない
と判断した場合(図11(b),(c)参照)、反転検
出手段(27)は、Pmax OLD およびΔPOLD を更新し
(ステップS9)、ブラシ部移動継続処理を行う(ステ
ップS10)。
【0045】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれ
ば、掃除機本体に接続されたホース部の先端に接続され
たブラシ部の移動にともない回転する車輪の回転をブラ
シ移動センサによりパルス数に変換して検出し、ブラシ
移動センサからのパルス信号によりブラシ部の移動の加
速と減速のパターンからストロークの区切り位置を反転
検出手段により検出するように構成したので、ブラシ部
1ストロークの移動距離を検出するのに特別なセンサ
を必要とせず、コストアップとならずにブラシ部の移動
距離を検出することができ、送風機モータをファジー制
御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による電気掃除機の駆動制御
回路を示す回路図である。
【図2】本発明の一実施例によるCPUの構成を示すブ
ロック図である。
【図3】本発明の一実施例によるブラシ部の構成を示す
断面図である。
【図4】本発明の一実施例によるブラシ移動センサの構
成を示す断面図であり、(a)はセンサ全体、(b)は
スリット円板を示す。
【図5】本発明の一実施例による電気掃除機の外観を示
す図である。
【図6】本発明の作用を示すフローチャート図である。
【図7】本発明の一実施例によるブラシ移動センサのパ
ルスパターンを示す図である。
【図8】本発明の一実施例によるブラシ部の移動速度と
送風機モータの入力との関係を示す図である。
【図9】本発明の一実施例によるブラシ部の移動速度と
ごみ集塵量との関係を示す図である。
【図10】本発明の一実施例によるブラシ部の移動距離
と送風機モータの入力との関係を示す図である。
【図11】本発明の反転検出処理を説明するための図で
ある。
【図12】従来の電気掃除機の駆動制御回路を示す回路
図である。
【符号の説明】
(1) ブラシ部 (8) 送風機モータ (12) 本体部 (23) ブラシ移動センサ (26) 駆動制御手段 (27) 反転検出手段 (30) 車輪
フロントページの続き (72)発明者 柳田 孝浩 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地 1三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 蓮 浩二 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地 1三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 岩原 明弘 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地 1三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 長田 正史 神奈川県鎌倉市大船二丁目14番40号三菱 電機株式会社 生活システム研究所内 (72)発明者 大塚 洋俟 神奈川県鎌倉市大船二丁目14番40号三菱 電機株式会社 生活システム研究所内 (56)参考文献 特開 平4−189332(JP,A) 特開 平4−193244(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 9/04,9/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸引力を発生する送風機モータを内蔵す
    る掃除機本体と、掃除機本体に接続されたホース部の先
    端に接続されたブラシ部とを備える電気掃除機の送風機
    モータ駆動制御装置において ブラシ部に設けられ ブラシ部の移動にともない回転する
    車輪と 前記 車輪の回転をパルス数に変換して検出するブラシ移
    動センサと 前記 ブラシ移動センサからのパルス信号によりブラシ部
    の移動速度および移動速度変化を検出するブラシ部移動
    速度検出手段と 前記 ブラシ移動センサからのパルス信号によりブラシ部
    の移動の加速と減速のパターンからストロークの区切り
    位置を検出する反転検出手段と、前記反転検出手段により検出された区切り位置から直近
    で検出された前区切り位置までを前記ブラシ部の1スト
    ロークとしストローク毎のブラシ部の移動距離を算出す
    る演算手段と、 前記ブラシ部の移動速度および移動距離に応じて前記送
    風機モータの駆動を制御する駆動制御手段と、 を備え
    ことを特徴とする電気掃除機の送風機モータ駆動制御
    置。
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