JP3003444B2 - 平版インキの印刷特性改良方法およびその組成物 - Google Patents

平版インキの印刷特性改良方法およびその組成物

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勇作 井出
三樹夫 林
泰一 前田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版インキ組成物の印
刷特性改良およびその組成物に関し、さらに詳細には高
速印刷性を改良する方法およびその組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】平版印刷は、水と油が反発しあうことを
利用し、版へのインキの供給と同時に湿し水を供給する
ことにより画線部と非画線部へのインキの着肉性に差を
設け、インキ画像を形成している。ところが、印刷機ロ
ーラー間の剪断力を受けると、水は容易にインキ中に入
り込み、インキは乳化状態になる。このため、インキと
水の供給量の間には極めて微妙なバランスが必要とな
り、このバランスが崩れると汚れやローラーストリッピ
ングを生ずる原因となるため、優れた乳化適性を持つイ
ンキが必要である。また近年の高速印刷化において、よ
り優れた乳化適性を持つインキが要望されている。
【0003】乳化適性改良のため、これまで、特開昭6
1─138677号公報および特開平1─95173号
公報にはアルキレンオキシド化合物からなる平版インキ
添加物が開示されている。これらはいずれも、ある程度
印刷汚れを防止する効果はあるものの高速印刷では不十
分で、また、これらは親水性化合物であるためインキが
乳化し易く、乳化したインキはバター状になりミスチン
グ、パイリング、ローラーストリッピング等の印刷トラ
ブルを起こす欠点がある。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
である印刷汚れや印刷トラブルを、高速印刷時でも起こ
さない平版インキ組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、平版印刷イン
(ただし、水性エマルジョン型インキを除く。)にア
ルキレンオキシド付加ロジン化合物を添加することを特
徴とする平版印刷インキの乳化適性方法に関し、さらに
は平版印刷インキ(ただし、水性エマルジョン型インキ
を除く。)にアルキレンオキシド付加ロジン化合物を添
加してる平版インキ組成物に関する。
【0005】本発明で使用されるアルキレンオキシド付
加ロジン化合物は、例えば下記一般式で表される。 Q−COO−(CH2 −CHR−O)n −H
【ただし、一般式中Qはロジン残基、Rは水素原子また
はメチル基、nは1〜100の整数を表す。】
【0006】本発明に係わるアルキレンオキシド付加ロ
ジン化合物のロジンとしては、松やにと呼ばれるアビエ
チン酸を主成分とする天然ロジンおよび重合ロジン、不
均化ロジン、水添ロジン、酸化ロジン、マレイン化ロジ
ンなどの変性ロジンが使用できる。
【0007】また、アルキレンオキシドとしては限定さ
れないが、効果の上からはエチレンオキシド、プロピレ
ンオキシドあるいはこれらの混合物が好ましい。アルキ
レンオキシドの付加モル数は、ロジンのカルボキシル基
1当量当り1〜100モルが好ましい。付加モル数が1
00モル以上の場合には、インキの親水性が強まり汚れ
耐性が低下するため好ましくない。
【0008】本発明のアルキレンオキシド付加ロジン化
合物の製造方法は、例えば天然ロジンあるいは変性ロジ
ンを、場合によっては水酸化ナトリウムなどの触媒を添
加し、ベンゼン、トルエンなどの不活性溶媒中に溶解さ
せるか、あるいは無溶媒下融点以上に加熱して溶解させ
た後、勢いよくかきまぜながら必要量のアルキレンオキ
シドを吹き込む。反応は速やかに進行しアルキレンオキ
シドはロジンに対し均一に付加することにより、所望し
たモル数のアルキレンオキシド付加ロジン化合物を得る
ことができる。
【0009】本発明に係わるアルキレンオキシド付加ロ
ジン化合物の平版インキに対する配合は、平版インキ1
00重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、
0.1〜5重量部がより好ましい。0.01重量部より
少ないと、その効果は十分ではなく、また10重量部よ
り多いと、インキのタック、フロー等を調整するのが困
難で、印刷適性が低下する。
【0010】本発明に係わるアルキレンオキシド付加ロ
ジン化合物を配合するための平版インキは、ロジン変成
フェノール樹脂、石油樹脂、アルキド樹脂、または、こ
れらの乾性油変成樹脂等の樹脂20〜50重量部と、ア
マニ油、桐油、大豆油等の植物油0〜30重量部、ノル
マルパラフィン、イソパラフィン、アロマテック、ナフ
テン、α─オレフィンまたはこれらの混合物等の溶剤1
0〜60重量部に有機顔料、あるいは無機顔料0〜60
重量部を分散させたものであり、ドライヤー、乾燥抑制
剤、増粘剤、分散剤等の公知の添加剤を適宜含んでいて
もよい。
【0011】本発明に係わるアルキレンオキシド付加ロ
ジン化合物の添加方法は、特に制限はないが、ワニス製
造時に直接ワニスに混合する方法、インキ製造時におけ
る高濃度顔料分散体インキの分散過程で混合する方法、
あるいはインキ製造時における高濃度顔料分散体インキ
にワニス、溶剤、添加剤等の添加時に行う方法が好まし
い。
【0012】
【発明の作用】本発明の、アルキレンオキシド付加ロジ
ン化合物を含む平版インキは、汚れ耐性を低下させずに
乳化インキの含有水分率を低下する効果がある。この機
構については、必ずしも明らかにはなっていないが、ア
ルキレンオキシド付加ロジン化合物はインキ用樹脂との
相溶性が高く、しかも、水不溶性でありながら適度な親
水性を付与するため、インキへの水の乳化が容易に行わ
れ、なおかつ、過剰な水の取り込みを防ぐことにより相
反する乳化適性を実現していると推定される。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。例
中、部とは重量部を、%とは重量%をそれぞれ表す。
【0014】実施例1 ハイプラス紅(東洋インキ製造(株)製枚葉オフセット
インキ)100部に対して、天然ロジンのエチレンオキ
シド付加物(ロジンのカルボキシル基1当量当たりエチ
レンオキシドの付加モル数は平均2モル)1部を添加
し、ハイスピードミキサーで混合し枚葉オフセットイン
キを調整した。
【0015】比較例1 実施例1でハイプラス紅そのままを比較インキとした。
【0016】比較例2 実施例1でハイプラス紅100部に対して、1,4−ジ
エチレンジオキシド1部を添加し、ハイスピードミキサ
ーで混合し比較インキを調整した。
【0017】実施例2─9 レオラ藍(東洋インキ製造(株)製オフ輪用ヒートセッ
トインキ)100部に対してアルキレンオキシド付加ロ
ジン化合物を添加し、ハイスピードミキサーで混合しオ
フ輪用ヒートセットインキを調整した。アルキレンオキ
シド付加ロジン化合物の反応組成および添加量は表1に
示す。
【0018】
【表1】
【0019】比較例3 実施例2─9でレオラ藍そのままを比較インキとした。
【0020】インキの評価1 インコメーター(東洋精機製K−GV3)にインキ2c
cを取り、30℃、400回転/分でインキを練り、水
を1cc/分で供給しながら非接触型水分計でインキの
飽和水分率を求め、インキの乳化率の指標とした。評価
結果を表2に示す。飽和水分率はミスチングやローラー
ストリッピング等の印刷トラブル、汚れ耐性付与のため
低い方が好ましい。判定は比較例1、3を標準(△)と
し、優秀を◎、良好を○、不良を×とした。
【0021】インキの評価2 三菱ダイヤI−4(三菱重工(株)製)印刷機を用い、
SKコート4/6 90K(山陽国策パルプ(株))紙
に、1万回転/時間の印刷速度で1時間印刷試験を行
い、各々のインキについて、印刷物の汚れの程度、水巾
(注)を判定した。その結果を表2に示す。 (注)水巾:版面に供給する水を減らしてゆき、印刷物
に汚れが生じた時の水ダイヤル値であり、この値が小さ
い方が少ない湿し水量で非画線部を均一に保護すること
ができることを示す。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】以上のように、アルキレンオキシド付加
ロジン化合物を含む平版インキ組成物は、汚れ耐性を低
下させずに乳化インキの飽和水分率を低下する効果があ
り、また水巾も低くなることから、乳化の安定性が高ま
っていることを示す。すなわち、特に、高速印刷時でも
安定した印刷適性を示し、印刷トラブルがなく、また、
印刷汚れのない優れた印刷物が得られ、平版インキとし
て極めて優れた適性を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−100815(JP,A) 特開 平6−206912(JP,A) 特開 昭49−12909(JP,A) 特開 平1−95173(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/02 - 11/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平版印刷インキ(ただし、水性エマルジ
    ョン型インキを除く。)にアルキレンオキシド付加ロジ
    ン化合物を添加することを特徴とする平版印刷インキの
    乳化適性改良方法。
  2. 【請求項2】 平版印刷インキ(ただし、水性エマルジ
    ョン型インキを除く。)にアルキレンオキシド付加ロジ
    ン化合物を添加してなる平版印刷インキ組成物。
JP2152093A 1993-02-09 1993-02-09 平版インキの印刷特性改良方法およびその組成物 Expired - Fee Related JP3003444B2 (ja)

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JP2010091499A (ja) * 2008-10-10 2010-04-22 Toyo Seiki Seisakusho:Kk インコメータ
US10875338B2 (en) * 2011-09-23 2020-12-29 Sun Chemical Corporation Additives to litho inks to eliminate ink feedback
KR102203515B1 (ko) * 2020-02-28 2021-01-14 서울대학교산학협력단 리튬 이차전지용 전극의 제조 방법

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