JP3003354U - 視覚障害者誘導装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発信器に電源を必要とせず視覚障害者個々に
対する情報を得ることのできる視覚障害者誘導装置の提
供。 【構成】 履物の底あるいは杖の先端等に発信器を設け
た移動体と、点字ブロック内外に設けた外部アンテナ
と、該外部アンテナより受信した発信器からの特定の識
別番号により各種機器を作動させる制御盤とからなる視
覚障害者誘導装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、視覚障害者を目的に応じて誘導する視覚障害者誘導装置の改良に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の装置としては、履物の裏または杖の先に磁石を埋め込み、これ らを利用して点字ブロック内に埋め込んだリードスイッチに反応させて作動させ るものがある。 また、他の誘導装置として通路に設けた磁気標識体と、それを検知する専用白 杖と音声案内装置とから構成され、杖には磁気センサと小型バイブレータを組み 込み、磁気センサが通路の磁気標識体を検知すると杖が振動し、音声案内装置が 作動するものがある。 さらに、他の誘導装置として利用者が所有する小型送信機と、必要箇所に設置 される受信機能を持った音声標識ガイド装置とから構成されるものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記のような形態における磁気標識体においては、杖の中に磁気セン サとバイブレータを組み込んでいるため利用者（視覚障害者）の費用負担が多く 、また小型送信機においても電池切れの時、送信できず的確な情報（メッセージ ）を得ることができない。 さらに、上記各従来例においては利用者（視覚障害者）が特定の識別番号によ る独自の情報（サービス）を得ることができない。 本考案は、上記の問題点に鑑みなされたもので、その目的は発信器に電源を必 要とせず視覚障害者個々に対する情報を得ることのできる視覚障害者誘導装置を 提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 上記目的を解決するための手段として、履物の底あるいは杖の先端等に発信器 を設けた移動体と、点字ブロック内外に設けた外部アンテナと、該外部アンテナ より受信した発信器からの特定の識別番号により各種機器を作動させる制御盤と からなるものである。

【０００５】

【作用】

本考案は、上記の手段を構じたので、これを使用するときは、例えば点字ブロ ックの下方及び周辺にアンテナ本体を埋設し、該点字ブロックの近傍位置に制御 盤を設置する。 この状態で、視覚障害者の杖の先端が上記点字ブロック上に接近した時、先端 に取り付けられた発信器が外部アンテナから発信されているラジオ波（例えば３ １２、４５Ｍｚ）をキャッチすると自動的に電源が入り、発信器内にある内部ア ンテナより特定の識別番号を送信し、再度外部アンテナで受信し、スピーカーに て所要の情報を流すものである。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 視覚障害誘導装置は、移動体１と外部アンテナ４と制御盤５とより構成される 。 まず、移動体１は杖２の先端に発信器３を埋め込んだもので、該発信器３はＩ Ｃチップ３ａと内部アンテナ３ｂにて構成され、該ＩＣチップ３ａはＩＤ用メモ リ、通信に必要な制御回路をすべて１チップ内におさめたものであり、該内部ア ンテナ３ｂは効率的な通信効果を得るためにフェライトコアを使用した。 なお、ＩＤ用メモリの要領は６４ビット以上とし、読み取り距離は１ｍ以内と した。 また、外部アンテナ４は点字ブロックＡの下面に電線を巻いたもの、あるいは フェライトコアを用いたアンテナ本体４ａを一体的に設けたものであり、発受信 距離は１ｍ以内とした。 つぎに、制御盤５は上記外部アンテナ４と接続された上記発信器３に電気（消 費電力）を送るためラジオ波（３１２、４５Ｍｚ）を発信ａする発信回路５ａと 、発信器３内にあるＩＣチップ３ａに記憶されている特定の識別番号を、内部ア ンテナ３ｂより送信ｂされ、該識別番号（特定周波数）を受信するための受信回 路５ｂと、受信した特定周波数（例えば３１２、４５Ｍｚ）をチェックする検波 回路５ｃと、電圧値（電力値）を増幅する増幅回路５ｄと、特定周波数の変調（ 特定の識別番号）をチェックする識別回路５ｅと、各種機器を作動させる出力回 路５ｆとからなるものである。 なお、機器として例えば音声合成回路ｃとスピーカーｄにより視覚障害者に対 して特定の情報を流すものが考えられる。

【０００７】 上記実施例を使用する場合、視覚障害者が点字ブロックＡ上に杖２の先端が接 触あるいは近付いた時点（１ｍ以内）で、外部アンテナ４から発信されているラ ジオ波（３１２、４５Ｍｚ）をキャッチすると自動的に電源が入り、発信器３内 にある内部アンテナ３ｂより特定の識別番号をチェックし、識別番号別の情報（ スピーカーｄ等による案内情報）を提供するものである。

【０００８】 なお、上記実施例における外部アンテナ４は点字ブロックＡの底面からアンテ ナ本体４ａを適宜離した位置に設けたものでもよい。 また、各種機器としてはスピーカーｄによる音声誘導以外に光、バイブレータ ー（接触）を利用した情報提供や特定の識別番号による視覚障害者別（年齢、性 別等）の情報（男女別のトイレ案内等）を提供できるものである。

【０００９】

【考案の効果】

以上、本考案は次に記載する効果を奏する。 上記のような構成により、移動体における発信器に電源を必要としないため、 電池切れ等のトラブルが発生しない。 また、特定の識別番号を送信することにより視覚障害者別の固有の情報を提供 できる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の移動体の一実施例を示す要部の一部断
面図である。

【図２】本考案の外部アンテナの一実施例を示す側面図
ある。

【図３】本考案の制御盤の一実施例を示すブロック図あ
る。

【符号の説明】

１−−−移動体 ２−−−杖 ３−−−発信器 ４−−−外部アンテナ ５−−−制御盤

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 履物の底あるいは杖の先端等に発信器を
   設けた移動体と、点字ブロック内外に設けた外部アンテ
   ナと、該外部アンテナより受信した発信器からの特定の
   識別番号により各種機器を作動させる制御盤とからなる
   視覚障害者誘導装置。