JP3003153U - 偏光面切換器及びそれを用いた光スイッチ - Google Patents

偏光面切換器及びそれを用いた光スイッチ

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JP3003153U
JP3003153U JP1994005294U JP529494U JP3003153U JP 3003153 U JP3003153 U JP 3003153U JP 1994005294 U JP1994005294 U JP 1994005294U JP 529494 U JP529494 U JP 529494U JP 3003153 U JP3003153 U JP 3003153U
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Japan
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gap
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gap portion
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智和 井村
洋一 鈴木
次雄 徳増
育生 前田
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富士電気化学株式会社
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヨーク構造が簡単で製作容易であり、ファ
ラデー回転子を通過する光ビームを過度に絞る必要がな
く、占有面積が小さく、高速で偏光面を切り換えること
ができ、しかも駆動電流を低減できるようにする。 【構成】 ヨーク10に形成されているギャップ部1
4に板状のファラデー回転子16を挿入する。ヨーク1
0は、半硬質磁性材料の薄板を用いてほぼC型に打ち抜
いた平板構造であり、そのギャップ部近傍のヨーク幅が
巻線部のヨーク幅よりも広い形状である。ファラデー回
転子16は、ギャップ長の方向に対して垂直に挿入され
て、その上部がギャップ部14からはみ出す大きさであ
り、ヨーク10の上面側に垂直に突出している。このは
み出し部分が光ビームの通過域となる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ファラデー回転子に印加する磁界の方向を反転させることにより、 光の偏光方向を切り換える磁気光学式の偏光面切換器及びそれを用いた光スイッ チに関するものである。更に詳しく述べると本考案は、半硬質磁性材料からなる ほぼC型平板状のヨークを、そのギャップ部近傍のヨーク幅が巻線部のヨーク幅 よりも広い形状にすると共に、ファラデー回転子を、その一部がギャップ部から 外側へはみ出す大きさとして、そのはみ出し部分を光ビームが通過するようにし た偏光面切換器及びそれを用いた光スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高いシステム信頼度が必要な光通信システムでは、装置や伝送路の障害による 通信不能を回避するために、それら装置や伝送路は多重化されている。そして異 常発生時あるいは保守・点検時などの際に、多重化されている装置や伝送路を、 光スイッチで切り換える方式が採用されている。光スイッチの構造は種々提案さ れているが、その一つに磁気光学式光スイッチがある。これは、内部に設置した 磁気光学式の偏光面切換器によって光ビームの偏光方向を磁界で変えてスイッチ ングを行うものであり、機械式などに比べて高速で動作し且つ小形化できる利点 がある。
【0003】 代表的な偏光面切換器は、半硬質磁性板をC型に湾曲させた構造のヨークと、 該ヨークに施した巻線と、前記ヨークのギャップ部に挿入した薄板状のファラデ ー回転子とからなる。例えば、単一モードファイバ用2×2磁気光学スイッチ/ 1984年10月/第23巻、第19号/応用光学/pp.3271-3276(Magnetoopt ical2×2switch for single-mode fibers / October 1984 / Vol.23, No.19 / APPLIED OPTICS / pp.3271-3276)に記載されている。ここでファラデー回転子 は、薄板の両端がそれぞれヨーク端部近傍に位置する向きで配置している。ファ ラデー回転子は、YIG(イットリウム・鉄・ガーネット)単結晶からなる。半 硬質磁性材を使用するのは、巻線への通電によって一方向に磁化すると、通電を 停止した後でも残留磁化によってその状態を自己保持でき、且つ必要な時に逆向 きに通電するだけでファラデー回転子を通過する光ビームの偏光面を回転できる からである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、この構造の偏光面切換器では、光ビームの通過を阻害せず且つファ ラデー回転子に十分な磁界を印加するために、ヨークの先端形状を薄肉化する必 要があり、曲げ加工と相俟てヨーク構造が複雑で製作が面倒である。また、ファ ラデー回転に必要な磁界が得られる範囲が小さく、薄板状のファラデー回転子を 用いなければならない。そのためにファラデー回転子を通過する光ビーム径を絞 らなければならず、専用のレンズが必要となり部品点数が増える問題がある。し かもビームウエスト(光ビームの最も狭まった箇所)を極めて薄いファラデー回 転子内に収まるようにしなければならないから光軸調整は容易ではない。
【0005】 ところで、ファラデー回転子の材料としては、近年、LPE(液相エピタキシ ャル)法により製作したビスマス置換ガーネット単結晶膜が多用されている。こ の材料はファラデー回転係数が大きいため、必要なファラデー回転角を得るのに 厚さ数百μm程度の膜状でよい。反面、このような構造のために、上記のような 従来構造の偏光面切換器には適用できない。
【0006】 更に、2×2のような光スイッチに使用した場合、光ファイバや偏光ビームス プリッタ等を筐体内に平面配列すると、光ビームによって形成される面は筐体内 底面に平行となるから、薄板状のファラデー回転子も筐体内底面に平行に配置し なければならない。そうすると、必然的にC型に湾曲したヨークは、筐体内底面 に対して立てて実装しなければならず、装置が厚くなってしまう。従って、最近 の装置の低背化、それによる積層高密度実装等の要請に対応できない。
【0007】 本考案の目的は、ヨーク構造が簡単で製作容易であり、ファラデー回転子を通 過する光ビームを過度に絞る必要がなく、占有面積が小さく、高速で偏光面を切 り換えることができ、しかも駆動電流を低減できる偏光面切換器を提供すること である。また本考案の他の目的は、多数の光部品の位置合わせや光軸調整を容易 に行えるとともに、低背化が可能な光スイッチを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
従来、LPE法によるビスマス置換ガーネット単結晶膜は150〜200Oe 程度の磁界で飽和が生じるが、最近の材料開発によって約80Oe程度の外部磁 界で飽和する材料も開発されている。本考案は、このような最近の材料開発に着 目してなされたものである。
【0009】 本考案は、半硬質磁性材料からなるほぼC型平板状のヨークと、該ヨークに施 した巻線と、前記ヨークに設けられているギャップ部に、ギャップ長の方向に対 して垂直に挿入した板状のファラデー回転子とを具備する偏光面切換器である。 ここで前記ヨークは、そのギャップ部近傍のヨーク幅が巻線部のヨーク幅よりも 広くなっており、前記ファラデー回転子は、その一部がギャップ部から外側へは み出す大きさである。そして、そのはみ出した部分を光ビームが通過するように 構成されている。具体的には、ギャップ部近傍のヨーク幅は、巻線部のヨーク幅 のほぼ2倍程度とするのが望ましい。
【0010】 また、前記ヨークを2枚、ギャップ部が揃うように間隔をおいて対向配置し、 両ヨークの間を光ビームが通過するような構造でもよい。あるいは、ビーム通過 孔を有する強磁性板を、ファラデー回転子に平行に、且つ前記ビーム通過孔がギ ャップ部の外側に位置するように挿入した構造でもよい。
【0011】 対向配置した2個の偏光ビームスプリッタの間に、上記のような偏光面切換器 と1/2波長板とを配置し、更に外側に入出力となる複数の光ファイバ及びファ イバ結合用レンズを設け、それら各光部品を筐体内に平面配列すると共に、前記 偏光面切換器のヨークを筐体内底面に対して平行に配置することで、光スイッチ を構成する。
【0012】
【作用】
巻線に電流を流すとヨークを通る磁路が形成され、ギャップ部には漏れ磁界が 発生する。この漏れ磁界は、ファラデー回転子の光ビーム通過域にも及び、それ によって通過する光ビームの偏光面が回転することになる。ギャップ部近傍のヨ ーク幅を広くし、それ以外の巻線部のヨーク幅を狭くすると、ヨーク幅が全て同 じ場合と比較して巻線部の断面積が小さくなるため磁気抵抗が増加する。そのた めギャップ部に生じる反磁界が低減し、その分だけ磁界が強められて、ファラデ ー回転子のはみ出し部分(光ビームが通過する部分)には、該ファラデー回転子 を磁気飽和させうるだけの十分大きな磁界が印加される。これによって、ファラ デー回転子のはみ出し部分を光ビームが通過する際、その偏光面は所定の角度だ け回転することになる。ヨークは半硬質磁性材料からなるので、一旦磁化した後 は通電を止めてもその状態が自己保持される。巻線へ供給する電流の向きを逆に すると、磁界の向きは反転し、ファラデー回転子を通過する光ビームの偏光面も 逆方向に回転する。その状態も、通電を止めた後も自己保持されるため、通電し 続ける必要はない。このようにして、巻線に流す電流の向きを変えると、その都 度、光ビームの偏光面の回転方向が切り換わる。
【0013】
【実施例】
図1は、本考案に係る偏光面切換器の一実施例を示す斜視図である。この偏光 面切換器は、ヨーク10と、該ヨーク10に施した巻線12と、前記ヨーク10 に形成されているギャップ部14に挿入した板状のファラデー回転子16とから なる。ヨーク10は、半硬質磁性材料(例えばクロム・ステンレス鋼SUS42 0J2)の薄板を用いてほぼC型に打ち抜いた平板構造である。このヨーク10 は、そのギャップ部近傍のヨーク幅が巻線部のヨーク幅よりも広い形状である。 好ましくは、図2に示すように、ヨーク10のギャップ部近傍10aのヨーク幅 w1 を巻線部10b(図2で斜線を付して示す部分)の幅w2 の2倍程度(w1 ≒2w2 )に設定する。ギャップ長Lは、ファラデー回転子16が余裕をもって 挿入できる寸法とする。
【0014】 そして巻線部10bに巻線12を施す。またヨーク10のギャップ14に、ギ ャップ長の方向に対して垂直に(図1では立てて)板状のファラデー回転子16 を挿入する。ファラデー回転子16は、その幅がヨーク幅w1 とほぼ同じで、そ の上部がギャップ部14からはみ出す大きさであり、ヨーク10の上面側に垂直 に突出している。このはみ出し部分が光ビームの通過域となる。ファラデー回転 子16は、例えばLPE法により非磁性ガーネット基板上にビスマス置換ガーネ ット単結晶膜を育成したものであり、外部から印加される飽和磁界によって偏光 面が45度回転するような膜厚に設定されている。
【0015】 通常、ファラデー回転子16の両面にはARコート(反射防止膜)を施す。通 電によって磁界を切り換える際にヨークが振動することがある。その振動によっ て損傷しないようにヨークとの間に隙間を設け、ヨーク10とファラデー回転子 16とは、独立に筐体(図示せず)に固定する。
【0016】 巻線12に通電するとヨーク10を通る磁路が生じる。ギャップ部14の周辺 には漏れ磁界が生じる。ヨーク10の巻線部10bはギャップ部近傍10aの半 分程度の幅であるので、ヨーク幅が全て同一の場合に比較して、巻線部10bの 磁路断面積は1/2となり、磁気抵抗は増加する。従って、ヨーク端部に磁極が 現れることによって起こる反磁界が低減し、その分だけギャップ部の磁界が増加 するので、ギャップ部には十分大きな磁界が印加される。
【0017】 ファラデー回転子16のはみ出し部分は、漏れ磁界によって磁気飽和し、その 光ビーム通過域を通る光ビームの偏光面をファラデー効果により45度回転させ る。偏光面の回転方向は巻線12に流す電流の向きによって決まる。電流の向き を逆にすると、磁界の方向は反転し、ファラデー回転子16を通過する光ビーム の偏光面は−45度回転する。こうして光ビームの偏光面切り換えを行う。
【0018】 巻線に通電する際、巻線部のヨーク幅が小さいために磁気抵抗が大きいから、 そこを流れる磁束が減少するとともにリアクタンス成分が減少し、そのため電流 の立ち上がりが速く偏光方向の切換速度が速くなる。また、巻線部のヨーク幅が 小さいため、巻装する線材の長さが短くなり、巻線の直流抵抗も大幅に低減する ので、消費電力を低減できる。更に、ヨークの占有面積(図2に示す面積)も、 巻線部のヨーク幅を小さくした分だけ、小さくできる利点もある。
【0019】 次に、具体的設計例について述べる。ヨークの平均磁路長を30mm、ギャップ 部近傍のヨーク幅を巻線部のヨーク幅の2倍、ヨーク材料をクロム・ステンレス 鋼SUS420J2とすると、150AT程度の起磁力で、ギャップ部近傍の光 ビーム通過域には電流遮断時で、数百Oeの空間磁界が得られる。前述したよう に、ファラデー回転子の中には80Oe程度の磁界で、所望の特性が得られるも のも開発されており、光ビームの偏光方向を切り換えるのに必要な磁界を印加で きる。この場合、切換速度は200μ秒以下となる。また、巻線に抵抗を外付け すると、更に高速化することも可能である。
【0020】 本考案に係る偏光面切換器の他の実施例を図3に示す。これは、上記実施例と 同様の2枚のヨーク20,24を用意し、それらをギャップ部22,26が揃う ように間隔をおいて平行に配置している。連なったギャップ部22,26に、単 一の板状のファラデー回転子28を挿入する。その挿入方向は、ギャップ長の方 向に垂直な方向である。両ヨーク20,24の間を光ビームが通過する。両ヨー ク20,24は、その間にスペーサ(磁性体又は非磁性体)を介在させて一体に する。巻線は、各ヨークに独立に施してもよいし、共通に施してもよい。
【0021】 巻線に通電するとヨーク20,24を通る磁路が形成され、ファラデー回転子 28の光ビーム通過域には上下両方のヨーク20,24からの漏れ磁界が同じ向 きに与えられ、それらが加わって十分大きな磁界となる。このため、より大きな 磁界が必要なファラデー回転子でも、磁気飽和を生じさせることができる。
【0022】 図4は、本考案に係る偏光面切換器の更に他の実施例を示す説明図である。上 記実施例と同様のヨーク30を用い、それに形成したギャップ部32に、強磁性 板34,36とファラデー回転子35とを、ギャップ部32からはみ出すように 挿入する。ここではファラデー回転子35の両側に強磁性板34,36を平行に 配置する構成であり、ヨーク端面、ファラデー回転子35、強磁性板34,36 はそれぞれ隙間を設けている。強磁性板34,36には、光ビームが通過する光 ビーム通過孔37,38を設けており、それら光ビーム通過孔37,38がギャ ップ部32からはみ出す位置にくるようにする。
【0023】 ヨーク30の巻線に通電すると、ギャップ部32には漏れ磁界が発生する。漏 れ磁界の磁力線はギャップ部32に挿入した強磁性板34,36を通るため、こ れらに挾まれたファラデー回転子35の光ビーム通過域には十分に強い磁界が与 えられることになる。このため、前記第2の実施例と同様、より大きな磁界でな ければ必要な特性が得られないファラデー回転子でも使用可能となる。
【0024】 図5は、前記図1に示す実施例の偏光面切換器を用いた光スイッチの説明図で ある。図5のAは平面図であり、図5のBは正面図である。この光スイッチは、 第1の偏光ビームスプリッタ40と第2の偏光ビームスプリッタ42の間に、偏 光面切換器44と1/2波長板46とを配置した2×2スイッチ(4ポート型光 サーキュレータ構造)である。ここで 偏光ビームスプリッタ40,42は、偏 光分離膜を2個の平行四辺形プリズムで挾んだ構造であり、偏光分離膜と平行な 両端面には全反射膜が形成されている。偏光面切換器44の構成は、図1に示し たものと同様であってよいので、対応する部分に同一符号を付し、それらについ ての説明は省略する。第1の偏光ビームスプリッタ40の前方に第1ポートP1 と第2ポートP2 を、第2の偏光ビームスプリッタ42の後方に第3ポートP3 と第4ポートP4 を配する。各ポートP1 〜P4 には、それぞれ光ファイバとフ ァイバ結合用レンズをフェルール内に装着したファイバコリメータ50,52, 54,56を配置する。
【0025】 この光スイッチにおいて、巻線12に電流を流して、ファラデー回転子16に 磁界を印加すると、第1ポートP1 のファイバコリメータ50を出射した光が第 3ポートP3 のファイバコリメータ54に結合し、第3ポートP3 のファイバコ リメータ54を出射した光は第2ポートP2 のファイバコリメータ52に結合す る。この状態は通電を止めても維持される。次に、巻線12に流す電流を反転さ せてファラデー回転子16に印加する磁界の向きを反対にすると、偏光面の回転 方向が反対となり、第1ポートP1 のファイバコリメータ50を出射した光が第 4ポートP4 のファイバコリメータ56に結合し、第4ポートP4 のファイバコ リメータ56を出射した光は第2ポートP2 のファイバコリメータ52に結合す る。即ち偏光面切換器44のファラデー回転子16に印加される外部磁界の向き を反転させると、該ファラデー回転子16による偏光面の回転方向が反対となる ため、光ビームの通過経路が変わり、第3ポートP3 と第4ポートP4 とを交互 に切り換えることができる。
【0026】 各光部品は筐体底板58の上面に平面的に配置し、光学調整して固定する(図 5のB参照)。このとき偏光面切換器44のヨーク10が、筐体底板58に平行 に設置する。ファラデー回転子16は、振動によって損傷しないようにヨークと の間に隙間を設けてヨーク10のギャップ部に挿入されており、ヨーク10とフ ァラデー回転子16とは、独立に筐体底板58に固定する。ファラデー回転子1 6の上部は、ヨーク上面よりも上方にはみ出している。このはみ出し部分が光ビ ーム通過域であり、この部分を光ビームが通過するように光学調整を行う。これ によって、光スイッチの低背化が可能となる。
【0027】 本考案は上記の実施例のみに限定されるものではない。ヨーク形状は、使用状 態などに応じて適宜変更してよい。ギャップ部近傍のヨーク幅と巻線部のヨーク 幅の比率は、2対1に限定されるものではない。また、この偏光面切換器を用い た光スイッチは、4ポート型のみならず、2ポート型あるいは3ポート型のもの にも適用できる。
【0028】
【考案の効果】
本考案は、ヨークがC型平板状で、ギャップ部近傍のヨーク幅を広くし、それ 以外の巻線部のヨーク幅を狭くするという単純な形状で、且つギャップ部に、ギ ャップ長の方向に垂直に挿入するという単純な構造であるので、ヨークの成形加 工が非常に簡単で手間がかからず、また組み立ても容易となる。ギャップ部近傍 のヨーク幅が広いため、反磁界が小さくなり、ギャップ部の漏れ磁界が強められ て、ファラデー回転子のはみ出し部分(光ビーム通過域)に十分大きな磁界を印 加できる。また板状のファラデー回転子に対して垂直方向に光ビームが通過する ので、光ビームを過度に絞りこむ必要がなくなり、光軸調整も容易となる。
【0029】 本考案の偏光面切換器では、巻線部のヨーク幅が狭いために、磁気抵抗が大き くなり、ヨークを流れる磁束が減少するとともにリアクタンス成分が減少し、結 果として偏光面の切換速度が速くなる。しかも、巻装する巻線材の長さも短くな るために、直流抵抗が減少し、消費電力を低減できる。更に、巻線部のヨーク幅 が狭くなった分だけ、占有面積が少なくなり小型化できる。
【0030】 本考案の光スイッチは、上記のような偏光面切換器を用いるので、各光部品を 筐体底板などの上に平面配置したとき、ヨークを該筐体底板に平行に配置でき、 それによって、装置全体を大幅に薄くでき低背化できる。前記のようにファラデ ー回転子を通過する光ビームを過度に絞る必要がないので、多数の光部品の位置 合わせや光軸調整も極めて容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る偏光面切換器の一実施例を示す斜
視図。
【図2】それに用いるヨークの平面図。
【図3】本考案に係る偏光面切換器の他の実施例を示す
正面図。
【図4】本考案に係る偏光面切換器の更に他の実施例を
示す正面図。
【図5】本考案に係る光スイッチの一実施例を示す説明
図。
【符号の説明】
10 ヨーク 10a ギャップ部近傍 10b 巻線部 12 巻線 14 ギャップ部 16 ファラデー回転子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 前田 育生 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半硬質磁性材料からなるほぼC型平板状
    のヨークと、該ヨークに施した巻線と、前記ヨークに設
    けられているギャップ部に、ギャップ長の方向に対して
    垂直に挿入した板状のファラデー回転子とを具備し、前
    記ヨークは、そのギャップ部近傍のヨーク幅が巻線部の
    ヨーク幅よりも広い形状をなし、前記ファラデー回転子
    は、その一部がギャップ部から外側へはみ出す大きさで
    あり、そのはみ出し部分を光ビームが通過する偏光面切
    換器。
  2. 【請求項2】 ギャップ部が揃うように間隔をおいて対
    向配置した半硬質磁性材料からなるほぼC型平板状の2
    枚のヨークと、該ヨークに施した巻線と、両ヨークの連
    なったギャップ部に、ギャップ長の方向に対して垂直に
    挿入した板状のファラデー回転子とを具備し、前記各ヨ
    ークは、そのギャップ部近傍のヨーク幅が巻線部のヨー
    ク幅よりも広い形状をなし、両ヨークの間を光ビームが
    通過する偏光面切換器。
  3. 【請求項3】 ビーム通過孔を有する強磁性板を、ファ
    ラデー回転子に平行に、且つ該ビーム通過孔がギャップ
    部の外側に位置するように挿入した請求項1記載の偏光
    面切換器。
  4. 【請求項4】 ギャップ部近傍のヨーク幅が巻線部のヨ
    ーク幅のほぼ2倍である請求項1記載の偏光面切換器。
  5. 【請求項5】 ギャップ部近傍のヨーク幅が巻線部のヨ
    ーク幅のほぼ2倍である請求項2記載の偏光面切換器。
  6. 【請求項6】 ギャップ部近傍のヨーク幅が巻線部のヨ
    ーク幅のほぼ2倍である請求項3記載の偏光面切換器。
  7. 【請求項7】 対向配置した2個の偏光ビームスプリッ
    タと、それらの間に配置した偏光面切換器及び1/2波
    長板と、入出力となる複数の光ファイバ及びファイバ結
    合用レンズと、それらを組み込む筐体とを具備し、 前記偏光面切換器は、半硬質磁性材料からなるほぼC型
    平板状のヨークと、該ヨークに施した巻線と、前記ヨー
    クに設けられているギャップ部に、ギャップ長の方向に
    対して垂直に挿入した板状のファラデー回転子とを有
    し、前記ヨークは、そのギャップ部近傍のヨーク幅が巻
    線部のヨーク幅よりも広い形状をなし、前記ファラデー
    回転子は、その一部がギャップ部から外側へはみ出す大
    きさであり、そのはみ出し部分を光ビームが通過する構
    造であり、 各光部品を筐体内に平面配列すると共に、前記偏光面切
    換器のヨークを前記筐体内底面に対して平行に配置した
    光スイッチ。
  8. 【請求項8】 対向配置した2個の偏光ビームスプリッ
    タと、それらの間に配置した偏光面切換器及び1/2波
    長板と、入出力となる複数の光ファイバ及びファイバ結
    合用レンズと、それらを載せる基体とを具備し、 前記偏光面切換器は、ギャップ部が揃うように間隔をお
    いて対向配置した半硬質磁性材料からなるほぼC型平板
    状の2枚のヨークと、該ヨークに施した巻線と、両ヨー
    クの連なったギャップ部に、ギャップ長の方向に対して
    垂直に挿入した板状のファラデー回転子とを有し、前記
    各ヨークは、そのギャップ部近傍のヨーク幅が巻線部の
    ヨーク幅よりも広い形状をなし、両ヨークの間を光ビー
    ムが通過する構造であり、 各光部品を筐体内に平面配列すると共に、前記偏光面切
    換器のヨークを前記筐体内底面に対して平行に配置した
    光スイッチ。
  9. 【請求項9】 ビーム通過孔を有する強磁性板を、ファ
    ラデー回転子に平行に、且つ該ビーム通過孔がギャップ
    部の外側に位置するように挿入した請求項7記載の光ス
    イッチ。
  10. 【請求項10】 ファラデー回転子とヨーク端面との間
    に隙間を設けて、該ファラデー回転子とヨークとを独立
    に筐体に取り付けた請求項7記載の光スイッチ。
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