JP3003130U - チューブ容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 開閉時に練り歯磨き等の内容物で手等を汚す
ことなく使用でき、また天蓋の開閉をいつまでもスムー
スに行うことができるチューブ容器を提供する。 【構成】 筒体１に天蓋２を弾性反転ヒンジ３を介して
開閉自在としたキャップ４をチューブ５上端に設けたチ
ューブ容器であって、筒体１上面に注出筒６を突設する
とともに該注出筒６に外嵌して閉止する筒状栓体７を天
蓋２内面に設け、キャップ４前面において筒体１途中か
ら天蓋２にかけて天蓋２上端を残して指当て凹部８を設
けたことを特徴とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、使用時に練り歯磨き等の内容物が手等に付着することなく衛生的に 使用することができ、またキャップの開閉が容易に行えるチューブ容器に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のチューブ容器としては、筒体に天蓋を弾性反転ヒンジを介して開閉自在 としたキャップをチューブに設けたものがあり、このキャップには、筒体上面に 開口を有する注出筒を突設し、該注出筒内に挿入可能な突栓を天蓋内面に設けた ものが用いられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来のチューブ容器にあっては、キャップの天蓋を閉じると天蓋の突 栓が注出筒内に挿入されて閉止する構造であるため、キャップの天蓋を開放する と突栓に練り歯磨き等の内容物が付着して開閉時に糸を引いた状態となり、注出 筒の外部に漏れたりするので、使用時に手等を汚したり、また注出筒の外部に漏 れた練り歯磨き等の内容物が乾燥して注出筒内のものまで固まってしまい天蓋が 閉まらなくなるといった問題点があった。

【０００４】 そこで、本考案は、前述の状況に鑑み、開閉時に練り歯磨き等の内容物で手等 を汚すことなく使用でき、また天蓋の開閉をいつまでもスムースに行うことがで きるチューブ容器を提供する点にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前述の課題解決のために、筒体に天蓋を弾性反転ヒンジを介して開 閉自在としたキャップをチューブ上端に設けたチューブ容器であって、筒体上面 に注出筒を突設するとともに該注出筒に外嵌して閉止する筒状栓体を天蓋内面に 設け、キャップ前面において筒体途中から天蓋にかけて天蓋上端を残して指当て 凹部を設けたことを特徴とするものである。

【０００６】 更に、後述する効果により、注出筒中心とをキャップ中心を一致させたり、ま た注出筒中心をキャップ中心より前面側に位置させてなるものがそれぞれ好まし い。

【０００７】 加えて、注出筒中心をキャップ半径の１／３〜２／３の長さだけ、キャップ中 心より前面側に偏心させたり、或いは注出筒を筒体上面から６〜１１mmだけ突出 させてなるものが特に好ましいのである。

【０００８】

【作用】

以上の如き内容からなる本考案の請求項１のチューブ容器は、練り歯磨き等の 内容物を充填して使用する場合、チューブを手で持った状態で親指をキャップの 指当て凹部に位置させながら、親指で指当て片を上方に持ち上げると、筒体の注 出筒と天蓋の筒状栓体の嵌合が解かれ、更に弾性反転ヒンジにより天蓋が後方に 回動して開放され、チューブに圧力を加えることにより注出筒の口部から練り歯 磨き等の内容物を絞り出すことができる。

【０００９】 使用後は、キャップの天蓋を弾性反転ヒンジにより前方に回動させて閉じると 、筒体上面の注出筒に天蓋の筒状栓体が外嵌された状態となる。

【００１０】 請求項２のチューブ容器によれば、注出筒中心とをキャップ中心を一致させて いるので、金型を用いた樹脂成形が容易となる。

【００１１】 請求項３のチューブ容器によれば、注出筒をキャップ中心より前面側に偏心さ せているので、全体を傾けることにより、注出筒から内容物を取り出すことがで きる。

【００１２】 請求項４のチューブ容器によれば、注出筒中心をキャップ半径の１／３〜２／ ３の長さだけ、キャップ中心より前面側に偏心させることにより、内容物の取り 出しをより容易に行うことができる。

【００１３】 請求５記載のチューブ容器によれば、注出筒を筒体上面から６〜１１mmだけ突 出させているので、コンパクトなデザインになるとともに、天蓋の開閉を容易に 行うことができる。

【００１４】

【実施例】

次に添付図面に示した実施例に基づき更に本考案の詳細を説明する。図１は本 考案に係る代表的実施例のチューブ容器の使用状態を示す正面図であり、図２は 同じく開放した状態のチューブ容器の要部を示す拡大縦断面図であり、図３は同 じく閉じた状態のキャップの拡大縦断面図であり、図４は同じく開いた状態のキ ャップの斜視図であり、図５は同じく閉じた状態のキャップの斜視図である。

【００１５】 チューブ容器Ａは、図１及び図２に示すように筒体１に天蓋２を弾性反転ヒン ジ３を介して開閉自在とした合成樹脂製のキャップ４をチューブ５上端に設けた ものであり、内部には練り歯磨き、ゼリー状の洗顔クリーム等のさまざまな内容 物を充填して用いることができるものである。

【００１６】 キャップ４は、図４及び図５に示すように上面を閉じた円筒状の筒体１に、該 筒体１上を閉止可能な大きさであり且つ上面を閉じた円筒状の天蓋２を弾性反転 ヒンジ３を介して開閉自在とし、筒体１上面に注出筒６を突設するとともに該注 出筒６に外嵌して閉止する筒状栓体７を天蓋２内面に設け、更に筒体１の外径と 天蓋２の外径を同じ寸法とし、キャップ４前面において筒体１途中から天蓋２に かけて天蓋２上端を残して指当て凹部８を設けて天蓋２上面に指当て片９を形成 し、しかも天蓋２の開口端が外嵌可能のように筒体１の周端に段部10を設けたも のである。

【００１７】 更に、図例のキャップ４では、図２中長さＬにて示すように、注出筒６中心を キャップ半径（長さＲ）の１／３〜２／３の長さだけ、キャップ４中心より前面 側に偏心させ、しかも注出筒６を筒体１上面から６〜１１mmだけ突出させている 。このように、キャップ４において、注出筒６中心をキャップ半径（長さＲ）の １／３〜２／３の長さだけ、キャップ４中心より前面側に偏心させることにより 、筒体１上面に付着することなく練り歯磨き等の内容物の取り出しが容易になり 、また、注出筒６の高さを余りに長くすると、天蓋２を深くする必要があるので 、天蓋２の開閉が行いにくくなるのに対して、注出筒６を筒体１上面から６〜１ １mmだけ突出させることにより、天蓋２の開閉を容易に行うことができ、しかも キャップ４全体もコンパクトな形状となり、デザイン的にも優れたものとなる。 尚、図示したキャップ４では、内容物の取り出し易さ等を考慮して注出筒６中 心をキャップ中心より前面側に位置させているが、注出筒中心とキャップ中心を 一致させてもよく、その場合には金型を用いた樹脂成形が容易となる。

【００１８】 また、キャップ４の筒体１は、図３に示すように内筒１ａと外筒１ｂの二重構 造とし、内筒１ａ内面に止め用突条11を設け、チューブ５の口部５ａ外面に設け た無理越え突条を無理嵌めすることにより、チューブ５にキャップ４を取り付け るようにしたものである。 尚、チューブ５とキャップ４を取り付けを、螺合を利用して行うことも可能で ある。

【００１９】 そして、チューブ容器Ａにおけるキャップ４の天蓋２を閉じると、図３に示す と、筒体１上面の注出筒６に天蓋２の筒状栓体７が外嵌されるとともに、筒体１ の段部10に天蓋２の開口端が嵌合されて密閉状態を保持することができる。

【００２０】 しかして、チューブ容器Ａに練り歯磨き等の内容物を充填して使用する場合、 チューブ５を手で持った状態で親指をキャップ４の指当て凹部８に位置させなが ら、親指で指当て片９を上方に持ち上げると、筒体１の段部10と天蓋２の開口端 との嵌合が解かれるとともに、筒体１の注出筒６と天蓋２の筒状栓体７の外嵌が 解かれ、更に弾性反転ヒンジ３により天蓋２が後方に回動して図４及び図２の如 く開放され、チューブ５に圧力を加えることにより注出筒６の口部から練り歯磨 き等の内容物を絞り出すことができる。

【００２１】 使用後は、キャップ４の天蓋２を弾性反転ヒンジ３により前方に回動させて閉 じると、図３及び図５に示すように筒体１上面の注出筒６に天蓋２の筒状栓体７ が外嵌されるとともに、筒体１の段部10に天蓋２の開口端が嵌合されて密閉状態 を保持することができる。

【００２２】 また、保管する場合には、図１に示すようにチューブ容器Ａを倒立させてキャ ップ４上面の平坦面で支持して立起させた状態で行うことができる。従って、チ ューブ５内の練り歯磨きを重力によりキャップ４側に位置させることができるの で、簡単に練り歯磨きを取り出すことができ、更にチューブ容器Ａ全体を立起さ せた状態で、場所を取らずに保管することが可能となる。

【００２３】 このように、チューブ容器Ａによれば、キャップ４の天蓋２を閉じると、図３ に示すように筒体１上面の注出筒６に天蓋２の筒状栓体７が外嵌した状態で閉止 され、注出筒６内に位置する練り歯磨き等の内容物と接触することがないので、 天蓋２の開閉によっても注出筒６の外部に練り歯磨き等の内容物が漏れることが なく、開閉時に手等を汚したり、漏れた練り歯磨き等の内容物が乾燥して固まる ことにより天蓋２が閉まらなくなる等の問題点を解消することができる。

【００２４】 また、チューブ５を手で持った状態で親指をキャップ４の指当て凹部８に位置 させながら、親指で指当て片９を上方に持ち上げるだけで、筒体１の段部10と天 蓋２の開口端との嵌合が解かれるので、天蓋２の開放をスムースに行うことがで きる。

【００２５】 更に、キャップ４の天蓋２を閉じると、図３に示すように筒体１上面の注出筒 ６に天蓋２の筒状栓体７が外嵌されるのに加えて、筒体１の段部10に天蓋２の開 口端が嵌合されるので、チューブ５を密閉状態を保持することができる。

【００２６】

【考案の効果】

本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。 請求項１のチューブ容器によれば、キャップの天蓋を閉じると、筒体上面の注 出筒に天蓋の筒状栓体が外嵌した状態で閉止され、注出筒内に位置する練り歯磨 き等の内容物と接触することがないので、天蓋の開閉によっても注出筒の外部に 練り歯磨き等の内容物が漏れることがなく、開閉時に手等を汚したり、漏れた練 り歯磨き等の内容物が乾燥して固まることにより天蓋が閉まらなくなる等の問題 点を解消することができ、また、チューブを手で持った状態で親指をキャップの 指当て凹部に位置させながら、親指で指当て片を上方に持ち上げるだけで、筒体 の段部と天蓋の開口端との嵌合が解かれるので、天蓋の開放をスムースに行うこ とができる。

【００２７】 請求項２のチューブ容器によれば、注出筒中心とをキャップ中心を一致させて いるので、金型を用いた樹脂成形が容易となる。

【００２８】 請求項３のチューブ容器によれば、注出筒をキャップ中心より前面側に偏心さ せているので、練り歯磨き等の内容物の取り出しが容易になる。

【００２９】 特に、請求項４のチューブ容器によれば、注出筒中心をキャップ半径の１／３ 〜２／３の長さだけ、キャップ中心より前面側に偏心させることにより、内容物 の取り出し時に筒体上面への内容物の付着を完全になくすることができる。

【００３０】 請求５記載のチューブ容器によれば、注出筒の高さを余りに長くすると、天蓋 を深くする必要があるので、天蓋の開閉が行いにくくなるのに対して、注出筒を 筒体上面から６〜１１mmだけ突出させているので、天蓋の開閉を容易に行うこと ができ、しかもキャップ全体もコンパクトな形状となり、デザイン的にも優れた ものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る代表的実施例のチューブ容器の使
用状態を示す正面図

【図２】同じく開放した状態のチューブ容器の要部を示
す拡大縦断面図

【図３】同じく閉じた状態のキャップの拡大縦断面図

【図４】同じく開いた状態のキャップの斜視図

【図５】同じく閉じた状態のキャップの斜視図

【符号の説明】

Ａ チューブ容器 １ 筒体 ２ 天蓋 ３ 弾性反転ヒンジ ４ キャップ ５ チューブ ６ 注出筒 ７ 筒状栓体 ８ 指当て凹部 ９ 指当て片 10 段部 11 止め用突条

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒体に天蓋を弾性反転ヒンジを介して開
   閉自在としたキャップをチューブ上端に設けたチューブ
   容器であって、筒体上面に注出筒を突設するとともに該
   注出筒に外嵌して閉止する筒状栓体を天蓋内面に設け、
   キャップ前面において筒体途中から天蓋にかけて天蓋上
   端を残して指当て凹部を設けたことを特徴とするチュー
   ブ容器。
2. 【請求項２】 注出筒中心とキャップ中心を一致させて
   なる請求項１記載のチューブ容器。
3. 【請求項３】 注出筒中心をキャップ中心より前面側に
   位置させてなる請求項１記載のチューブ容器。
4. 【請求項４】 注出筒中心をキャップ半径の１／３〜２
   ／３の長さだけ、キャップ中心より前面側に偏心させて
   なる請求項３記載のチューブ容器。
5. 【請求項５】 注出筒を筒体上面から６〜１１mmだけ突
   出させてなる請求項２又は請求項３又は請求項４記載の
   チューブ容器。