JP3002650U - 転写器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 転写器に転写テープを装着する際、巻き出し
部、先端部、巻き取り部のテープ搬送経路順に沿って簡
単で、早く、間違いなく装着できるようにする。 【構成】 転写テープを巻き出し部、先端部、巻き取り
部の順に搬送される転写器において、巻き出し部に装着
されたテープを、巻き取り部を支えた支持アームが転写
器本体の支持軸を中心に自在に回転する事により、巻き
出し部から引き出されたテープを先端部を捕捉経由して
搬送経路順に装着できることとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、転写テープ上の転写層を紙面等の被転写物に圧着転写するための転 写器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、離型性を有する紙やプラスチックフィルム等の基材上に修正剤や粘着剤 を塗布し、テープ状に加工し、紙等の被転写物に修正剤や粘着剤を圧着、転写す る転写器が商品化されている。

【０００３】 これらの中には、転写テープを巻き出し部，圧着転写先端部と搬送し、転写層 を転写した後の転写テープ基材を巻き出し部より引き出される力を利用して、再 度転写器内の巻き取り部収納されるものと、その機構がなく転写後の転写テープ 基材が、そのまま転写器外へ排出される物がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

これらの従来の転写器は、転写テープを圧着転写し搬送するための機能として 転写器内に転写テープ巻き出し部の回転を巻き取り部に伝達するための駆動ギア 、圧着転写のための先端部、転写後のテープ基材を巻き取るための巻き取り部ギ ア順に搬送経路の位置が固定されており、転写テープを転写器に装着する際、必 ず駆動ギアに巻き出しコアに巻かれた転写テープを取り付け、テープの先端を引 き出し、次に圧着転写のための先端部を経由装着した後、巻き取りギア部に取り 付ける手順によって、テープを搬送経路に沿って装着しなければならず、転写テ ープを使い切ってテープのみを新しいものに詰め替えて転写器を再使用する場合 、テープの巻き出し方向、搬送経路等を間違って装着したり、転写テープ自体の 取り扱いで損傷させたりする場合もある。

【０００５】 これらのため、転写器自体をそのまま捨ててしまう使い捨て方式の物も多くあ り、又転写テープのみを交換するためには、テープをあらかじめ転写器の搬送経 路に沿って装着した樹脂成型品等で作られたカートリッジなどもあるが、これら カートリッジはテープの装着、交換においては簡単であるが、コスト面で高くな ると同時に、最近は廃棄物処理の環境問題等もあり好ましくない。

【０００６】 本考案は、これらの問題点を克服すべく、転写テープの交換、装着を簡単な操 作で間違い無く出来て、又テープ交換時に出る廃棄材料も出来る限り少なくする ことが可能な転写器である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案の転写器は、転写テープ巻き出し部、圧着転 写の先端部、巻き取り部の順に搬送されるテープの装着において、容器本体に設 けられた支持軸１に、テープ引き出し時に巻き出し部の回転を巻き取り部に伝達 する駆動ギアを取り付け、支持軸２に自在に回転する巻き取りギアを支持軸３で 支えた支持アームの回転部を取り付ける。

【０００８】 巻き出しコアに巻かれた転写テープのパンケーキを、本体に取り付けられた駆 動ギアに装着し、テープの先端部を引き出し巻き取りコアに取り付け、支持アー ムに支えられた巻き取りコアに装着する。

【０００９】 巻き取りギアを支えた支持アームを支持軸２を中心に回転させて、巻き取りギ アを駆動ギアの所定の位置に系合させる事によりテープが先端部を捕捉経由して 、テープ搬送経路に沿って装着される。

【００１０】 前記の支持軸２を中心に自在に回転する支持アームに支えられた巻き取りギア 内側と支持軸２の距離が、支持軸２と本体に設けられた先端部の外側の距離より 大きく、支持軸２を中心に巻き取りギア部が、本体に設けられた先端部の外側を 回って先端部を経由してテープを装着する方法がある。

【００１１】 又、支持アームが巻き取りギア部と先端部を一体で支えており、巻き取りギア 部と先端部の間に支持軸２を中心に自在に回転する回転部を有し、支持軸２と巻 き取りギア部外側の距離が、支持軸２と先端部外側の距離より大きく、支持アー ムを回転させる事により、巻き取りコアに取り付けられて回転に従い引き出され たテープを先端部が回転途中で捕捉し搬送経路に沿った装着ができる方法もある 。

【００１２】

【作用】

本考案の巻き出し部、先端部、巻き取り部を有する転写器において、転写テー プをテープ搬送経路に沿って装着する場合、転写器本体に設けられた支持軸１に 駆動ギアと、支持軸２に回転自在に取り付けられた支持アームに支えられた巻き 取りギアを取り付けられた転写器本体に、巻き出しコアに巻かれた転写テープの パンケーキから、テープ先端を引き出し、巻き取りコアに取り付け、パンケーキ の巻き出しコアを駆動ギアに、巻き取りコアを巻き取りギアに装着する。

【００１３】 駆動ギアと巻き取りギア上に装着されたテープは、容器本体に設けられた支持 軸２を中心に支持アームを回転させる事により、従来パンケーキ、先端部、巻き 取りコア順に３ケ所を経由してのテープ装着の必要が無く、早く、簡単に搬送経 路に沿ったテープの装着が出来る。

【００１４】 支持アームに支えられた巻き取りコアが、支持軸２を中心に回転する時に、パ ンケーキからテープを引っ張りながら引き出すために、所定の位置に装着した時 、テープは弛み無く装着出来る。

【００１５】 前記、転写器の転写テープ装着において、テープを使い終わった時には、巻き 出しコアと巻き取りコアに巻き取られている転写層を転写し終わったテープ基材 のみを廃棄部材とすることが出来る。

【００１６】 又、転写器を再利用して、転写テープのみを交換装着する際も、容器本体の駆 動ギア、巻き取りギアの２ケ所にパンケーキと巻き取りコアを取り付け、支持ア ームを駆動ギアと巻き取りギアが系合する所定の位置まで回転させるだけで、間 違いなくテープを先端部を経由して搬送経路に沿って装着できるため、巻き出し コア、巻き取りコア、転写テープのみの部材で済むため安価に交換テープを供給 できる。

【００１７】

【実施例】

本考案の詳細を実施例によって説明する。 （実施例１） 実施例１を図１、図２、図３、図４に基づき説明する。 図１は本考案の実施例１の側面からの断面を示し、図２は容器本体１０に駆動 ギア４、支持アーム１１、巻き取りギア５を取り付け、パンケーキ１２から引き 出されたテープ１３を巻き取りコア９に取り付けて装着した平面図を示し、図３ は支持軸２を中心に支持アーム１１を回転させてパンケーキ１２から引き出され たテープ１３が先端部６を捕捉経由する状態を示し、図４は支持軸２を中心に回 転させた支持アーム１１に支えられた巻き取りギア５が駆動ギア４に系合し、テ ープ１３がパンケーキ１２から先端部６を捕捉経由して巻き取りコア９の順に装 着された状態を示す。

【００１８】 容器本体１０の支持軸１に支えられた駆動ギア４に、巻き取りコア８に巻かれ たテープのパンケーキ１２を装着し、引き出されたテープ１３の先端を取り付け た巻き取りコア９を、支持アーム１１に支えられた巻き取りギア５に装着する。

【００１９】 支持アーム１１の支持軸３に支えられた巻き取りギア５の内側から、自在に回 転する回転部７を支える支持軸２の距離Ａと、容器本体１０に支えられた先端部 ６の外側から支持軸２の距離Ａ’がＡ＞Ａ’であるため、支持アーム１１が支持 軸２を中心に先端部６を乗り越えて接触障害とならず回転する。

【００２０】 駆動ギア４と巻き取りギア５に装着されたパンケーキ１２と、巻き取りコア９ と容器本体１０に支えられた先端部６は平行線上にあり、支持軸２を中心に支持 アーム１１を回転させる事により、パンケーキ１２から引き出されたテープ１３ を取り付けた巻き取りコア９が引っ張りながら先端部６の外側を通過し、巻き取 りギア５を、巻き出し部の回転を伝える駆動ギア４に系合させる事により、引き 出されたテープ１３が先端部６を捕捉経由してテープ搬送経路順に装着出来る。

【００２１】 （実施例２） 実施例２を図５、図６、図７、図８に基づき説明する。 図５は、本考案の実施例２の側面からの断面図を示し、図６は容器本体１０に 駆動ギア４、支持アーム１１’、巻き取りギア５を取り付け、パンケーキ１２か ら引き出されたテープ１３の先端を巻き取りコア９に取り付けて装着した平面図 を示し、図７は支持軸２を中心に回転させた支持アーム１１’に支えられた先端 部６がパンケーキから引き出されたテープ１３を捕捉した状態を示し、図８は支 持軸２を中心に回転させた支持アーム１１’の支持軸３に支えられた巻き取りギ ア５が駆動ギア４に系合し、テープ１３がパンケーキ１２から先端部６を捕捉経 由して巻き取りコア９の順に装着された状態を示す。

【００２２】 容器本体１０の支持軸１に支えられた駆動ギア４に、巻き取りコア８に巻かれ たテープのパンケーキ１２を装着し、引き出されたテープ１３の先端をが取り付 けた巻き取りコア９を、先端部６と支持軸３を一体で持つ支持アーム１１’の支 持軸３に支えられた巻き取りギア５に装着する。

【００２３】 巻き取りギア５を支える支持軸３と、先端部６の間に自在に回転する回転部７ を有する支持アーム１１’に、支えられた巻き取りギア５の外側から回転部７を 支える支持軸２の距離Ｂと、支持軸２から先端部６の外側の距離Ｂ’がＢ＞Ｂ’ であるため、支持アーム１１’が支持軸２を中心に回転した場合接触障害もなく 、少ない半径で回転可能である。

【００２４】 駆動ギア４と巻き取りギア５に装着されたパンケーキ１２と、巻き取りコア９ と、支持アーム１１’に支えられた先端部６は平行線上にあり、支持軸２を中心 に支持アーム１１’を回転させることにより、パンケーキ１２から引き出された テープ１３を取り付けた巻き取りコア９が、テープを引っ張りながら回転する途 中で、先端部６がテープ１３を捕捉し、巻き取りギア５を駆動ギア４に系合させ る事により、引き出れたテープ１３が、パンケーキ１２、先端部６、巻き取りコ ア９とテープ搬送経路順に装着出来る。

【００２５】

【考案の効果】

従来の転写器において、転写テープを装着する際には巻き出し部、先端部、巻 き取り部の順に３ケ所の搬送経路に沿って装着する必要があり、装着時にテープ の巻き出し方向、搬送経路の間違い、弛み、テープの取り扱いにおける損傷等が あった。

【００２６】 又、これらの問題を解決するために、樹脂成型品でカートリッジを作りあらか じめ搬送経路に沿って装着したものが有るが、これらはコスト高になると同時に 、使用後廃棄物としての処理問題も有り好ましくない。

【００２７】 しかし、本考案は、テープを巻いたパンケーキから引き出したテープ先端を巻 き取りコアにあらじめ取り付けて置き、巻き出し部の駆動ギアと巻き取り部の巻 き取りギアの２ケ所に装着し、支持アームを回転軸を中心に回転させて、回転を 伝える駆動ギアに系合させる事により、テープ搬送経路の先端部へのテープ装着 も可能にした。

【００２８】 以上の結果、テープの装着が２ケ所であるため、従来の３ケ所と比べ早く、簡 単に、間違いなく出来る事で、転写器を再利用してテープの詰替えが容易になり 、テープの交換がテープと巻き出しコア、巻き取りコアの部材だけで済みコスト も安くなる。又、使用済みの廃棄部材も巻き出しコア、巻き取りコア及び転写済 みテープ基材のみで最小限に止める事が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の断面図

【図２】実施例１のテープ取り付け時の平面図

【図３】実施例１の操作中を表わす平面図

【図４】実施例１の操作完了時を表わす平面図

【図５】実施例２の断面図

【図６】実施例２のテープ取り付け時の平面図

【図７】実施例２の操作中を表わす平面図

【図８】実施例２の操作完了時を表わす平面図

【符号の説明】

１ 支持軸１ ２ 支持軸２ ３ 支持軸３ ４ 駆動ギア ５ 巻き取りギア ６ 先端部 ７ 回転部 ８ 巻き出しコア ９ 巻き取りコア １０ 容器本体 １１ 支持アーム １２ パンケーキ １３ テープ Ａ 回転部７の中心から巻き取りギア５の内側までの
距離 Ａ’ 回転部７の中心から先端部６の外側の距離 Ｂ 支持アーム１１’の回転部７の中心から巻き取り
ギア５の外側までの距離 Ｂ’ 支持アーム１１’の回転部７の中心から先端部６
の外側の距離

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 転写テープを送り出す巻き出し部と転写
   テープ上の転写層を圧着転写する先端部と転写層が転写
   された後の転写テープ基材を巻き取るための巻き取り部
   を有し、転写テープを巻き出し部、先端部、巻き取り部
   の順に搬送される転写器において、転写器本体の巻き出
   し部に支持軸１、他部に支持軸２を設け、支持軸１に巻
   き出し部の回転を巻き取り部に伝達し自在に回転する駆
   動ギアを装着し、支持軸２に駆動ギアに系合して自在に
   回転する巻き取り部の巻き取りギア部を支持軸３で支え
   た支持アームを装着し、支持軸２を中心に自在に回転す
   る事を特徴とする転写器。
2. 【請求項２】 支持軸２と巻き取りギア部内側の距離が
   支持軸２と転写器本体に設けられた先端部外側の距離よ
   り大きい事を特徴とする請求項１の転写器。
3. 【請求項３】 支持アームが回転自在の巻き取りギア部
   と先端部を支えており、巻き取りギア部と先端部の間に
   支持軸２を中心に自在に回転する回転部を有し、支持軸
   ２と巻き取りギア部外側の距離が、支持軸２と先端部外
   側の距離より大きい事を特徴とする請求項１の転写器。